1967年・米
監督/ロバート・スティーブンソン
出演/ピーター・ユスティノフ

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ダメ陸上部のコーチになったスティーブ。
黒ひげこと海賊エドワード・ティーチゆかりの宿に泊まるが
成り行きで競り落とした黒ひげの妻の湯たんぽに隠されていた
本の呪文を唱えると突然、黒ひげの幽霊が・・・
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子供の頃、TVで観て思いっきり笑った記憶が・・・。
30年ぐらい昔だからストーリーは、すっかり忘れてしまっていたケド(笑)

大人になった今観ると、少々甘い部分もあるが、
ほのぼのと楽しめるのはさすがディズニー製作
今でも、子供なら思いっきり笑えるのかな・・・?

呪文を唱えたスティーブにしか見えない黒ひげの幽霊。
酒とギャンブルが大好きで、スティーブが目を離すとこっそり(?)酒瓶を拝借。
隣にいてもスティーブにしか姿が見えないので
酒を飲んでいないスティーブが飲酒運転の疑いをかけられたり(笑)

黒ひげは、善行を施さないとあの世にいけない。
そこでスティーブのダメ陸上部に大金を賭け、競技大会で「お手伝い」をする・・・。

黒ひげの「お手伝い」による競技大会はワクワクする。
リレーでは他のチームがバトンのかわりに違うものを持たされあわてて戻ったり、
スティーブの選手の投げたヘロヘロの砲丸を、
フワリフワリとありえない軌道で伸ばしたり(笑)

たしか子供の頃もこういったところで笑ったような気がする。
こういう子供が好きそうなことを考え出すのはさすがディズニーだよな〜。
海賊・幽霊・悪戯
これらは今でも充分に人気の要素だ。

黒ひげ役のピーター・ユスティノフは、ホント良い役者だったな〜・・・。
何年か前に他界したよね?まだ生きていたらゴメンナサイ!
1939年・日
監督/熊谷 久虎
出演/大日方 傳
   原 節子

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昭和12年8月12日 上海。
中国側は上海停戦協定の破棄を声明し、
日本海軍陸戦隊は陸軍の応援部隊を待ちながら
必死で市街戦を戦う・・・
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第二次上海事変を描いた作品。・・・っていっても蛍風にゃ、よく分からない(笑)

後援 海軍省
指導 海軍軍事普及部
監修 海軍少佐・山口肇 田代格
大日本海軍上海特別陸戦隊 出動


海軍陸戦隊の雄姿を伝えようとバリバリ気合の入った作品。

原版フィルムの状態があまり良くないため、
画面が暗く、台詞の声が小さい。

第二次上海事変の出来事を時間軸に沿って展開されるが、
この事件を知らない蛍風は、なにがなんだか良く分からない。

ドキュメンタリーっぽい作りで、日本にいる国民に陸戦隊の雄姿を伝えようとした
そうだなぁ・・記録映画のようなものを目指したのかな?

「暗い・聞こえない・分からない」とかなり辛いが
それでも観るべき点もある。

現地ロケによる上海の町並み、服装、習俗。
軍用車のナンバープレートに、錨マークがついていたのにも驚いた。

中隊長・岸中尉を演じる大日方傳
逃げ遅れた上海の人々を寺にて保護。
自分のおにぎりを分け与え、
今にも死にそうな部下には貴重な自分の水を与える。
負傷した兵士には、ゆっくり養生しろと命令し
それでも戦いたいと願い出る者には、その気持ちを汲み、
「よし頑張れ!」と激励する。

苦しい状況下でも失わない冷静さと、暖かい心。
自分は辛くても顔には一切出さず、長として責務を果たす。
まさに理想の上司!
海軍さんってカッコイイ〜と思ってしまうあたり、
さすが海軍省・後援の作り。

この頃の日本軍はイケイケドンドンと楽勝かと思っていたが、
相手の攻撃に悩まされていたことを初めて知った。

面白い云々というより興味深いといった印象の作品。
2006年・米
監督/オリバー・ストーン
出演/ニコラス・ケイジ

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2001年9月11日。ワールド・トレード・センターに
2機の飛行機が激突し、警察官のジョンは救出に向かうが
突然ビルが崩壊し、生き埋めになってしまう・・・
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陰謀説が囁かれる9.11
それをオリバー・ストーンが監督するんだから、
何をみても「これは陰謀だ!」という作品かと思ってたんだけど・・・(笑)

事件の裏側はもちろんのことオリバー・ストーン得意の陰謀節はまったく無し。
純粋に生き埋めになったニコラス・ケイジ扮するジョン・マクローリンと
ウィル・ヒメノの救出劇。

生き埋めになって救助を待つってお話だから
暗い画面の中、身動きできず横になっているニコたちの会話。
たまに画面が明るくなると、憔悴する家族の不安。

奇跡の生還を果たした2人の実話をもとにした作品のため
娯楽作品ではなく、事実の再確認って感じ。

奇跡・・・
沢山の人々が犠牲になったあの場所で、
生還できた2人はまさに奇跡なのかもしれないが
奇跡を起こしたのは、危険を顧みず救助にあたった人々の勇気である。

淡々と進むストーリー。事実とはそんなものかも知れない。
じりじりと時間だけを感じる。
それは長かったり、短かったり。

ただね〜
陰謀やドラマチックな展開を描かないのであれば
監督がオリバー・ストーンでなくても良かったし
寝てるだけなら主演はニコじゃなくても良かったとも思う。
もうちょっとマイナーな役者なら逆にリアリティを感じたとも思う。

イメージしていたのとは違う作品で
暗闇のなか「うぉうぉ」言ってるだけの印象。
これはこれでいいのだけれど、
派手なものが観たかった気分には合わなかった作品。
相方は「鉄道大好きクン」である。

テツ、鉄っちゃんにはいろいろなタイプがあるようだが、
ウチの場合、とにかくいろんな線を乗るノリ鉄と、時刻表を愛読する読みテツのようである。
本当はいろんな線を制覇するのが夢のようだが、
時間・体力・金銭的にキツく、かわりに寝る前に
時刻表を読んでいるようである。
何が面白いのか分からんケド(笑)

鉄道大好きということは、初めは気づかなかった蛍風。

旅行に行くと、目的地にまっすぐ新幹線でいくのではなく
ものすごい迂回をしてやっとたどり着く。
TVでニュースが流れると「ほら、○○に行ったとき乗った○○線のトコ」と返事する。
どこに旅行しても、延々と鉄道に乗り、お城を見るので(お城も大好きらしい)
蛍風は自分がどこに向かって旅しているのかも、
どこに旅行したのかさえ分からない(笑)

で、結婚して5年目ぐらいの時「もしかして鉄道好きなの?」と訪ねると
恥ずかしそうに「うん・・・」と答えて、初めて知った。
知り合って10年近く経ってから分かるって、
相方が余程上手く隠していたのか、こっちが私がニブいのか・・・(笑)

蛍風にとっては、どこに(どのお城)旅するか、
どんな経路でいくかはどうでもいいことなので
合理的じゃないな〜と思いつつ、相方のプランで旅をする。

ウチの場合、
自分がこだわることは相手にはどうでもいいことがほとんどなので
衝突することは滅多にない。

最近は日帰りで1人で乗りに行かせることがある。
1人なら金額も半分で済むし、なにより私がラクだ。
着いたよ♪と嬉しそうな写真とメールを見ると、こっちまで楽しい気分になる。
一緒に行けば良かったかな・・とチラっと思ったりもする(笑)
お土産をちゃんと買ってきてくれるので、みやげ話とともに美味しく頂く。
電車は○○系で〜・・と言われても良く分からないが、楽しかった想いは伝わってくる。

ただ、一緒に行かないと気に入った写真が撮れないようだ。
写真の中に私が入っていないと、大きさが分からないらしい。

あたしゃ、証拠品と一緒に写るタバコやマッチ棒か?
縮尺の目安か?!(笑)


私がいないと、人ごみの中、気に入ったアングルで写真をとれないらしい

あたしゃ、露払いか?(笑)

楽しんでくれるなら、たまにはお付き合いしましょう。
ただし、無人駅で周りに何もなく、次の電車は3時間後なんていう
秘境駅に途中下車するのだけは勘弁してください!(笑)

今月私が観た作品の中では、やはり『炎の英雄 シャープ〜』が一番!
あああ、やっぱりショーン・ビーンはシャープが一番似合いますのう!
さてさて来月はどんな作品に出会えますことやら・・・。
2006年・英
監督/トム・クレッグ
出演/ショーン・ビーン

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ワーテルローの戦いから2年後。
退役していたシャープだが、
インドのカンディ・ラオが氾濫を起こし
情報収集していたハーパーが行方不明と知り
ウェリントンの命のもとインドへと向かう・・・
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すってきよ ステキよ 素敵よ シャープ♪

シャープ役のショーン・ビーンが、またもやた〜っぷりと観られる作品。

シャープはね、やはり緑のライフル部隊の制服が似合いますのぉ〜
そして吹き替えは てらそままさき!
ショーンの声は、てらそま氏が一番好きだな〜

ハーパーやウェリントンなど、前シリーズの面々が登場するのも嬉しい。
退役し、もう若造ではないシャープだが、そのワイルドな魅力は健在!
敵の悪女に迫られても「こうして欲しいんだろっ」と荒々しいキス。
ひゃふぅ〜ん♪アタシもして〜♪(笑)

剣さばきも、馬上の姿も前シリーズと変わらぬカッコよさ!

もともと吹き替えで観ることがほとんどの蛍風だが、
シャープシリーズはとくに吹き替えが素晴らしい!

日本語音声で日本語字幕付でいつも観るのだが、
このシリーズは吹き替えの脚本が特に上手いと感じる。
微妙な言い回しとか、会話のセンスとか。
もちろんボイスキャストの演技もGOOD!

本作品はスペシャル版なのだろうか?
またシリーズ化してくれないかなぁ・・・!

カッコよくて素敵なシャープ
男女問わず夢中になるシリーズ。

男だったらぜひ一度このシリーズを観て欲しい。
観れば男っぷりが2割増しになりますぜい(笑)
2005年・米
監督/スティーブ・ボーヤム
出演/スティーブ・ハウィ
   マイク・ボーゲル

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KCとトリップの兄弟は、
スーパークロスの大会で優勝を夢見ながら
生活のためにプール掃除で生計をたてている。
ある日、兄KCだけがプロチームに誘われ、トリップはヤケになる。
しかしKCにも憧れだったプロチームだが、苦悩が・・・
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プロチームに誘われた兄のKC・カーライルだが
自分が勝つのではなく、チームのスター選手の
援護に徹するよう言われ苛立ちが募る。

兄だけがプロチームに誘われ、1人取り残された気分の弟トリップだが
女性ライダー・パイパーの父親にホンダのマシンを借り、
企業の援助なしのプライベーターとして参加することに・・・。

スーパークロスのことは、ほとんど知識がない蛍風。
たまにTVでチラッとみかける程度。

ハーレーとかに比べると
細っこい車体で坂を上ったり、ジャンプしたり大変そうだなぁ〜と。
そのうえジャンプした時、足を広げたり、体をひねったり。
そういうキメのポーズって必要なんだろうか?
歌舞伎のミエと同じ感じなのかしらん?(笑)

才能はあるけど、ヤンチャな弟トリップのお話かと思いきや、
トリップは事故って、かわりにKCがプライベーターとして
クビになったチーム・ナミに一泡ふかせて優勝するお話。

だったら、トリップのエピソード少し削ってもいいのでは?
パイパーと2人、緑の中をバイクで走るシーンは、
普通の作品なら白馬に乗ってのシーンだろうな。
それがこのヒト達の場合バイクってことなのねん。

ま、結局のところストーリーはあまり重要ではない。
スーパークロスをみせるために、くっつけたようなストーリー。
それでも好感が持てたのは、やはりレースシーンの迫力の賜物であろう。
収録時間が80分ってトコも(笑)

企業のプロチームに所属するワークスライダーと
個人で参加するプライベーターというのがあるということを初めて知った。

バイクの世界ではホンダ・ヤマハ・スズキが抜きんでていることを知った。

・・・ってそれ以外のメーカーは良く知らないケド。

弟の話がメインかと思いきや途中で兄のお話に変わり、やや戸惑うが
売り上げのために優勝を狙う企業チームに、
熱き魂とハングリー精神、
そして持って生まれた才能で打ち勝つ姿
スカッ!とする


なかなか気持ちのいい作品。
2006年・米
監督/ジョー・ヌスバウム
出演/ジョン・ホワイト

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高校生のエリックは
早く童貞とおさらばしたいと思っているが
恋人のトレイシーのガードは固い。
気の毒に思ったトレイシーは、
週末「羽伸ばし」をしていいと許す。
エリックは悪友ライアンとグースの3人で
大学のネイキッド・マイルに参加することに・・・
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「アメパイ」シリーズの4作目。
今回はスティフラーのいとこ・エリックが主人公。
ユージン・レヴィと「スティフラー」の名前だけが
もはやシリーズの態をなす要素。

これまでシリーズを盛り上げてきたユージンだが
今回はホントにちょっとだけの出演。
そろそろシリーズ引退か?それとも打ち止めか?(笑)

ハチャメチャ・スティフラー一族の一員エリックだが
未だ童貞、それが悩みの種。
スティフラーの名前が重荷になっている。

早く童貞とおさらばしたい!と思いながらも
恋人のトレイシーは、なかなか許してくれない。

トレイシーの意思を尊重する、エリック君。
仮病を使って家族との外出をキャンセルし、
1人残った家で、拾ったエッチビデオで自家発電。
フィニッシュのその瞬間、突然家族が帰ってくるが、もはや止められず。
祖母に「かけて」しまい、祖母は倒れその日のうちに逝ってしまう。

家族に恥ずかし〜い現場を見られたうえに
祖母殺しという汚名まで背負ってしまったエリック君。


恋人のトレイシーはエリックに週末、羽を伸ばしてもいいと許可する。
その週末に起こったこと、したことは絶対に文句を言わないと
なんだか百戦錬磨の熟女みたいな物分りのいいことをいって
エリック君を喜ばせる。

そして悪友と3人でいとこのスティフラー(弟)が君臨する大学の
ネイキッド・マイル(全裸マラソン)に参加することに・・・。

エッチがしたくて悶々も〜んってところは1作目に通じるところがある。
それに全裸マラソンにからめるあたり、
シリーズを重ねていくうちに、
どんどん過激&ノーてんきが求められてきたということか?

女の子たちがおっぱいブルンブルン、お尻をプリンプリンと揺らしながら走る。
これって夢のような素敵な出来事なんですかね?(笑)


明るくハジけた煩悩悶々アメリカンおバカ青春コメディー

それなりに面白かったケド、ユージンのおトボケが少ない分だけ
そろそろネタ切れか?と思った作品。
2006年・米
監督/マイケル・マン
出演/コリン・ファレル
   ジェイミー・フォックス

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潜入捜査を行うマイアミ警察のソニーとリコ。
ある日、2人が以前使っていた情報屋から電話があり
捜査内容が漏れていることを知り・・・
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当時オリジナルのTVシリーズには乙女心に夢中になった蛍風。
腕を伸ばして両手で銃を持ちながらの動きは、
このシリーズで初めてみたような気がする。

ソニー・クロケット役のドン・ジョンソンの声をアテたのが隆大介!
リカルド・タブス役のフィリップ・マイケル・トーマスの声が尾藤イサオ!

水着美女が出てくる華やかなビーチと青い空!青い海!
そしてソニーのチャラい服装!

そんなカラフルな画で描かれるのはダークでハードなストーリー。

そんな思い入れの強い、大好きな作品だっただけに
コリン&ジェイミーにはとまどいを隠せず、なかなか観る気になれなかった。

華やかでスタイリッシュなドン・ジョンソンと
二枚目のフィリップ・マイケル・トーマスに比べると
コリン&ジェイミーは、良く言えば男くさいって言うんだろうケド、
オリジナルファンの蛍風にすれば、
なんでこんなに、こ汚くなっちゃうの?っていうのが第一印象。

オリジナルではカラフルなマイアミの街も
今回は薄暗い店内とか夜の空き地とかで、とにかく暗い場所ばかり

ストーリーはそんなに悪くはないのだが、
これが『マイアミ・バイス』だとは認めたくない蛍風。

だけどオリジナルも手がけたマイケル・マンが監督だから
文句が言えないよね〜(笑)

『マイアミ・バイス』を現代風に描くとこうなるってことかしらん?
薄暗くて、こ汚くて・・・

オリジナルを観ていない相方は、なかなか面白いとの感想。
マイケル・マンらしく骨太の男くさい作品だって・・。

オリジナルに思い入れがあって意識してみると愕然とする
まったく意識しないで観れば、なかなか面白いらしい


「納得がいかないけれど、監督のマイケル・マンが
こう作りたかったんだから仕方がないよね」
そんなことを思った作品。
2006年・英/米
監督/アルフォンソ・キュアロン
出演/クライヴ・オーウェン

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2027年。人類は子供ができなくなり、
最年少の少年の死亡がニュースで流れた。
そんな時、セオは何者かに拉致される。
その組織FISHのリーダーはセオの元妻ジュリアンで
セオに検問所の通行証を手に入れるよう迫る・・・
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アメリカとの合作とはいえ、イギリスのSFってことでちょっと心配な蛍風。
今回も苦手な感じかしらん・・・。

冒頭の爆破シーンは迫力満点!
人類に子供ができなくなるというモチーフ、
昔ならいざ知らず、現代の少子化の波にはキャッチーな話題かと興味がそそられる。

そして人類最年少の少年の死の報道。

あ、最高齢の方がニュースになるが、子供が生まれなくなったら
「最年少」のほうがニュースになるんだ!
この発想は素晴らしい。

あ〜・・・でもね〜・・・

2027年という微妙な近未来が設定のせいかもしれないけど
近未来SFのわりには、街並みがただのロンドンの貧民街みたいで
SF観てるぞ〜という気がしない。
崩れかかったブルーグレイの街並みと、ジャスパーが隠れる国立公園内みたいな森は
別に近未来SFにしなくてもいいんじゃないか?と思ってしまう。

そしてジャスパー役のマイケル・ケイン
クライヴ・オーウェン扮するセオを心身ともに助けるのだが、
マイケル・ケインに
ヒッピーくずれを演じさせるのは如何なものか?


マイケル・ケインといったら、
忠実な執事とか、洒落たプレイボーイ、品格にあふれたお貴族様が似合う。
それなのに、それなのに・・ああ、よりによってヒッピーくずれとは・・!

冒頭の爆破シーンや、ラスト近くの銃撃戦などあるが、
ノー天気な娯楽アクションではない。
現代の問題と、それにより引き起こされるであろう結果を警鐘した
メッセージ性の強い作品。
今、問題を直視しなければ、未来は悲惨だ。
でも希望もあるぞ・・・。ってところでしょうか?

ジュリアン・ムーアとマイケル・ケインは早々に退場してしまうが
クライヴ・オーウェンが1人頑張る作品。

う〜ん、蛍風にはやっぱり苦手の作品だったなぁ・・・。
2004年・独
監督/ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ
出演/ミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ
   クリスチャン・トラミッツ

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火星が地球の植民地になっている2304年。
突如、火星に住む者達が地球を侵略しようと攻めてきた。
この危機を回避するためにドリームシップ号のメンバーが
300年前にタイムスリップすることに・・・
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監督あ〜んどMr.スパック役のミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ
ソーセージ・ウェスタン『荒野のマニト』のあのヒトね。
『荒野のマニト』はイマイチだったので、どうしようかとずっと悩んでいた作品。

『スター・トレック』『スター・ウォーズ』等のパロディの本作品、
西部劇の『荒野のマニト』といい、
ミヒャエルさんはアメリカ好きなのか?(笑)

悪の手先ジェンズ・モールに攻め込まれた地球。
この危機を回避するには、火星植民地化の原因となった
300年前のUFO墜落事件をなかったことにするしかない(笑)と考え、
試運転もしたことのないタイムマシンで300年前に行くことに。
そのタイムマシンは、なぜかソファー型、しかもフサフサ付!(笑)

この任務を選ばれたのはドリームシップ号のコーク船長以下おかまちゃん3人組み

しかし成り行きで過去に行ったのはコーク船長とMr.スパックのおかま組みと
メタファ王女とタクシードライバーのロックの4人。

しかし時代を間違えて中世に行って、槍試合の『ロック・ユー』。
火あぶりになるすんでのところで再びタイムトラベルしたものの
またまた時代を間違え西部劇。
・・・やはりミヒャエルさんは、西部劇が好きなのかしらん?(笑)

それでいろいろあって、なんとか任務完了でめでたし〜なお話。

『荒野の〜』と同様にベタなギャグ満載だが、本作品はなかなか笑える。

SFパロで、このテの作風ならいくらでもチープに出来るのだが
無駄に完成度の高いCG
日本語吹き替えが収録されているが古谷徹、池田秀一、小山力也など、
これまた無駄に豪華すぎる声優陣!

古谷徹が声をアテているMr.スパックの「親父にも〜」の台詞に爆笑!(笑)
ローグル役の若本規夫にグッときたね〜。今、若本氏がマイブームなんで・・・。

いろいろなパロが隠されていて、ちょっと頭を使うが
日本語吹き替えでみれば、より笑える!!

ロック役のティル・シュワイガーと、豪華声優陣に心躍らせ、
大爆笑というワケにはいかないが、そこそこ楽しめた作品。

2005年・日
監督/舛成 孝二
声の出演/MAKO

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瀬戸内の島に住む中学生・一橋ゆりえ。
ある日、突然神さまになってしまった。
自分でもまだ何の神さまか分からない彼女は・・・
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神さまで中学生だから「かみちゅ」
同級生で神社の娘・祀(まつり)に名づけられたゆりえ。
祀と光恵は、ゆりえを暖かく見守り、
ゆりえは神さま修行をするのだった・・・。

舞台となった尾道の情景が美しい
神さまだけど中学生のゆりえの、ほのぼのとした生活
憧れの二宮健児くんに、いじらしい恋心を持ったりもする。

人間と神さまと「それ以外」がごく普通に存在してて
それが違和感なく、あったかい気持ちになれる画面。

神さまたちもいろいろと悩みがあって
地元の神さま・八島様は、弁天様に憧れて家出なんかしちゃう(笑)

10月は出雲に行くため、1ヶ月間だけ転校したり
神さまといえど、なかなか大変だな〜と頑張るゆりえを応援してしまう。

ほのぼのとしたエピソードの中には、戦艦大和が故郷の港に帰る話もあり
毎回、じわ〜んと暖かい気持ちでいっぱいになる。

のどかでほのぼのとした美しい作品。
『千と千尋〜』にほのぼの感と友情・青春を加えた爽やかなファンタジーって感じ。

ロボットアニメや、戦うヒロイン系も良いけど、
たまには、こんなお話も心が癒されていいもんだね〜・・・。
2006年・米
監督/ジェシカ・ベンディンガー
出演/ミッシー・バーグリム

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かつて体操会の期待の星だったヘイリーは、
悪友と建築中の屋敷に不法侵入し、損害を与えてしまう。
裁判所の判断で、しぶしぶヴィッカーマン体操アカデミーに
行くことになった彼女に周囲は冷たくあたるのだった・・・。
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かつて世界選手権でヘイリーが最後の種目を棄権したために
金メダルを逃したアメリカ。
それ以来体操界はヘイリーに冷たく、ヘイリーもまた、一切体操をしなかった。

裁判所の命令で、伝説の鬼コーチ・ヴィッカーマンのもとに行った彼女だが
反抗心からまったくやる気なし。

しかし、ヘイリーの才能を信じたヴィッカーマンの画策で
再び大会に出場することに・・・

ヘイリー役のミッシー・バーグリム
ヒラリー・スワンクばりのたくましくて凛々しいお顔立ち
「この娘は、そうとうな手だれ・・」と、ガチンコアクションを期待してしまった(笑)

ヴィッカーマン役のジェフ・ブリッジス、歳とったなぁ〜。
若い頃から「これぞ」といった特徴のない顔だっただけに、
B級役者かしらんと思った(笑)

「とある事情」で競技を棄権し、
金メダルを逃した原因ヘイリーに体操界は冷たい。
また、優勝者の数よりもけが人の方が多い
ヴィッカーマンのコーチぶりを敵視する審判。

ヘイリー達は理不尽な減点に、とうとうブチ切れて
自分達(選手)たちで優勝者を決めようとする。

カラフルなレオタードやをはじめ、画面の魅せ方がなかなか面白い。
はじけるような若さと、可愛らしさが感じられる。

観る前はスポコンかと思ったが、そうではない。
大人や社会など既存のものに逆らう反逆児精神。


それがかっこいいのかもしれないが、どうも独善的な印象をうけてしまう。

「とある事情」が象徴するように、これは多感な年頃向けの作品。
蛍風ぐらいの年代からすれば、そんなことで棄権しちゃって
今までの努力や責任はどうすんのさ!と思うのだが(笑)

やり場のない怒り、悩み、情熱を、反逆精神で突き進み
ティーンにはスカッとするであろう作品。
元ティーンの蛍風には、もはやその気持ちは理解できないケド(笑)
1954年・米
監督/デルマー・デイビス
出演/ヴィクター・マチュア

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イエスが最後に着ていた衣に
不死の力があると考えたカリギュラは
その衣を探し出すように命じる。
衣を持っていたディミトリアスだが、衣は隠したものの
捕らえられ、闘士養成所に収容されてしまう・・・
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『聖衣』の続編。
前作のラスト、マーセラスとダイアナが処刑へと歩くシーンから物語は始まる。

なんとか聖衣を隠したディミトリアスだが、
そのガタイの良さから闘士養成所に収容されてしまう。

闘士(グラディエーター)は、相手を殺さなくてはいけない。
そうでなければ、自分が殺される。
しかしディミトリアスはキリスト教徒。
「殺すなかれ」の教えを守らねばならない・・・。

前作『聖衣』を観たのは、実は本作品を観たかったから。
キャストは前作と同じなので、とても観やすい。

筋肉隆々のディミトリアス役がヴィクター・マチュア
捕らえられたディミトリアスをネチネチ苛めたり誘惑するイシスの巫女・メッサリーナ。
メッサリーナを演じるスーザン・ヘイワードの傲慢で野心満々の対極にあるのが
ディミトリアスに想いをよせる可憐で素朴なルシア。

ペテロとともにキリストの教えを説いていたディミトリアスだが
ルシアが闘士たちにレイプされそうになり挙句に死んでしまったことで
神を信じることをやめる。
信仰をやめた途端、人妻メッサリーナと酒を飲みうっふんあっはん乳繰り合い

前作と比べると格段に人間臭さいっぱいのストーリー!(笑)

養成所の所長ストラボ役でアーネスト・ボーグナインが出演!
ボーグナインおやっさんが出てきたときは若〜いっ!
思わず歓声をあげてしまった(笑)

ボーグナインおやっさんは出番が少ないものの
鞭をビシ〜ッビシ〜ッ振り回し迫力満点、存在感超特大!

カリギュラ役のジェイ・ロビンソンは前作の時も思ったが
ペントハウス製作のマルコム・マクダウェルの『カリギュラ』と比べると
残虐というより底意地の悪い、ちっちゃい男って感じなんだよね・・・。
もっとも、あの『カリギュラ』は特異な作品なんだけど・・・ありゃすごかった(笑)
(詳しくは2004年7月19日の日記)

ま、そんなこんなで死んだと思っていたルシアは実は生きていて
ディミトリアスは神に感謝し、またキリスト教徒に戻ったってお話。

筋肉隆々のグラディエーター達
トラちゃんとのデスマッチ
腰をくねらせた踊り子
いろんな意味で人間味あふれる登場人物
そしてアーネスト・ボーグナインおやっさん!


最後には神の偉大さと信仰の素晴らしさを説いているものの
前作に比べると宗教色よりも娯楽が強く
キリスト教徒でもない蛍風にも楽しめた作品。
1953年・米
監督/ヘンリー・コスター
出演/リチャード・バートン

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護民官のマーセラスは、
皇帝の息子カリギュラの不興をかい
エルサレムでの任を命じられる。
エルサレムでイエスの処刑をおこなったマーセラスだが、
イエスが着ていた衣に触れた瞬間、
罪悪感に苛まれるようになる・・・
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横長のシネマスコープで作られた記念すべき一作目

奴隷市でギリシャ人ディミトリアスを競りかったことで
カリギュラに目をつけられてしまったマーセラス。
ローマから遠く離れたエルサレムに左遷されてしまう。

エルサレムでは、イエスが救世主として人々に崇められていて
ローマはイエスを危険人物として処刑することに。

恋人ダイアナのとりなしで、ローマに戻れることになったマーセラスだが
最初で最後の仕事としてイエスの処刑を行うことになる。

ディミトリアスは、イエスを見たときから感じるものがあり
マーセラスに処刑を行わないよう頼むが、
マーセラスにはそんな権限もなければその気もなし。

かくてゴルゴダの丘で処刑は行われ、悲嘆にくれる人々。
磔にされたイエスの足元から、
イエスが最後に来ていた衣を拾い上げるディミトリアス。

処刑の後、急な雷雨にあったマーセラスは、
ディミトリアスがもっていたその衣を身に着けると、
途端に罪悪感が芽生え、精神を病んでしまう。

ローマに戻っても、いっこうに症状がよくならないマーセラスを見たチベリウス帝は
その呪いの衣をローマを探し出すよう命じる。

衣を探すマーセラスだが、キリスト教徒になったディミトリアスや人々から
キリストの愛について説かれるうちに、信仰に目覚める。

しかしローマではカリギュラが即位し、
マーセラスとダイアナは反逆者として処刑されることに・・・

マーセラスとダイアナが処刑場に向かうラストシーン、
歩く2人の背景がいつしか青空になる。
処刑されるのではない、神の国にいくのだということか?

キリスト教徒じゃない蛍風には、よく分からないけど宗教に殉じるってのは、
宗教は違うけど今の自爆テロも、同じ気持ちなのかな?

横長画面を意識した広々とした宮殿
殺伐と荒涼としたゴルゴダの丘
ツルツルピカピカの床
作品全体に漂う荘厳な雰囲気


記念すべきシネマスコープ第一作目にかける
20世紀フォックスの並々ならぬ意気込みが感じられる!(笑)


マーセラス役のリチャード・バートンがこなれた演技をみせ
ダイアナ役のジーン・シモンズが清楚な美しさをみせる

ジーン・シモンズは『ローマの休日』と本作品のどちらに出演するか迷ったそうな。
そう言われれば、オードリー・ヘップバーンに通じる魅力がある女優だね。

娯楽的要素といえば、ローマ女性の色彩鮮やかな衣装くらい。
全体にお堅い雰囲気で、
シネマスコープで荘厳な宗教作品作りましたって感じなのかな?
ルルーシュの最終話。
相方が別番組を録画したいというので、
普段使っていないVHSデッキで録画したら・・・。

あら?あらあらっ?
時間ズレたのかしらん?それとも時計違ってた?
前の番組が延々と録画され、
肝心のルルーシュは5分くらいしか映ってない!!
いつものデッキは番組名で追跡録画してくれるので
油断してしまった・・・!

ルルがユフィを撃って、初恋だった云々言ってるところに
スザクがやってきて・・・で、そこまで。

結局、何がどうなって収まりつけたんですかね?

途中で知ったのですが、
相方も実はルルーシュを観ようと楽しみにしていたそうな。
しかし、蛍風は観たらすぐ録画消去するタイプなので
自分しか観ないだろうと思って観たらすぐ消していたんですね。
で、あるとき、「後でワシも観ようと思ってたのに」って。
ありゃ、そりゃすまんことでしたな。
てっきり隣で眺めているだけかと・・・(笑)

全巻リリースされたら、まとめてレンタルしてきてあげよう。
その時まで結末はお預けってことで・・・。

今月私が観た作品では
『カサノバ』が一番印象深いかな?
カサノバで健全な作りとは、まったく予想していなかった(笑)

毎日暖かい。桜も満開かな?
わんこが布団に忍び込んでこなくなったのはいいけど
それはそれで、ちょっと淋しいな(笑)
2005年・独
監督/ドロール・ザハフィ
出演/ハイノ・フェルヒ
   ミヒャエル・グヴィスク

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降伏したドイツには、ソ連とアメリカが駐留していた。
アメリカの通貨政策の報復としてスターリンは
ベルリンを封鎖してしまう。
アメリカ軍は孤立した市民に物資を届けるため
空の架け橋作戦を実行する・・・
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孤立したベルリンの人々。
物資が届かず、人々は飢えと病に苦しんでいる。

そこでアメリカは、陸路が駄目なら空から・・と
空輸作戦を展開する。

名づけて「空の架け橋」作戦!
まるでリフトのように、飛行機が絶え間なく飛び交い、物資を投下する。

アジアにも戦力を割いているアメリカは輸送機の数が少なく、
対して大量の物資輸送が必要なために考え出された作戦だった。

う〜ん・・・
ドイツのTV映画としては破格の制作費で作られたこの作品。
スターリンとアメリカの腹の探りあい、決死の輸送飛行のお話かと思いきや・・・

米軍副指令・ターナーとドイツ人ルイーゼとその夫の
三角関係ドラマ的要素が強い。


息子のため白い目で見られながらも米軍で働くルイーゼ。
ルイーゼの真面目な働きぶりにいつしか彼女を愛するようになったターナー。

2人がねんごろになった頃、突然戦死したと思っていた夫が帰ってくる。

あ〜ん私はどうしたらいいのかしら〜んと悩むルイーゼに
男達は彼女の幸せを考え、我慢強く待つ。

で、そんなメロドラマの合間に空輸作戦が行われていくって印象(笑)

TV映画である以上、
お茶の間の視聴者好みの人情・愛情物語は、欠かせないないんだろうケド。

ちょっと蛍風が想像していた作品とは違ったな・・・。
もっとガツンとした作品が観たかったなぁ。
1988年・仏
監督/ブリュノ・ニュイッテン
出演/イザベル・アジャーニ

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彫刻家を目指すカミーユは、ロダンの弟子となる。
互いの才能を認め合い、いつしか愛に変わるが、
それはカミーユの破滅の始まりだった・・・
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富と名声を手にしたオーギュスト・ロダン。
次から次へとモデルの女性と関係を持つ。
それでいて内縁の妻には頭が上がらない。

まだ女性の社会的地位が確立していなかったこの頃。
カミーユはロダンの才能を認められ、
助手としてロダンの作品制作に携わる。
そしてロダンと愛し合うようになり妊娠するが、
ロダンは内縁の妻と別れようとはしなかった。

失意と怒りでロダンのもとを飛び出し製作に没頭するカミーユだが、
世間は彼女をロダンの愛人としか評価しなかった・・・。

人気彫刻家で勢いのあるロダン役がジェラール・ドパルデュー
愛も才能も捧げつくしたカミーユ役がイザベル・アジャーニ

互いの才能に触発され惹かれあう2人が
並んで進むことができなくなったきっかけは
カミーユには自分の存在すべてを賭けたこと
しかし一方には些細なことでしかなかった

愛が憎悪に
いとおしさが疎ましさに

その瞬間は不意にやってくる


愛が強ければ強いほど
才能に恵まれていればいるほど
全身全霊で人を愛したカミーユに残ったものは
ロダンの愛人というレッテルと精神の崩壊だった。

妄想にとりつかれ、心を病むカミーユを演じる
イザベル・アジャーニの鬼気迫る表情に圧倒される。
美人なだけに、うおぉぉーって髪を振り乱して土をこねる様は
恐ろしいものがある(笑)

もしロダンと出会わなければカミーユの人生はどうなっていたのだろう?

才能に恵まれること
全身全霊で人を愛すること
一見すれば、素晴らしいことに思えるが
その裏には、恐ろしさもあるということか?

蛍風のような凡人には、「並」の人生で充分満足です・・・(笑)
2006年・米
監督/ジャレッド・ヘス
出演/ジャック・ブラック

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メキシコの修道院で育てられたイグナシオ。
子供の頃ルチャ・ドールに憧れたが、
教会の教えではプロレスは罪だった。
しかし偶然、新人レスラー募集のポスターをみた彼は・・・
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牧師が孤児院の子供のため覆面レスラーになってお金を稼ぐ・・・

はて・・・?
昔、ジャン・レノ主演でそういう作品あったな・・・。
『グランマスクの男』だっけ?

本作品も『グランマスク〜』も実在の人物がモデルとなってるらしい。
同じ話かな・・・?

いや、出来上がった作品はまったく違うテイストだね。
『グランマスク〜』に比べると
明るくて元気いっぱい、ジャック・ブラック印!って感じの作品。

そもそも覆面レスラーになる決意をするのは
子供の頃からの夢がまず初めにあって、良い服を買って
それから孤児院の子供達にも、おいしい食事を・・って印象。

パーティーに潜り込もうとおめかししたフサフサレースのブラウスを
パジャマだと言い張ったり、
肉体美をみせようと、お尻をキュッ!としたり(笑)

とにかく明るくて前向きな楽しい作品。

「今日は笑いたいな〜、おっジャック・ブラックだ」で選んでも
ハズレなしの期待通りの楽しい作品。
エンカルナシオン役のアナ・デ・ラ・レグエラの美貌も拝める。

笑って心温まるジャック・ブラックらしい楽しい作品。
2004年・スペイン/伊/英/ルクセンブルグ/米
監督/マイク・バーカー
出演/スカーレット・ヨハンソン
   ヘレン・ハント

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1930年。
イタリアのアマルフィに夫とバカンスにやってきたメグ。
そこで数々の浮名を流すアーリン夫人と出会うが、
夫が彼女と密かに会っていると知り・・・
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結婚して1年の真面目で貞淑な妻メグ。
数々の男性遍歴でスキャンダルの絶えないアーリン夫人。

対照的なこの2人をとりまく男たち。

1人の男だけに愛を捧げる女
数々の男を虜にしながらも、愛を逃してきた女

メグ役のスカーレット・ヨハンソン
貞淑なメグを瑞々しい美しさで好演。

しかし注目すべきはアーリン夫人役のヘレン・ハントだろう。
奔放な愛に生きながらも、
不倫相手の妻たちからの攻撃すらも呑み込む女のプライド・生き様。
心の隅に寂しさを隠し、大胆なドレスでも品を失わない魅力。

普通に考えれば、若いスカーレットの方が有利なのだが
ヘレン・ハントの深みのある演技の前には年齢など関係ない。

ヘレン・ハントだからこそ、
女性に嫌われるアーリン夫人も反感を持たず、
それどころか彼女に同調して観てしまう。

原作はオスカー・ワイルド。
「悪い女は厄介、良い女は退屈」等、
辛口のユーモアあふれる言葉たち。

そしてラスト・・・。
女の生き様、強さ、弱さ
すべてを表現したヘレン・ハント。

一級品の絵画のような美しイタリアの風景
魅力的なキャスト
人間の弱さと強さ
真実の愛とそのカタチ


93分という時間の時間のわりに
人間ドラマがぎゅぎゅっと凝縮された見ごたえのあった作品。
良い作品ですな。
ダーリントン卿役のスティーヴン・キャンベル=モアも蛍風好みでしたし・・・(笑)
2005年・露/伊/仏/スイス
監督/アレクサンドル・ソクーロフ
出演/イッセー尾形

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敗戦が色濃くなった日本。
天皇ヒロヒトは
戦争を止めることができなかったことに苦悩していた。
そして終戦。
マッカーサーとの会見に臨んだヒロヒトは・・・
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劇場公開時、かなり話題になった作品。
終戦間際から終戦後の混乱期の昭和天皇を描いた作品。
しかもロシア人監督の手によるもの。

これはなかなか興味深いなと思って選んだ作品。

ん・・んんっ・・んんんっ?!

これは・・・
日本を舞台にし、日本人の役者が演じているが
中身はロシア映画だ・・・!

独特の緩やかな(もっさりとした)けだるいテンポ
おゲージュツ性を匂わす作り
ロシアバレエ団の舞台背景のような二重橋の風景


東京空襲や原爆など「外」の世界は一切説明がなく
役者の会話で「時間」を知ることになる。
歴史を把握して観ないと、何が起きたのか分からなくなりそうだ。
集中して頭をフル回転しなければ、ついていけなくなりそうだ。

イッセー尾形の演技は素晴らしい。
天皇ゆえの孤独と使命
穏やかさと心の強さ

淡々とではあるが、次第に物語にぐいぐい引き込まれていく

まぁ、いかんせんテンポが・・・
「観るぞ〜」と気合をもって望まないとロシアテンポに潰されてしまう。
仕事帰りにビール飲みながら観る作品をお探しのお客様にはすすめられないな(笑)

悪くはないが興味深い作品ってとこかな?
それにしてもマッカーサー役は
『マッカーサー』のグレゴリー・ペックほどではなくても
もう少し似た役者をキャスティングできなかったんだろうか・・?(笑)

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