2004年・米
監督/マイケル・ムーア
出演/マイケル・ムーア

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2001年9月11日。
アメリカで同時多発テロが発生した。
以前からテロの危険性がささやかれていたにも関わらず
ブッシュ大統領が対策を講じなかったためだとする主張する
ムーア監督による「反ブッシュ」作品
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カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品。

マイケル・ムーアの作品が受賞と知った時
とても意外な感じがした。

ほら、この人の作品って
猪突猛進!嫌がらせパワー炸裂の毒のある笑いだから

マイケル・ムーアだし、賞も獲ったから観ようと思ったんだけど・・・

ん〜・・・
なんか・・・

ケーブルTVの『アホでマヌケな・・』のような遊びがない。
強烈なブラックユーモアが影を潜めている。

ハリウッドの職人や、反ブッシュ勢力によって
いかにもまっとうな、ただのプロパガンダ作品になってしまっている。

資料映像を使っての編集が多く、
他の作品のようにムーア自身の突撃取材がほとんど見られず
そのことによって、独特の毒のある笑いが
完全になくなってしまっている。

それにしても本作品はかなり多くの劇場で公開していたような・・・。
蛍風も劇場で観ようかとも思っていたが、
これって、劇場の大きなスクリーンで
観るような作品じゃないな・・・。
NHKとか民放の深夜に放送されるようなドキュメンタリーの
テイスト。

『ボーリング〜』も良かったし
『アホでマヌケ〜』も好きな作品だったが
本作品は残念ながら期待していたような作品ではなかった。

マイケル・ムーアはハチャメチャにやれる
ケーブルTVのほうが似合っているのかもしれない・・・。
2003年・米
監督/ロブ・ライナー
出演/ケイト・ハドソン
   ルーク・ウィルソン

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小説家アレックスは
ギャンブルで作った借金の返済のため
30日間で新作を書き上げねばならなかった。
そこで口述筆記を思いつき、
速記タイピストのエマを雇うことに。
しかしエマは、何かと小説に文句をつけるのだった・・・
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キュートで爽やかなラブコメ

アレックスが話す物語をエマが速記する。
しかし、アレックスの作り出す物語に
エマは「そんな展開ってないわ!」といちいち難癖をつける・・・。

小説をかくアレックスの汚いアパートと
彼の描く小説の世界が交互に移動しつつ繰り広げられる展開。
観客もエマ同様に、小説の世界に入っていけるのは
やはり仕事人ロブ・ライナーの見事な手腕であろう。

小説の世界でケイト・ハドソンは、
アレックスの思いつきでドイツ人やスウェーデン人と
ころころ変わるキャラクターのメイドも演じている。
これが「えっ?同じ女優?」と思うほど、なかなかの変身ぶり。

エマがなぜか嫌う小説の中の
ゴージャスでセクシーなヒロイン・ポリーナ役に
ソフィー・マルソー。
黒髪だったから初めは気づかなかったけど、
やはりキレイになった、彼女。
昔は「おフランスアイドル女優」だったのに。

恋愛小説とは
1 出会いは突然に
2 喧嘩する
3 共に何かを成し遂げる
4 恋敵を登場させる
5 失って気づく


こう予告編にあった。

あ〜、そういえばハーレクインなんか
まさにその通りだ(笑)

現実の限定された場所と空想の小説の世界を行き来しながらも
観終わると1つのテイストとしてまとまりのある作品。
キャラクター、ストーリー、収録時間も程よい感じ。
フラメンコシーンでは笑いもある。

好感の持てる気軽に観れるラブコメディー。
2004年・米
監督/ジョナサン・フレイクス
出演/ビル・プルマン
   アンソニー・エドワーズ

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元宇宙飛行士で大富豪の
ジェフ・トレイシーは息子達とともに
サンダーバード号を駆使し「国際救助隊」として
世界中で人命救助を行なっていた。
しかし、ある日秘密基地が何者かに乗っ取られ・・・
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♪さんだぁぁ〜ぶぁ〜どぉぉぉ〜

おお懐かしいぞ〜!
しかし、今頃こんなものリメイクして誰が観るんだ???
な〜んて、思っていたにも関わらず、やっぱり観てしまった(笑)

あら・・・?
でも・・・?

まだ正式隊員に認められていない末っ子のアラン。
父や兄達の活躍をTVで見るにつけ、
自分の早く活躍したいと思う毎日。

しかしそんなアランとは対称的に
父のジェフは、いつまでたっても子供扱い。

そんな時、何者かの策略で、父と兄達は宇宙へとおびき出され
その間に秘密基地は乗っ取られてしまう。

この悪者フッド役にベン・キングスレー。
爬虫類のような眼力で超能力を使って
サンダーバードを奪ってしまう。
目的は銀行強盗、そしてサンダーバードにぬれ衣をきせること!

あらあら、超能力持っていて、
世界規模で活躍するサンダーバードを乗っ取ってすることは
そんなちんまい事なのか?(笑)

1番気になったのは
レディ・ペネロープの吹き替えが黒柳徹子じゃなかったこと!
えぇ〜っ!やっぱペネロープは黒柳徹子じゃないと・・・。
まぁ、ソフィア・マイルズの声を黒柳徹子ってのも
イメージじゃないけど・・・。

オリジナルの雰囲気を残したレトロちっくな各サンダーバード。
オリジナルを懐かしい雰囲気を残してリメイクするんだったら
キャストも
当時の人形のような動きの演技をしたらどうだろう?


体カクカクカク〜、お口パクパクパク〜っと
ビル・パクストンが当時の人形の動きを忠実に再現!
これだったら、ものすご〜く観たいぞ!(笑)

よくよく考えるとサンダーバードのやっていることって
「災害からの人命救助、国際貢献」
自衛隊のやってることと同じだ。
それでサンダーバードは世界中でヒーロー扱い。

いっそのこと自衛隊も
サンライズとかタツノコプロとかに頼んで
純国産のメカでも作れば、
世界中の人気者になるんじゃないか?(笑)


末っ子アランが一人前になる過程を描いた本作品。
続編の意欲が伺えるが、
サンダーバードの活躍しないサンダーバードという
なんとも不思議な作品に仕上がっている。

往年のファンというよりは完全にファミリー向けの作品。
2004年・米
監督/ウォルフガング・ペーターゼン
出演/ブラッド・ピット

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スパルタとトロイが和平を結ぶが、
スパルタの王妃ヘレンと恋に落ちた
トロイの王子パリスは自分の国に帰国する際、
彼女を一緒に連れてきてしまった。
こうしてトロイ戦争が始まるのだった・・・
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勇者アキレス役にブラッド・ピット!
これがもうため息がでるほど「美しい」
青い青い海をバックに、均整のとれた身体とまばゆいブロンド!

ブラピといえば、その美しさと反対に、
汚れた感じの役を好むことが多いだけに、
本作の生きた彫刻のようなブラピの美しさには、
惚れ惚れするばかりである。

『リバーランズ〜』や『ジョー・ブラック〜』のような美しさもいいが
こういう鍛え上げた肉体を持つ彫刻のような美しさも良いもんだ。
あ〜寿命が延びるようだよ、ありがたや、ありがたや〜(笑)

たしかブラピは40歳近くかな?とてもそんな歳には見えないが、
40歳近くの勇者ってのもいかがなものか?
よくよく考えるとヘンな気が・・・(笑)
イメージ的に勇者ってのは18〜20歳前半くらいかと・・・。

トロイ、ギリシャそれぞれの事情が描かれているため
どちらの事情も納得できる作りとなっているが、
個人的にはやはりブラピのギリシャ側を応援してしまう。
それにオデッセウス役のショーン・ビーンもいるしね。

これに対しトロイ側はといえば、戦争のきっかけをつくった側だし、
王様が『カリギュラ』のピーター・オトゥールだし・・・(笑)

CGで人を増やしてみました〜って感じの画面に
苦笑することもあったが、
今も昔もボンボンのすることは、たいして変わりはないと納得。

ブラピの美しさを堪能しつつ、歴史も理解できて
ちょっとインテリさんな気分も味わえるスペクタクル作品。


個人的にはブラピ&ショーン・ビーンのシーンが
もっと多ければ良かったのだけれど・・・。
2003年・米
監督/アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演/ショーン・ペン

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クリスティーナの夫と娘二人は
ひき逃げによって死亡してしまう。
夫の心臓は数学教師ポールに移植された。
クリスティーナはポールに
ひき逃げ犯ジャックを殺してと頼むのだった・・・。
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重い・・重い作品。

夫と娘を亡くしたクリスティーナ役にナオミ・ワッツ。
心臓を移植されたポール役がショーン・ペン。
ひき逃げをしてしまったジャック役がベニチオ・デル・トロ。

刑務所から出所したジャックは会心し
深い信仰心を持ち、家族と暮らそうとする。
しかし前科者の彼に世間は冷たかった。
そして事故を起こしてしまう・・・。

ひき逃げを告白したジャックに
彼の妻は家族のために事故は忘れてと言う。

今度こそ家族と幸せになろうと思っていたジャックは
神に裏切られた、俺が事故を起こすように神に選ばれたと嘆く。

心臓病で余命わずかなポールは移植するしか助かる道はない。
自暴自棄になっていた彼に移植のチャンスがやってきた。

突然の事故で夫と娘を亡くしたクリスティーナ。
悲しみのあまり、ドラッグに手をだす・・・。

うがが〜・・・。
まったく繋がりのない3人の生活が
それも時間軸がバラバラに挿入されるので、観ていて混乱する。

チンピラにしかみえないショーン・ペンが数学者??
そのことに気をとられていたから余計ワケが分からない状態(笑)

しかし、バラバラな時間軸で挿入された個々の事柄が
ラスト近くに怒涛のように解明される。

夫の命を奪われた妻
そのことで命を長らえた男
それを与えた男


1つの不幸な事故が引き寄せた3人の数奇な運命。

むむむ〜、重い・・・。
テーマ及び構成からいっても
気軽に簡単に観るべきではない作品だった・・・。

ちょいとばかし疲れました・・・。
2000年・米
監督/マーク・ブリストル
出演/デヴィッド・キャラダイン
   マイケル・ボーウェン

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猟奇的連続殺人事件が起こり、
小さな田舎町の住人は、なんだか興奮気味。
犯人と思われる郵便配達人のウィリーに関する
ドキュメンタリー番組が作られたり、
事件現場や、被害者の家をまわるツアーができたり・・・
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画像がないのね、残念。

原題はThe Monster Hanter

デヴィッド・キャラダイン出演の『キル・ビル』にひっかけて
邦題が『キル・エビル』なだけでなく
ジャケットの『キル・ビル』を意識したもの。
おまけにキャストの名がキャラダインを頭に持ってきて
いかにもキャラダイン主演かのように見せかけているが
実際のところ、数多くの出演者の1人にすぎない(笑)


で、キャラダインさんの役はというと
特殊能力をもったFBI捜査官・デフォーヴェン

特殊能力といっても念力が使えるとか千里眼ってもんじゃない。
彼の持つ特殊能力とは
悪魔を杭で倒すモンスター・ハンターなのだ!(笑)

それはそれは大仰でイカレたデフォーヴェン捜査官を
妙なオーラを放ちながら演じるキャラダイン。
でも主役じゃないから、あっさりと画面から消えてしまう(笑)

2000年製作の本作品、昔のB級映画の作り。
観ていて、とても懐かしい感じがする。
分かっていてワザとやっているのか
それとも、本当にこれがカッコイイと思ってやっているのかナゾ。

しかし、バカチンな雰囲気で進むストーリーだが
ラストはなんだかシュールな感じさえしてしまう。
ものすご〜いブラックユーモアかな、って・・・。

当然のことながら劇場未公開作品。
そしてやはり当然のように低回転。

しかし、バカチンだけでは片付けられない
何か「シュール」なものを感じる。
とはいえ、1年後には低回転のあまり
店頭からなくなっていそうな作品(笑)

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秋林 瑞佳サマ
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そうですね・・・
ジョニー・デップなら「観てみようかな・・」ぐらいですが
ウォーケン様なら「絶対絶対観る観るっっ!」って
興奮しちゃいます(笑)
少数派なんだろうケド・・・(笑)
2002年・加/仏/韓
監督/リュウ・ビンジェン
出演/リャオ・チン

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働かない夫の代わりに、
子守りのバイトをしながら
街頭で違法DVDを売るグイ。
ある日、夫が麻雀仲間に怪我を負わせ逮捕される。
そして被害者の妻から治療費を請求されるのだった。
とっさに嘘泣きをしたグイの才能に
葬具屋のヨーミンは葬式で歌い哭く「哭き女」の
商売を始めるように勧める・・・
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中国の葬式には「哭き女」の風習があるようだ。
「哭き女」とは葬式で故人を偲んで
高らかに大声で歌い哭き、遺族の代わりに
故人への悲しみを一手に引きうける役目なんだそうな。

日本とは違い、カラフルで色とりどりな花輪
大声で歌う「哭き女」
横のテーブルで麻雀をする列席者

そんな日本とはまったく違った形で故人を偲ぶ風習を
初めて知った蛍風。
ふ〜ん、こういう見送り方も世界にはあるんだ・・・。

主人公グイをはじめ、
とにかくパワフルでバイタリティーあふれる中国女性。
そのたくましさに圧倒されてしまう。

これが「大陸」の人なんだろうか・・・。
ケンカしたら、絶対負けちゃいそうだ・・・(笑)

しかし、その「たくましさ」の裏に隠された
グイの悲しみ、孤独。
それがラストに明かされる。

途中でブチッと切れたような終わり方だが、
これがかえって余韻を残す。

どんなことがあっても、
グイはたくましく生きぬいていくのだろうな、と。

中国の風習、人物像、グイの生きかた、そして悲しみ。
決して娯楽作品ではないが、なかなかに興味深い作品。
2003年・米
監督/ティム・バートン
出演/ユアン・マクレガー
   アルバート・フィニー

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ウィルは父のエドワードが語る体験談が好きだった。
しかし大人になり、父の語る魔女や巨人のでてくる体験談が
見え透いたホラ話であることを知り、
ホラ話ばかりで真実を語ろうとしない父と
距離をおくようになっていた・・・
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自分の人生を面白おかしくホラ話のように語る父エドワード。
そんな父を疎ましく思う息子ウィル。

ウィルの結婚を期に、距離をおくようになった親子だが、
エドワードの死期が近づいて、実家に戻ったウィル。
そこで、ホラ話に隠された深い真実をしることになる・・・。

父と息子の確執も、バートンが描くとふぁんたじぃぃぃ
自分の人生も、そして最期もこうだったらいいなぁ〜と思ってしまう。

それにしてもどうしちゃったの?バートン。
人生締めくくりのファンタジー作るなんて・・・。
老いを感じてきてるのかしらん?(笑)

父エドワードの語る「ホラ話」は
色鮮やかでまさにファンタジー。
それに対し、ウィルの知っている「現実」は暗いトーン。
この対比した色調が面白い。

「現在」と「ホラ話」、そして「真実」が混乱することなく、
すんなり観られるのはバートンの力量であろう。

ティム・バートンが描く「人生走馬灯」のファンタジー作品。
2002年・日
監督/河水 昇悟
声優/加藤 奈々絵

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あひるはいつも悲しげな顔をしている
みゅうとが気になっていました。
みゅうとの笑顔がみたい、
そのためならどんなことだってする!
そんなあひるの願いを聞いた
謎の人物ドロッセルマイヤーさんによって
あひるは女の子に変身し、
さらにプリンセス・チュチュとなって
王子・みゅうとの失われた心のカケラを
集める手伝いをするのです・・・
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総監督は『新白雪姫伝説 プリーティア』の佐藤順一。

バレエをモチーフにしているだけあって、
登場人物が「闘い」のシーンでは
それはそれは優雅にバレエ歩きをみせてくれる(笑)

ふわ〜んとジャンプし、クルクルまわり
「私と踊りましょう」と
踊り(バレエ)で戦うプリンセス・チュチュ
そしてチュチュにはスポットライトが!


いやぁ〜、こういうの初めて観たよ・・・
しかもナレーションが岸田今日子だし・・・(笑)。
ヒロインアニメもここまできたか?!
それともネタ切れか?

あまりのことに呆気にとられてしまうのだが、
回が進むにつれ、その独創的な世界にどっぷりとハマってしまう。


ストーリーもくるみ割り人形や白鳥の湖などの
バレエ戯曲(?)が盛りこまれている。
残念ながらバレエにあまり詳しくない蛍風だが
バレエに知識のある人なら、もっともっと楽しめるのだろう。

チュチュの踊るバレエは、
バレエの決まり事をちゃんとふまえているんだそうな。
「私と踊りましょう」の手の動きは
セリフのないバレエでは、ちゃんとそういう意味の動きなんだとか。
初めからバレエの動きの持つ意味をちゃんと知っていれば
もっともっと理解できたんだろうけど・・・。

華やかなバレエ音楽をバックに軽やかに踊る登場人物たち。
そのお上品な世界に、
もしも子供だったら絶対バレエを習いたいって思うだろうな。

加えてストーリーも良し。
1羽のアヒルが魔法によって人間の女の子・あひると変身し、
さらに王子の心のかけらを取り戻すときには
プリンセス・チュチへと変身する2段階変身。
しかし、それはちっとも複雑ではなく
すんなりと受け入れられるのは良く出来た脚本なのであろう。

そして何よりもラスト、
心のカケラをとりもどした
「みゅうと」と「あひる」の関係がGOOD。
王子は王子、あひるはあひる、プリンセスはプリンセス、
すべてが各々の役割にハマるラスト。
これは好感が持てた。

初めはあまりの独創的な世界にビビってしまうが、
観始めたら、やめられない、止まらない。


バレエっていいわ〜、おとぎばなしっていいわ〜
素敵だわ〜、華麗だわ〜猫先生素敵だわ〜

夢中になりました。面白かったデス。
今度バレエでも観に行こうかな・・・。
1952年・米
監督/ジーン・ケリー/スタンリー・ドーネン
出演/ジーン・ケリー

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ドンはハリウッドの映画スター。
共演のリナとは宣伝部の意向で
恋人同士かのように振舞っているが、
彼女のうぬぼれと悪声に辟易としていた。
そんな時、トーキー映画が作られることになるが
問題はリナの悪声だ。
そこで、コーラスガールのキャシーの声を
吹き替えにして・・・
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『ユー・ガット・サーブド』同様に
こちらもダンスが見所の作品。
いや、ダンスだけじゃなく、歌の素晴らしい。
いやいや、ストーリー展開も楽しい。

ダンスが含まれる作品としては世代的に
『フラッシュ・ダンス』
『ダーティ・ダンシング』
『フットルース』の蛍風。

1952年製作の本作品のダンスは、
少々クラシックと感じる部分もあるが
2003年製作の『ユー・ガット・・』よりは、感覚に合う。(笑)

ジーン・ケリーの身のこなしは、
軽やかで、スゴイこともあっさりとやってのける。
観ているだけでこちらもウキウキと軽やかな気分になる。
加えてダンスに「品」が感じられる。
当時40歳くらいだろうか?
それであのダンスは素晴らしい!

ストーリーもサイレントからトーキーに移り変わる転換期を
ユーモアたっぷりに描き、
サイレント映画の人気女優と美声を持つ新人女優の対比など
「時代の転換」を意識させられる。

華麗な歌とダンス、
痛快でユーモアたっぷりのストーリー。
もちろんロマンスだってある。


観終わってステップ(もどき)を踏む自分がいた(笑)
楽しくって元気があって、痛快で華麗。
楽しめました。
2003年・米
監督/クリス・ストークス
出演/B2K
   マーカス・ヒューストン

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LAの下町の倉庫街。
そこで繰り広げられるのは、バトル形式のストーリートダンス。
エルジンとデビッドが率いるチームは無敵の存在だった・・・
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ダンスの優越で勝負を決めるバトル形式のストリートダンス。
こんなものがあったとは、初めて知った。
まぁ、殴り合うよりは健全だよね・・・。

これはズバリ、ダンスを観るための作品である

一応ストーリーはあるのだが、
これがなんともはや、青臭いチンケなありきたりのストーリー。
裏切り、死、友情、恋・・・。
単純でありきたりなストーリーだからこそ、
ダンスが活きてくるのかもしれないけどさ・・・。
それにしたって、もう少しなんとかならないものか?
下町の黒人がすることといえば、
ダンスにラップ、バスケにヤクの運び屋しかないのか?
それにキャストが、皆似た風貌で、
中盤まで誰が誰やら区別できなかったし・・・(笑)

B2Kというグループ、人気者らしいけど、
黒人ミュージシャンといえば、
ライオネル・リッチーや、マイケル・ジャクソン、
スティービー・ワンダー世代の蛍風(笑)
オマリオンだかピグマリオンだか、誰のことやら分からないし、
だいたいB2KってY2Kの一種かと思ってしまいましたわ(笑)

今風の「よぉ〜めぇぇ〜ん」とかいって
旋律というより音頭をとっているかのような歌はワカリマシェェン!
ましてや兄ちゃんのお下がりのようなダボダボのズボンはいて
お股に手を当てて歌い踊る姿は
「あら、かわいそうに、インキンかしら?」と思ってしまう(笑)
まあ、おばさんには
今の若い子のファッション感覚は分かりませんわ・・・

90分ちょっとと、決して長い作品ではないが、
ダンスの合間の芝居シーンはやけに長く感じる。
正直いって、
特典に収録されているダンスシーンクリップで充分だ。


というか、5分程しかないこちらのほうが、
スピード感があって、ダンスのスゴさが感じられる断然見事な編集。

ダンスは素晴らしかったがストーリーが余計という
珍しいタイプの作品。

2002年・ハンガリー/カナダ/英
監督/メノ・メイエス
出演/ジョン・キューザック

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第1次世界大戦で右腕を失ったマックス・ロスマンは
画家の夢をあきらめて、画廊を開いていた。
そして、画家を目指す1人の青年と出会う。
彼の名はアドルフ・ヒトラーだった・・・
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ヒトラーが画家を目指していた事実から
画家を諦め、政治の道へと進む分岐点を描いたフィクション。

ヒトラー役にノア・テイラー。
カーライルのヒトラーに比べると風貌が似てない・・・。
っていうか、顔が・・・長い
フィクションだからいいのかな?(笑)

画家になりたくてなりたくて仕方がない、
でも世間にはちっとも認めらずに貧困と孤独の中でもがくヒトラー。
そんな彼と奇妙で複雑な友情で結ばれた画商マックス・ロスマン。
そしてフィクション。

そんなワケで、架空の人物ロスマンとの友情と
政治家へと進む分岐点に焦点を絞って描かれているため、
なぜヒトラーがユダヤ人を嫌悪するようになったのか等
そこに至るまでの過程は描かれていない。

「もしも、ヒトラーが画家として成功していたら?」
そんな疑問を投げかける作品となっている。

昔TVか何かで、ヒトラーが描いたといわれる
風景画を観た記憶がある。
それはそれは繊細な絵だった。

1人の人間が違う人生を送っていたら、
世界の歴史は違ったものになっていたであろう。
それは特定の人物に限ったことではない。
ちっぽけに思える自分も、世界という歴史という舞台の歯車の中で
何かに影響を与えているのかもしれない。
それほど大袈裟ではなくとも、何かに関係しているのかも知れない。

それがヒトラーだったら・・・?

歴史に「もしも」は存在しない。
しかし、それでもあえて「もしも・・?」と考えてしまう作品。
2003年・米
監督/クリスチャン・デュゲイ
出演/ロバート・カーライル

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画家を夢見ていた青年アドルフ・ヒットラー。
しかし、ユダヤ人に嫌悪を覚えた彼は
やがてドイツへと移住し、
政治家への道を歩き始めるのだった・・・
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第1部「我が闘争」第2部「独裁者の台頭」の全2巻。

ヒットラー役にロバート・カーライル。
それはそれは見事にソックリさん。

日本語吹き替えも収録されていて、
日本の声優は「ヒットラー」というよりは
「1つの役」といった感じで声をアテているのに対し、
カーライルの発声はヒットラーにそっくりなのである。
歴史・政治的なストーリーであるゆえに
字幕よりは吹き替えのほうが、細かな用語が分かりやすいのだが、
やはり、ここはカーライルの声、字幕で鑑賞したい

ナチスのマーク「鉤十字」は日本の卍(まんじ)から
ヒントを得ているという下りがあった。

あ〜・・
そういえば、ヒットラーが傾倒していた学者が
日本オタクだったって記憶が・・・
いや、あまりにも古い記憶(笑)なので、定かではないが、
世界史や政治史に詳しい現役の方ならハッキリと分かるだろうケド。

あ、そういえばそんな事を何かで読んだな、と
おぼろげで曖昧な蛍風の記憶を刺激するように
貧困にあえぐヒットラーが総統にのぼりつめる様子が
細かく描かれている。

加えてエキセントリックなカーライルの迫真の演技

ただ、米国で作られ、英国のカーライルが演じているせいか
なぜヒットラーがあそこまで大衆に支持されたのか描かれていない。
本作品では、ただのエキセントリックな扇動家だ。
たしか(これも古い記憶なので定かではないが)ヒットラーは
今で言う公共事業をバンバンやって、民衆の景気がよくなり
そのことでも支持されたんじゃなかったっけ?

よくよく考えれば
ヒットラーが英語で演説してるってのもなんだかなぁ・・・(笑)

とはいえ、カーライルの迫真の演技も含め
なかなか見応えのあった作品。
もうちょっと真面目に歴史を勉強しておけば良かったな・・・(笑)
2002年・スペイン
監督/ジャウマ・バラゲロ
出演/アンナ・パキン

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神経症を患った父の療養のために
レジーナ達家族は、
祖父が暮すスペインの郊外に引越してきた。
その頃から弟ポールは、なぜか暗闇を怖がり
奇妙な絵を描きはじめるのだった・・・
=================================

レジーナ役にアンナ・パキン
母メアリーはレナ・オリン
その他イアン・グレンやらジャン・カルロ・ジャンニーニが出演。

実力派豪華キャストで綴られる本作品は、
サスペンスにオカルト要素を加え、
不条理な世界を描いている。

ん〜・・・だけどね・・・。

子供が暗闇を怖がる
家にまつわる悲惨な事件
宗教にオカルト

含まれている要素がすべてありきたりなものばかり。
特に目新しさも無ければ恐怖にキャ〜ッと身震いすることもない


それでいて、なんとなく「まとまって」いるような印象を受けるのは
実力派俳優が揃ったせいだろう。
得にジャン・カルロ・ジャンニーニの存在感ときたら!

B級っぽいのに、不思議にも格調高く感じる部分もあるのは
やはりキャストのせいかしらん?

しかし、観終わったあとに残る感情は
「で、どうよ?」なのである(笑)

ツッコミをいれるのをためらわせる実力派キャストの共演。
しかし、蛍風の感想はやっぱり「で、どうよ」でしかない作品。
1998年・ブラジル
監督/アントニオ・カルロス・ダ・フォントウラ
出演/ジーコ

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将来のブラジルを担う少年達を発掘すべく
ジーコサッカー教室が開かれ、
ブラジル中から少年が選ばれる。
しかし、選ばれなかった少年の1人が、
クローン研究をしている父親に
自分専用のコーチとしてジーコのコピーをおねだりし・・・
=================================

わはは〜、
久しぶりにトンデモ作品観てしまったような(笑)


現日本サッカー代表チーム監督ジーコが
1998年にブラジルで出演した作品。
キアヌの『陽だまりのグラウンド』に
邦題もジャケットも似ているが、まったく異なったテイスト。

ブラジル中の少年を集めた
ジーコサッカー教室が開かれることになった。
ジーコは彼等にとって憧れの的!神様である。
そのジーコの指導を受けられるとあって、
少年達は選手発表されるTVに釘づけだ!

発表を待つ少年達は様々だ。
日本人いや日系人だろうか?その少年も
TVの前で祈るように発表を待っている。

頭には「日本」と書いたハチマキ、
はっぴのようなガウンだろうか部屋着、
そして和太鼓を叩きながら発表を待つ!


そこへ彼の母親が相撲取りが描かれたのれんの向うから
部屋に入ってくる。

ブラジルは日本人や日系人が多いから
ハリウッドのような勘違いニッポンはないだろうけど・・・。
ってことは、これがごく普通の日本人及び日系人なんだろうか???

おまけに母親はアジア系だが日本人ではない顔立ち。
しかも日本語がヘタ(笑)

ま、そんなことでTVで選手発表が行なわれるのだが
ジーコの後で踊るのは「レイクエンジェル」ならぬ
変なサッカーボール柄のレオタードを着たおねえちゃん達(笑)


選手に選ばれた少年達は大喜びだが、
その影で選ばれなかった1人の少年が
父親が経営するクローン研究所に行き、
自分専用のジーコを作って欲しいとおねだりする。

ということで、密かにジーコをコピーし、
クローンを作ることに成功する。
コピーされた偽ジーコは「ジーコピー」と名付けられる(笑)

ところがコピーした副作用で
本物のジーコには厳しく真面目な部分だけが残り、
ジーコピーの方にはノー天気なアホアホ部分だけが
コピーされたのだった!

ジーコサッカー教室の少年達は、腕立て伏せ100回!など
突然「鬼コーチ」になったジーコにとまどい、
サッカーが楽しめなくなる。

かたや、せっかく自分専用のジーコピーで、
サッカーが上手くなると思った少年だが
やってきたのはアホアホジーコ。
困った彼は本物のジーコとすりかえることを思い付く。

そして、まんまとすり替えに成功。

昨日まで厳しかった「鬼ジーコ」が、またもや突然
「基礎なんていいから楽しもうぜ」と言い出し、
戸惑うサッカー教室の少年達。

俺こそが本物だと怒る「鬼ジーコ」に、張本人のボンボンバカ息子は
僕のチームをコーチして、向うに勝てば本物だと認められるよ、
と提案。

そして「鬼ジーコ」率いるクローン会社のボンボンバカ息子チームと
「アホアホジーコ」率いる正規のサッカー教室チームが
試合することになる・・・。

「鬼ジーコ」の特訓の甲斐があって、
そこそこ上達したボンボンバカチーム。
さらに「鬼ジーコ」は相手の中盤にプレッシャーをあたえろと
指示する。

中盤にプレッシャーをかけられているのに気づいた正規チーム、
「監督どうしたらいいんですか?」
アホアホジーコ曰く
「ん〜、向うよりもっと早く動けばいいんじゃない?」と
あまりにもトボケた指示に困る少年達(笑)

まあ、予想通り最後はハッピーエンドなワケで、
本作品は、ズバリ「ジーコを観るため」の作品である。

劇中、「フィジカルと戦術がなければアントラーズに入れない」と
1人の少年が語るシーンがあった。
ってことは、アントラーズ時代に作られた作品なのかしらん?

ジーコは、ブラジルでは
神様扱いされるほどの尊敬と人気を集めているのが分かった。
試合では真面目な顔しているが、
やっぱり陽気なブラジル人だと分かった。
こんな人が日本代表監督で大丈夫か〜?と心配になるほどの
「ジーコピー」のナチュラルな演技(笑)


これから試合でジーコが画面に映るたびに
くすぐったい思いをするであろう
「あの作品観ちゃった」って(笑)

『モスキート』『未確認生命体ザ・フロッグ』
『シックスストリング・サムライ』同様に
心の中で大切にしたいお気に入りのバカチントンデモ作品。

お客様には勧められないけど・・・(笑)
2003年・英
監督/ナイジェル・コール
出演/ヘレン・ミレン
   ジュリー・ウォルターズ

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小さな田舎町のネイブリー。
この町の婦人会では毎年恒例のカレンダー作りが
議題にあがっていた。
同じ頃、アニーの夫ジョンが白血病で死亡し
彼のメモリアルベンチを病院に寄付するために
クリスは婦人会の仲間で
ヌードカレンダーをつくることを思いつく・・
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多少設定の変更、脚色がされているものの
実際にあった出来事の映画化。

アニーの夫ジョンが生前に綴った言葉
「女性は盛りをすぎた頃が1番美しい。種になる寸前が」

クリス達はジョンのメモリアルベンチの資金集めに
自分達のヌードカレンダーをつくることを思い立つ。

婦人会の圧力や周囲の好奇の目にさらされながらも
彼女達の友情と勇気ある行動は、大成功を収め、
ついにはハリウッドにまで招待されるのだった。

ヌードといっても扇情的なものではない。まさにアートである。
それは、人生を生きぬき、幾多の喜びと試練を知り
年齢を重ねたからこその「人間の美」である。
19、20の小娘が逆立ちしたって醸し出せない
威厳と風格を兼ね備えた美。

ヌードを撮ることによって、
何度も迷ったり尻ごみする彼女達だが、
「ええいっ、面倒だ!」と開き直った度胸が清々しい。
少女のように迷い恥じらいながら、
一旦度胸を決めた後の生き生きとした表情。
すべてのしがらみから解放された「美」。そして友情。
それが笑顔の源かもしれない。

決して若くない彼女達がヌードカレンダーによって
手に入れたものはメモリアル・ベンチだけではない。
カレンダーは彼女たちにあきらめかけていた、
あるいは想像もしていなかった人生の大きな転換となったのだ。

歳を重ねた彼女達の家族の絆、友情を描いた
清々しいサクセスストーリー。

元気をもらいました!「喜び」マーク作品です。
1999年・米
監督/ピーター・イェーツ
出演/ジェームズ・スペイダー

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父親の出版社を継いだスティーブンソン。
恋人のジュリーと住むために
マンハッタンの古めかしい屋敷を買う。
しかしその屋敷には、かつて住んでいた
プロードウェイのスターだった老夫婦の霊が出没し・・
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原題は CURTAIN CALL
観終われば、この原題が納得のいく洒落たタイトルと気づく。

良書を出版する事をモットーとしてきた
父親の出版社を継いだスティーブンソン。
この役にジェームズ・スペイダー。
しかし、時代の波で事実上経営統合され、
今では名ばかりのパートナーの案で
「売れる本」ばかりを出版するハメに。

そんな時長年の恋人ジュリーと一緒に住むために
古めかしい屋敷を購入したスティーブンソンだが、
なんとその屋敷には元ブロードウェイのスター同士の
わがままな夫婦の亡霊が生前と同じように
我が物顔に暮していたのだった・・・。

このわがまま幽霊夫婦の
マックス役にマイケル・ケイン
妻リリー役がマギー・スミス


ね?これだけで大物扮する幽霊に翻弄される
スペイダーさん(スティーブンソン)の
おろおろぶりが想像できるでしょ?(笑)

オカルトチックな邦題と幽霊の話だが、
中身はとてもキュートでハートウォーミング!

で、本作品を観て思ったことは、
スペイダーさんって、
こんなにフツーの役を自然にこなせる役者だったんだ!


近年のスペイダーさんといえば、
B級のニオイがプンプンする作品に出演あるいはミョーな役

というイメージがあっただけに
自然で等身大のどこにでもいるような役を演じ、
それが見事にハマっていたのに驚いた。

スぺイダーさんのこの演技があるからこそ
マギー・スミスとマイケル・ケインの存在感も生きてくる。

まったく期待しないで選んだ作品だっただけに
予想以上のハートウォーミング・ラブコメディ(?)で
思わぬ得をした気分になった作品。

スペイダーさん、マイケル・ケイン、マギー・スミス
キャストの勝利ですな。
来月はいよいよ個人的にも待ちに待った
『24』の第3シーズンがリリース開始!
今度もジャック・バウアーはどんな「オレ様」ぶりを発揮するのか
ヒジョーに楽しみ(笑)

『24』に限らず、TVシリーズ全般に言えることだが、
何巻かまとめてレンタルして、
ディスクとケースをバラバラに入れて返却される方が
ごく稀にいらっしゃる。
1巻のケースに2巻のディスクを入れ、
2巻のケースに3巻のディスクを・・ってな具合。

気持ちは分かります!
1巻観終わって、2巻のディスク片手にデッキに入れ替える、
そのまま開いている2巻のケースにディスクをしまう・・・

我々も返却時には確認しているのですが、
たま〜に確認ミスでディスクが入れ違ったまま
店頭に並んでしまうことがあります・・・。

レンタルされる前に発見されればいいのですが、
別のお客様がレンタルして初めて発覚した時は・・・。

「1巻と2巻をレンタルしたら、1巻が2つ入っていたんですけど・・」

ああああーモウシワケゴザイマセン、スミマセン!!!

間違ってお渡ししてしまったお客様に申し訳ないと思いながら
心の中では、前に借りたヤツ誰だ〜?と
違うケースに入れて返却した前回のレンタル者を
チェックしてしまいます(笑)

まあ、ディスクとケースを入れ違えて返却される方は
シリーズものに限らず、そのような傾向があるようでして・・・。

店によっては、
「誤返却常習者」とか「テープ巻き戻し確認」など
こっそりレジ画面にメッセージがでたりします。
これ、お客様には内緒です(笑)
メッセージがでたお客様の返却されたものを確認すると
やっぱり誤返却だったり、巻き戻しがしてなかったりします。

こちらもね、仕事ですから確認しますが、
できれば、次のお客様のためにも
正しい形での返却をお願いしたいところです・・・(涙)

今月私が観た作品は
『ブルワース』や『東京原発』、
偶然にも政治を風刺する両作品に「喜びマーク」がついた。
『ヒューマン・キャッチャー』は、想像していた通りの
内容・レベルの作品だった。

さて、来月はどんな作品に出会えるかしら・・・?
1974年・米
監督/サム・ペキンバー
出演/ウォーレン・ウォーツ
   ノセラ・ヴェガ

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メキシコの金持ちの娘が妊娠した。
激怒した娘の父親は、娘を妊娠させたガルシアの首に
100万ドルの賞金をかけた。
酒場のピアノ弾きのペニーは
ひょんなことからガルシアの首を探すことになり・・・
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酒場のピアノ弾きペニーは、
ガルシアをみつければ金が手に入いると知り
恋人エリータにガルシアの居所を聞く。
しかし、エリータとガルシアが関係を持ち、
しかもガルシアが事故で死んでしまったと聞かされる。
初めはちょっとした小遣い稼ぎのつもりだったが、
ガルシアへの嫉妬と、賞金稼ぎ達の妨害で
次第に良心の感覚がマヒしていくペニー・・・。

一緒に観ていた相方が「これだよ!男の世界だよ〜!」と
かなりご満悦だった様子。

場末のしょぼくれたピアノ弾きのオヤジ・ペニー。
小遣い稼ぎのつもりが、嫉妬と怒りと復讐で
ガルシアの首を巡る争奪戦に飛びこむ。

ハエのたかったガルシアの首
砂埃舞うメキシコの大地
安っぽい宿
男達の血と汗


良家の子女がイヤ〜ンと卒倒しそうな
グロテスクとも言えるワイルドな描写

残念ながら女の蛍風には、
そんな男の意地と生き様の世界にはピンとくるものはない。

しかし、銃で撃たれ死ぬ姿にビックリした。
なぜなら、それはとても美しくカッコイイ姿なのだ!
しかも、メインのキャストではなく「その他大勢」にいたっても
その美学は徹底されている。

これがペキンバーなんだ、と相方は力説しシビレていた様子。

しょぼくれオヤジの
ワイルドでバイオレンスな再生物語とも言える本作品は
男心をシビレさす作品らしい。

さすがに蛍風にはそこまでは理解できなかったケド(笑)

ガルシアの首を巡り、
様々な人間関係の変化と本音、そしてバイオレンス

女の蛍風でもホォ〜と思える部分もあった作品。
2002年・タイ
監督/ヨンユット・トンコントーン
出演/チャイチャーン・ニムプーンサワット

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オカマのバレーボールチーム・サトリーレック。
メンバーのノンが突然、敵チームに移籍をし、
友情も分裂の危機を迎える・・・
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前作ではオカマの可愛らしさとたくましさをみせつけられた
スポコンだったが、
今回は、彼ら(彼女達?)の大学時代の出会いから
友情の危機について描かれた青春モノとなっている。

スポコンを期待していたので、これにはちょっとガッカリ。

キャッキャッと賑やかな乙女(?)達の友情物語で
前作のような爽快感はなく、少女マンガのようなノリ。

ノンが引き抜かれた敵チームは
サトリーレックのそっくりチームで、
メンバーも似たようなタイプのオカマだったという設定。

しかし、このニセモノチーム、
女性顔負けの美しさを持つピアのそっくりさんは、
「本物」の女性。
ノンのそっくりさんは、ノン役の「本物」の兄弟。
その他、「本物」のサトリーレックのメンバーが出演しているそうな。

ニセモノだけど「本物」ってところが
本編には関係ないが、面白いところだ(笑)

スポコンではない、かといって単純にコメディーともくくれない。
「ちょっと変わった女の子」達の友情ドラマってところか?

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