2002年・米
監督/マイケル・ホフマン
出演/ケヴィン・クライン

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ハンダートが古代ギリシヤ・ローマ史を教える
聖ベネディクト校。毎年行なわれる
ジュリアス・シーザーコンテストの立役者でもあり
教師からも生徒からも信頼厚い高潔な人物である彼が
1人の問題児セジウィック・ベルが転校してきたことで
深い挫折感を味わうこととなる・・・
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ハンダート役のケヴィン・クラインがもぅビックリの素晴らしさ!
昔はコメディでバカやってたなんて微塵も感じられない
高潔さ!エレガントさ!

確固たる信念を持ち高潔な教師ハンダート。
その人柄に教師からも生徒からも信頼が厚い彼。
しかし彼の心の片隅には偉大な教師であった父に
コンプレックスとプレッシャーを感じていたのだった。

ある日上院議員の息子セジウィック・ベルが転校してくる。
校風をバカにし、授業中ふざけてばかりか校則も破る。
そんなベルに自分と同じ父親へのプレッシャーを感じとった
ハンダートはジュリアス・シーザー・コンテストへの出場を勧める。
「君なら出来るはずだ」と。

それからのベルは真面目に勉強し、次第に頭角をあらわし
コンテスト予選の4位につけた。
決勝に進めるのは上位3位まで。
生徒の人格形成も教師の勤めと思うハンダートは
つい手心を加え、ベルの順位を3位に替えた。

そして保護者を招いた決勝戦。
ただひとりベルのカンニングに気づいたハンダートは
対戦相手ディーパック・メーターがカリキュラムにはない
独学で学んでいたことを問題にすることでベルを敗者にした。

それから25年の月日がたち、
全米屈指の大企業の経営者となったベルから
シーザー・コンテストのリターンマッチが提案される・・・

予想を裏切る展開に人生の意義を考えてしまう。
人は「正しき道」を行くべきである。
しかし社会では「手段を選ばぬ道」を選んだ者が
成功を収める場合がある。
本当に幸せなのはどちらか?

理想と現実 成功とその代償

地味ではあるが、その分質実で重みを感じた作品。
喜びマークの良作品。

欲を言えば、このテの作品では1人や2人美形生徒がいるものだが
本作品では目立つルックスのコがいなかった。
おばさん残念だわ〜(笑)
1988年・米
監督/ロジャー・ドナルドソン
出演/トム・クルーズ

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ニューヨークで成功を狙うブライアン。
しかし、どこの企業も雇ってはくれなかった。
ところがひょんなことからバーテンダーとして働くことになり
たちまち人気バーテンダーとなるのだが・・・
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トムトム若い!!

公開当時、トムトム扮するブライアンの華麗なバーテンダーぶりに
ちまたでは映画と同じように
ビンやシェーカーを振りまわすバーテンが増えました。
今ではどうなんでしょう・・・?
今でも振りまわしているのでしょうか?

それから『ビバヒル』ファンの間では
ジムパパがチラッと映っていることでも評判になりました(笑)

ストーリーはバリバリ80年代青春映画でして、
野望を胸にニューヨークにやってきた若者が
学歴社会の厳しい現実の洗礼を受け
つなぎのつもりで始めたバーテンダーの仕事で
めきめきと頭角を表していく。
かわいいGFも出来るが、まさしく若気の至りで夢も恋も失い
そこから本当の幸せを見つけていくというお話。

当時はなんとも思わなかったが
今観ると、やはりトムトムは可愛い・・・(笑)

音楽と華麗なバーテンパフォーマンスを背景に
初々しく可愛いトムトムを愛でる作品

2004年・米
監督/ジョエル&イーサン・コーエン
出演/トム・ハンクス

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マンソン夫人の家に教会音楽の研究をしているという
ゴースウェイトが下宿することになった。
教授と呼ばれる彼は、
仲間たちと地下室で練習をしているとみせかけ
じつはカジノの金庫まで地下トンネルを掘っていたのだ・・・
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『マダムと泥棒』のリメイク。
オリジナルは観ていないので比較はできないが、
コーエン兄弟&トム・ハンクスの割りには
大味でおおざっぱな感じ。

ブラックな笑いがあるものの、
そこはかとない笑いの雰囲気が物足りない感じ。

ハンクス演じる教授の泥棒仲間の
ショーグン役のツイ・マーがその分笑わせてくれる。
本人は決して笑わないのだが・・・(笑)

久しぶりのコメディで楽しそうなトム・ハンクス。
マンソン夫人(マダム)役のイルマ・P・ホールも
かなり良い味をだしているものの、
作品全体として「何かが足りない」印象。

何て言うか・・新鮮味が感じられないんだよね・・・。

ブラックでシニカルな笑いが多いせいか
観ているこちらまでシニカルな感想を持ってしまった作品。
2004年・米
監督/メル・ギブソン
出演/ジム・カヴィーゼル

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弟子のユダ裏切られ捕らえられたイエス。
自らを救世主とほのめかした彼に対して
神への冒涜の罪で十字架にかけられることになる・・・
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ムチで打たれ、自らがかけられる十字架を背負い
ゴルゴダの丘へと向かうイエス。
イエスの最後の12時間を描いた作品。

ん〜・・・
でもね・・・

120分以上あって、やってることは拷問シーンだけ。

延々とこれでもかぁ〜っこれでもか〜っと
拷問に耐えるイエスの姿。

すべての罪を代わりに受け、イエスは赦して愛する
イエスが受けた拷問は我々の罪である

そういうことが念頭にあってのシーンなんだろうケド。

あんまりキリスト教に詳しくない蛍風には
なんで2時間以上も拷問見せられなくっちゃいけないのさ、と
ちょっとウンザリ気分。

イエスの受難を見せる、そのことに関しては成功だろうけど
作品全体としては
『キング・オブ・キングス』や『偉大なる生涯の物語』の方が
断然面白いと思った作品。
2001年・米
監督/ロバート・ドーンヘルム
出演/ハナ・ゴードン・テイラー

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ナチスによるユダヤ人迫害の中
アンネ・フランク一家とペーターの家族は
迫害を逃れるため、隠れ家で生活することに・・・
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1959年製作ジョージ・スティーブンスの『アンネの日記』は
子供の頃に観た。
劇団民藝かなにかの舞台も観た。

本作品がこれらのものと違う点は
屋根裏部屋に隠れる前の生活、
そしてゲシュタポに見つかったその後のアンネが描かれている点。

隠れ家に移る前のアンネは活発で夢多き少女だった。
多少自己顕示欲が過ぎる部分も感じられるが
この年頃の多感な少年少女にはありがちなことであろう。

姉のマルゴーに比べていつも子供扱いされるアンネ。
1日も早く「大人」になりたいと思う。
映画スターに憧れたり、
まだしたことのない「キス」について
思いをめぐらす。

活発でハツラツとした少女が時代の波によって
息を潜めての隠れ家生活。

どんなにか自由を渇望したことだろう・・・。

そして無情にも隠れ家が発見されてしまう。

アンネ達は収容所に送られ、男女に分けられてしまう。

今回初めて知ったのだが、
ナチスからの出頭命令に従って収容所に送られた者達と
アンネ達のように命令に逆らって、
逮捕されて送られて来た者とでは待遇が違ったようだ。

命令に逆らったアンネ達が収監された房は
不衛生で食事もロクに与えられず、重労働に就かされた。
そして死を待つのだ。
極悪な環境にも必死で耐えるアンネ。

ある日、鉄条網の向う側に収容されている友人と再会を果たす。
友人一家は命令に従い出頭し、現在は捕虜交換待ちをしている。
彼女達には赤十字からの支援食料も配給されている。

「食べ物をちょうだい!」
短く刈られた頭にボロボロでしらみだらけの服
痩せこけて眼だけがギロギロとするアンネ

そんな変わり果てたアンネに
友人は食料を鉄条網の向う側から投げ入れる。
しかし、無情にも投げ入れられた食料は
他の囚人に横取りされてしまう

「返してよ!返してよ!」
アンネの悲痛な声だけが響き渡る。
皆、今日一日を生きるために必死なのだ。

結局オットー・フランクしか生き延びることが出来なかった。
あと少し持ちこたえれば、彼女達は生きて解放されたであろう。
ホントにあとちょっとだった・・・。

父オットーは第1次大戦に参加したドイツ軍の将校だった。
もし、命令に従って出頭していたならば、
待遇の良い収容所に収監され、
家族の運命も違ったものになっていたかもしれない。

以前の作品と比べて、隠れ家での緊張の連続の生活の描写が
物足りない感じがするが
隠れ家の前、そしてその後を描いた点に
かなり新鮮な印象を受けた作品。

それにしても父オットー役のベン・キングズレー。
インド人から宇宙人までいろいろ演じてるなぁ〜。
何にでも見える顔なんだろうか・・・?(笑)
1982年・米
監督/ケヴィン&ピアース・ラファティ
   ジェーン・ローダー

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1940〜50年代の原爆に関する
アメリカのニュースフィルムと
アメリカ政府製作した広報フィルムで構成された作品
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マイケル・ムーアが師と仰ぐ監督のラファティ兄弟は
ブッシュ大統領のいとこなんだそうな・・・。

いかにして原爆を保有する正当性を延々と語るフィルム。
攻撃されないためには、強くあらねばならない。

でも原爆って何?
それはスゴイ破壊力さ

放射能って何?
それはあまり気にすることないものさ

うむむ〜・・・

ごく普通の軍服に放射能測定バッチを胸に着け
原爆実験に向かう兵士達。

実験で気をつけることは
1 爆発
2 熱風
3 放射能


だけど放射能は見えないし臭わないから分からないだろうが
3つのうちでは一番大した問題じゃない

そう説明する上官

ビキニ環礁で行なわれた水爆実験。
風向きが変わって放射能の灰が飛び散った島民の映像にも
放射能による怪我は一時的なもので心配ないと語る

ムーアの『華氏911』だったか
『元祖!アホでマヌケ・・』だったかにも
収録されていたカメのアニメーションも収録されている。

ピカッとなったらすぐに隠れる!

いや・・原爆がピカッとなったらもう手遅れだと思うんだけど・・・。

ソビエトも核を保有し、核戦争の危険性が生じると
核シェルター付きの家が登場することになる。

シェルターには
先に入っている家族を守るために武器は必要だと語る。

え〜・・・
確かにそうかもしれないけど
そんなんで、もし日本が攻撃された場合
本当にアメリカは助けてくれるんだろうか・・?

政府によるプロパガンダフィルム。
確かにこれだけを観れば、
核は安全で強力な武器に思えるかも知れない。
放射能だって大したことないんだ、政府が言ってるもん・・・って。

現代の日本人の蛍風から見ればそら恐ろしいことだ。

それは原爆や放射能に対する間違った報道のことだけじゃない。
このフィルムを観て核に対する誤った意識を植え付けられる
恐ろしさでもある。

一番印象的だったのは広島長崎に原爆が投下され
作戦が成功したと国民に語る大統領の顔。
鼻がふくらんで、本当に嬉しそうな顔してた・・・。

戦争ってなんだろう?
それは「土地と命の交換」と『硫黄島の砂』では語られていたが
命と交換するべき土地を放射能で汚染してしまう核兵器。
後には何が残るというのだろうか・・・。

ノーテンキな音楽と可愛らしいカメのアニメ
それがかえってとてつもなく恐ろしく感じられた作品。
2001年 アタック・ナンバー・ハーフ
2002年 メン・イン・スパイダー (MIS?)
2003年 パープル・レイン


そして
2004年 ザ・ニンジャ

意図しているワケではないが
その年の最後を締めくくる作品は
なぜか毎年ビミョーな作品ばかりだ(笑)

まあ、毎年年末は心身共にクタクタで
無意識に「そんな」作品を選んでしまっているのかもしれない。

今年も大晦日、働きました。
雪が降ってビックリでした。
来年も元旦からお仕事です。
ええ、毎年のことです。
毎年のことだけど、ちょっと淋しい気分になります。

来年はどんな年になるのでしょう?
皆様にとって素敵な1年でありますように!

さて、明日の仕事の準備をしなければ・・・(笑)
1996年・米
監督/ヨッシー・ウェイン
出演/ロス・ケトル
   ディビッド・ウェッブ

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水質検査をしていたドミニクは、
謎の集団に捕らわれてしまう。
彼等は世界を滅亡させようと企む
闇の組織だった。
妻のドミニクを救出に向かった夫ジョー。
彼はアメリカン忍者の末裔だった・・・
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あの〜・・・
アメリカン忍者ってなんざんしょ・・・?(笑)

アフリカだかどこだかの汚い水たまりのような池で
水質検査をしている奥さん。
その水は人工的に汚染されていることに気づく。

そこへ謎の集団がやってきて
検査チームのショボイ機器とこれまた安っぽいテントもろとも
チームの面々が殺されてしまう。

しかし美人の奥さんだけが、捕らわれて誘拐されてしまう。

事件を知った夫のジョーは奥さんを救出に向かう。
彼はアメリカン忍者の末裔なのだ!
だから、アメリカン忍者ってなんだ?(笑)

ジョーを迎え撃つ敵も忍者集団だ。
しかし、やはりというか日本語がヘタである(笑)

敵忍者はブルース・リーのようにヌンチャクをふりまわす!
それなら忍者って設定はなんのためか?(笑)

そんなヌンチャクぶんぶんの敵忍者に対し
冷静に銃で撃ち殺すジョー

アメリカンでもなんでも一応忍者なら刀か忍術で戦えよ〜!!(笑)

そして敵の最強忍者と戦うことなるのだが
相手の名はチャン

あの〜・・・
忍者ってのは伊賀や甲賀以外に
アメリカンやチャイニーズあるいは香港忍者ってのが
フツーに存在するんですかい?

一番ビックリしたのが
敵の忍者集団がローラースケート着用していたこと!

それでもってジョーのまわりをグルグル〜とまわり・・・

何度も言うけど、あんたら忍者でしょ?
ローラースケート履いた忍者ってのも・・・(笑)

まっ昼間から目立つ黒装束の忍者
ヌンチャク相手に銃を撃つ忍者
そしてローラースケート


これって別に忍者にこだわらなくてもいいんじゃないか?
・・・ってこだわってないから、こんな作品になるんだろうケド(笑)

ジャケットやタイトル、そして内容から想像できるように
ごく普通の人なら、わざわざ観ようとは思わない作品。
一部のマニアや
気の迷いでレンタルしてしまう人ぐらいの低回転作品。

メーカーからのリース期間が終了間際なので
この回転率では店頭からなくなっている可能性が高い作品。
B級は一期一会ってことですな・・・。
2004年・米
監督/サム・ライミ
出演/トビー・マグワイア

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スパイダーマンとして街を守るピーター。
表の顔は大学に通いながら
新聞社でカメラマンのバイトをする。
しかし、スパイダーマンとして活躍すればするほど
勉強はおろそかになり、いつも遅刻ばかり・・・。
複雑な生活に悩んだ彼は
スパイダーマンをやめることを決意するのだが・・・
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金に悩み、恋に悩み、学業に悩み、人間関係に悩み・・・
悩みだらけのピーター君。

それもこれもこっちの都合なんかおかまいなしに
事件・事故が起きてスパイダーマンにならなきゃいけないからだ。

それならいっそのことスパイダーマンなんかやめちゃおうっと・・・

そんな本作品は
単なる「ヒーロー」というより
「青春」モノともいえる仕上がり


続編ということで余裕もあるのか
クスクスッとした笑いも含まれている。

1番笑ったのが、
糸がでなくてエレベーターで下に降りるハメになったシーン。

エレベーターに乗り合わせた人から
「それ、かっこいいね・・・」
「自分で作ったんだ・・ちょっとチクチクするけど・・・」

あのなんとも言えない気まずい絶妙の雰囲気!
さすがサム・ライミだ!(笑)

笑いあり、青春の悩みあり。
なかなか面白かった作品。

ところで主演のトビー君
マグワイア?マガイア?マクワイア?
日本語表記を統一して欲しいなぁ・・・。
2001年・日
監督/佐々木 浩久
出演/小沢 仁志

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戦後の混乱期、あまりの凄まじさ故「鬼」と呼ばれた
伝説の極道・鳴尾隆二。
服役中、自分の裏切った者達への
怨念を抱いたまま謎の死を遂げた。
そんな鳴尾の墓に、鉄砲玉として使い捨てられた
気弱なヤクザの死体が埋められ、
鳴尾の魂は、彼の死体に乗り移るのだった・・・
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極道がゾンビとなって暴れまわるおハナシ

ゾンビも極道もどっちもカンベン!ってな取りあわせですな。

主演は小沢仁志。

小沢仁志といえば、蛍風の中では
どうやっても高校生には見えなかった『スクール・ウォーズ』が
真っ先に思い浮かぶ。
いや〜、あれはキョーレツでしたわ(笑)

で、「実録外伝」ってなんざんしょ・・・?(笑)
極道がゾンビとなって暴れまわる事件なんて知らないよ。
つまり「外伝」ってとこがミソなんですかね?(笑)

小沢仁志は確かに頑張っているのが伝わる。

だらだら〜カクカク〜ッとしたゾンビ動き
だけど殺しはやけに早い(笑)

ゾンビとなっても神棚に手を合わせる律儀な極道(笑)

シニカルな笑い、ウケ狙いは分かるのだが、
他の役者が巻き舌で大声でわめきちらしているだけの感じ。

これはこれで良いのかもしれないが、
『仁義なき戦い』を観た後では、
その格の違いに笑うこともできない。
別な時に観れば、もしかしたら楽しめたのかもしれないが。
1973年・日
監督/深作 欣二
出演/菅原 文太

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終戦直後の呉市。
広能昌三は、その度胸の良さをかわれて
山守組に身をよせることになる。
昌三は敵対する土居組の組長を殺すが
その頃から山守組長に煙たがられる存在となり・・・
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子供の頃、この作品を観て
ちっとも面白いとは感じなかったのだが・・・

今観ると、鳥肌が立つくらい面白い!!!

画面がチャカチャカ動いて、多少観づらい感はあるものの
これがこの作品のスタイルなのかも知れない。

音楽がGOOD!
最近ではバラエティーなどでも良く使われるこの曲
♪ちゃりら〜ちゃりら〜ん デンゲデンゲ・・・
燃えますわ〜!(笑)

キャストがGOOD!
昌三役の文ちゃんが、サイコーにシビレるのだ〜
現在では他界してしまった懐かしい役者の顔。
現在では重鎮となった役者の若い顔。
それはそれは豪華な顔ぶれが
惜しげもなく殺されていく。

1作目から、こんなに有名役者を殺してしまって
大丈夫なんだろうか?(笑)


プロットがしっかりしているのか
観ていて面白い展開。

終戦直後は米兵が幅を利かせていて
日本の警察(まだそう呼ばないのかな?)が
米兵の悪行に強く言えなかった時代、
代わってヤクザが立ち向かう。

終戦の混乱の中、闇市に象徴されるように
一般市民はたくましかったんだ・・・。

子供の頃は罵声と暴力だけの
怖い人達の映画としか感じなかったが
今観ると、人間のたくましさ、生命力が感じられる。

登場人物が多いため、なかなか役名が覚えられないものの
圧倒的パワーでひきこまれてしまった作品。
面白かったデス。

まぐれさんだったら、もっと詳しく説明できるんだろうな・・・。
2003年・米
監督/ブルーノ・バレット
出演/グウィネス・パルトロウ

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小さな田舎町に住むドナは子供の頃から
「いつかこの町を飛び出したい」と思っていた。
ある日TVで伝説のスチュワーデス、
サラのサクセスストーリーを知り、
自分もスチュワーデスになろうと決意するのだった・・・
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学生時代からつきあっているBFにくっついて
町を飛び出そうと考えていたドナ。
しかし、彼は昇進して都会で暮すにはドナでは野暮ったすぎると
別れを告げられてしまう。
不幸のどん底に陥ったドナだが、
TVで自分と同じように劣等感を抱いた田舎娘が
国際線スチュワーデスとなり成功したことをしり、
自分もスチュワーデスになろうと決意する・・・。

BFに頼った生き方をしていたドナが
彼との別れを期に、自らの意思ど努力で夢を掴もうと決意し
途端に彼女はキラキラと輝きはじめる。

スチュワーデス訓練の教官役にマイク・マイヤーズ。
その吹き替えを広川太一郎氏ガアテている。

初めはマイヤーズに広川氏?と、違和感を覚えたが、
「きら〜ん、がんばルンバサンバ〜」
あの広川節が役に良くあっていた(笑)

夢を掴もうとする姿
夢を叶えても仕事におわれる虚しさ
仕事と恋の折衷案

ドナの努力する姿に
がんばれ〜がんばれ〜と応援しながらも
逆に元気づけられるガールズムービー
2004年・米
監督/ピーター・ジャン・ブレッジ
出演/ロバート・レッドフォード

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ウェイン・ヘイズはレンタカー業界で成功していた。
ある日、ウェインは家の前で
アーノルドという男に誘拐されてしまい・・・
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あらあら、画像が無いのね、残念。

実際にオランダであった事件をモチーフに描かれた作品。

ウェイン役にレッドフォード様
誘拐犯アーノルド役にウィレム・デフォー
ウェインの妻アイリーン役にヘレン・ミレン

いや、もうこの顔ぶれを見ただけで
その辺のうわっついただけの作品ではないことが分かる。

誘拐された男
誘拐した男
誘拐された夫を心配する妻

この3人の思惑とかけひき。

サスペンスでありながら、
夫婦の深い愛情と絆が根底にある。
それは「好き好き〜♪」なんて甘っちょろいものではない。

誘拐モノだが、犯人の心のゆがみと
周到に練った計画と感覚まかせの実行は
現代社会の心の闇を見るようで、シリアスドラマともいえる。

単なる犯罪モノあるいはサスペンスという単純な枠に納まらず
重く深いものが横たわるのは
演技合戦の様相を呈したキャスト達の実力のたまものであろう。

スカッとするものでもない
ハラハラドキドキでもない

渋く重く深い大人の作品

それにしてもレッドフォード様も歳をとったなぁ〜・・・・
それでも素敵なんだけどネ(笑)
2003年・タイ
監督/プラチャヤー・ピンゲーオ
出演/トニー・ジャー

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タイの小さな村の仏像オンバクの首が持ち去られた。
村人達は、オンバクの首が戻らないと
災いが起こると恐れ、青年ティンが
首を獲り返しにバンコクへと向かう・・・
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そそそ、こういうのが観たかったんだ〜!

村の信仰の象徴オンバク像の首を取り戻しに
ムエタイの使い手ティンが村人の息子ハム・レイを頼って
単身バンコクへと向かう。

そこでなんやかやと格闘技賭博の選手となり
相手をボコッボコッに倒し、
ついには美術品泥棒の一味もボコッボコッにやっつけて
首を取り戻してめでたし、めでたし〜っておハナシ。

愛だの恋だの余計なストーリーなんかなくて
ひたすら生身の人間によるアクション!


CGやワイヤーが全盛の今日にあって、
シンプルでありながら超人的なアクションには
ただただ驚き!

・・・人間ってこんなに跳べるんだ!

ムエタイといえば、おカマちゃんボクサー(?)しか知らないので
こんなにもカッコ良くて見栄えのするアクションだとは思わなかった。

欲を言えば、邦題は違ったほうが良かったな。
「オンバクの首」とか、さ・・・。

面白かったデス。
スカッとしました!(笑)
2003年・米
監督/ガス・ヴァン・サント
出演/ジョン・ロビンソン

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オレゴン州のとある高校。
酔っぱらいの父のせいで遅刻しそうな少年。
写真部員の少年。
容貌にコンプレックスを持っている少女。
様々な生徒の通う高校で、
2人の生徒が銃を無差別に乱射する・・・
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コロンバイン高校銃乱射事件をモチーフにした作品。
本作は史上初のカンヌ・パルムドールと監督賞をW受賞した。
生徒役はすべてオーディションで選ばれた高校生。

はっきりとした主役はいない。
悪役・ヒーローもいない。
登場人物達が、それぞれ深く関わることもない。
また、彼等の心情も深くは分からない。

すべてが淡々と、あたかもその高校の
一生徒になったかのように傍観させられるだけ。


何が起こったのか?
なぜ起きたのか?
彼等は何を感じたのか?


すべては謎。はっきりとした結論は出されていない。

あるのは淡々としたごくありふれた日常と
予想もしなかった惨劇。

すべてがうつろで虚しい世界。

実際の事件・事故をモチーフにした作品は多いが
これほどドラマらしいドラマの形をとらずに
かえって底無しの絶望感を抱かせるアプローチは珍しい。

世界中を震撼させた衝撃の事件を再び考えさせられた作品。
2004年・米
監督/アンドリュー・アダムスン
   ケリー・アズベリー
   コンラッド・バーノン
声優/マイク・マイヤーズ

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めでたく結婚したシュレックとフィオナのもとに
フィオナの両親の「遠い遠い」国からの使者が。
2人のお披露目と祝いの宴をひらくので出席するようとのこと。
しかしシュレックを見た国王や
「遠い遠い」国の人々はガッカリしてしまう・・・
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前作以上に美しい映像。
技術の進歩が伺われる。

フィオナ姫の結婚相手には美男子を期待していた人々。
父である国王はシュレックを密かに亡き者にしようと企む。
その裏には妖精のゴッドマザーの野望があった・・・。

これは・・ホントに子供向けだろうか?
結構シニカルな話題もあり、
『フラッシュ・ダンス』等の様々な映画のパロが含まれている。

子供が『フラッシュ・・』なんて知らないだろうし、
やはり親をもしっかりとターゲットにしている作品であろう。

それでいてお下品さも、シニカルさも
親が子供に見せても大丈夫、または子供にも理解できる
ギリギリの絶妙なところで仕上げているのには驚き。

これぞまさにファミリー向け作品。

大人だけが楽しめる作品じゃない。
子供だけが楽しめる作品でもない。
一部のマニアだけが楽しめるアニメでもない。

大人にも子供にも、それぞれ理解できる笑いと
ちょっぴりのシニカルさとワクワクの冒険と夢。
そして美しい映像。

たいしたもんです。「喜び」マーク作品です。
2004年・米
監督/マーサ・クーリッジ
出演/ジュリア・スタイルズ

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デンマークの皇太子エドヴァルドは、
厳格で格式ばった生活を嫌い、
いつもハメをはずしてマスコミの餌食に。
ある日TVCMを見て、米国ウィスコンシン州の大学に
留学することを決意する。
そこで医者を目指すペイジと出会い・・・
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皇太子エドヴァルド。
改造車でレースしたり、美女と浮名をながして
いつもタブロイド紙をにぎわしている。

そんな皇太子に母である女王は
「もっと自覚を!」と促すのだが
当の本人は、決まり事だらけの厳格な王室生活にうんざり。

ある日TVを見ていると

ウィスコンシン州の女子大生に、
おっぱいみせてと頼んだら、こ〜んなに見せてくれちゃった♪

というCMを見て、
ウィスコンシン州の大学に留学することを決意する。

ウィスコンシンの大学に行けば、
女子大生が簡単におっぱいをみせてくれると思ったのだ(笑)

そこで身分を隠して、
お付きのソレンとともに留学する皇太子だった・・・。

厳しい事が嫌い、女の子大好きの甘ちゃん王子が
医者になる夢を持つペイジと出会ったおかげで、
自分で洗濯したり、バイトしたりしながら
国王にふさわしい一人前の男へと成長する。

一方、医者となって国境なき医師団で活動するのが夢のペイジ。
恋や結婚なんかより、
医者になる将来のほうがずっと有益だと思う彼女。
しかし王子で恋に落ち、デンマークまで追いかけていってしまう。
でもやっぱり夢を捨てきれず、結婚は待ってもらうことになる。

王子は自立したアメリカ女性の実家の農家で
仕事の大切さを学び、一人前の男となる。
恋のお相手アメリカ女性は、自分の夢を捨てず、恋もゲットする。

ん〜、この辺りがアメリカ人が好みそうな話。

蛍風に言わせりゃ、次期国王の嫁になるなら、
自分の事より一日も早くその国の事、国民のことを
学ぼうってのが筋かと思うのだが・・・。

最近のシンデレラは、地位も夢も自分も恋も
ぜ〜んぶ手に入れないと気が済まないのか?(笑)

安直な展開や、障害らしきものもない2人の恋。
まあ、これはこれで良いのかもしれない。
現代版シンデレラストーリーってところか?
2002年・日
監督/真島 理一郎

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2007年トリノ大会で
スキージャンプ・ペアが正式種目となり、
その競技の中継、各国の選手の活躍を描く・・・?
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架空競技「スキージャンプ・ラージヒル・ペア」。
CGといかにもなナレーション(笑)で綴られる本作品。

実際の中継のように淡々と進むが
やってることは爆笑の渦。

ありえないー!と叫びながら大笑いの連続。
CGだからこそ可能な世界。
その卓越したユーモアセンス!

通常なら「収録時間30分」は、
お金を払ってレンタルするにはちょっと損した気分になるらしい。

しかし、こういう作品はこのぐらいの時間が丁度良い。
長すぎてもダラけてしまう危険性があるからだ。

淡々と進みながらも、ツボをおさえた笑い。
お見事デス。
2003年・米
出演/マイク・マイヤーズ

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米国で人気のTV番組サタデー・ナイト・ライブ。
数々のコメディアンを世に送り出したこの番組の
マイク・マイヤーズの出演シーンを集めた1本。
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ギャハハハー!!!

先月は心身ともに疲れただけに、
腹の底から笑いたいと思い選んだ作品。

映画にもなった『ウェインズ・ワールド』から始まる。
『オースティン〜』が公開されていなかった当時だし
マイク・マイヤーズとこの番組SNLといえば
やはりウェインズ・ワールドなんだろう。

これがのっけからもうビックリ(笑)
まず、映画よりもアツイ!
熱気とパワーが感じられる。そしてゲストが豪華。

トム・ハンクスが(しかも若い!)エアロスミスのローディ役で出演。
どんな仕事をしてるの?との質問に
「マイクの定位置にスカーフを巻くのさ」
あはは〜、あれもローディーの仕事の1つですかい?(笑)

その後エアロスミスが登場。
共産主義の行く末についてもっともらしいセリフを言う。
ここで会場は大爆笑。
あ〜、やっぱりエアロスミスと政治はかけ離れたものだ、
絶対に彼等がこんな発言をしないということでのギャグなんだ・・・。

マイヤーズのSNLのキャラはウェインくらいしか知らなかったが
それ意外のキャラも大笑い。

中年マン(middle-aged man)なんかサイコー!!!

♪みどるっえいじっどま〜〜ん みどるっえいじっどま〜〜ん
テーマ曲とともに突然現われる中年マン。

知識と経験はあるけど体力のない中年マン

何見てるんだ?俺の腹か?
頑張っても引っ込まないんだ、中年だから!

あはは〜この怒り、よぉ〜く分かります(笑)

ハンサム俳優講座も面白かったなぁ〜

ハンサム俳優とは
 椅子に座って振り向く
 話の最中で急に眼鏡をはずす
 書類は見ないでサインする
 電話はダイヤルせずにいきなり話す


この一連の動作をアレック・ボールドウィンが模範演技をする(笑)
これはかなり笑えたなぁ〜

それ以外にもマドンナやニコール・キッドマン、ミック・ジャガー
ダニー・デビート、マリサ・トメイ等々

しかし何と言っても蛍風個人的に1番嬉しかったのは
クリストファー・ウォーケン様!!

マイヤーズ扮する父が経営する
スコットランド専門店「まるごとスコットランド」。
ウォーケン様はマイヤーズの息子役で
「キルトなんて履くのイヤだよ〜」
それを聞いて怒る父に
「ママが生きていたら〜」
その言葉に歩み寄る2人、そのくり返しのコント。

頼りなくて甘えん坊のウォーケン様!
キルト姿のウォーケン様!
真面目な作品では最後まで冷たい表情のウォーケン様だが
このテのものでは笑顔がキュート。
真面目もバカチンも両方できるのが
ウォーケン様の魅力の1つである。

残念ながらウォーケン様のこのコントは
本番前のリハーサルでウケが良くなかったので
本放送ではカットされたものらしい。
それでもこうしてDVDの特典で見られたのだから
DVDって素晴らしい〜(笑)

期待通り笑えたし、ウォーケン様出演のビックリもあって
個人的にかなり満足した作品。
ただし当時の世相ネタが含まれているので、
今の若い人にはピンとこない部分もあるだろうケド・・・。
今月はなんだかなぁ〜・・・ということばかり。
『シュレック2』のDVDが一部のメーカーのデッキでは
再生できないことが発覚。
最近の流れで『シュレック2』も
DVDに対してVHSの入荷が少ない。
そんな中でDVDが観れなかったお客様には
VHSを代わりにレンタルしているのだが、
どうしてもVHSの在庫が少ないために、
すぐその場でお貸しすることができない。
「VHSが返却され次第、ご連絡」
こんな余計な仕事まで増えちゃって、なんだかなぁ〜・・・。

『花咲ける騎士道』や『キャシャーン』など
ジャケットの誤植が発覚して、正しく印刷されたものと
さしかえる作業もあったり・・・。

師走を前にして、すでにアタフタの1ヵ月でした。

今月私が観た作品の中では
『カレンダー・ガールズ』『陽だまりのイレブン』が印象的。

『陽だまり・・』は、
サッカーの試合でジーコを見るのが楽しみになりました(笑)

『カレンダー・ガールズ』の印象的な点は
ともすれば「老女のヌードカレンダー」にポイントを置きがちだが
「あなたがカレンダーを成功させたのではない、
カレンダーがあなたを成功させたのだ」というセリフのように
カレンダーはあくまでも「きっかけ」とした作品構成に好感が持てた。

ヌード撮影のドタバタを描くのが目的じゃない。
彼女達の勇気と行動と友情が目的なのだ。

そのことをキチッと踏まえた上での作品に、爽やかな感動を覚えた。

さて、いよいよ12月・・・。
はぁ〜考えるだけで憂鬱になりそうだ。
思いきって浮世のうさを忘れられるようなバカチントンデモ作品でも
観ようかな・・・?(笑)

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