2004年・米
監督/ティム・ストーリー
出演/クィーン・ラティファ
   ジミー・ファロン

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念願のタクシーの免許を取り
改造車でNYを走りまわるベル。
ある日、クルマの運転が下手な刑事
ウォッシュバーンを乗せた彼女は
捜査に関わっていくことになる・・・
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ベッソンの『TAXi』シリーズのハリウッドリメイク版。

フランス版との違いは
凄腕ドライバーの前職がバイクからマウンテンバイク
タイトルの『TAXi』のiが大文字になった

そんな小さな違いはあるものの
やはり『TAXi』シリーズとしての面白さはある。

とくに単純にリメイクしたのではなく、
ドライバーをタフな女性に置き換えたのはお見事!

強盗団もハリウッドらしくゴージャスな美人達で彩りを添えている。
オリジナルに比べると、多少、大味で繊細に欠ける部分があるが
ラティファ演じるベルとジミー演じるウォッシュバーンの
2人の友情が男女の違いを超え、自然に描かれているのに好感。

フランス版の良さを壊すことなく
新たにセクシー&ゴージャスな要素を加えたハリウッドらしい作品


スピード感があって楽しめました。
2002年・米
監督/ジェフ・トレメイン
出演/ジョニー・ノックスヴィル
   スティーヴォー

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ひたすら笑いをとるために
常識では考えられない過激なパフォーマンスが
次々と繰り広げられる・・・
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↑こんなふうにしか説明できません(笑)

ジャッカスとはスラングでバカとか役立たずとかの意味なんだそうな。
まさしくその名の通り、
バカチンで命知らずなパフォーマンスが繰り広げられる!

生肉を尻に挟んで、ワニのいる池を綱渡りする
雪をアイスの形にして尿をたっぷりかけて食べる
男性のイチモツにロケット花火(?)をくくりつけ点火
背後から忍び寄り、いきなりバリカンで髪を刈る
尻からミニカーを入れ、レントゲン撮影する
寿司屋でワサビを鼻から吸引し寿司の上にゲロする
トイレのショールームで本当に便をする
などなど

子供のいたずらのような数々のバカな行動
それを大の大人が危険を顧みずやってのける(笑)

1番笑ったのがロケット花火をイチモツにつけての点火かな?
ロケットがピュ〜ッって飛ぶと
イチモツがピュ〜ッって持ちあがる(笑)

各国でイタズラをしているのだが、渋谷の人間は馴染んでた(笑)
それどころか、ジャッカス軍団よりいっちゃってるような印象も・・

そうそう、自分の顔を背中に刺青するのもあった。
あのタトゥーはマヌケだな、笑えるよ。

深夜、両親の部屋で花火をして起こすイタズラがあった。
あれって、元気がでるテレビだっけ?
早朝バズーカーと同じで懐かしくなった。

この作品を観て蛍風はたけし軍団を思い浮かべたが
相方は電撃ネットワークを思い出したそうな。

普通の大人なら絶対にやらない体を張った
命知らずな過激パフォーマンス
お下劣でくだらないことに体を張った笑い

何度も観て、何度も笑ってしまった。
こういうくだらないバカチン作品って好きだな〜(笑)

ちなみにR−18指定なので
18歳未満の方はご覧になれません。
大人になってから観てね(笑)
2004年・米
監督/デヴィッド・コープ
出演/ジョニー・デップ

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仕事に行き詰まっていた作家のモート。
そんな彼のもとに、シューターと名乗る男が現われ
自分の話を盗作したと詰め寄って・・・
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スティーヴン・キング原作の作品。

キング原作でジョニー・デップ主演とは
なんと見事な組み合わせなんだろう!

不気味さが漂う世界、
そこにミステリアスでどこか暗い影を持つジョニー・デップ
いや〜、見事にハマってますな。

キング原作ということで初めはオカルトホラーなのかと思った。
クライマックスになる直前までそう信じてた蛍風。
ジョン・タトゥーロ演じるシューターが実は○○で
オチは絶対オカルトホラーだ、って思ってた。

ところが意外や意外の結末・・・。

オカルトかと信じきっていたので、
このラストには驚いた!

しかし、この結末もキングらしいな、、と。
(ただし原作とは違う結末らしいが・・・)

クライマックス、ドアに佇む
ジョニー・デップの表情が素晴らしい!!
あの1シーンはアカデミー賞ものの表情だ!!
『シャイニング』のジャック・ニコルソンのように
あのシーンの表情はこの作品を代表するものだと思った。

クライマックスのデップの表情の他にも
トウモロコシをガリッとかぶりついて
プツッと終わるラストにも良かった。
プツッと終わりながらも、
底知れぬ闇が広がるような余韻を与えるラスト。
プツッなのに余韻だよ!

予想外の結末にやられた〜と感心した蛍風だが
相方が「わしも観る〜」というので
隣でもう1度観て、またまたビックリ!
1回目は何気なく聞き流していたセリフだが
結末を知ってから観ると、ヒントが盛りだくさんのセリフ!

1度目で驚き、2度目でも驚かされた

脚本、ジョニー・デップの演技、キングの世界観
すべてにおいて驚きと興奮、そして満足をおぼえた作品。
2004年・米
監督/スティーヴン・スピルバーグ
出演/トム・ハンクス

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NYのJFK国際空港におりたった
ビクター・ナボルスキー。
しかし、彼の国クラコウジアがクーデターにより
事実上国家が消滅したため、
彼は入国を拒否され、空港で生活するハメになる・・・
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かたことの英語しか話せないナボルスキー。
自分の身に何が起こったのか充分に理解できないまま
空港での生活を余儀なくされる。

知り合いもいない
お金もない
言葉も通じない


そんな八方塞りに状況下で
彼は生きる術を身につけていくのだった・・・。

人間の強さは、ピンチの時に発揮される。
言葉が通じなかったら覚えようとする努力
お金がなかったら、お金を手にする手段を考える。
自分を信じて回りを良く見て、進化させる強さ。

『キャスト・アウェイ』で
サバイバル生活を乗りきったトム・ハンクスは
本作品で、異国の空港内でのサバイバル生活を演じている。
知恵と機転で1ステージ上に昇格する姿は
無人島であろうと異国の空港だろうと
さすがトム・ハンクスといったところか?

ユーモアを交えつつ、人間の尊厳、意志を描いたヒューマンドラマ。
それにしてもキャサリン・ゼダ=ジョーンズは
相変わらずびゅーてふぉ〜ですなぁ〜・・・
2004年・米
監督/アンディ・カディフ
出演/マンディ・ムーア

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大統領の一人娘アナは
どこにいくにもボディーガードがついてくるため
ろくにデートもできず不満に思う毎日。
父の仕事で一家で欧州訪問した際、
ボディーガードをまいて自由になったアナ。
現地の青年ベンと知り合い、気ままに旅をするのだが、
実はベンはボディーガードの1人だった・・・
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たしか『不機嫌な赤いバラ』で
元大統領夫人が警護される話があったが
本作品は大統領の一人娘。

普通のご家庭でも年頃の娘と厳しい父親の関係はよくあることだが
これが大統領一家となると、
その干渉ぶり、監視ぶりはハンパじゃない(笑)

自由な気分を味わいたいのと願うアナに対して
せめて自由な気分だけ味わせてやろうじゃないかと
考えた大統領パパ。
最年少ボディガードのベンに身分を隠して、
アナを警護するよう命令する。

そうとは知らないアナはベンに惹かれていくのだった・・・

まあ、かわいらしい作品でありながら
ヨーロッパの見所が随所に盛りこまれ、
ちょっと大人な素敵な気分になる。

ヨーロッパ、王女様と一般人の恋愛といえば
『ローマの休日』を思い浮かべるが、
現代のセレブと一般人の恋はハッピーエンド。
アメリカ人だからかもしれないが、
これはこれで素敵な青春冒険ラブストーリーである。

父への反抗心、独立心、社会的地位
冒険、旅行、素敵な出会い


乙女の夢がつまったラブリ〜♪な作品
2004年・日
監督/星 護
出演/役所 広司
   稲垣 吾郎

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昭和15年の東京。
庶民の娯楽の芝居にも戦争の影響で
検閲を通った台本しか上演を許されなかった。
検閲を担当する向坂はこれまで1度も笑ったことのない堅物。
そんな向坂と対称的に常に笑いを考える
座付き作家の椿は1つの台本の検閲をめぐり・・・
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三谷幸喜の舞台劇を映画化した作品。

堅物の検閲官・向坂役が役所広司
座付き作家・椿役が稲垣吾郎

融通のきかないカタブツ向坂の無理難題を
知恵と発想で更に面白い台本に仕上げていく椿。

この対称的な2人を役所と吾郎ちゃんが
息の合った演技でテンポよくみせてくれる。

モトが舞台劇ということもあり
舞台を意識したかのような場面構成に
映画を見ながらも舞台を想像してしまう。

大爆笑という笑いではないが
ププッ、くくっと思わずもれてしまうヒネリのある笑い。

役所と吾郎ちゃんというキャスティング
脚本
構成
映画を見ながらも舞台も観て見たいと思わせる仕上がり


良く出来た良質な作品。
2004年・米
監督/マーク・ロスマン
出演/ヒラリー・ダフ

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父の死後、遺産をすべて相続した継母と義姉に
メイドのようにこき使われるサム。
そんな彼女の唯一の楽しみは
ノーマッドと名乗る男の子とのチャットとメール。
そしてノーマッドは学園のハロウィンダンスパーティで
会おうというのだが、
継母に仕事をしろと言われ・・・
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現代版シンデレラストーリー。

主人公のサムはかつて父のダイナーで
現在は継母の店で放課後働き、
家では継母と義理の姉達の身のまわりの世話と
こきつかわれる毎日。

彼女の夢はプリンストン大学に入学し
この家を離れること!
学費を出してもらうために継母に言われるがまま
働きづめの毎日だ。

そんなサムの唯一の楽しみはノーマッドとのメールやチャット。
ノーマッドとは同じ高校らしいが、
お互いに本名は知らない。

そしてノーマッドはハロウィンダンスパーティーで
会おうと言ってきた。
しかし継母に掃除を言いつけられて
パーティーのは行けそうもないサム・・・。

現代版シンデレラはダイナーで働く女子高生
王子様が学園の人気者の定番アメフトのヒーロー
カボチャの馬車の代わりにベンツのオープンカー
ガラスの靴が足につけたケータイ


初めはあまりにもショボイ設定かなと思ったのだが
現代で掃除に明け暮れるといえば
ダイナーでこき使われるという設定なら納得できる
小さな町なら、そこそこ裕福だった女の子が恋に落ちるなら
同じ学園のアメフトのヒーローが妥当。
魔法ではなく、ダイナーの味方達の尽力でドレスをゲット等々・・・

現実感を失わずになかなか堅実に、
それでいてロマンチックなおとぎ話の世界を壊さずに描かれいる


王子・ノーマッドことオースティン役チャド・マイケル・マーレイが
王子というには多少物足りない部分があるが
全体的に可愛らしく、堅実に作られた好感の持てる作品。

余談だが個人的にビックリしたのが
ビバヒルのジムパパことジェームズ・エクハウスが出演していたこと!
ビバヒル当時から髪の毛がアブナイと思っていたが
見事におでこと頭が一体化していて・・・
懐かしいやら淋しいやら複雑な気持ちになった・・・(笑)
2004年・露
監督/アレクサンドル・コット
出演/アレクセイ・デヴォチェンコ

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第二次世界大戦。
イギリスから物資を積んだ輸送船団が
ソ連に向かっていた。
ナチスはこれを阻止するためUボートや
戦艦ティルビッツを出航させた・・・
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第二次世界大戦の実話をもとにつくられた作品。
しかし第二次世界大戦のおハナシといっても
日本軍、米軍があまり関わらないソ連方面での海戦は
馴染みが薄い蛍風。

PQ−17船団と呼ばれる援ソ護送船団。
英、米、ソ連、ポーランドが関わった。

イギリスはソ連を支持し、飛行機など物資を送ることにした。
そんなことをされちゃ困るドイツは、
この輸送船団を攻撃することに・・・。

ロシアでつくられた本作品。
ロシア側からみた各国の特徴が描かれているが
蛍風からみて「え??」と思うことが多い。

ソ連からみればアメリカ人は大酒飲みでテキトーらしい
ロシア人のほうが大酒飲みってイメージがあるんだけどなぁ・・・。

イギリス人は自国至上主義
ドイツ人にいたっては金にうるさく融通が効かない


特に金にうるさいナチスっていうのは
新しい切り口ですな・・・。
無論、以前にもアウシュビッツで
ユダヤ人の財宝を剥ぎ取るナチスというのは
幾多も描かれてきたが、そのほとんどが淡々と冷淡に奪うだけ。

虎の子のティルビッツを出航させる進言を受けるヒトラー。
「ティルビッツを就航させるのに一体いくらかかると思うんだ?」

敵を攻撃するUボート。
「ミサイル一発いくらすると思うんだ?魚雷で充分だ」

とにかく金、金、とうるさいナチス。
こんなドイツ人の描き方は初めてだなぁ・・・。

PQ−17船団は物資輸送船35隻とタンカー1隻のうち
帰還できたのは2隻のみ。
ほとんどがドイツ軍によって沈められた。
その損害額は装甲車430台、飛行機210機、車輛320台と
一軍隊分の物資に相当するらしい。

連続モノによくあることだが一話目というのはつまらない。
最初は登場人物の背景の説明で、人情ドラマがダラダラ続く。
しかし回を重ねるごとに、ドイツ軍のティルビッツを沈めて
覇権を握りたいイギリス軍と、
なんとしても物資輸送を阻止したいドイツ軍の
かけひきが展開され面白くなってくる。
戦争というのは政治のかけひきと感じさせる。

ドラマ本編もいいのだが、
毎回挿入される実際のニュース映画がスゴイ。
海戦の様子はさすが本物、迫力がある。
戦車の組みたて風景というのも珍しい。
そして撃沈される数々の船の悲しい姿・・・。
ニュース映像だけでも充分な感じ。

人情ドラマ部分がダラダラと余計な感じもするが、
緊迫感あふれ、迫力ある戦闘シーンは
決してハリウッドに負けていないと思った作品。
2004年・米
監督/バリー・レヴィンソン
出演/ベン・スティラー

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ティムとニックは家が隣同士で
職場も一緒の大親友。
しかし、ニックが世紀の大発明を売りだし
瞬く間に大富豪に!
ティムは彼に嫉妬するようになり・・・
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家庭も仕事も順調なティム。
隣に住むニックは集中力が欠け、査定が悪くなかなか昇進しない。
そんなニックが犬のフンを消すスプレーを思い付く。

そんなものは出来るわけがないとバカにしていたティムだが
見事商品化に成功し、あっという間に大富豪になったニック。

ニックは以前と変わらず親友気取りで隣に大豪邸を建てるが
ティムはそれが憎たらしくて仕方がない。

そんな時ニックが可愛がっていた馬を誤って殺してしまい・・・

ティム役がベン・スティラー
隣人の大親友ニック役がジャック・ブラック
そして謎の男にクリストファー・ウォーケン様!

これだけのメンツで犬のフンと嫉妬の話だから
かなり面白いのかと期待したのだが・・・

う〜ん・・・
それぞれのキャラをいかしきれていない感じ。
少々のお下劣と爆笑。
これはいいのだが、これだけの個性を揃えながら
無難に小さくまとめた印象を受ける。
役柄的にジャック・ブラックが頭1つ抜き出ているだけ。
もっとベンの迷走ぶりを見たかったし
ウォーケンさまの危ない暴走ぶりが見たかった・・・。

特に悪いワケではないが、期待が大きかったせいか
ごくフツーレベルのコメディの印象を受けた作品。
ミッキー・ロークとブリタニー・スピアーズ
飼われるならどっちがいいか?

秋林瑞佳サマ同様に、私もミッキー・ロークを選びますわん(笑)

以前、この日記でも書きましたが
ホントにホントにほんとーーうに
当時のミッキー・ロークの人気はすごかったんですよ!
スケスケのトランクスで猫パンチするまでは(笑)

存在そのものがせくしぃ〜
えっちなことをしても、まったくいやらしくなく
逆に普通にしていると、ものすごくえっちな感じのヒト。
オーラというかフェロモンぷんぷ〜んのお方でした。

今の俳優だと誰が近い存在なんだろ・・・?
思い浮かばないなぁ〜・・・。

今月私が観た作品の中で喜びマーク作品は
『ゴッドファーザー』と『フットルース』だけ。
共に昔の作品というのが少々寂しい感じがする。

しかしね!『フットルース』は、やっぱりイイのよ!
私の青春なのよ!(笑)

GWはみなさまどうなんでしょう?旅行に行くのでしょうか?
店内はものすごく混むか、あるいはガラガラかのどちらかでしょう。
ま、どちらにしても仕事の蛍風ですがね・・・(笑)
2004年・日
監督/大友 克洋
声優/鈴木 杏

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19世紀のイギリス。
万国博覧会の開催が間近にせまっていた。
少年レイのもとにアメリカで研究をしている祖父から
謎の発明品が送られてくる。
そしてそのスチームボールと呼ばれる物体をめぐり
レイはトラブルへと巻きこまれていくのだった・・・
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少年を主人公にしているせいか
大友作品によくみられる「とんがった」部分がない。

城が浮くというのは、ラピュタを連想させ
別に大友氏がやらなくてもいいのでは?と思ってしまう。

とはいえ、メカの素晴らしさ、迫力はさすがである。

ただね〜、ほのぼのとしたラストはなんだか拍子抜けしてしまった。
『AKIRA』公開当時、ものすごい衝撃を受けた蛍風。
同じものを期待しすぎたのかもしれない。

それでもエンドロールはおしゃれだと思う。
毒がない、少年の冒険活劇といったところか?
まあ、これはこれで悪くはないのだが・・・。
2004年・米
監督/レニー・ハーリン
出演/ステラン・スカルスゲールド

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第二次世界大戦時、神父メリンはナチスによって
処刑される人間を選ばされたことがきっかけで
信仰を捨ててしまう。
3年後、アフリカで存在記録のない教会の遺跡が発見された。
考古学の知識を見込まれ、アフリカに赴くメリンだったが・・・
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『エクソシスト』の25年前の前日談を描いた作品。

エクソシストの全ての謎を解き明かすとあるが
はて・・・何か謎があったっけ・・・?
リーガンの首が回るのと、
オカルトホラーなのに格調の高い雰囲気だった
こんな事しか覚えていない・・・

で、本作を観終わって・・・
『エクソシスト』ってこんな映画だったけ〜?

メリン神父役のスカルスゲールドのルックスが
若い頃のハリソン・フォードを思い出してしまう。
ゴツイというかタフガイっぽいというか・・・

なんか・・ホラーっていうより
モンスターパニック・アクション・アドベンチャー
みたいだ(笑)


本作品は『エクソシスト』シリーズの正当な最新作だが
これでいいの・・・?

恐怖なし
不気味さなし
代わりに苦笑あり


レニー・ハーリンが監督すると
『エクソシスト』もこんなふうになっちゃうのね・・・

『エクソシスト』シリーズとしてではなく
単なるモンスターパニック・アクション映画だと思えば
そこそこ楽しめる作品。
2004年・米
監督/ギレルモ・デル・トロ
出演/ロン・パールマン

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第二次世界大戦末期。
ナチスは妖僧ラスプーチンが魔界の扉を開く。
そこでブルーム教授は小さな赤い生物を発見し
ヘルボーイと名付けた。
成長したヘルボーイは、ブルーム教授のもとで
魔物退治を行なうのだった・・・
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アメコミの実写版。

このテの作品としては2時間を超える長い作品。

悪魔の子供ヘルボーイが、ブルーム教授に育てられ
人間の心を持った魔物退治のスペシャリストとして成長する。

人間の年でいえば60歳になるヘルボーイだが
人間と成長速度が違い、まだまだ20歳くらい。
そんなワケで父親に反抗したり
ルックスにコンプレックスを持ったり
好きな女の子のことで一喜一憂したりする。

実に人間味豊かで愛すべきキャラをロン・パールマンが好演。
ヘルボーイが想いを寄せるリズ役のセルマ・ブレア
なかなかGOOD。
パールマンにしろセルマにしろ良く似合っている。

痛快なアクションと見事なVFX。
時に笑わせてくれるヘルボーイの純粋なキャラ。
2時間以上あることを感じさせないスピード感あふれる娯楽作品。
1984年・米
監督/ハーバート・ロス
出演/ケビン・ベーコン

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シカゴから母とともに小さな町に引っ越してきたレン。
しかしその町はロックもダンスも禁止されている
保守的な町だった・・・
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「これ、昔の映画だけど音楽がいいんだぜ〜」と
友達と話していた。
彼の手には『フットルース』のサントラが!!!

ええーーーっ!昔ですかい?

「昔の・・」って言ったら
『哀愁』とか『カサブランカ』のあたりかと・・・

よくよく考えてみると1984年製作だから20年前か。
あの子達はまだ生まれていなかったんだよね・・・。

『フットルース』は蛍風の青春時代の作品(笑)

そうね20年前にも関わらず内容はよく覚えていた。
・・・って、改めて今回観たら、
内容って程のストーリーは無かった。
だからよく覚えていたのか!(笑)

都会から片田舎に越してきたレン。
町の人間はレンを「都会モン」と色眼鏡でみる。
牧師の娘は、父への反抗心と都会への憧れから
レンに惹かれるようになる。

で、保守的な大人の言いなりにはならないぜ!
俺達に自由を!ってなワケで
卒業ダンスパーティーを計画するレンだった。

レン役のケビン・ベーコンしか覚えていなかったが
牧師役はジョン・リスゴーだったんだ!
サラ・ジェシカ・パーカーも出演していた。
わ、若い・・サラ。
若くて分からなかったよ(笑)

フットルース、ヒーロー、ネバーなど
数々のヒット曲が映画に彩りを添える。

いや、どちらかというと曲に映画を添えた感じが・・・(笑)
サントラブームの火付け役となり
ミュージックビデオのハシリのような作品。

この頃の音楽はいいね。
ポップでミョーに明るいノリ、そして華やか。
青春を思い出すよ。

青春バンザイ!(笑)
1942年・日
監督/山本 嘉次郎
出演/中村 彰
   大河内 伝次郎

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大友少年は少年航空兵になり
飛行機に乗りたいと考えていた。
そして予科練に入隊し、猛訓練に耐えるのだった・・・
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海軍省が開戦1周年を記念して作った作品。

冒頭には
1億で支えよ(だったかな?)、誉の人と家 
と出てくる。

誉の人とは戦死者のことかな?
そういえば昔の日本映画で
戦死者、特に特攻隊の家族は一目を置かれ
未亡人にちょっかいだすのはご法度みたいなこと
描かれていたのあったな・・・なんの映画だっけ・・・?

大友少年が憧れる海軍兵学校の通う青年が
帰省してくるシーンだが、
同じ海軍省が作った『桃太郎 海の神兵』に雰囲気がとても似ている。
やはり当時は、兵隊さんが帰ってくると
子供たちは憧れと尊敬の念でいっぱいだったのだろう。

大友少年と兵学校の青年は一緒に泳ぐ。
もちろん ふんどしだ

日本人はふんどしが良く似合う!!!
昔の日本人はふんどしが良く似合う!!!

戦中ということもあるが、むだな贅肉がついていない身体。
ジムで鍛えました、といういかにもな筋肉質ではなく
むだのない自然に鍛えられた体のライン。
お尻だって丸くキレイで、欧米人に比べて足が短いなんて感じない。

現代の日本人は豊かになった分だけ
ふんどしが似合うひきしまった体を失ってしまったのではないか?

このことを相方に言うと
「この映画観て、そんなこと考えるのはお前だけだよ」
と、言われてしまった(笑)

予科練に入隊した大友少年。
厳しい訓練にも弱音をはかず頑張る。
訓練の内容には相撲やラグビーもあった。
知らなかった・・・。
一日中、体育会系のクラブ活動しているみたいなんだな。

授業では海軍で大切なことは何かと質問される。
大友少年は努力と答える。
しかし、それだけでは不充分だという教官。

海軍では大切なのは
命令に絶対に服従する精神
どんな敵にもひるまぬ攻撃精神
そして努力


自分の国よりも何倍も大きな国力をもつ相手と
戦争してるわけだから
服従精神、攻撃精神が必要だったんだろうな。

今の日本人には無理だな・・・。

真珠湾攻撃シーンだが円谷英二が担当

これがスゴイ。
60年後に作られたマイケル・ベイの
『パール・ハーバー』に負けていない。
むしろ白黒の分だけ、こちらのほうが迫力がある。
ちなみに戦後、この作品を観た米軍は実写かと思ったそうだ。

マレー沖海戦のほうは、なんだか淡々と進んでいく。
真珠湾だけで終わらせても良かったと思うのだが、
マレー沖海戦は日本にとって英艦隊に大勝利した戦いだから
はずすわけにはいかなかったのかもしれない。

開戦1周年、国威昂揚のために作られた作品だが
前半は予科練の猛訓練を描き
後半、戦争になるとニュース映画みたいに淡々と進んでいく。

戦争を知らない世代の蛍風には
これでどうして国威昂揚なのかちょっと分からない。

最後には実写だろうか?
軍艦マーチが流れる中、戦艦が大砲をうつシーンが。
長門かな?陸奥かな?その辺の戦艦が黒鉛あげて砲撃する。
撃ったあとは反動で揺れる。

現在はミサイル撃つと白い煙だよね?プシュ〜ッって音で。
昔がドドゴォォォ〜ンと黒鉛あげての発射。
これは迫力があった。

それからまだ驚いた事がある。
それは普通なら出演者や監督の名前が冒頭かラストで出るものだが
この作品にはなかった。

そんなワケでどんな名前の俳優が出ているのか分からない。
原節子や大河内伝次郎、藤田進くらいしか分からなかった。
それとも本当はあったけど、カットされたのかしらん・・・?

ふんどしや円谷の特撮
戦中の日本人の意識
いろいろなことを考えさせられた作品

2003年・仏
監督/ジャン・ベッケル
出演/ジャック・ヴィユレ

=====================
14歳のリュシアンは教師である父ジャックが
日曜日毎にピエロになり
みんなに笑われるのが嫌だった。
ある時父の親友アンドレから
父がピエロになってみんなを笑わせるのかその理由を聞かされた。
それはナチスに占領されていた悲しい過去の体験だった・・・
=================================

リュシアンは教師である父は好きだが
ピエロになってみんなに笑われる父は嫌っていた。

時はさかのぼりナチスがフランスを占領していた頃。
ジャックとアンドレは勢いで鉄道の信号所を爆破する。
してやったりと意気揚揚の2人だが他の人々とともに
捕らえられてしまう。

地下活動を行なっているエミール
保険のセールスマン・ティエリー
そしてジャックとアンドレは深い穴の中に投げ込まれ
犯人が現われなければ殺すと脅された。

しかし犯人は自分達2人なのだ・・・。

自首しても殺される。
犯人として名乗りでても殺される。

恐怖と寒さで震える彼等の前に
1人のドイツ兵が見張りとして現われる。

そのドイツ兵は赤いピエロの鼻をつけ
滑稽な仕草をする。

初めはバカにしているのかと怒るジャック達だが
ドイツ兵は言った
戦争が始まる前はフランスでゾゾという名でピエロをやっていた。
生きている限り希望はある、と。

ゾゾに勇気づけられた彼等だが・・・

この作品でジャック役のヴィユレが上手いことは確かだが
個人的にはエミール役のブノワ・マジメルに注目。

『ピアニスト』後、タフガイ路線を目指しているのか
以前の雰囲気とは変わってしまって
かなりガッカリしていたが
本作品では、以前の雰囲気が垣間見られる。

ああ、そうよそうなのよ
私はブノワ・マジメルのファンなのよ!(笑)


昔ブノワ・マジメルが好きだと言ったら
「それってこの人?」と雑誌を見せられた。
そこにはおばさまキラーと書いてあった。

ちょうど20代後半の微妙な年頃だったので
「ブノワ・マジメル好き=おばさん」はかなりショックで
それ以降、人にブノワ・マジメル好きと公言しなくなってしまった。

ええ、好きですよ、ブノワ・マジメル!
もうおばさんだから開き直っちゃうわよ(笑)
美しくてナイーブで素敵なものは素敵なのよ!!!
その影響で彼と結婚したジュリエット・ビノシュの印象が
途端に悪くなったのよ!(笑)

勢いでにわかレジスタンス活動をした
ジャックとアンドレがもたらしたものは
ヒーローではなく、悲劇だった。

人間の尊厳
笑いの力


心に染みる作品。
2004年・日
監督/落合 正幸
出演/佐藤 浩市

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経営難の病院。
人手も備品も足りない状態で
仕事に追われる医師や看護士。
ある日、医療ミスが起こり入院患者が死亡してしまう。
医師の秋葉、魚住、看護士達は隠蔽を図る。
そんな時、奇妙な症状の救急患者が運び込まれ・・・
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Jホラー第1弾の作品らしい。

経営難で人手が足りなく
ナースコールしても看護士が来てくれない。
入院患者も少なく、ベットが多数空いている状態。
建物も老朽化し、寂しい感じのする病院。

やだな〜、こんな病院・・・。

人手不足で疲労がたまっている医師・看護士。
そんな中で医療ミスが起こり患者が死亡してしまう。

このことがバレると経営難の病院が
ますます苦しくなる。
そこで事故の隠蔽工作をするのだった。

ただでさえあわただしい状況にも関わらず
救急隊員が救急患者を押し付けるように置いていく。

まあ、ここまではなかなか緊張感があり
佐藤浩市、高嶋政伸の熱演で「いい感じ」がしたのだが・・・

救急患者の「緑色」のドロ〜ッが出てきてから
バカチンになりそうなイヤな予感が・・・(笑)


ホラーというより細菌パニック映画かしらん?
そんなことを考えながら観続けたのだが・・・

これはオカルト・心霊的なホラーではないね。
心にやましい事を持った人々が集団ヒステリー状態になる。
そんな病院に当たってしまったら恐怖だね、って感じ。

怖くてキャ〜ッと叫ぶほどのことはない。
むしろ緑色のドロドロに苦笑してしまう


経営難で人手も備品も足りない病院。そして医療ミス。
出会い頭の事故のように、
そんな病院に当たる可能性もあるかもしれない。
そんな、ちょっと身近に起こりうるかもしれない不安・恐怖。
そういうことかな・・・?
1990年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/アル・パチーノ

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マイケル率いるファミリーが勢力を拡大し
より大きくより強いものになっていた。
しかしそれとは逆にマイケルの心は孤独を感じていた。
マフィアの世界と決別し、ファミリーを合法的ビジネス集団に
転換しようとするマイケルだが内部抗争が起きてしまう・・・
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前作から16年後に作られ、キャストも続投。

マイケルのアル・パチーノ。
ふ、老けた・・・

いや最近、見慣れた顔なのだが
?、?と続けて見るとパチーノの若い頃の顔がインプットされていて
老いたパチーノの風貌は淋しさを感じてしまう。

タリア・シャイア
ケ、ケバくなった・・・

ケバいただのオバちゃんになっていた・・・。
彼女はろぉっきぃぃぃぃーー!と叫んでいたころが
1番華だったのかもしれない。

ブリジット・フォンダが出演していた。
1作目からのキャストが老いる中で
彼女はフレッシュな魅力を画面に振りまいていた。
かわいいなぁ〜ブリジット!

ストーリーは犯罪集団から合法的ビジネス企業に
転換しようと考えるマイケルだが、
そのことがかえって、内部抗争を引き起こしてしまうというもの。

マイケルが老いて悶々としている代わりに
アンディ・ガルシア演じる甥ヴィンセントが
血気盛んに動きまわる。
ヴィンセントはソニーの息子という設定なので
血の気が多く荒っぽいところは父親ゆずりということなのだろう。

このヴィンセントと恋におちるマイケルの娘メアリー役が
コッポラの愛娘ソフィア・コッポラ。
当初はこの役にウィノナ・ライダーが考えられていた。

アンディ・ガルシアにしろライダーにしろ
当時人気が盛りあがっていた2人だったなぁ・・・


残念ながら本作品は全2作に比べるとあまりワクワクしない。

個人的にガルシアとソフィアの恋話なぞより
いかにして旧体制の反発をかわし
ファミリーを合法組織へと変えるのかに
ポイントをしぼって欲しかった。

それでもラストは良かった。

人間、若いころは必死になって行動するし、できる。
しかし老いてくると様々なしがらみや
見たくないところまで見えてしまう。

1人の人生にはドラマが詰まっている。
しかし、自然の時の流れの中では、それは些細なことなのだ


1作目からのキャストの老いを見せつけられ
人生枯れたような気分を味わった作品(笑)
1974年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/アル・パチーノ
   ロバート・デ・ニーロ

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亡き父ビト・コルレオーネの後を継ぎ
ファミリーをまとめるマイケル。
ファミリーをより強大にするためカジノの利権を狙うが
同時に自分に近い人間に裏切りにもあうことになる・・・
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キャストも前作に引き続いて出演。

ファミリーをより強大なものにするために
マイケルはカジノの利権を狙うことにする。
ファミリーを守るためより強くなろうとするマイケルだが
皮肉なことに自分に近い人間の裏切り、そして
別れにつながるのだった・・・。

マイケルのストーリーと併行して
父ビト・コルレオーネがシシリーからアメリカに移り住み
いかにしてファミリーを築いていったかが描かれる。

これが混乱するかと思いきや
脚本がいいのか編集が上手いのか
交互に描かれることで、世代を超えた苦悩と
マイケルの行動は自分で気づかないうちに
父の意思で動かされている印象を与える。

冒険ともいえるこの演出は見事に成功したといえるだろう。

裏切りものは身内でも処罰する

このファミリーを守るために、この苦渋の決断を下したマイケル。
権力を持つこと、責任を持つことの孤独があふれる。

ところでDVDにはコッポラの音声解説が収録されている。
普通ならどのようにこのシーンを撮ったかなど
製作秘話が語られるものだが
製作されてかなり年月が経っているせいか
解説というよりパラマウントや
ロバート・エヴァンズへの愚痴が収録(笑)


その内容だがエヴァンズの『くたばれ!ハリウッド』とは
微妙に食い違いがあるのが面白い。
さ〜て、どっちがホントなのかしらん(笑)

前作と同じキャストが引き続き出演したことが嬉しい。
たまに続編が違うキャストの場合があるが、
これは続けて見た場合に違和感があってガッカリする。

1作目同様に20数年ぶりに観たが
覚えているのは窓越しに湖畔を見つめるマイケルだけだった。
・・・それってラストしか覚えていなかったってことだったんだ(笑)

マイケル役のアル・パチーノも良かったが
若き日のビトを演じたロバート・デ・ニーロがものすごくカッコイイ!

裏切り、孤独、絶望が漂う中
男の転換期を叙情的に描いたドラマチックな作品


PART?も傑作ですな。
1972年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/マーロン・ブランド
   アル・パチーノ

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シシリーからアメリカに移住してきたコルレオーネ。
ファミリーのドンとして地位を築き上げた彼だが
敵対するファミリーに襲撃され、
三男のマイケルは、ファミリーの危機を救うべく
敵のボスを殺すのだった。
こうして堅気の道を進もうとしていたマイケルは
ファミリーの仕事に関わることになる・・・
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子供の頃、この作品を観た時は
暴力的でなにが面白いのか分からなかった。

それにあの音楽
♪タラリ〜ラリラリ・・って暴走族が鳴らしてたし
いいイメージを持っていなかった(笑)

ただ長くて結婚式のシーンと
若妻が自動車ごと爆破されるシーンしか覚えてなかった。

今回改めて観直したら20数年前(笑)には分からなかった
この作品の素晴らしさを知ることに!
これは『仁義なき戦い』と同じパターンだ。
子供には分からない複雑で深いものが描かれていた作品だった。

三男坊マイケル役のアル・パチーノ

ああ、そういえば
アル・パチーノは若い頃こんな顔してたっけ!(笑)

確かにハンサムだったなぁ〜
今じゃ顔が長く成長したような・・・(笑)

ジェームズ・カーンはあまり変わらずに
年を重ねたって感じだなぁ〜

初期の頃のマフィアは、町の相談役みたいなカタチで
こまごまとしたトラブルの解決をしていた。
それが時代の変化とともに組織もトラブルも大きくなり
今のマフィアというカタチになった。
これは『仁義なき〜』のヤクザもそうだったなぁ〜。

巨大化し犯罪も凶悪化する中で
ファミリーの絆を大切に思うようになる。

子供の頃には単なる暴力映画としか思わなかったが
これほど深く壮大なものが流れる作品だったとは!

名作の名に相応しい作品。
シビレました!

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