2002年・米
監督/ジェス・バターワース
出演/ニコール・キッドマン

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真面目な銀行員ジョンは、女性との出会いがなく
ネットでロシア人女性を花嫁としてメールオーダーする。
そしてやってきたナディアだが、彼女はジョンの
注文とは違い、英語が話せなかった。
とまどいながらも、次第にナディアに心を開くジョン。
しかしナディアの誕生日に、彼女の従兄と名乗る男達が現われ・・・
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可も無く不可も無く、真面目な銀行員ジョン。
そんな彼の仕事ぶりが評価され、金庫の鍵の保管者になる。

そんなジョンの私生活はつまらないもの。
小さな町では女性と知り合う機会がないのだ・・・。

で、このベン・チャップリン扮するジョンは
無謀にもネットでロシア人花嫁をオーダーする。
いやはや、出会いがないからってネットで花嫁オーダーするか?

しかも条件は
「知的でユーモアがあって、会話を楽しめる女性。できれば美人」

会話が楽しみたいならなんでロシア女性をオーダーするのさ(笑)
それに条件高すぎ。
結婚できないのを出会いの機会が少ないせいにしているが、
どんな小さな町だって、結婚できる人はちゃんとできるんだからさ。

それでやってきたのがニコール・キッドマン扮するナディア。

いやもう、メールオーダーしてニコールが来たら
これはアタリでしょう!
しかしジョンはナディアが英語が話せないと知ると
注文と違うと「返品」しようとする。

ニコールだよ、ニコール!
ニコールが嫁さんに来たら、ちょっとくらいのこと目をつぶっても
お釣りがくるじゃないのさ!

「返品」したがっている雰囲気を感じたナディアは
一生懸命けな気に、ジョンを誘惑する。
ジョンのことを知ろうと部屋を調べ、エロビデオと
「緊縛マニア」の本をみつけ、
ジョンの好みに合わせるナディア(笑)

その甲斐があってか(笑)、
ジョンもナディアに心を開くようになった彼女の誕生日、
突然ナディアの従兄とその友人となのる男が現われて・・・

謎の訪問者は予想通りなことをして
銀行の鍵を管理するジョンはこれまた予想通りのことして、
そしてやっぱりナディアの正体も予想通りで・・(笑)

しかしジョンが予想どおりの事を「やっちゃった」以降、
物語は意外な展開へと進む。

ジョンと英語が話せないナディアの様子はラブコメ。
そして謎の2人組みが現れてサスペンス。
このまま進むのかと思いきや、最後はラブストーリーへと変化する。

アメリカ映画なのに、舞台はイギリス、
しかし撮影はオーストラリアという作品。

謎のロシア人にはフランス人俳優
マチュー・カソヴィッツとヴァンサン・カッセル。
2人とも良い味を出しているが
ニコールを含めこの3人が、なんでロシア人を演じるのか分からない(笑)。

いろいろと考えると不思議な舞台裏だが、
そもそもネットで花嫁を注文するジョンの行動が
世間一般の感覚とは違うから
そんな不思議の味付けもオツなものかもしれない。

ニコールの演技がイイ!
言葉がわからない仕草はキュートで、
その後の変貌ぶりもさすがオスカー女優である。

予告編ではすごいサスペンスのような作りになっていたが、
ラブストーリーにちょこっとサスペンスを加えてみた作品。
2001年・米
監督/ロバート・アルトマン
出演/マギー・スミス
   ケリー・マクドナルド

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1930年代のイギリスの郊外に建つゴスフォード・パーク。
ウィリアム卿主催のキジ狩りに集まった人々。
一見華やかな貴族社会だが、それは付き人やメイドがいなければ
自分では何一つできない人々だ。
そんなゴスフォード・パークでウィリアム卿が殺され
容疑者は、そこに集うすべての人々・・・・。
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アルトマンらしく、少しひねった感じの作品。
そしてとにかく登場人物が多い。
しかも大御所達ばかり。

役柄的にマギー・スミスが目立つのは当然だが、
蛍風的には『モーリス』のジェームズ・ウィルビーが出てたのには
感慨深いものがあった。
久しぶりに観たぞ、ジェームズ!

「階上」で過ごす優雅なお貴族サマは、
食事やドレス、ゴシップがお楽しみ。
自分1人で水筒の蓋すら開けられなくても
それで貴族としての自尊心が保たれていれば、
満足な人々。

一方「階下」ではそんなお貴族さまに仕える付き人、メイド、従者も
「階上」の人々のゴシップが飛び交う。
「階上」にいる時は、主人に従い使用人として従順に振舞う彼等。
主人達の会話は聞こえないふりをする。
しかし「階下」に戻ると、
「誰それのドレスは安物だ」
「あの人は破産寸前らしい」と
活気に満ちたゴシップの嵐。

優雅だが、自己中心的な「階上」のお貴族サマ。
「階上」では仕事に徹すが「階下」では活気あふれるメイド達。

1つの画面の中に、様々な人生、生き方が映し出されている。

豪華できらびやかで優雅。
同時に虚しさ、喪失感、裏表。

キャスト、ストーリー、建物、時代背景、
すべてが組み合わせの妙。
雰囲気としてひねた感じがするが、
グランドホテル形式をとった感慨深い作品。
2000年・英
監督/アレックス・ピラリ
出演/ナオミ・ワッツ

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父を亡くしたアリスは、領主にひきとられた。
美しく成長したアリスに、領主は結婚をせまるが
アリスは領主の長男チャールズとかけおちする。
領主から隠れて古い屋敷で新婚生活を始めたアリスに
何者かの気配が・・・
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予告編では、ホラーっぽい作りなのだが、
実際はホラーの「ホ」の字もない作品。

19世紀のイギリスが舞台ということで、
メイドさんのヒラヒラレース帽子など
衣装がとってもロマンチック。

器量の良い孤児アリスをひきとり、年頃になったら
恩着せがましく結婚をせまる領主。
しかしアリスは長男のチャールズと恋仲で
2人は駆け落ちするのだった。
2人が領主から隠れて暮すのは、
当の領主さえあまり近づかない古い屋敷。
・・・なんてロマンチックなのかしらと思ったら
その屋敷には、得体のしれない「何か」が監禁されていた。

う〜む・・・
長男チャールズはボンボンですな。
都会に出ては借金を作りまくり、
金がなくなると、父のところに戻ってくる。
この甘ちゃんのチャールズが駆け落ちして生活するのに
選んだ場所が、父親の数ある屋敷の1つ。
アリスってば、男を見る目がないのか?

これはホラーでもなんでもない。
財産に心を奪われし者が、自分に邪魔な存在を
影で密かに不幸におとしいれようとする。
その魔の手がアリスに・・・というお話。

作品の雰囲気がいいのだが、ストーリーが単純で駆け足展開。
ま、テレフューチャーだから仕方がないのかもしれないが・・・。

個人的には同じ題名でもウッディ・アレンの『アリス』の方が
比べ物にならないくらい好き。

ナオミ・ワッツがキレイだった、そんな感想しかない作品。
2001年・米
監督/スティーブ・ベック
出演/トニー・シャローブ
   マシュー・リラード

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火事で妻を亡くしたアーサーは、
子供たちとそのベビーシッターと
狭い家にきゅうくつに暮らしていた。
しかし、ある日、叔父の豪邸を相続することに。
豪華で広い屋敷に有頂天になる彼らだったが・・・
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全面ガラス張りの屋敷は、とても美しく見ごたえあり。
しかもただのガラス張りではなく、
ゴーストが入ってこれないように呪文が彫りこまれたガラス。
何と書いてあるのか分からないが、とても美しい。

ゴースト達も昔のような目玉ぼろ〜んとか
血のりだらり〜んなものではなく
ビジュアル的にも、個性があってほほぉ〜と思ってしまう。
奇抜すぎず、グロすぎず、完成度の高いデザイン。

しかしながらストーリーは、あっさり。
いろいろな要素を盛り込みながらも、
「時間がなくなっちゃたから、急いで終わらせよっと」ってな感じ。

ずっと文句ばかりブータレていたベビーシッターが
「あんまり」な事をして・・いや、見事な働きをして
事態は、あっさりと解決の糸口をつかむ(笑)

ビジュアル的に洗練された見ごたえのある映像。
ストーリーはもう少し煮詰めて欲しかったが・・・。
2002年・米/独/英
監督/ポール・アンダーソン
出演/ミラ・ジョヴォヴィッチ

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アリスは目覚めると、自分が記憶を失っていることに気づく。
突然、特殊部隊が家に突入してきて、
アリスが特殊工作員であると告げる・・・
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ゲームの映画化。
リッカーやゾンビ犬など、おなじみのキャラ(?)が登場して嬉しい限り。

ゲームを映画化したものは、ワリと「何なのコレ?」ってのが多い中、
本作品は、成功した数少ない作品ではないだろうか?
ゲーム自体が、映画っぽい作りだったせいもだるだろうが・・・。

ミラ嬢の美しくも凛々しい姿に満足。
リッカーのゲーム通りの容姿。
しかし、チラッとしか登場しないのが残念。
タイラントも登場させて欲しかった。

蛍風、密かに期待していた豆腐は登場しなかった。
やっぱりね・・・と思いながらも、観たかったぞ、
ゾンビと戦う豆腐(笑)

因みに蛍風は「豆腐」はクリアできなかった。
2階のタイラントのところでいつもゲームオーバーになってさぁ〜。
久しぶりに再挑戦してみようかな・・・?

ゲームの映画化にしては合格点。
ただし、ゲームをプレイした時の、
あのハラハラドキドキ感には及ばないが・・・。
2001年・独
監督/オリバー・ヒルツェヴィゲル
出演/モーリッツ・ブライプトロイ

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新聞広告に模擬刑務所での心理実験の被験者募集が掲載された。
高額な報酬に、集まった20名の男達。
彼等はそれぞれ無作為に看守役と囚人役に振り分けられる。
それぞれが自分の役を演じるうちに、彼等に変化が・・・
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1971年にアメリカのスタンフォード大学で実際に行なわれた実験をもとに
ドイツで映画化。
なんでもアメリカ本国では、いまだに裁判中のため、
公開されていないとか・・・。

無作為に囚人と看守に分けられた被験者達。
初めは和気あいあいとしたものだったが、
時間が経つにつれ、それぞれの役に成りきって
囚人と看守は対立して行く。

模擬刑務所で、あくまでも「囚人役」と「看守役」。
実際には罪人ではないし、権限もない彼等が、
次第に役と個人が一体化していく様は恐ろしい。
立場が個人を支配していくことの恐ろしさ。

何かの本で、
「社長を作るには、社長として扱えば、次第にその人は社長らしくなる」
そんな事を読んだ記憶がある。
この実験はそういうことなのか?
だったら蛍風、「美人だ、カワイ子ちゃんだ」と
周囲が持てはやしてくれてたら、
美人でカワイ子ちゃんになっていたかも?!(笑)

実は観終わった時は、「ふ〜ん、まあまあだね」程度だったのだが、
その晩、夢で囚人役になって恐怖に怯える自分の夢を見た。
ハッと目覚めて思った。
これは深層心理に訴える恐怖なんだな、と。

意識していないところで感じさせる恐怖、
こういう作品は初めてかもしれない。
2001年・米
監督/ブラッド・アンダーソン
出演/ピーター・ミュラン

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今は廃墟となったダンバース精神病院の改修を
請け負ったゴードン達。
かつて非人道的な治療が行なわれていたこの場所。
ゴードン達は、何かに触発されるように
少しずつ変化をみせ・・・
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かなり期待していた作品。

ダンバース州立病院は実在の建物で、
ここではかつてロボトミー手術など盛んに行なわれていた。
閉鎖してからは、いわゆる心霊スポットとして名を馳せている。

本作品は、実際にダンバース病院で撮影された。

ロボトミーやアスベストなど当時盛んだった、
あの時代の膿が散りばめられている。
そして美しくも不気味な病院が、雰囲気を盛り上げている。

・・・けどね、ストーリー的には「あららん?」って感じ。
心霊スポットで撮影した作品で、
それらしいおハナシかと観客に期待させるが、
そういう訳でもない。
編集の段階で鍵となる人物をカットして、
どうも初めに意図した展開でなくなったせいかもしれないが・・・。

小道具、ロケーション、不気味な雰囲気がただようが、
「そういう」お話ではない。
有名な心霊スポットで撮影しただけ、という印象の作品。
2001年・米
監督/ショーン・ペン
出演/ジャック・ニコルソン

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刑事のジェリーは、定年退職まであと数時間。
そこに少女レイプ殺人の報告が入る。
被害者の母に、魂にかけて犯人を見つけると
約束し・・・
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妻子もなく仕事一筋の刑事ジェリー。
部下からも辣腕デカとして信頼されている。
彼の定年退職パーティー中に、少女レイプ殺人の報告が。

パーティーを楽しめと言う仲間に、
定年までまだ数時間あると現場に向かうジェリー。

被害者の母親に「魂にかけて犯人を捕まえる」と約束させられる。

犯人として逮捕された男にジェリーは違和感をおぼえる。
ジェリーの刑事としての勘が彼は犯人ではないという。
そして容疑者自殺で事件は終わったものと処理される。

それでも定年になったジェリーは独自に調査し、
犯人がいると思う町で生活を始める。
釣りが唯一の趣味の彼は、犯人という獲物がかかるのを
じっと待つのだ。

蛍風の周囲では男性陣にすこぶる評判の良い作品。
しかし、蛍風には残念ながら好みではなかった。

あと数時間で定年だって時に、
なんでのこのこ現場にしゃしゃりでて行くのさ。
後進に道を譲るって事知らないのか?
自分の刑事としての時間があとわずかってのに
「犯人を見つけます」って遺族に約束しちゃうし。

ジェリー役がジャック・ニコルソンということで
蛍風はジェリーが一番あやしく思えてしまった。
「もしかしてコイツが豹変して斧を片手に・・・」
いやいやこれは『シャイニング』じゃない(笑)

ジェリーは時々急に汗をかいたり、声が聞こえなくなったり。
・・・これは更年期障害のオヤジの話か?(笑)

ストーリー(事件)は意外な結末を迎える。
ジェリーの刑事としての勘はあたっていたが、
彼の人生は運命の女神にもてあそばれた。

全編を通して、艶っぽさ、笑いがなく、
男の誇りと孤独と乾いた感じが漂う。
う〜む、これが男の世界ってやつなのねん。

ショーン・ペンの豊富な人脈をあらわすかのような
豪華なキャスト。
あのミッキー・ロークが未解決事件の被害者の父でチラッと出演!
あのミッキーが、娘を愛する父親役!
あのミッキーが、老人ホームの管理人役!
あのミッキーが少し太って好々爺!(笑)

その昔ミッキー・ロークはすごい人気だったのよ。
普通のシーンではエロチックで、
エロチックなシーンではちっともいやらしさを感じさせなかった
不思議なフェロモン役者。

蛍風思うに、彼は日本で豹柄のスケスケトランクスをはいて戦った
あのボクシングの試合から人気がなくなったのでは?
どうみても威力のなさそなパンチ一発でのKO勝ち。
あれはやはりヤラセだったのでしょうか?
あの試合から彼の人生下り坂。
再起を狙ったら詐欺事件に巻き込まれるし。

『プレッジ』この作品、太ったニコルソンは
どこかリチャード・ドレイファスに似ていた。
男の誇りを貫くのは必ずしも周囲を幸せにするものではない。
運命の女神は気まぐれだ。
そしてミッキーの豹柄パンツを思い出した。
蛍風には、そんな作品。
2002年・米
監督/ジョージ・ルーカス
出演/ヘイデン・クリステンセン

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ナブーとの戦いから10年後、ジェダイの騎士となった
アナキン・スカイウォーカーはアミダラと再会し
恋におちる。
しかしジェダイの騎士は恋愛を禁止されていて・・・
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店員としては、そろそろいい加減観なくてはいけないと思ったので・・・。

いや、その・・・
蛍風はSWシリーズは、あんまり好きじゃないんだよね・・・。
何を観ても、観たことがあるようだし、逆に観たことないようだし。
いつもCGばかり目がいっちゃって、ちっともストーリーを覚えられない。
そんな状態で、エピソード1,2はエピソード4の
前の物語にあたるっちゅうから、
余計に訳がわからなくなってしまった。

一応SWシリーズは全部見てるんだけど、
1,2は、4以降の話が分かってないと、
「あぁ〜これはこういうことだったのかー」と
確認して楽しめない。
その点からいって蛍風は頭が混乱するだけで
あまり楽しめなかった。
ま、覚悟はしてたけどね。

そんな蛍風が本作品で感じたことは
ナタリー・ポートマンがとってもキレイになったと思ったこと。
『レオン』当時から大人っぽい顔立ちのコだなと思っていたが
ほんっとキレイになったよ、ナタリー!
上手に育ったって感じ(笑)

それから今回の目玉であるヨーダのファイトシーン。
いやはやちっこい体でなんとも可愛らしい。

SWが苦手な蛍風にはナタリーとヨーダだけの作品。
エピソード1の時に思ったのだが、
3が出てから、順番に観れば蛍風でも楽しめるのかもしれない。

あ、SWシリーズ全部観たと書いたが
『イウォークアドベンチャー』(だっけ?)は
まだ観てないや・・・。
SWのキャラの作品だったような・・・。
あれもシリーズに加えるのだろうか?
SWの横に置いとけば回転するかな?
ま、1度観てから検討してみよう。
いつになるか分かんないけど(笑)。
2002年・米
監督/カール・フランクリン
出演/アシュレー・ジャド
   モーガン・フリーマン

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弁護士として腕が認められ、家庭でも夫のトムと
仲むつまじく暮らすクレア。
しかし突然トムが「ロン・チャップマン」の名で
逮捕されてしまう。
夫の無実を信じ、特殊なルールの軍事法廷で
戦うことを決意したクレアだが・・・
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上官の命令が絶対とされる軍事法廷で
夫の無実を証明しようと頑張るクレア。
海軍出身で軍に勝訴したことのあるモーガン演じるチャーリーと
巨大権力に挑みながらも、知らなかった夫の過去に
苦悩する。

私の夫は何者?
何を信じればいいの?
それでも私は夫の無実を証明するわ!
陰謀になんか負けるものですか!

・・・とまぁ、そんなことを言いたかった作品なんでしょうな。

国家的陰謀、独特のルールの軍事法廷、
海軍特殊部隊、そしてモーガン・フリーマン
これらで男性観客をゲット。

敏腕弁護士がキャリアを捨ててまで
愛する夫の無実を証明しようと、国家権力に挑む。
夫の過去に驚愕しながらも、夫を愛し信じる妻。
これで女性層をゲット。

な〜んて欲張り過ぎて、収集がつかなくなった作品である。

事件の被害者の家族がクレアに言う。
「夫の無実を証明したいだけで、真相はどうでもいいんだろ」

まさにその通りの展開。
結局、問題は解決されず、なんじゃらほいって感じである。

おまけに犯人は誰かなんてすぐに予想がついてしまう。
なんで敏腕弁護士のクレアは気づかないんだ(笑)

様々な要素を行き当たりばったりで盛り込みすぎ
収集がつかなくなった展開。
モーガン・フリーマンを活かしきれていない。

正直言って、かなりつまらなかった作品。
2002年・米
監督/サイモン・ウェルズ
出演/ガイ・ピアース

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若き科学者アレクサンダーは、強盗に恋人を殺されてしまう。
もう一度あの日あの時に戻れれば、
今度こそ恋人を救おうと、タイムマシンを完成させ・・・
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H.G.ウェルズさんの曾孫さんが監督した作品。
タイムトラベルは、まさにVFXの出来を見せ付ける
かっこうのテーマ。
そんな訳で、かなり期待してたんだけどね・・・。

うーん、たしかに映像は素晴らしい。
美しく、幻想的で、タイムマシンなんか芸術品だ!

エマ役の女優も素敵。つつましい美しさがある。

ストーリーは、恋人エマを亡くした主人公が
事件のあった日に戻り恋人を死から守ろうと
タイムマシンを開発する。
しかし、時間旅行中に「うっかり」居眠りをし、
気がついたら80万年未来だったというお話。

おいおいうっかり寝過ごして80万年後って。
電車で寝過ごして、気がついたら終点じゃあるまいし(笑)

おまけに未来に君臨する敵キャラ、ジェレミー・アイアンズが
これまたスゴイ(笑)
別にジェレミーが演じなくても良かったんじゃないか?
なんでジェレミーは出演OKしたんだ?

80万年後の世界は、バートン版『猿惑』を
彷彿とさせる。
『猿惑』以降、あの猿走りが多く見られるようになった。
とすれば、バートン版『猿惑』はエポック的作品だったと
いうことなのだろう。

「うっかりアレクサンダー」に笑い、
ジェレミー・アイアンズに笑い、
バートン版『猿惑』の意義を見出した。
そういう作品。

オリジナル『タイムマシン』を観てみようかな・・・。
2001年・英
監督/ニック・ハム
出演/ソーラ・バーチ

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イギリスのパブリックスクールの生徒4人が
行方不明になる事件が発生。
その中の一人リズが、突然戻ってきた。
精神科医が、彼女の心をときほぐし、
何があったかを聞きだすが・・・
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世間様より遅れての冬休みから戻りました。
休み明けの初めの作品は『穴』。

この作品はずっと気になっていたのよね〜。
予告編を観て、絶対観たいと期待していた作品。

まずタイトルが『穴』。
そのものズバリ(笑)で、シンプルで骨太。
最近の邦題では珍しい。

それから主演がソーラ・バーチ!
『ゴースト・ワールド』が良かったので
彼女には期待してましたの。

本作品でも彼女の演技はすばらしく、存在感大。

誰の言うことが正しいのか画面に釘付けになる
ストーリー展開もGOOD。
・・・ただし途中まで。

映像でみせられると、人はそれを真実だと思い込んでしまう。
その観客心理を見事についた展開で興味深い。
でも途中まで。

事件の核心にふれる段階まで観ると、
「あぁ〜なんだ〜・・・・・・・」
新鮮味が足りない結末。

作品のテイストとしては『ルール』などのような
学園ホラーサスペンスといったところであろう。

自分はマトモなつもりでも
犯人のような人間に知らず知らずのうちに関わってしまい
悲劇に見舞われることの恐ろしさ。
事件自体はありそうもないことなのだが、
その犯人の心理はひょっとしたら
身近に起こりうることかもしれない恐怖。
ま、そんなことを描きたかった作品なんでしょうな。

劇中、男子シャワー室の場面があり、
「お股」の部分にはぼかしが無く、
しっかりと映っていたのにはビックリ。
いいんですか・・・?いいのでしょうね・・・(笑)

ソーラ・バーチの存在感が良し。
恐怖によって精神が崩壊していく人間心理も良い。
ボカシ無しの男子シャワー室といったサービスシーンもある(笑)

しかしながら、観終わった後、どこか薄っぺらな感じがする作品。
1999年・米
監督/クレイグ・メイジン
出演/ロブ・ロウ

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数あるヒーロー戦隊の中で、おちこぼれの「スパイダーズ」。
入ってきた新人のスーパーパワーは卵を生むというシロモノ。
資金調達と人気回復を狙った人形は、
彼等とは似ても似つかぬものだった。
そしてスパイダーズは解散の危機に・・・
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ヒット作にあやかったタイトルをつけた作品は沢山ある。
『ツイスター インフェルノ』
『ジュラシック・シティ』
『トゥーム・レイパー』
『ヌード・オブ・ザ・リング』
『マーラーボール』
『巨乳バカ一代』
最後の方はAVだけどね(笑)

本作品は原題が『SPECIALS』にもかかわらず、
『MIB ?』にあやかっってつけた邦題。
邦題からしてウケ狙いの作品と分かる。
しかも「?」がないのに「MIS ?」。

でもね〜、これがね〜・・・
笑えない作品なのよね・・・。
テンポが悪すぎ。

資金調達と人気回復をかねた人形は、
本人達とは似ても似つかぬもの。
なぜなら、それはマックのハッピーセットの残りだった、とか、
嗅覚を鋭くする装置をつけたはいいが、
トイレの臭いが我慢できない、とか。
しみじみと見てるビデオが「北の国から 遺言」だとか。

個々に面白そうなギャグがあるようだが、
これがちっとも笑えない。う〜ん困ったもんだ。
気楽にみようと思って吹き替えで見たのがいけなかったかな?
字幕ではもっと違う訳だったのだろうか?

唯一おぉ〜っと思ったのが、
ラスト、スパイダーズの面々が出動するシーン。
CG使って、まさにヒーロー戦隊モノのようなポーズ!

こんな作品に出ていても、ロブ・ロウはやはり
他のキャストよりは男前であり、
やはり彼は、一世を風靡した人気俳優だったと再認識。

ガハハと笑うつもりで選んだのに、
ちっとも笑えなかった作品。トホホ・・・。
2002年・米
監督/バリー・ソネンフェルド
出演/ウィル・スミス
   トミー・リー・ジョーンズ

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またもや地球に危機が迫る。
今度の敵はセクシー宇宙人サリーナ。
ところがこの事件の大事な鍵は
5年前に引退したエージェントKだけが知っていた。
しかしKは引退するときにすべての記憶を消去しており・・・
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う〜ん・・・
大ヒットの続編で期待と不安があったんだけど・・・

たしかにCGはスゴイ。
ウィルとジョーンズのコンビも良い。
ただストーリーは、どこか同窓会のノリで作ったような
カル〜イ感じ。どこか物足りなさが残る。
例えるなら隠し芸大会のような作品。

こうなると蛍風の楽しみはただ一点に絞られる。
それは、パグのお耳(笑)
パグのシーンは耳の部分をズームアップして見ちゃったよ!
しかも何度も(笑)
DVDにして良かったわ〜。

特に車に乗って、風になびくお耳のシーンに大興奮!
微妙にパタパタはためいて、最後にはペロッと耳が裏返る!
キャ〜ッ!興奮したわ〜!!!

是が非でも観なければいけないという作品ではない。
めちゃめちゃ面白くないわけではなく、
そこそこには楽しめる。「そこそこ」ね。
ヒットしたキャラ達を使って、お遊び感覚で作ったような作品。
お耳フェチの蛍風には、パグが救いだっただけ。
2001年・米
監督/クレイグ・R・バクスレー
出演/ナンシー・トラビス

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超常現象を研究する心理学者ジョイスは、
150年前に建てられた幽霊屋敷リンバウアー邸、
通称ローズ・レッドの調査をするために、
超能力者達を集めた。
今は活動停止しているはずのローズレッドだが、
一行が屋敷に入った途端、奇妙な現象が次々とおこり・・・
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スティーヴン・キングのホラー。

屋敷が人を襲うという話は『ホーンティング』や
『ハウス』(『家』だったかもしれない。記憶があやふや)等
前例があるが、やはり「キングホラー」モノということで
作品の世界にぐいぐい引き込まれていく。

キングのホラーって、人の性(さが)や業(ごう)が描かれていて、
ホラーなのにどこか哀しい。
それがキングのホラーが好きな理由である。

この作品でも功名心に急ぐ教授ジョイス、
母親の呪縛から逃れられないエメリー、
力を持つが故に拒絶される少女アニー。
心の傷と闇が作品を覆う。

もともとこの作品はスピルバーグの依頼で書かれた脚本だったらしい。
しかしながら両者の意見が合わずに、キングが自分で
製作総指揮をしたらしい。

ん〜、結果としてこれで良かったんじゃないかな?
この作品は、とても「キングのホラー」らしい作品に仕上がっている。
スピルバーグだったら、人間の心理よりも、襲いかかる家の
スゴさに重点をおいていたかも・・・。

そうそう「キングのホラー」らしいといえば、
この作品でもキング自身がウキウキと出演している(笑)
今回はピザの配達人の役。
この人のホラーを観るときは、いつもどこに出ているかしらと
ワクワクしてしまう。

まさに「キングもの」らしい作品。
2002年・米
監督/ロブ・タバート
出演/ルーシー・ローレンス

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戦いを求め旅を続ける女戦士ジーナとガブリエル。
ある日2人はケンジという僧侶から
化け物に襲われた時、アケミに助けられたことを聞く。
しかしアケミはその昔、ジーナの前で自害していたのだ。
ジーナとガブリエルは化け物退治のため日本へと向かう・・・
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製作総指揮は過去に自らを「侍Me」と表記させたあのサム・ライミ。

このジーナはTVシリーズ「ヘラクレス」のキャラらしい。

で、ジーナ、おっぱいユサユサ、ミニスカなんてへっちゃらホイと
バッタバッタと敵を倒す。
人よんで「闘うプリンセス」(笑)
相棒のガブリエルとはなにやらムフフな雰囲気で
レズビアンっぽいシーンあり。
これらが男性ファンのハートを掴んだ理由か?

アケミを助けるために日本にやってきたジーナ達。
化け物の正体はアケミの父ヨドシ。
ヨドシはアケミらに湯女をさせ、旅人をたぶらかして
魂を食らっていた。
・・・日本といえば、湯女か芸者ですか?!(笑)

ジーナ達は途中、邪悪な武士集団と戦う。
それもスターウォーズに出てくるような変な形の兜!(笑)
・・・それに、ジーナはヘラクレスのキャラでしょ?
ヘラクレスの時代に武士は存在していたのか?(笑)

おまけに倒し方がスゴイ。
村に火を放った武士に対し、給水搭を破壊して鎮火するジーナ!
・・・その頃給水搭あったのか?

急いでいるのにお守りだといって背中に刺青したり、
変なところで礼儀や武士道語ったり。
そして最後の戦いの舞台は霊峰・富士山!
もう、バリバリ気合の入ったオリエンタル趣向。

めまいのするような勘違いニッポンに
さすがの蛍風もついていけなくなる部分があった。
・・・と思ったら、なんとこの作品は本当はテレビの最終話らしい。
あはは〜、だから変なところで意味の分からぬ回想シーンがあったのか。

お色気あり、アクションあり、もちろんチャンバラありの娯楽作品。

つじつまの合わないことや、
ツッコミをいれるのが疲れるほどの勘違いニッポンの連続、
こんな細かいこと(笑)気にせずに豪快に楽しみたい作品。
2000年・米
監督/ジョー・チャッペル
出演/ルドルフ・マーティン
   ジェーン・マーチ

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オスマントルコの支配下で、厳しい上納金を強いられた小国ワラキア。
重圧に抵抗した王は殺され、王子ドラキュラは弟とともに捕虜に。
数年後、ひとり解放されたドラキュラは、政権を立て
恐怖政治によってルーマニアを統合する・・・
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いわゆるホラーのドラキュラではなく、
モデルとなった実在のドラキュラさんのおハナシ。

強国オスマントルコに抵抗するため、
国を統一するドラキュラ。
反逆者、侵略者は串刺しにしてみせしめにする。

その一方で愛妻家という心優しき部分も描かれている。

この奥さん役がジェーン・マーチ。
『薔薇の素顔』の時はもうダメかと思ったが
本作品では、その細く華奢な体とビーバーのような前歯が
圧政に苦しむ小国ワラキアの王妃によく似合っている。
王妃なんだけど、ちょっと貧乏くさい、
華があるんだけど、大輪じゃなく萎れかかった野花のようなヒロイン(笑)

史劇なのであまりドラキュラ役には期待していなかったが、
野性味を感じさせるルドルフ・マーティンは
その猛々しさのなかに、「ちょっぴり」色気を感じる。
合格点。

ロジャー・ダルトリーが相変わらず楽しそうに出演。
有名なドラキュラの話のわりには
小国ワラキア同様に、出演者、ロケーションがどこか地味な作品。
悪くはないが、特に良いともいえない作品。
2001年・米/英/スペイン
監督/アレハンドロ・アメナーバル
出演/ニコール・キッドマン

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1945年のイギリス。
グレースは戦争に行ったまま帰らない夫を
子供達と待ち暮らしていた。
子供達は極度の光アレルギーで、
ランプより明るい灯を避けて暮す毎日。
ある日、以前屋敷で働いていたという3人が
働き口を求めてやって来る。
その頃から屋敷では不可解な現象が起こり始め・・・
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イギリスの大きな大きなお屋敷。
外は霧。
電気、電話はナシ。
日中でのカーテンを閉めた暗闇の生活。
神経質なまでに厳格な母親役のニコール・キッドマン。
細いウエストに布地たっぷりのドレスのキッドマン。

これだけ揃えばもう完璧でしょう!

暗闇の中で、恐怖にひきつるニコールの美しく白い顔は
ほのかな色気すら感じる。
同じ暗闇の密室恐怖を描いた
『パニック・ルーム』のジョディには無かった色気だ!
・・っていうか、『パニック・ルーム』は
夜中、母娘だけの家に野郎どもが侵入し
フツーだったら何があってもおかしくないのだが、
そのテの事が何もなかったことが気になったのだが(笑)

『アザーズ』の侵入者は「目に見えない何か」なので
でへへ〜、いや〜んなシーンは無いが、
恐怖にひきつりながらも子供を守ろうとするニコールは
やたらと美しい。

オチはこうなるのかな?それともこうかな?と想像していたのだが、
ダブルでくるとは、いやはやお見事な展開。

久々に「ゴシックホラー」のうたい文句通りの
気品すら漂う正当派ホラーに出会った思い。

映像が美しい、音楽も良し、ストーリーも良し。
そして10年近く変わらぬ体型と美貌のキッドマンが出演したことが
ある意味勝因であろう(笑)
2001年・米
監督/ゲイリー・フレダー
出演/マイケル・ダグラス

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優秀な精神科医ネイサンの娘が誘拐された。
犯人の要求は心を閉ざしてしまった少女エリザベスから
ある6桁の数字を聞き出すことだった・・・
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あまり期待していなかった作品だが、
メーカーの「ダグラスのサスペンスは高回転!」の言葉に
興味をそそられた作品(笑)

結論から言うと、なんだかシンプルすぎるおハナシねと思うのだが、
とにかく、観ている最中は「やめられない、とまらない」状態で
画面に釘づけになる。
これがこの作品の持つ力であろう。

蛍風の周囲ではエリザベス役のブリタニー嬢の評価が高いが
蛍風はやっぱりダグラスさん!
そういえば、ダグラスさんにときめいた時期のあったわね〜・・・。
緊張とタイムリミットが迫る中で、
医師としてエリザベスに接するダグラスさんの演技はGOOD。
難点は父親らしくみえない、家族思いにはみえないというところくらいか?

もうちょっと何かあっても良かったと思えるストーリーの中で
114分飽きずに観られた「底力のある」作品。
2000年・仏
監督/フレデリック・シェーンドルフェール
出演/シャルル・ベルリング

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パリの郊外で1人のブロンド少女が行方不明になる。
捜査をはじめると、なんと17人ものブロンド少女が
失踪していることがわかり・・・
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フランスで実際に起こった事件。
ブロンドの少女ばかり17人を殺害し、
首を切断した連続殺人事件の映画化。

『少女首狩事件』というタイトル、
ジャケットは両腕を縛られた裸の女性、
そして実際の事件をもとに映画化。

こりゃ〜、猟奇ものかサスペンスかと思ったんだけどね・・・。
実際は捜査にあたった刑事2人のおハナシでした。
それも子供が出来たとか、妻に出て行かれたとか
どーでもいい私生活の話題が唐突に語られる(笑)

この事件はフランスで有名な事件らしい。
そのせいか、事件そのものではなく犯人を特定するまでの
刑事達の苦悩と困難を極めた捜査を描きたかったのかもしれない。
事件の恐怖性は「知ってて当然」的な作り。

殺害シーンはなく、犯人の動機も語られず。
オヤジの愚痴を聞かされているような作品。

タイトルとジャケットからは想像できないような
地味としかいいようのない作品。

===秋林 端佳サマ===
ブッチャー情報ありがとうございます!
そっか〜スーダン人でしたか・・・。しかも自称(笑)
当時の私にはスーダンなんて想像つかなかったと思います。
いや、今だって「あのへんの場所」くらいにしか
分からないんですけどね(笑)

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