2002年・米
監督/K.C.バスコーム
出演/ジェシー・ジェームズ

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異常なまでに暗闇を怖がるブライアン。
ある夜、両親が外出し兄のデールと2人で留守番することに。
しかし嵐で停電になりパニックになるブライアン。
そんなブライアンをなだめるデールだが・・・
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おおっ!
『エア・バディ』シリーズのケビン・セガーズが出演。
大きくなったなぁ、ケビン・・・。

期待していた作品だが、観てみるとヘナヘナヘナ・・・。
暗闇が怖いおこちゃまブライアンが
停電の夜にパニックを起こし、
なだめていた兄デールだが、少しずつ感化されて
彼もまた暗闇が怖くなりましたーってハナシ。

暗闇に潜む「ソレ」はブライアンの想像の産物か
はたまたホントにオカルトなのか?
どちらにでもとれるような出来。

怖いよーと言っていたブライアン
何でもないさ、平気だよとデール。

話が進んでいき、ブライアンの恐怖に感化されたデール
「おい、暗闇は危ないぞ」
ビビリまくっていたブライアンは
「こうしていれば大丈夫だよ」

じゃ、今までのビビリ方はなんだったんだ?(笑)

おまけに地下室で心臓発作をおこして弟を亡くしたという
デールのガールフレンドがでてくるが、
彼女はただ出てきただけ。
何か打開策をうちだすことなく「大丈夫?」
何のために登場したんだ?(笑)

感受性の高いおこちゃまが観れば
夜、暗闇が怖くなって1人で眠れなくなるかもしれないが、
なんだかなぁ・・・ってのが正直な感想。
1988年・米
監督/ローランド・エメリッヒ
出演/ジェーソン・ライブリー

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資金繰りに苦しみながらもホラー映画作りに励む
ウォーレンとフレッド。
ウォーレンが21歳の誕生日に財産家だった祖父の遺産を相続するが、
めぼしい物といえば、古い時計だけだった。
しかし、夜12時になった時その時計から幽霊が現れて・・・
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エメの初期SF作品。

ホラー映画作りに躍起になる少年達が主人公ということで、
マニアが喜びそうなネタがゴロゴロ。

・・・しかし、だからといって面白いワケではない。

なんというか、子供向けなのよねん・・・。
ホラーを見たがる若い年頃向け(笑)
あるいは小学生かな?

部屋に『グーニーズ』の玄関のような、無駄なしかけがしてあったり。
『グーニーズ』の玄関のしかけは、当時おこちゃまだった蛍風は
とてもとても感激したものでしたが、
30女となった今、そんなしかけの部屋を見せられても
鼻でフッ・・・と笑ってしまうだけなのよね。

幽霊が出てくるといっても、その魂は人形に乗移ってあれこれ行動する。
その人形って、スターウォーズのヨーダをコスプレさせたみたいなヤツ。
カワイイんだかカワイくないのかビミョーなところ(笑)

おこちゃまなら楽しめるかもしれないSFファンタジー。
蛍風にゃ、ちょっとキツイわ・・・(笑)
1997年・米
監督/アンドリュー・ニコル
出演/イーサン・ホーク
   ジュード・ロウ

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近未来、人はDNAの優劣によって階級化されていた。
ビンセントは幼い頃から宇宙飛行士になる夢を持っていたが、
自然によって生まれた彼は「不適合者」として扱われていた。
そこで優秀な遺伝子を持つ「適合者」だが、
今は下半身不髄のジェロームと契約して
彼になりすますことに・・・
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遺伝子の優劣がすべてを決定づける近未来。
生まれる前から遺伝子を「デザイン」された人間が
「適合者」として優遇される社会。
すべては遺伝子が持つ確率という数字に左右される。

人は「知りたい」という欲求を持つ生き物である。
知識欲・探求心。
それが人生に向けられた時、このような社会が登場するのではないか?

今、その時代が徐々にではあるが、登場しつつある。
ガンになる確率は?
将来、痴呆になる確率は?
海外で、遺伝子を調査して確率が高い人間は、保険に加入できないとか、
保険料が高いという話を聞いたことがある。

未来を知りたがる衝動は昔からある。
昔は占いだった。
しかし科学が発達した現代から未来は、占いが語るソレよりも
信頼性を持って受けとめられるのであろう。

本作品はそんな風潮に警鐘をならす作品である。

数字は統計である。平均値である。
実際の個々にはいろいろと幅があるはずだ。
人間にはその数字に納まりきらない夢や努力、希望や可能性があるのだ。

実はこの作品、ジュード・ロウさまと
アーネスト・ボーグナインが目当てで選んだ(笑)

ジュード・ロウさまは、お美しくて、悲しげな表情にもため息。
アーネスト親父さんはどこに出ているのかと思ったら
清掃人のおやじさん役で、こっちも違う意味でため息がでた。
あああ、アーネストおやじさん、昔は豪腕でいかつい役が多かったのに
不適合者役ですか・・・。

イーサン演じるビンセントがジュード・ロウさまに成りすますには
ビジュアル的に絶対無理があると思うのだが、
案外、情報化が進んだ社会では、人の顔なんて
じっくり見ないのかもしれない。
データが正しければ、それが正解、みたいな。

そうそうアイリーン役のユマ・サーマン。
この作品で、彼女をはじめてキレイだと思った。
未来的な顔立ちなだったのね。

閉塞的で絶望的な環境の中で、必死に夢を追いつづけるビンセント。
人生に絶望しながらも、ビンセントに忘れかけていた
夢や希望を見出すジェローム。
社会からこぼれ落ちた2人の友情。
人間には希望や夢という「可能性」もあるのだと教えてくれる。

深く深く心に響いた作品。シビレました。
2002年・仏
監督/ジュリアン・マニア
出演/オリヴィア・ボナミー

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愛する男が吸血鬼だとは知らないまま結婚したマロリー。
結婚式の夜、変身した彼を斧で殺し、返り血を浴びたことから
悪魔の力を身につけた彼女は、悪魔と戦う決心をする・・・
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監督は日本のマンガファンなんだそうな。

そういう理由からか、ヒジョーにマンガチックな作品である。

主人公マロリーは赤毛で拳銃と武道の達人。
爆発物専門のヴェナ・カヴァは、
青緑の髪でボンテージファッションに
身を包んだドラッグ・クィーン。
口はきけないが、テレパシーと動物憑依の超能力を持つ
「おこちゃま」トーキング・ティナ。

この3人が、超常現象特殊部隊として魔物と戦うおハナシ。

ビジュアル的にもキャラの設定もヒジョーにマンガチック(笑)

しかも、マロリーの吸血鬼の夫は
血を吸った相手に殺された場合、その相手の「しもべ」になるという
魔界の掟により、要所要所でマロリーを助ける。
ご主人サマ&しもべの関係ながら、
そこはほれ、昔は愛し合った間柄だから、
ちょいとセンチメンタルなシーンが展開したりする。
戦う少女ヒロイン漫画によくあるパターン(笑)

しかし、モンスターやドラッグクィーンに感情移入できるわけもなく、
ストーリーの世界に浸ることはできない。
まんがチックな構成ながら、いまひとつ楽しめなかったのは
ひとえにキャラの魅力不足のせいであろう。

フランス革命以前から生き続けている吸血鬼レディ・バレンタインが
伊豆でサダコという名の温泉芸者になったという小さな笑いはあるものの、
全編を通して、子供向けの印象をぬぐえない。

しかし、音楽はGOOD。
と思ったら、音楽を担当したのは川井憲次。
だから日本人の感性に合うのかもしれない。

ツッコミをいれるほどの笑いでもないし、
真面目に見るほどのストーリーでもない。
「ふ〜ん・・・」ってな感想。
1953年・米
監督/バイロン・ハスキン
出演/ジーン・バリー

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カリフォルニアの山中に隕石が落下した。
しかしそれはただの隕石ではなく、
中には火星人が乗った宇宙船が潜んでいた。
かれらの目的は、地球侵略だった・・・
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原作はH・G・ウェルズ。
今から50年も前に作られたSF古典作品。

最近の作品と大きく違う点は、
現場に居合わせた1人の科学者が、なんでもかんでもしきってしまうこと。

この作品のヒーローは、大統領でもなければ、特殊工作員でもない。
自らの知識と直感で、地球を守る主人公。

そんな科学者に軍も政府も、しがらみや面目を捨てて、
その科学者におまかせ状態。
間違っても、お上に逆らうな〜なんて言いやしない(笑)

85分の作品で、次から次へとたたみかけるような展開は
まさに名作と呼ばれるだけのことはある。

ただ一つ気になった点が・・・。

それは核に対する意識。

宇宙船をヒロシマよりも強力な核で攻撃するのだが、
現場周辺には軍隊や報道陣、そして民間人と人だかり。

「爆風を避けるために、後を向いてください」

え・・・
そんなんでいいの?
核爆弾だよ・・・?

当時のアメリカでは、被爆の恐ろしさが知られていなかったのだろうか?
それとも意図的に、隠したのだろうか?
映画という娯楽には不必要と考えたのだろうか?
う〜む・・・。

ま、それはさておき、
50年も前に作られた本作品は、現代の作品に比べれば
特殊効果の点では、さすがに見劣りするが、
作品全体を流れる緊張感はさすがに一流。
時代の違いから、ところどころツッコミを入れたくなるシーンもあるが、
真面目に観ても、なかなか興味深い作品。
2002年・米
監督/ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演/ジェレミー・ノーザム
   ルーシー・リュー

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酒もタバコもやらず、妻の尻にしかれているモーガン・サリバン。
刺激を求めて、デジコープ社の産業スパイとなる。
嬉々として任務をこなす彼だが、
次第に頭痛と奇妙な映像のフラッシュバックに悩まされ・・・
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「平凡な男が刺激を求めて産業スパイに応募」
なんとバカチンな男かしらんと思いきや・・・。

う〜む、この作品に見事にしてやられたって感じ。
騙されていたのは、観ている自分の方だったか・・・!

『CUBE』の監督最新作というのがウリ文句の作品。
実は蛍風、『CUBE』はあまり好きなタイプの作品ではなかった。
たしかに今までにない感覚の作品だとは思ったが、
なにやら、こむずかしい作品でシュールな話で疲れた、と
そんなことしか覚えていない。

本作品は『CUBE』よりは、すんなりと作品の世界に入っていける。
平凡な男が産業スパイとして陰謀にまきこまれていくという
映画にはおなじみの設定のせいかもしれない。
それゆえ、主人公モーガンを騙しているのは、
この人かしら?あ、やっぱりこっちの人かも・・?と
翻弄されてしまう。
そしてラストでは・・・あああ、蛍風騙されていた〜(笑)

キャストがとてもGOOD。
モーガン役のジェレミー・ノーザムは、地味な男モーガンと
スパイ・ジャックの顔が全然違う。
人格が表情を作るといった感じだ。

謎の女リタ役のルーシー・リューも良い。
彼女は長い黒髪しか見た事がなかったが、
赤毛のショートヘアはとても繊細で謎めいてうつくしい。
細い首のラインがとても美しくなまめかしい。
彼女をこんなに美しいと思ったのは今回が初めてだ。

誰を、何を信じたらいいのか悩む主人公に同調して観ていた自分。
そして意外なラストと「騙し」の原因が狂おしい程の愛だと知る。

『カンパニー・マン』、まいりました。
好きなタイプの作品です。
2001年・米
監督/ピーター・ジャクソン
出演/イライジャ・ウッド
   ヴィゴ・モーテンセン

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冥王サウロンが世界制覇のためにつくった指輪。
ホビット族のフロドは、指輪を葬り去るために
仲間とともに旅に出る。
それは指輪をとりかえそうとするサウロンの妨害が待ちうける
危険な旅だった・・・。
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2作目がリリースされるので、
そろそろ観ておかないとなぁ〜という訳で選んだ作品。
いや・・以前にも書いたが、収録時間の長い作品は
ついつい避けてしまうのよね(笑)

しかし覚悟を決めて観ることに。
しかも公開版より30分長い208分のスペシャル版!
どうせ観るなら腹をくくって、長い方を観てやる〜(笑)

原作を読んでいないので、まっさらな気持ちで画面に向かう蛍風。

あ〜・・・
やっぱり長いね・・・
登場人物多いね・・・
妖精やら魔法使い・・・
旅の仲間も王の末裔やら上品そうな金髪青年、いかつい頑固者。
得意とする武器も剣や弓、斧に魔法。
途中、恋の話があったりエルフからアイテムをゲットしたり。

なんかRPGみたいですな。
しかも英BBCが製作するドラマのような色使い。

長い・・しかしやっと話が面白くなってきたところで
いきなり終わってしまう。

蛍風、続きモノはまとめて観たいタイプなので、
これにはガックリ。
3部作といえど、もうちょっと1つの作品としての終わり方をしても
良かったんじゃないの?
これじゃ続きが気になって仕方がない。

いろんなタイプの登場人物の中で、
ボロミア役のショーン・ビーンがなかなか好み。
2作目以降、彼の出番はないのかしらん?

登場人物が多いだけに、好みのタイプが必ず1人は見つけられるであろう。
アルゴラン役のヴィゴや、レゴラス役のオーランド・ブルームなど。

「BBCのRPG、とりあえず第1ステージクリア」
そんなことを考えた作品。
2作目は、3作目がリリースされてから観ようかな。
その方が、作品の世界にどっぷりとつかれそうな気がする。
店頭でお客様には絶対に言わないケド(笑)
2002年・米
監督/マイケル・ケイトン・ジョーンズ
出演/ロバート・デ・ニーロ

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ヴィンセント・ラマーカは、NY市警殺人課の敏腕刑事。
麻薬の売人の死体が発見され、容疑者の指紋が採取された。
それは息子ジョーイのものだった。
ヴィンセントの父は殺人犯で死刑になっていた。
そして今度は息子が殺人事件の容疑者となった・・・
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実話を元にした作品。

父が幼女誘拐の末、あやまって殺してしまう。
誘拐中の出来事で、彼は殺人犯として死刑になった。

ヴィンセントは、父を逮捕した警官に引き取られ、
幼心に真面目に生きようと決心し、優秀な刑事になった。

しかし、妻と離婚して幼い頃に別れた息子が、
殺人事件の容疑者となった。

歴史は繰り返されるのか?
殺人は遺伝なのか?
「刑事」と「父」で揺れるヴィンセント。

いや〜、これが実話だとは・・・。
悲しい運命を背負ったヴィンセントの人生は、
映画よりも過酷でドラマチックだ。

「父」と「刑事」で揺れるヴィンセントを演じるのはデ・ニーロさん。
デ・ニーロさんとくれば、エキセントリックな際立った演技を期待したが、
実話ということで、おさえ気味の演技。
それがよりリアルに感じさせる。

しかし、蛍風苦手の「父・息子」モノで、
ストーリー的にピンとこない部分や、盛りあがりにかける展開など、
「デ・ニーロものにしちゃ、随分と地味」というのが感想。

ヴィンセントの実話として観れば、過酷で悲しくなる。
単純に映画としてみれば、随分と地味な作品。
2002年・米
監督/スティーブン・スピルバーグ
出演/トム・クルーズ

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2054年のワシントン。
プリコグの予知能力によって、殺人は犯行前に予知され
犯人は事件をおこす前に逮捕されていた。
この犯罪予防局を率いるのは敏腕捜査官アンダートン。
しかし、プリコグが予知した次の殺人事件の犯人は
そのアンダートンだった・・・
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な、長い・・・。
146分は長い・・・。

青みがかった近未来都市の映像。
毛細血管のように、すみずみまで入り組んで
一見整然としているようだが、どこか猥雑。
飽和状態を連想させる。
年度末に、余計な道路工事した結果みたいだ(笑)

その反面、予防局内部はシンプル、
郊外であろう場所は、現在とほとんど変わりなし。

犯罪予防システムにより、会った事も無い男を殺害すると予知され
俺は殺しなんかしないぞ!何故だー!と逃げる主人公アンダートン。

何者かがシステムに侵入して、
彼をおとしいれたのかと単純に考えた蛍風。
実はそんなものではなかった。

古典的だが、今ではかえって新鮮味を感じるやり方。
「ツールに頼らず、頭を使う」
たったそれだけの事を新鮮に感じるのは、
最近の作品に毒されていたのだろう。
作品だけじゃない、なんでも便利な道具に頼って
自分で工夫しない、することもない生活だ。反省。

予知システムを紹介する初めの事件は、長すぎると感じる。
もっとサラっと流しても良かったのでは?

目玉コロコロとか、スピルバーグの「お遊び」シーンも笑えるが、
作品全体の雰囲気からいって、余計な笑いがチラホラ。

笑いがなけりゃ、長時間耐えられないと思ったのかもしれないが、
余計な笑いを入れずに、もっと時間をけずって
テンポ良くした方が良かったのでは?
後半は時間を気にせず、ぐいぐいひきこまれていっただけに残念。

ところで146分、劇場で観た人達はトイレの心配をしなかったのでしょうか?
終映後はトイレが混むから、ダッシュしようとか(笑)

長く歴史に残る作品かといえば疑問を感じるが、
そこそこ面白い娯楽作品といったところ。
トムトムとスピルバーグということでビデオ店には
好回転の良い商品。
個人的には、1度みたらもう沢山って感じだケド・・・。
2002年・米
監督/マイケル・ナイト・シャラマン
出演/メル・ギブソン

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元牧師のグラハム・ヘスは、弟と2人の子供と暮していた。
ある日、彼のトウモロコシ畑に、巨大なミステリーサークルが出現。
当初は誰かの悪戯かと思われたのだが・・・
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この作品、蛍風の周囲では特に評判がよろしくない。
お客様の中にも、わざわざ面白くなかったと言いに来た人までいた。

いや・・面白くなかったからってお金は返せないんですケド(笑)

そんな訳でまったく期待していなかった作品。

ところが・・・
どひゃ〜・・・
これってバカチン映画ですね(笑)

バカチンということでネタバレでツッコミさせていただきますわ!

最初の方は、突然飼い犬が強暴になったり、
何者かが敷地内に侵入したりと、ドキドキ感を煽る。

やっぱ、メジャー作品、さすがスター作品だと思っていたら・・・

ホアキン・フェニックスがアルミホイルのトンガリ帽(お手製)を
かぶったあたりから、なにやら雲行きが怪しくなる。

これかぶってると、宇宙人に頭の中を覗かれないんだよ〜・・・。

濃い〜お顔立ちのホアキンが言うと、普通の人より
「いっちゃってる」感じがする(笑)

で、謎の宇宙人が目撃される訳だが、
このシーンは、昔の視聴者目撃投稿ビデオに出てくるような
ちゃっちい宇宙人!(笑)
悪戯して、「宇宙人撮りました!」って感じのビデオね。
見るからにお金のかかっていない宇宙人。

で、この宇宙人とどうやって戦うのかというと、ひたすら殴る。
おおっ!宇宙人がお金がかかっていないなら、
倒すのもお金がかからない原始的なやり方ね(笑)

UFOが世界中に出現するのだが、それを伝えるTV映像も、
いかにも作り物のハリボテUFOがど〜ん(笑)

おまけに宇宙人の弱点が「水」というのも、
昔からある水=聖水のアイデアで、なんとも懐かしい。

50〜60年代のSF映画の香りが漂う。
ラリー・ブキャナンとかバート・I・ゴードンなんかを思い出してしまった。
因みにブキャナンの『火星人大来襲』は、蛍風の好きな作品の一つである。
たま〜にテレ東の深夜に放送されるが、
深夜にもかかわらず、何度見てもツッコミをいれて笑ってしまう。

有名監督が莫大な予算で作ったこの作品、
とても2002年製作とは思えないテイスト。
ギブソンさんのギャラでほとんど無くなってしまったのかと思うほど(笑)

お金をかけて、スターを使って、わざと昔のB級っぽいつくりにしたのなら
この監督、あなどれない。
贅沢とは何かを知ってるな(笑)

B級テイストの本作品は、
いわゆる一般的な「面白い」とはかけ離れている。
だって、それがB級ですもの(笑)

蛍風の場合、初めから期待していなかったので
ツッコミいれて楽しめたけど、
真面目にみたら、かなり苦しいであろう作品。
                                                                      
===秋林 瑞佳サマ===
という訳で、情報ありがとうございました!
でも、本当に「3」が出るんですね(笑)
『最新絶叫計画』のリリースの時に、その次は最強ですと案内があって、
まさかとは思っていたけど(笑)
ちなみに、邦題はどうなるんでしょうかね?
まさか本当に『最強絶叫計画』にするのかしら・・・?(笑)
2001年・米
監督/ゴア・ヴァービンスキー
出演/ナオミ・ワッツ

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そのビデオを観たら7日後に死ぬという
噂を聞いたジャーナリストのレイチェル。
彼女はそのビデオを探すのだが、
偶然にも息子もそのビデオを観てしまい・・・
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蛍風、邦画ホラーはほとんど観ません。
だってだって、怖いんだもん・・・。

その点洋画ホラーは宗教感の違いや、ド派手な映像、
それからバカチンなものもあって、気楽に観れる。

本作品も、邦画のリメイクだが、ハリウッドモノだから大丈夫よね〜と
軽い気持ちで観た・・んだけど・・・。

いやーっっっ、これ怖いじゃないのさ。
ハリウッドものには無縁の湿度を感じる。
じめ〜とした後に、肌寒い感覚まで襲ってくる。
真夜中に一人で観ていたせいか、すごくヤな感じになった。

おまけにウチのわんこは、怖いことやビックリした時は
蛍風のそばにとんでくるのだが、
ビデオがザーッってなる場面になると、
ウチのわんこがタタっとよってきて、
「何?何?」と、緊張した面持ちで
テレビと蛍風の顔を交互に見るもんだから、
こっちまで緊張して怖くなってしまった(笑)

問題のサマラが画面から出てくるとこなんざ、
思わすテレビから離れてしまったよ・・・
それを見たわんこ、一緒になって後ずさりする。
単にわんこは、私のもたれかかっていたので
つられて動いただけなんだけどね。
しかし、その時は部屋の緊張度が一気に高まったのであった(笑)

蛍風の周りでは、オリジナルに比べれば全然怖くないという意見があった。
そうなの?そうなの?蛍風、充分怖かったわよ(笑)

今までのハリウッドホラーとは違った印象の作品。
首がすぽ〜んと取れたり、ぐるぐる回ったりしない。
当然白目をむいたり、口から変なモノ吐き出すこともない(笑)
ド派手なシーンでビビらせるのではなく、
心理的に怖がらせるいかにも日本的な作品。
2001年・仏
監督/カトリーヌ・コルシニ
出演/エマニュエル・ベアール
   パスカル・ブシェール

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ナタリーとルイーズは、同じ演劇クラブで女優を目指していた。
10年後、2人は再会する。
ナタリーは女優として成功したのに対し、
ルイーズは歯科技工士になり、夫と静かに平凡に暮していた。
再会をきっかけに、ルイーズの心は
ナタリーへの複雑な思いが広がるのだった・・・
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おフランスのお美しいエマニュエル・ベアールの作品。
そしておフランス映画独特の「こむずかしい」作品でもある。

同じ夢を持っていたナタリーとルイーズ。
しかし10年後、2人の境遇はまったく違ったものになっていた。

女優として成功したナタリーに再会したルイーズは
友情と羨望と嫉妬を感じる。

友としてナタリーに、さらなる成功を応援したい気持ち
昔は一緒だったのに、成功したナタリーへの嫉妬
自由奔放な彼女への羨望
それは彼女と自分を同体化してしまうほどの羨望

複雑な思いがまるでシーソーのようにルイーズに襲いかかる。

たしかにルイーズの気持ちがわからなくもないが、
それを延々と画面でみせられると、ちょっとウンザリ。
同じ女としてルイーズの気持ちが分からないでもないだけに、
自己中心的な彼女の姿は後味の悪さを残す。

イエスかノーか、両極端なルイーズの心の揺れ。
天真爛漫、自由奔放なナタリーは、初めこそ再会を喜ぶのだが、
次第に息苦しくなってくる。
しかし、ツライ時には思わず頼ってしまう。

ナタリー役のベアール嬢の華やかな美しさが、
いっときの清涼感を与えるものの、
女の友情のもろい部分、みにくい部分、複雑な部分を
おフランス独特のテンポで語られていく。

自分の醜い部分を見せつけられるようで、
それでいて救いのないストーリー。
なんとも後味の悪い作品。
もっと大人になってから観ればまた違うのかもしれないが・・・。
2001年・米
監督/ボブ・ジラルディ
出演/ダニー・アイエロ
   エドアルド・バレリーニ

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ニューヨークのトライベッカで、
今もっとも旬なイタリアンレストラン・ジジーノ。
オーナーのルイは、賭けの胴元をしていたが、
今後はレストラン経営一筋で行こうと思っている。
ルイの息子ウードは、レストランの人気シェフ。
ウードの作る斬新な料理によって、店は流行最先端になったのだ。
伝統的な料理を好むルイはウードよりもアシスタント・シェフの
ダンカンがお気に入り。
そして今宵も店は開店する・・・
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ルイとウード親子をはじめ、雑学の天才バーテンダー、
ウエイトレスとして働くアーティストなど
スタッフがそれぞれ個性的。
そしてお客も、店の利権を狙う者、辛口評論家などなど
様々な人間が様々な思いを秘め、店に集う。

個々のキャストのストーリーが、まるで料理の材料のようにあふれ、
観終わってみると、一つの料理として完成された印象をうける。

ラストはとにかく意外の一言。
えっ・・・そういう伏線だったの?ヤラレタ〜って感じ。
それでいて痛快で、美味しい料理を堪能したかのような
清々しい満足感。

とはいえ、劇中にでてくるエビのパスタ。
あれ・・・とっても食べづらそう。
どうやって食べようかなんて考える料理は、
庶民な蛍風は苦手ですわ(笑)

DVDには特典としてレシピがのっているが、
作る以前に材料を揃えるのが大変そうだ。
バターミルクだとかサヴォイキャベツだとか仔牛の腰肉のぶつぎり・・。
そんなもん、蛍風が買い物するスーパーにゃ売ってませんよ。
デパートでもいかなきゃ手に入らないじゃないか・・・。
だいたいバターミルクって何なのよ(笑)

ジャケットがとても洗練されている。
音楽がGOOD。

猥雑で活気ある厨房、賑やかな店内。
親子の確執、恋のさやあて。
料理を作る人、食べる人、批評する人。
一見バラバラな要素が、気づけば一つの皿におさまっている、
そんな印象を受けた作品。
1926年・独
監督/フリッツ・ラング
出演/ブリギッテ・ヘルム

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2026年、巨大産業都市メトロポリスは、
一握りの資本家が、労働者を支配していた。
ある日、労働者の娘マリアが、社長の息子に
地下の生活の悲惨な現状を訴え・・・
======================================

今まで、体が震えるほどの衝撃を受けた作品は
一体何本あっただろうか?

この『メトロポリス』は、そんな数少ない1本である。

1926年に製作されたこのサイレント映画。
そのスケールの大きさは、最近の映画にひけをとらない。

冒頭の労働者達がうなだれて、地下工場へと向かう姿。
工場では機械の一部のように、働く姿。
地上の未来都市。
場面一つ一つが、巨匠の絵画のように完成された美。

サイレントということで、
まだ舞台劇の名残を感じさせる大袈裟な演技だが、
声を発しないことで、かえって、観る側の想像が広がる。
小説でいうところの「行間を読む」に近い感じである。

あまりに巨額を投じて製作されたため、
当時の名門ウーファ社が倒産したとか。
蛍風、ウーファ社のことは知らないが、当時これだけの作品をつくるには
相当な資金が要したことは、想像できるスケールの大きさ。

『メトロポリス』、この作品は一つの会社を潰してしまったかわりに、
時を経ても変わらぬ美術セットの美しさ、衝撃を現代に残してくれた。

社会構造の先見性、迫力、美しさ、とても戦前の作品とは思えない。
まさにSFの原点と呼ばれるに相応しい作品であろう。
1990年・西独/米
監督/ローランド・エメリッヒ
出演/マイケル・パレ

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西暦2038年。地球は資源が枯渇し、他の惑星から
資源を調達しなければならなくなっていた。
しかし、その運搬船が襲撃を受け消息不明になる事件が多発。
そこでMOON44に、内部調査官ストーンが送りこまれるが・・・
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エメが米国資本で、故国ドイツで製作した作品。

内部調査官ストーンに扮するのはマイケル・パレ。
おおぉ懐かしの『ストリート・オブ・ファイヤー』の彼!

で、このパレが、あらくれ者の囚人達にまじって
MOON44でヘリの戦闘訓練をする。
ヘリにはナビゲーターが必要不可欠なのだが、
ナビゲーターはみんな、かよわい男の子たち。

マッチョで粗野な囚人達は、そんな坊や達をからかって楽しむのだが、
とうの坊や達は、俺達がいなけりゃ飛べないくせにと思いながらも、
囚人達にビクビクする毎日。

いつか地球に帰るんだ!
それが彼等の希望。

ナビゲーターのリーダー格のタイラーは、
密かにストーンに情報を流しながら、僕も地球に連れてってくれと
お願いする。

そりゃ、俺の一存じゃ決められん、と
ちょいとつれないマイケル・パレ。

そんな日々を送っていたところ、囚人の一人がシャワー室で
少年の一人をレイプしたことから
パイロットVSナビゲーターの対立が深まる。

・・・深まるのだが、ちょうど良い具合に、運搬船が襲撃され、
命をはって男気をみせる囚人達にナビゲーターの坊や達も和解し、
おっしゃ〜、運搬船を、MOON44を守りぬくべ〜と
一致団結するお話。

ヘリを使った戦闘シーンは、どこか『エアウルフ』のようであり、
坊や達にセクハラする囚人は、刑務所モノによくあるパターン。
それでいて最後には体をはって、
運搬船を守ろうとする男気の世界が展開。

全編を通して、どこかチープなテイスト。
この作品は何をメインに描きたかったのだろうか?
ま、エメの原点を考えるための作品かな・・・。
2001年・米
監督/ジョン・カーペンター
出演/ナターシャ・ヘンストリッジ

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22世紀。地球人は火星を植民地にしていた。
メラニーは囚人護送のためシャイニング・キャニオンを訪れる。
そこには無残な殺され方をした死体が・・・
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B級の帝王じょっっん・かぁぁぺんたぁ〜っっ。

今度の舞台は未来の火星。
・・・未来の火星・・・なのだが・・・。

急に人格が変わったように、襲いかかる人々。
それは、火星の古代の遺跡を発掘したさいに、
解き放たれた亡霊達の仕業だった・・・。

あれ?
それって・・・。

別に火星を舞台にしなくてもいいんじゃないか?
別に未来の話でなくてもいいんじゃないか?

どんなシチュエーションでも自分のやりたいことをやるその姿勢、
さすが、カーペンターおやじである(笑)

バリバリのB級なのに、ミョーに気合がはいっているナターシャ嬢。
それはあたかも、これはB級なんかじゃないわっと
自らに言い聞かせているような演技。
ナターシャ嬢が頑張れば頑張るほど、B級テイストがプンプン(笑)

現代の未開の土地を舞台にしても、なんの支障もないストーリー。
あえて未来の火星を舞台にしたのは何故か?
それは、カーペンターおやじが、そうしたかったからなのだろう(笑)

面白い作品かといえば、う〜んと考えこんでしまう。
やりたいことをやりたいようにやっているカーペンターおやじの心意気を
ゆるゆると鑑賞したい作品。
1984年・米
監督/ラリー・キャロル
出演/藤岡 弘

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400年前の侍が氷漬けで発見された。
研究のため搬送された「彼」は蘇生され、
アメリカの街で新たなる敵をバッタバッタと斬りまくる・・・
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あは・・あははははは〜!!!!!!!!!!
どひゃひゃ〜〜〜!!
こりゃ、すごいわ!

400年前に敵に襲われてて死んだ侍・タガ ヨシミツ。
これが藤岡弘ね。
彼の氷漬けの死体を、スキーに来たノンキなカップルが発見する。
このカップル役、日本人か?
日本語はハッキリと聞き取れるが、台詞が棒読み。

この棒読みカップルで、この作品はバカチンだと予測できる。

で、発見されたタガ ヨシミツは、何故かアメリカの研究所に運ばれていた。
ナゼナゼどうしてアメリカに配送許可が出たかは、説明されていない(笑)

タガ ヨシミツという侍と身元が分かっているにもかかわらず、
アメリカに運んじゃう強引さ。まさにバカチン。

そして400年の眠りから覚めた侍は
訳が分からず、ここはどこじゃ〜、拙者はタガ ヨシミツじゃ〜と
パニックになる。
日本語が分からないが、ヒロシの迫力にビビる研究所の人間。
研究所には日本語が話せる人間がいないということで、
ジャーナリストの女の子に通訳させる。

侍を蘇生させようって計画してたのに、研究所の人間が
誰一人、日本語の勉強してなかったのか?
それとも侍が英語を喋るとでも思ってたのか?(笑)

ヒロシを落ちつかせるために、急きょ部屋に畳を敷いて和室っぽくする。
しかし、どこか骨董屋みたいな和室(笑)
スタッフは和室を見た事ないんだろうか?

ヒロシの刀にお宝価値があると知った男が、刀を盗もうとするが、
いっこうに事態がのみこめないヒロシに
何すんじゃ〜と斬り殺される。
そしてヒロシ逃亡。

街へ出たヒロシはカルチャーショックに襲われ、車にビビる。
ビビるが、ヒロシは侍である。
おっかなびっくりタイヤを刀でプス〜ッと攻撃する。
満足するヒロシ(笑)

ブラブラしていると、チンピラが老人を襲っているのに遭遇。
侍ヒロシ、悪は許さんと、チンピラをまたもや斬り殺す。

普通そんなの見たら警察に通報すると思うのだが、
その老人は、お前は軍人じゃな、太平洋戦争は忘れよう、と
ヒロシをお礼に寿司バーに連れて行く。

ヒロシを見た店の客、「トシロー・ミフネだ!」と
感激する。
おいおい・・侍の格好してりゃ、みんな三船か?(笑)

これだけ殺人をおかせば、警察が動くのは当然。
ヒロシは警察に追われる身となる。
ヒロシは時代劇で鍛えた乗馬を見せつけるように
白馬に乗って逃走する・・・。

ただ一人ちょんまげ姿で、異国で暴れまわる藤岡弘。
タガ ヨシミツという役なのだが、、その濃すぎる演技は
藤岡弘そのものである。
「武士道とは死ぬことなり」なんて言ってるハリウッド作品で、
ヒロシはおくすることなく、その濃い〜怪演を見せつけている。

かなり無理やりなストーリー展開も、藤岡弘の怪演の前には
どうでもいいことにすら思えてくる。
スゴイぞ!ヒロシ!!!
                                                                                            
***秋林 瑞佳サマ***

小学生に『鉄十字の愛人』はやはり見ちゃダメって言うでしょうね(笑)
でも、やってることは完全に把握できなくても
ヘルムート様の耽美で、でかだ〜んな魅力は
きっと分かったと思いますよ(笑)
2002年・米
監督/ロジャー・ミッチェル
出演/ベン・アフレック
   サミュエル・L・ジャクソン

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ドイルは、親権審議のため裁判所に向かっていた。
しかしハイウェイで敏腕弁護士ギャビンの車と接触事故を起こす。
急ぐギャビンは、その場を立ち去り、
ドイルは審議に遅れて親権を奪われてしまう。
そしてギャビンも事故現場に重要ファイルを落してしまい・・・
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最近のハリウッドモノにありがちな、派手なアクションやCGも使わずに、
脚本とキャストの演技で勝負した作品。

エリート弁護士のギャビン。
かたやアル中で親権を奪われそうなドイル。
決して交わることのないこの2人が、ハイウェイで接触事故を起こし、
文字通り2人の運命が交わることとなる。

エリートで、少々高慢になりつつあるギャビンは、
急ぐあまり事故の補償を白紙の小切手で解決しようとする。
それがそもそもの発端。

ファイルを巡って、悪意の応酬が始まっていく。
どこか子供じみた喧嘩のようだが、
人は切羽つまると、通常では考えられないことをしてしまう。
そんな心の弱さ、怒りと憎しみの愚かさを絶妙に描いている。

この作品で、初めてベン・アフレックっていいかも・・・と
思った蛍風。
曲者サミュエルにひけをとらない演技。
もしかしたら自分の身にも起こるかもというリアリティを
静かに、時にエキセントリックに演じるアフレック。

派手さはないが、そのせいでかえって身近な恐怖を感じる。
人間には皆、「善」と「悪」が潜んでいる。
それを如実に表した作品であろう。

どんな時でも怒りにまかせて高慢な態度、
無礼な態度をとっちゃいけないねぇ〜と思った作品。
2000年・米
監督/ヘンリー・ブロメル
出演/ウィリアム・H・メイシー

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アレックスは父親から「家業」として殺し屋の仕事を
受け継いでいた。
父の言うままに、仕事をこなす生活に疲れ、
カウンセラーに相談するアレックスだが
今度の仕事の標的は、彼のカウンセラーだった・・・
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妻と6歳の息子を持つアレックスは、表向きは通販の仕事をし
ごく平凡な暮しを送っているように見えるが、
裏では父親から「家業」として殺し屋の仕事を受け継いでいた。

6歳の時、初めてリスを殺して以来、
彼の中には良心の呵責と父に逆らえないストレスが
くすぶっていた。

そして自分の息子が6歳になった時、
自分の時と同じように、父がリスを殺させたのを知った時、
彼のなかで、何かが崩れていくのだった・・・

悶々とした思いを胸のうちに秘め、
父に逆らえないアレックス役はウィリアム・H・メイシー。
厳格な怖いおとーちゃんに扮するのはドナルド・サザーランド。
アレックスがふらふらと惹かれる若い娘にはネーブ・キャンベル。

いかにも、なキャスティングといった感じ。

メイシーさんは、まさに父に反抗できずに育った気の弱いおやじって顔。
サザーランドがおとーちゃんなら、誰でも逆らえないだろう。
怖すぎて・・・(笑)
ネーブ・キャンベルもどこか小悪魔的で、女から見て、
おやじがフラフラ〜と吸い寄せられそうなイメージ。

ん〜・・まあ・・その・・・
切ないストーリーではあるが・・・。
単に、親父が怖くて、中年になるまで反抗できなかった男が
キレちゃって、壊れちゃったお話ってだけのような・・・。

蛍風にはドナルド・サザーランドが親父なら仕方がないよなぁと
思っただけの作品。
2002年・米
監督/バーベット・シュローダー
出演/サンドラ・ブロック
   ベン・チャップリン

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リッチでハンサムな人気者リチャード。
頭は良いけど地味で友達のいないジャスティン。
一見共通点のない2人だが、実は密かに完全犯罪を計画していた・・・
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1920年代にアメリカで実際におきた事件をヒントに作られた作品。

自分達が考える「真の自由」を手に入れるため
完全犯罪を企てるリチャードとジャスティン。
周囲は2人がつきあっているとは知られていない。
あまりにもかけ離れた2人なのだ。

ジャスティンの綿密な計画のもと、2人は殺人を犯す。
そして捜査にあたったキャシーとサム。
捜査はジャスティンの計画通りに別の人間を容疑者として進んでいくが、
キャシーの直感は違っていた・・・。

生まれも育ちも境遇もまったく対称的なジャスティンとリチャード。
反社会的な年頃の彼等が「真の自由」を得るために
犯行に及ぶ。
それを追い詰める刑事キャシーは、
心に傷を持ち被害者に同化する傾向があるため、
強引な捜査をしてしまう。

ジャスティンとリチャードの境遇や
なぜ仲間になったか描かれ方が不足。
またキャシーの心の傷も説明不足。
そのため、ただ事件を捜査するお話になってしまっている。

高校生2人か、キャシーがどちらかに要点をしぼった方が
良かったのかもしれない。

リチャード役のライアン・ゴズリング、
ジャスティン役のマイケル・ピットはGOOD。
特にマイケルは『ヘドウィグ・アンド・アグリーインチ』の
トミー・ノーシス役とはまたまた違った魅力。
それだけにリチャード&ジャスティンの
多感な年頃の話にしぼられなかったのが悔やまれる作品。

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