2000年・日
監督/深作 欣二
出演/藤原 竜也

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新世紀教育改革法、通称BR法が施行され、
全国の中学3年の無作為に選ばれたクラスは
最後の1人になり生き残りをかけて殺しあう。
今年は七原秋也のクラスが選ばれ・・・
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劇場公開時なにかと話題となった作品。

修学旅行帰りのバス、目がさめるとそこは見知らぬ教室だった。
そして生徒たちは、自分たちが今年のBR法に選ばれたと告げられる。
担任の教師は死亡、かわりにかつての担任だったキタノがいた・・・。

極限状態に追い込まれたとき、生徒達は何を選択するのか?
ゲームのルールーにのっとって、勝利者を目指すのか?
殺し合いを避け、自ら命を絶つのか?
殺すことも殺されることも選択せず、身を潜めるのか?
あるいはゲームから脱出する第3の方法を模索するのか?


これは命を賭けたゲームだが、
日常にだって取捨選択はつきまとう。
ただ小さな選択で気づかないだけで、
その小さな選択が年月を重ね、大きなうねりとなって人生に関わっていくのだ。
それを知るのは、たいてい後になってからだ。

だから「後悔」。後から悔やむ。

不条理な世界
加害者・被害者
真の意味での勝利者
友情と信頼
裏切りと不信

暴力描写ばかりに目がいきがちだが
人間の内面、心理的葛藤も見過ごせない。

とはいえ、個人的にはもっと殺伐とした心理的かけひきがあっても良かったと思う。
空腹や怪我、孤独と猜疑心に悩まされる姿もみたかったと思うのだが・・・。

バトルシーンは、さすが東映。さすが深作監督。
迫力と躍動感にあふれ、みるものを圧倒する。
そして「画」になる!

柴崎コウの鎌を持つ姿には圧倒された。
これも「画」になる!
鎌を持たせたら日本一なんじゃないの?(笑)

どうせR−15になるんだったら、
もっとエグくドロドロのバイオレンスと無常観漂う話でも良かったと思う。

深作の殺陣に、ダリオ・アルジェントの血糊ドバーッ、
そしてクローネンバーグのねちょねちょ〜
ハーシェル・ゴードン・ルイスのはらわたニョロニョロ〜
ラストはシャラマンで、「はぁ〜っ?」などんでん返し!

こんなのだったらスゴイな・・・(笑)
2005年・米
監督/スーザン・ストローマン
出演/ネイサン・レイン
   マシュー・ブロデリック

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失敗作続きで落ち目のプロデューサー・マックスと
プロデューサーを夢見る会計士レオは、
一晩で打ち切りになるような失敗作のほうが
儲かるということに気づき、最低の舞台を作ろうとする・・・
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冒頭から黄金期のMGMミュージカルを彷彿とさせる
豪華できらびやかなシーン!

最低の舞台を作り大もうけするつもりが、
逆に大評判となってしまいオロオロする2人(笑)

レオ役のマシュー・ブロデリック
マックス役のネイサン・レイン
どちらも甲乙つけがたい素晴らしい演技とダンス&歌

134分あるが、長くは感じない。
だいたいミュージカルは台詞を歌と踊りで表現するから
普通の作品よりは長くなるのは当然だ(笑)

それにしてもマシュー・ブロデリックは久しぶりに観たような気がする・・・。

華やかで煌びやかで、ユーモアたっぷり。
これぞエンターテインメント!といった作品

2006年・日
監督/西谷 弘
出演/織田 裕二

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出世意欲の強い県庁のエリート公務員・野村。
ビッグプロジェクトへのステップとして
民間企業のノウハウを取得するための
民間企業との人事交流研修のため
スーパーに派遣されるが・・・
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出世街道まっしぐらのエリート公務員・野村は
小さなスーパーに派遣される。
野村の教育係は、ベテランのパート・二宮だった。

お役所的思考・態度で固まっている野村に
二宮をはじめ、スーパーの従業員は快く思わなかった・・・。

野村役が織田裕二
この人はもうずっと長いこと第一線で活躍してる役者だな〜。
『ママハハブギ』に出てた頃は、
単なるアイドル役者ぐらいで終わるかと思ってたけど
着実にキャリアを重ね、しかも好感度もずっとキープしたままで
屈指の集客力を持つ役者へと今なお成長し続けている。
この安定感たるや、日本を代表する役者の1人でしょう!

公務員が民間企業のことを「民間さん」と言ってるが、
あれ、本当に言うんだよね〜。
別に他意はないようで、さらりと言うけど
言われた方にとっては、上からものを言われるみたいで
「民間で悪かったね・・・」とちょっとムッとしてしまうこともある(笑)

現実と建前
マニュアルと現場
エリートとパート
接待される側と相手の立場で考える側


さまざまな対比がテンポよく盛り込まれぐいぐい引き込まれる。

消防の査察とかコミカルに描いているが、
あれは遠からず・・・といった感じ(笑)
どこも小売でも、多分ああいった感じなのでしょうね。

スーパーの部分だけで終わるかと思いきや
県庁に戻った野村のその後も描かれている。
別になくても成立するとはおもうが、やはりあったほうが良い。正解だ。
あそこで終わってたら、よくある作品にとどまっていたかもしれない。
後日談があるからこそ、ちょっと現実的で応援したくなる。
自分もがんばろうという気持ちになる。

笑ったり、自分を重ねて「そうだよね〜」とうなずいたり。
爽快な気分になれた作品。
面白かったデス。
1966年・米
監督/ロバート・ワイズ
出演/スティーブ・マックィーン

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1925年の上海。
ホルマンはオンボロ砲艦サンパブロに赴任してくる。
戦争らしい戦いもない状況下で、
艦内には中国人が下働きとして乗り込み
独自のルールで成り立っていた・・・
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国民党が勢いを増し、外国人排斥運動が盛んとなる中国。
オンボロ砲艦サンパブロは、米国人宣教師救出の任にあたる・・・。

なんだか知らんがとてつもなく長く感じた作品。
179分もある。


機関士としては超一流のホルマンがサンパブロに赴任してくる。
しかしその艦は、勝手に住み着いた中国人が下働きをし、
それぞれのリーダーがいるといった独自のルールで成り立っていた。
乗組員達は、中国人リーダーに仕事はまかせ、
自分達の仕事は、戦闘任務に集中することだと考えていた。
しかし、その戦闘もほとんどない、といった状況だった・・・。

自分の仕事に誇りをもち、すべて自分で確認しようとするホルマンに
中国人たちは面白くない様子。
そんな中で事故が起きる・・・。

ホルマン役がスティーブ・マックィーン
ホルマンが仕事を教える中国人ポーハン役がマコ

とてつもなく長さを感じる作品だが、この2人のシーンは秀悦!

機械のことはもちろんのこと、英語も良く通じないポーハンに
ホルマンは身振り手振りで懸命に説明する。
きょとんとしながらもポーハンも懸命に理解しようとする。

言葉や話が通じ合うだけでなく、心までも通じ合う2人。

マコはこの作品でアカデミー助演男優賞にノミネートされた。
マコ・イワマツの本作品の演技は、本当に惹きつけられた。

しかしながら、作品全体としては、何を言いたいのかちょっと分からなかった蛍風。
外国人排斥運動の真っ只中で任務を果たす米国海軍か?
愛する人を守るヒーローか?
中国とアメリカの違いか?
国籍と人権の話か?

戦争モノだから、もっと派手なドンパチかと思ったら全然違った。

個人的には本編よりも、解説のほうが面白かった。

大作主義のこの時代、砲艦サンパブロは、CGではなく本物を建造して撮影。
台湾の川を航行できるように設計されたが、
干満のデータを知らせずに設計したため
座礁したり、朝になると泥に埋もれていたりしたそうな(笑)

艦は年月とともに色あせ汚れていく。
それを忠実に表現するために、シーンに合わせて色をそのたびに塗り替えたとか・・・。
まさに大金と手間隙かけたこだわりの大作主義らしい作品だ。

そのほかにも、ホルマンとポーハンの仕事場エンジンルームはセットだが
エンジン自体は本物なんだそうな。
うひゃ〜、こだわりだね!

ちなみに本作品の監督ロバート・ワイズ。
台湾での撮影許可に時間がかかるため、その間何もしないのは嫌だといったら
『サウンド・オブ・ミュージック』を監督することになったらしい。
それで『サウンド〜』でアカデミー賞受賞ですか!!

主役のホルマン役は当初ポール・ニューマンを考えていたらしい。
しかしポールは、脚本は素晴らしいが、役は嫌だと断ったらしい(笑)
そこでワイズはマックィーンを推すがFOXは、
スター性に欠けると難色をしめした。
しかし『サウンド〜』を撮っている間に、
マックィーンは『大脱走』が公開され
あれよというまに主役の第一候補となったらしい(笑)

蛍風個人的には本編よりもこれらの解説のほうが断然面白かった!

戦争モノというよりは、激動の時代を舞台にした葛藤の人間ドラマ。
スティーブ・マックィーンとマコ・イワマツの演技が素晴らしかった作品。

だけど蛍風には179分はちょっと長すぎたね・・・。
2004年・米
監督/ジョーダン・ロバーツ
出演/ジョシュ・ルーカス

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ジェイソンは変わり者の祖父ヘンリーと息子のザックの
3人で暮らしていた。
しかし突然、長い間音信不通だった父ターナーが帰ってきた。
家族が揃ったのも束の間、ヘンリーが死んでしまい、
ジェイソン、ターナー、ザックはヘンリーが残した遺書を片手に
旅をすることになるのだった・・・
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なんと言ってもキャストが良い!
ジェイソン役がジョシュ・ルーカス
変わり者の祖父ヘンリーがマイケル・ケイン
影のある父ターナーがクリストファー・ウォーケン
幼い息子ザックがジョナ・ボボ

子役のジョナ・ボボは、利発で可愛らしく子供らしい素直さが印象的。
ターナー役のクリストファー・ウォーケン様は、
ウォーケン様らしく、悲しみの影を持つどこか普通の人とは違う奇妙な存在感。
しかもダンスまで披露してくれる!
蛍風、大満足〜(笑)

しかしなんといっても本作品は、ヘンリー役のマイケル・ケインに尽きるだろう。
その飄々とした言動、そして初めの方にしか登場しないにも関わらず
物語を最後まで引っ張っていった存在感!

父ターナーと距離を置こうとするジェイソン
何かから逃げようとするターナー
もういちど家族を一つにしたいヘンリー
子供なのに、みんなの思いが一番分かるザック


ヘンリーの言うレストランこと方々のケンタッキー・フライド・チキン(笑)を
訪れながら旅は進み、
そしてターナーの隠された秘密が明らかとなっていく。

亡き祖父に導かれながら父と息子、孫のロードムービー。
微笑ましい笑いに包まれて進むその旅の果ては、
思いがけない暗く重い影だった。

父と息子の旅っていいな〜としみじみ思った。
KFCがものすご〜く食べたくなった(笑)

地味だけど、いや地味だからこそ伝わる家族の絆。
ウォーケン様目当てに選んだ作品だったが、
これほどしみじみと心に沁みる作品だったとは・・・。

反発することもあるけど、やはり家族は大切な拠りどころなんだな〜と
あらためて感じた作品。
2006年・米
監督/ショーン・レヴィ
出演/スティーブ・マーチン

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観衆の目の前で殺人事件が発生。
しかも最高級の大粒ダイヤ・ピンクパンサーも盗まれていた。
そこでクルーゾーが、捜査責任者に大抜擢されるが・・・
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往年のコメディ・ピンクパンサーのリメイク作品。

ピンクパンサーがリメイクされ、
クルーゾー警部役がスティーブ・マーチンだと知ったとき、
なんてピッタリなんだろうと思った。

オリジナルのピーター・セラーズ版に比べると
似ている部分もあるが、異なる部分も多い。
オリジナルのシリーズはむか〜し観た記憶があるが、
詳しくは覚えていない。

しかし違和感なく最後まで楽しめ、
本作品も『ピンクパンサー』シリーズとして上手くまとまっていたのではないだろうか?
地球儀空手チョップのギャグが
ちゃんと盛り込まれていたことに嬉しさを覚えた。
ピンクパンサーファンが何を望んでいるかちゃんと分かっているのネ!

あのピンクパンサーのリメイク!ということで
気合が入ったのか、何気に豪華なキャスト。

ジャン・レノやケビン・クラインはもちろんのこと
クライヴ・オーウェンやジェイソン・ステイサムなど
主役級の役者たちが惜しげもなくチラッと出演(笑)

ベタな笑いが満載
久しぶりにスティーブ・マーチンの本領発揮といったところ
これからもシリーズ化して欲しいと思った作品


面白かったデス。

余談だが、特典に収録されていた
別バージョンのオープニングアニメは素晴らしかった!
使われなかったとはいえ、あの別バージョンは
それだけで一つの完全な作品といえる出来栄えだと思う。
いや〜、素晴らしかったなぁ〜・・・。
1980年・米
監督/ウィリアム・ピーター・ブラッティ
出演/ステイシー・キーチ

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ベトナム戦争で精神を患う兵士が多くでたため、
実験的な意味合いの強い施設が設けられた。
その人里離れた古い城に、
新任の所長としてケーン大佐が赴任してくるが・・・
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『エクソシスト』の原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティ
監督をつとめた作品。

初めはかる〜い感じで進む物語。
霧深い古城に集められた精神を病んだ兵士たち。
その中にはロケット打ち上げ直前に任務を放棄した宇宙飛行士カットショウがいた。

自由奔放な患者たちは、それぞれがかなり位が上の仕官たち。
患者たちとマイペースに接するように見えるフェル軍医。
そんな中にケーン大佐が赴任してきて、患者たちと真摯に向き合うのだった。
それは何か贖罪のようにも見えるのだ・・・。

精神を病んでいるがゆえに、話の噛み合わない患者たちの会話
霧深く閉ざされた古城は、昔のホラーのような雰囲気ある佇まい
何か秘密がありそうなフェル軍医
何か閉ざされた心の闇があるようなケーン大佐


原題はTHE NINTH CONFIGURATION
邦題のトゥインクル・トゥインクル・キラーカーンも
ダークファンタジーっぽくて良いが
原題のほうも深い感じがして捨てがたいな〜。

ケーン大佐役がステイシー・キーチ
カットショウ役がスコット・ウィルソン
フェル軍医がエド・フランダース

患者たちが交わす支離滅裂な会話に笑いながら、
やがて明らかになっていく真実。
それは深く重いものだった・・・。

テイストとしては2003年4月9日の『まぼろしの市街戦』を思い出した。
『まぼろしの〜』もユーモアと哀しさが見事に同居した作品だったが
本作品『トゥインクル・トゥインクル・キラーカーン』は
それよりも物悲しく哀れさが強い。
ラストシーンは、救いを感じさせる一方で
ケーン大佐の哀れさとフェル軍医の思いが津波のように押し寄せる。

ヤラれました。こんなにスゴイ作品だったとは・・・。
「喜び」マーク作品ですな。

ところで劇中ではキラーカーンなんて一切出てこなかったよ。
キラー●ーンって言ってたのに。
これは昔のプロレスラー、キラーカーンを意識して
わざと違う表記にしたんですかね?
キラーカーン・・・今どうしてるのかしらん?
ちょっと気になった蛍風でした〜(笑)
2005年・米
監督/スコット・デリクソン
出演/ローラ・リニー
   トム・ウィルキンソン

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19歳の普通の女子大生エミリー・ローズは、
ある日を境に
激しい痙攣と幻覚に襲われる。
医学では直らない彼女を、ムーア神父は悪魔祓いで救おうとするが・・・
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実話をもとに作られた作品

大学の寮で暮らすエミリーは、
ある晩、何かととり憑かれたと確信する。

初めは医学的治療を受けていたものの、まったく症状が改善されず、
彼女とその家族は最後の望みをかけてムーア神父に悪魔祓いの儀式を依頼する。

しかし、神父の努力もむなしく、
エミリーは儀式が完全に終了する前に死んでしまう。

そして神父は過失致死罪で起訴されるが・・・

悪魔祓いを扱っているが、
よくあるドロドロ〜でも音でギクッと脅かす類のものではない。
ましてや血しぶきブォーッやグッチョングッチョンの血糊でもない。

これはホラーというより法廷劇に近いだろう。

なかなか真相を話さないムーア神父と、彼を弁護することになった女弁護士。
エミリーの件に関わった者達が不可解な現象・不幸に見舞われるなか
神父がエミリーの真実を語る・・・。

ホラーの形をとりながらも、芯にあるのは信仰とアイデンティティーのヒューマニズム
弁護士たちの緊張感あふれるやりとり
有罪・無罪で片付けられない本質

CGではなく舞台出身のエミリー役ジェニファー・カーペンター
身体能力がまさに真実の怖さ


なかなか見ごたえのあった作品。気に入りました
2003年・日
監督/滝沢 敏文
声の出演/寺杣 昌紀
     三木 眞一郎

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農民はノブセリの過酷なとりたてに苦しんでいた。
そこで侍を雇い、ノブセリを追い払おうと考え・・・
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黒澤明の『七人の侍』をベースとしたアニメ。
とはいえ、黒澤版の『七人〜』とまったく同じではない。
やはり別物として捉えた方がいいだろう。

このキャラは三船の演じた役かしら・・?と
『七人〜』を思い出しながら観るのも楽しい。

GONZOが製作だけあって、ロボ(?)の動きは秀悦。

『七人の侍』は個々の侍のエピソードが丁寧に描かれていて楽しめたが
それは本作品も同じ。
蛍風、個人的にキュウゾウに惚れました〜(笑)

サムライとは言いながらも中国風だったりSFだったり
ちゃんぽんな要素が無理なく同居。
・・とはいえ初めはノブセリの姿には違和感を持ったケド。

サムライ達の敵ウキョウが良いね。
声をアテているのが子安武人さん。
この人が声をアテている場合、
そのキャラは単純じゃなくて深みを感じることが多い。
やはりこの人は上手い声優さんなんだなぁ〜。

初めは黒澤版『七人の侍』と比べて違和感を感じたが
回が進むにつれ、これだけ設定が違えば別物として楽しむことができた。
個人的には『荒野の七人』よりは素直に楽しめたと思う。

なかなか面白かったデス。
2005年・米
監督/ジョン・マッデン
出演/グウィネス・パルトロウ

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天才数学者である父をたった1人で介護していたキャサリン。
その父が1週間前に亡くなり、気力を失っていた。
父の研究を調べにきていたハルは、
誰も解くことができずにいた証明が
記されていたノートを発見し・・・
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数学の才能に恵まれたグィネス・パルトロウ演じるキャサリンは
天才数学者と称えられていた父ロバートを大学をやめ、たった一人で介護していた。
ロバートは精神的に問題があったのだ。

その父を1週間前に亡くし、姉が葬儀のためにやってきた。
葬儀には父が精神を病んでから、寄り付こうともしなかった人々が
マトモだった頃の父を称え、死を惜しんでいた。

それはキャサリンにとって、腹立たしくやりきれない思いだった。

ロバートの研究を調べていたハルは、机の引き出しから世紀の大発見をする。
それはいままで誰も証明することができなかった定理の証明が
記されていたのだった。

興奮するハルに、
それは父ではなく自分が書いたものだと告白するキャサリンだが
ハルには信じることができなかった・・・。

精神を病んだ天才数学者ローバト役がアンソニー・ホプキンス
ハル役がジェイク・ギレンホール

特にアンソニー・ホプキンスの演技がGOOD
天才ゆえ精神を病んだロバートを、単なるイッちゃったヒトではなく
父としての愛情、学問に対する飽くなき情熱を深く堅実に表現。

あんまりあっちこっちに移動しなくて、家の中で展開することが多い。
もともとは舞台劇らしく、それは作品を観ていても感じることができる。
ただ舞台ならば緊迫感や迫力があるだろうが
映画になってしまうと、残念ながらそれらが薄まってしまい
地味な印象だけが残った。

頭の良いヒトってのも大変なんだな〜と
漠然と感じた作品。

1998年・米
監督/フレッド・オーレン・レイ
出演/ドン・“ザ・ドラゴン”・ウィルソン

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CIAエージェントのジャリッド・マドックスは、
爆破テロの容疑者5人の身柄を
生きたまま確保するよう任務を受ける。
容疑者たちが潜伏するLAにおりたったマドックスだが
次々と容疑者たちが死んでしまい・・・
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あら、画像は出ないんですね・・・。

主役マドックスを演じるのはドン・“ザ・ドラゴン”・ウィルソン
・・・って誰ですかね?
元キックボクシングのチャンピオンらしいケド。

監督がB級映画の巨匠 フレッド・オーレン・レイ
そして製作総指揮はロジャー・コーマン

ロジャー・コーマン大先生が
エグゼクティブ・プロデューサー!


ドン・“ザ・ドラゴン”・ウィルソンを知らなくても
コーマン先生が絡んだ作品なら、
もうそりゃそーいう作品でしょう(笑)

CIAエージェント・マドックスさんは超能力者らしい。
どこかの倉庫内と見間違わんばかりの
CIA研究所内の会議室らしき場所

爆破テロの容疑者たちを捕まえてくるように指令が下る。

LAについたマドックスさん。
安ホテルの部屋に入るとシャワーを浴びた裸の女がいた。

おっぱいをぼろんとだした彼女は、相棒となる捜査官だった。

「私の部屋のシャワーが壊れていたので、
こっちのを借りていたの」

どうでもよさげな台詞を言う。
彼女はこの後も、敵に部屋を囲まれて脱出する際にも
裸となって着替えをしたりする。

なんで、おっぱいだして着替える必要があるのかーーっと思うのだが
こういうサービスシーンは必要不可欠なのだろう(笑)

ドン・“ザ・ドラゴン”・ウィルソンのことを知らない蛍風。
初めは「なんてアクションの下手な俳優なんだろう」と思った。
そのうち、「アクションじゃなくて演技が下手な俳優なのかな」とも思った。

実際はどっちなんでしょうかね・・・?(笑)
それほど盛り上がりに欠けるアクションシーン

そのうえベットシーンでも盛り上がらない

普通お色気サービスベッドシーンは、それなりに盛り上がるものだが、
たらんたらんとして、まったく盛り上がらない(笑)
画面に釘付けどころか、その間にトイレに行こうかと思ってしまう。
CMじゃあるまいし、トイレタイムなベッドシーンってなんじゃこりゃ?

全編にわたって盛り上がりなどという言葉とは無縁の作品。
これは俳優のせいなのか?
監督のせいなのか?
ストーリー(らしきもの)のせいなのか?

本作品は「激ワル(不良)オヤジBIG3キャンペーンの第3弾らしい。
「この夏スカッとしたいなら・・・」と書いてあった。

う〜む・・・期待もてそうな予告編で騙した激ワルなのか?
こんなもんを選んだ自分が悪いの激ワルなのか?
こんなもんでもDVD化して儲けるコーマン大先生の
豪腕ぶりにスカッとするのか?(笑)


ツッコミいれて笑うB級なのに
すべてにおいて盛り上がる部分がなく、
ツッコミをいれるタイミングすら与えない恐るべき作品(笑)
毎週楽しみにしていた楼蘭高校ホスト部が
終わってしまった〜。
もっと続くのかと思っていたのに残念。

この作品は、原作も好きだ。鏡夜先輩も好きだ(笑)
原作が好きでもアニメになると
違和感を感じるものが多々あるが
これは、原作も好き、アニメになっても好きだった。
もしかしたらアニメのほうが好きかもしれない・・・。
あ〜あ、もっと続けて欲しかったなぁ・・・。

残念といえば、ガラスの艦隊の最終回を見逃してしまった。
DVDがリリースされたら観たいとは思うが
最終話だけをみるためにレンタルするのもちょっと悔しい気がする。

明日10/1は確か都民の日だっけ?
でも日曜日。店内はいつもの日曜ほどの込み具合かしらん?

今月は少し精神的に余裕が戻ってきたみたいで
先月のように動物モノに走って癒しを求めることはなかったみたい。
「B級なんじゃこりゃ的」作品に手を伸ばす余裕があったもの(笑)

カレンダーでその月観た作品をみると、
その時の精神状態表れていて笑ってしまう。

今月私が観た作品の中ではダントツで『イノセント・ボイス』が良かった。
これには衝撃受けました・・・。
『どら平太』も良かった。
しかし喜びマーク作品ではないが『アサルト13』が
ずっと続いていたモヤモヤストレスを打破してくれた作品。
その時の気分にあった作品だった。
これ以降、少し精神的に楽になったもの。

大作、ヒット作、名作・・・。
いろいろとどんな作品を選ぶか基準はあるけど、
その時の気分にあった作品をチョイスして、
なりたい気分にひたれれば良いよね。
それはB級だってバカ映画だっていい。

そういう作品にタイミング良く出会えたときは嬉しい。
そんな運命の作品に出会えるといいネ。
な〜んてちょっと大げさなことを考えてしまった9月でした〜(笑)
2005年・仏/英/チェコ
監督/ロマン・ポランスキー
出演/バーニー・クラーク

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孤児のオリバーは救貧院育ち。
葬儀屋の主人に引き取られるが、イジメにあい家を飛び出す。
向かった先は大都会ロンドン。
そこでスリのドジャーと出会う・・・
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原作はチャールズ・ディケンズ。

オリバー・ツイストといえば
マーク・レスターの『オリバー!』の印象が強い蛍風。
オリバー役のマーク・レスターがメロメロに可愛くて
ドジャー役のジャック・ワイルドのたのもしさにワクワクしました。

・・・で、今回の『オリバー・ツイスト』はマーク版とはまったく違うテイスト。
マーク版がミュージカル舞台劇の映画化ということで
華やかに楽しく描かれているのに対し
本作品はまさに文芸作品といった感じ。

人の心も生活も、暗く厳しく切ない。
色調を抑えた画面が
巨費を投じて再現された19世紀のロンドンの町並みを重厚に映す。

マーク・レスターのオリバーは、
ちっちゃくて愛くるしい可愛さで満ち溢れていたのに対し
本作品のオリバー役バーニー・クラークは賢くて芯の強さを感じるオリバー。

原作はちゃんと読んだことはないが、
多分オリバーはバーニーのような子なんだろうな・・・。
バーニーのオリバーは実際に存在していたかのような現実味あるオリバーだった。

大都会ロンドンで子供たちにスリをさせる窃盗団のボス・フェイギン。
今でいうストリートチルドレンのような子供たち。
みな生きるのに必死だ。

フェイギン役のベン・キングズレー
途中まで彼だと気づかなかった。
ほら、だってキングズレーさんていえば、
サーの称号を持って背筋がピン!ってイメージで
腰が曲がっている姿なんて想像したこともなかったから・・・。

リアル感のあるバーニー・クラークのオリバー
まさに名優の名にふさわしいベン・キングスレーの化けっぷり
重厚な色調にまとめられた画面


まさに文芸作品を観たーーっという気分になった作品。
2005年・米
監督/マーク・ウォーターズ
出演/リース・ウィザースプーン

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月ぎめの家具つきの部屋に引っ越してきたデヴィッド。
新しい部屋でくつろいでいると突然若い女性が現れた。
なんと彼女は前の住人でゴーストだった・・・。
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新しい部屋にひっこしてきたデヴィッド。
自分が死んだことに気づいていないエリザベス。

彼女の姿が見えるのは、なぜかデヴィッドだけ。

悪霊退治に臭い悪魔払いや、ゴーストバスターを雇うものの、
みんな役に立たない。

そこで本屋に行くと、怪しげな店員が親身(?)にアドバイスしてくれた。
その霊感のある店員が、エリザベスは完全に死んだわけではないと言う。

デヴィッドはエリザベスの体を捜すために、
一つ一つ手がかりを追っていくのだった・・・。

ゴーストというよりは生霊ですかね?
エリザベス役がリース・ウィザースプーン
デヴィッド役がマーク・ラファロ
怪しげな店員がジョン・ヘダー

ゴーストといっても、ドロドロ〜と怖い感じはない。
エリザベスの体の行方を追いながら、ときにいがみ合いながらも
信頼と愛が芽生えていく恋物語である。

リース主演のファンタジックなラブコメ
ストーリーもGOOD

なんでこれが劇場未公開だったのか不思議。

楽しくてあま〜い気分になれた作品。
2003年・米
監督/アン・リー
出演/エリック・バナ

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ブルースは実験中に大量のガンマ線を浴びるが
奇跡的にも無事だった。
そして彼の前に死んだと思われていた実の父が現れ
衝撃の事実を告げるのだった・・・
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何度かここに書いているが、蛍風あまりアメコミの実写版は好きではない。
アメコミに限らず、漫画・アニメの実写版はあまり好きじゃないんだよね・・・。

本作品『ハルク』は、アメコミの実写化。
しかもTV版は子供の頃よく観ていたので、
ストーリーは知っているし今更・・と、今まで避けてきた作品。

無性に何かをぐちゃぐちゃ壊すシーンが見たくて今回選んだ作品。
・・・ストレスたまっているのかな?(笑)

しかし、なかなかハルクに変身しない!
ハルクが初めてな人にも分かるように生い立ちと変身の謎をゆっくり説明。
違う!私が観たいのは大暴れするシーンなんだよ〜!
シリーズ化を意識したストーリー展開だったのですかね?

変身したハルクの顔がちゃんとエリック・バナの面影があるのは評価できるが
それ以外はどうなのかなぁ・・・。

CGがすごいのだろうが、3年も前の作品になると
最新の作品と比べて、どこかぎこちなさを感じる。
う〜むCGの進化はすごいな〜。

138分もあったのだから、
もっとハルク大暴れ〜♪なシーンがあれば良かったのに。
そんなことを思った作品。
1973年・スイス
監督/エルウィン・C・ディートリッヒ
出演/カール・メーナー
   ビルゲット・ベルゲン

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ナチ親衛隊に志願した娘たち。
前線に赴くが、ソ連軍に捕らえられ全裸で監禁されてしまう・・・
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ヨーロッパB級映画の帝王 エルウィン・C・ディートリッヒ作品
こうジャケットにはデカデカと書いてある。

この監督の名前は知らないし、ヨーロッパのB級ってどんなもんだろうと選んだ作品。

ナチ親衛隊に志願してきた娘っこ達。
全裸で身体検査、面接
なぜだ?
別に過去の経歴や素性を尋ねるのに、全裸じゃなくてもいいんじゃないか?(笑)

早く前線に行きたいと思う娘っこ達
愛国心の表れかとおもいきや、前線に行かないと男がいないから。
そんな理由で前線に志願するのか?(笑)

望みどおり前線に着いた娘っこ達は・・・
あっちであっは〜んこっちでうっふ〜んと目的を達成する。
それは敵の攻撃をうけている時も同じ!
外では爆撃の音がするのに、
右見りゃあっは〜ん左見りゃうっふ〜ん
戦わなくてええんかい?(笑)

そんなのんびりした前線だから、攻撃を受けている途中に
建物内に戻り一人休もうと思った娘っこ。
上官にレイプされてわんわん泣く。

戦闘中に持ち場離れていいの?
攻撃受けている時に、上官プラプラしてていいの?(笑)

まあ、皆さん任務ほったらかしであっは〜ん うっふ〜ん三昧。
お約束のレズシーンもある。

インモラルな軍隊だが、70年代製作なので描写はソフト。
それだけに、ありえない設定に笑いを抑えきれない(笑)

ミサイルもなく、敵戦車対してに機関銃しかないドイツ軍。
どうするのかな〜と思ったら、
戦車に地雷を踏ませて、兵士が中からでてきたところを機関銃で撃つ。
あ、これってセオリーどおりだよね?
ここだけわりと戦争映画してる!(笑)

でも戦車だけでやってくるのはアリなんだろうか?
後ろから歩兵隊とかついてこないのかな・・・?

で、戦争映画っぽいことやってるな〜と思ったら
いきなり娘っこ達が敵に捕らえられて全裸で監禁されているシーンにとぶ。
いつ敵の襲撃にあったんだ?(笑)
しかし、簡単に敵をやっつけて、娘っこ達は全裸でその場を脱出したのでした〜。
終わり。

邦題の『ナチ女親衛隊 全裸大作戦』。
ナチ親衛隊・・確かにそうだ。
女・・それも間違いない。
全裸・・素っ裸で逃げ去るから間違ってはいない
作戦・・娘っこ達の救出


それぞれの単語のことは間違っていない、確かに描かれているが、
『ナチ女親衛隊 全裸大作戦』と一つの文になると、違う感じがする(笑)

ブロンド美女軍団出演となっているが、
この美女たち、シモの毛はみんな同じような分量で茶色。

シモの毛のカツラってあるんですかね?
それとも髪は染めるけど、シモは染めず、みな本当は同じ髪の色なんですかね?

するとブロンド(シモの毛は除く)美女軍団出演
あるいは染めたブロンド美女軍団出演が正しいのではないでしょうか?

スイス製作で、画面に出てくる文字はドイツ語っぽい。
しかし音声は英語。しかもクチの動きとあっていない(笑)

ドイツ語で喋ってるのを英語に吹き替えしたものを
音声そのままに日本の発売したことだね。最近じゃ珍しいね。

派手な戦闘シーンを連想させるジャケット
スリルとサスペンスとエロスを妄想させる邦題
これは日本で発売した会社の懐の広さと商売の上手さに脱帽である。

戦争
爆発
ブロンド美女
ナチス
制服
どうでもよさげなストーリー
暇さえあれば裸


まさにB級。これぞB級。
別に観たからってどうなるもんでもないし、
逆に観なくても人生なんの影響もないと思う(笑)
そんな作品。個人的には笑って楽しめたケド。
2001年・香港
監督/パトリック・レオン
出演/ルイス・クー
   ラウ・チンワン

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日本下着メーカーの香港支社は、本社からの命令で
初めて男性の下着デザイナーを採用することに。
採用されたウェインとジョニーは、
期限までに究極のブラを作ることができるのか?!
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香港で3作まで作られた人気シリーズ「絶世好」の第1作目らしい。
「絶世好」のことは知らないので、どんなシリーズかは分からないケド・・・。

日本大手下着メーカー「シス」は、女性社員だけという伝統を破り
香港支社に男性デザイナーを採用するよう命令する。
目的は「究極のブラ」を開発すること!

そこで女たらしのウェインとやたらと強気なジョニーの2人が採用される。
ウェイン役がルイス・クー
ジョニー役がラウ・チンワン

社内は男性社員がやってくるというので、
みな浮き足だち熱烈な歓迎ぶり。
しかしチーフデザイナーのレナだけは、2人の起用に納得できずにいた。

ウェインとジョニーはブラ作りなんて簡単と思っていたが、
実際はそんなに甘くはなかった・・・。

ブラ研究に悪戦苦闘する2人。
単なるドタバタかと思いきや、トリンプが協力しただけあって
真面目にブラジャーのことを描いている。

ブラジャーにあんなに形やラインがあるとは知りませんでした。
正しいブラのつけ方や、良いブラの条件・見分け方などの説明には
思わず「ほほぉ〜、そうなんだ〜」と感心してしまった。
それから自分のブラが良いブラか点検してしまいました(笑)

レナ役のジジ・リョンがカワイイ!
上司サマンサ役カリーナ・ラウの存在感はさすが。

女たらしが女性だらけの職場でブラデザインするという面白そうな設定のわりには
テンポが悪い部分もあり、恋愛も地味な印象。
しかし同時に真面目な印象も受けた。

ラウ・チンワンとカリーナ・ラウのシーンは、
香港映画らしいテンポの良い楽しいシーンなんだけどな・・・。

青山千可子などが出演する日本シーンはいらなかったと思う。
別に日本で撮影しなくても、日本人を出さなくても成立する作品だと思ったのだが・・・。

ラブコメとしては地味だが
ブラジャーを真面目に描いた企業奮闘モノとしては、気楽に観れる作品、かな・・・?

2004年・メキシコ
監督/ルイス・マンドーキ
出演/カルロス・バディジャ
   グスタボ・ムニオス

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1980年におこったエルサルバドルの内戦。
兵士の数が不足していた政府軍は、
12歳の子供を徴兵していた。
子供たちは政府軍に入って銃を持つか、
反政府軍ゲリラに入って銃を持つかの選択を強いられるのだった・・・。
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11歳少年チャバ。
父親はアメリカに亡命し、母と幼い兄弟と暮らしている。

学校では、政府軍が12歳の子供を徴兵し、
家では、常に政府軍とゲリラの銃撃戦が行われている。

銃撃が始まると、チャバ達はマットレスを壁に立てかけ、
身を低くし、息を殺して銃撃が止むのを待つ。
それが当たり前の日常の出来事なのだ。

暗く重苦しいシーンばかりではない。
徴兵を逃れるため、みんなで屋根の上に寝そべって身を隠したり
好きな女の子の家の前で、歌を捧げたり。
子供らしい、のびのびとした発想など、微笑ましい部分もある。

本作品は脚本を手がけたオスカー・トレスが実体験した出来事。

政府軍に入るか、ゲリラになるか。
殺すか殺されるかの選択。


奇しくもチャバは蛍風と同年代である。
チャバが命の危険を感じていたとき、自分はどんな生活をしていたのだろう?
自分と同じ年頃のチャバが、生きるために何を選択し、どう行動していたのか・・・。

チャバ役のカルロス・バディジャの無垢な笑顔と
懸命に生き抜く姿に心うたれる。

水面に映る焼き討ちされた集落の炎
女の子の服の切れ端
処刑場となっている川原
そして処刑・・・


目をそらすことのできないシーンの連続

心に深く刻まれた作品。
2004年・仏
監督/アラン・ベルベリアン
出演/クリスチャン・クラヴィエ
   ジャン・レノ

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私立探偵ジャック・パーマーは
遺産を相続するアンジュ・レオーニを捜す依頼を受けた。
ごくごく簡単な仕事かと思っていたが
アンジュの名前を口にすると人々はよそよそしい態度をとり・・・
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『おかしなおかしな訪問者』『ビジター』の
クリスチャン・クラヴィエとジャン・レノのコンビ!


ジャケットはなにやらバイオレンスあ〜んどサスペンスちっくで
クラヴィエが出演しているのに珍しいな〜と思っていた。
しかし、『キング・オブ・キングス』でナポレオン役を
真面目にやってたしな〜と思いながら観賞。

あら・・・?
あら・・・♪

やっぱり『おかしな・・』コンビの作品だ♪
アクションはアクションだけどアクション・コメディーですな。

遺産を相続するアンジェ・レオーニを捜し
アンジュの故郷コルシカ島におりたったジャック。

よそ者を嫌うコルシカ島の人々だが、
ジャックがアンジュの名前を口するとさらによそよそしい態度をとるのだった・・・。

そのうえ、誘拐されたりテロリストに間違えられたり
一度もあったことのない人間の遺体を寝ずの番させられたり・・・(笑)。

コルシカ島にはもちろん行ったこともないし、
ましてや笑いのエッセンスとなっているコルシカ島民気質のことも分からないが
クラヴィエ扮するジャックが巻き込まれる騒動が楽しい。

裁判の行方も、仲間意識・島民気質で人情味あふれる。

得体の知れない寡黙なアンジュ役のジャン・レノと
いろんなことに巻き込まれておろおろするクラヴィエの
息のあったコンビぶりが楽しい作品。


ジャン・レノ主演というよりクラヴィエとジャンのW主演。
それもクラヴィエの方がやや前に出ているかな。
才人クラヴィエの日本での人気がもっと高くなればいいのにナ・・・。
2006年・米
監督/フランク・マーシャル
出演/ポール・ウォーカー

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極寒の地・南極。
南極基地で働くジェリーは、突然の天候の悪化のため、
犬たちを残し、基地を後にしなければならなかった。
残された犬たちは・・・
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悲壮感と感動に包まれた日本映画『南極物語』をディズニーがリメイク。

なにせディズニーですから、怖い事や危険な事など
子供がトラウマになるようなことはありません(笑)


オリジナルとは全く異なり、犬たちがメインだというので、
『子ぎつねヘレン』で肩透かしをくらった身としては、
よ〜し、思いっきり動物に浸るぞ〜と思って選んだのだケド・・・。

犬ゾリのわんこたちは、ふさふさの尻尾できゃわいぃ〜♪
まんまるくなって、雪に埋もれて眠る姿は雪だるまみたいでキュ〜ト♪
楽しそうに雪原を「はぁはぁ」いいながら走る!

・・・とはいえ、本作品も人間が邪魔なんだよね〜(笑)

人間に置き去りにされた犬たちを描くのなら、
ジェリーの色恋話や、基地に戻れずにヤケになる、そんな部分はいらない。
その分、南極という過酷な場所で、群れで助け合いながら生き延びる犬たちを
もっと描いても良かったのでは?

そうでないなら、オリジナルのように、
人間をメインとしたほうがよっぽど感動したような。

ディズニーは出来るだけ犬を死なない設定にしたらしいが、
生存不可能と思われていたのに2匹も生き残こり、
しかも人間を覚えていた、というのが感動のポイントなのに
死ぬのは2匹だけで、しかも過酷さが伝わってこない。
南極でも群れならなんとかなるのかな、と錯覚すらしてしまう。

思うにブルース・グリーンウッド演じるマクラーレン博士を、
隕石発見と功名心にはやる憎憎しいばかりの悪役にすれば
もっと違ったものになったかもしれない。

み〜んな良い人
み〜んな、なんとかなる


人間ドラマとしても、わんこ映画としても中途半端な印象を受けた作品。
『ワイルドスピード』ではヴィン・ディーゼルに
『タイムライン』ではジェラルド・バトラーに
おいしいところを全部持っていかれた
主演なのに微妙な位置のポール・ウォーカの存在とかぶる。

もしかしてこれは
「ポール・ウォーカー」モノという位置づけなのか?(笑)


演技するわんこたちに「たいしたもんだな〜」と
何もできないウチのわんことついつい見比べてしまった作品(笑)

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