2004年・米
監督/モーガン・スパーロック
出演/モーラン・スパーロック

======================
1日3食、1ヶ月間すべての食事をファーストフードだけを
食べ続けると、人間の体はどうなるのか?
体を張った、ショーゲキのドキュメンタリー・・・
=================================

ファーストフードは体に悪いと思いながらも
企業の「栄養バランスがとれている」の言葉に後押しされて
ついつい食べてしまう。

世間で言われるように
ファーストフードは本当に体に悪いのか?
企業が言うように
本当にバランスがとれているのか?


誰もが疑問に思っていることを
実際に監督自らが実験台となって追求した作品。

こんなバカなことするなんて!と笑い
その実験結果に身震いしてしまう。
まさに笑撃衝撃な作品。

この驚異(笑)の実験にはルールがある

店内にあるものしか食べてはいけない
スーパーサイズを勧められたら断ってはいけない
全てのメニューは必ず1度は食べなくてはならない
朝・昼・晩の3食残さずに食べなくてはならない


かくして業界最大手マクドナルド三昧の実験が始まるのだった・・・・。

それにしてもアメリカはサイズがビッグだ。
スーパーサイズのドリンクなんてバケツみたいだ。
それを実際に飲むんだからなぁ・・・
しかも炭酸飲料・・・

そりゃ飲みすぎだって〜の(笑)

マクドナルドも企業であるからには
客を呼び込まなくてはならない。
収益をあげなくてならない。

ハッピーセットやドナルドを使った手法には
さすが業界トップと感心させられる。
企業イメージを良いものにするため
様々な団体・スポーツに協賛する。
これもさすがだと思う。

しかし、本作品のスパーロックの変化を見せつけられると
やっぱりファーストフードは体に良くないんだ、と思う。

安くて早くて手軽なファーストフード。
蛍風も昼食時間が惜しいときや、
思いっきりタバコを吸いたい時はマックを利用している(笑)
ランチタイムが禁煙のところが多くなってきたし
喫煙しない人の側でタバコ吸うのは、やはり遠慮しつつで
喫煙席のあるマックは、心理的にリラックスできるんだよね(笑)

人間が一生のうちに食べられる量は決まっている。
その中で何を食べるか自分で選択していかなければならない。
年を取って、寝たきりになって、
チューブで胃に直接流動食流し込む事になる前に
体に良いものを考えながら食事を楽しみたい。

決してファーストフードを完全に否定するわけではないが、
やはり、しばらくはファーストフードを食べたくないな・・・。
それほど衝撃をうけた作品。
1957年・米
監督/ルーベン・マムーリアン
出演/フレッド・アステア
   シド・チャリシー

======================
アメリカ人映画プロデューサーのカンフィールドは
ロシア人作曲家ボロフの曲を映画に使いたいと思う。
しかし、ソ連の政治局員ニノチカが
ボロフを連れ戻すため、彼等の居るパリに派遣される・・・
=================================

グレタ・ガルポ主演の『ニノチカ』の
プロードウェイ・ミュージカルの映画化らしい。

質実剛健で労働者こそが1番だと思うニノチカ。
彼女にはパリの美しい夜景も電力の無駄にしか思えない。

そんな彼女にパリの美しさ、素晴らしさを伝えるカンフィールド。
そして2人は恋に落ちるのだった・・・。

贅沢は無駄にしか思えないガチガチの共産党員ニノチカ。
このニノチカ役がシド・チャリシー

対する口達者な伊達男カンフィールド役がアステア

この2人のダンスがとっても優雅で美しいの一言。
特にアステアは、当時57歳にも関わらず
チャリシーを優雅にリフト!
まさにハリウッドの宝・アステアである

そんな2人のダンスはもちろんだが、
ニノチカが木綿の下着から、
軽蔑していたはずの絹の下着をまとい、
美しいドレス・アクセサリーを身につけていくシーンが印象的!

初めてのオシャレにとまどいながらも
喜びをかんじていく姿が素晴らしい。
女の子にとって、オシャレはただ着飾るだけのものではなく
心を豊かにする栄養素みたいなものなのよね〜・・・。

ストーリーもコミカルな部分があり楽しめる。
歌やダンスも当然素晴らしい。
これぞ古き良き時代のエンターテイメント!


そんなことを感じた作品。
1993年・米
監督/リチャード・コンプトン他
出演/マイケル・オハラ

======================
宇宙基地バビロン5
そこは人類と異星人が集う場所。
それぞれの思惑が複雑に絡み合うその場所は
日々、さまざまな事が起こるのだった・・・
=================================

シンクレア司令官役のマイケル・オハラ
マイケル・オーヘアという表記もある。
どっちが正しいのかしらん?
毎度のことながら、こういう表記は統一して欲しいなぁ・・・

バビロン5の設定は・・・

時は人類史 第3紀元の幕開け
地球対ミンバリの戦争から10年
バビロンプロジェクトが実現した
目的は戦争をなくし、人類と異星人が共に暮す
平和な場所を築くこと

そこは寄港地
祖国を遠く離れ、集まるのは
外交官、詐欺師、起業家そして放浪者

人類と異星人が暮す250万トンの金属物体が宇宙の闇に浮かぶ
危険もあるが、この場所に平和への希望を託すのだ

これは最後のバビロン基地の物語
地球暦2258年・・・


90年代を代表するSFテレビドラマなんだそうな・・・。
第1シーズンは全6巻のようだ。

今から約250年未来の宇宙での出来事だが
宇宙船の戦闘シーンは、ほとんどなし。
基地でのこまごまとした人間関係のお話がメイン。
学者は給料が安いとか、
労働条件が悪いからストライキするとか・・・

これなら別に
未来の宇宙の設定でなくてもいいんじゃないか?(笑)


登場する異星人たち。
かつて地球と戦い、降伏したミンバリ人。
彼等は冷静だが、自分の考えを言わず、
何を考えているのか分からない。

・・・それって日本人ですかい?(笑)

ルックスも、ちょんまげのような頭部に
陣羽織だかもんぺだかのよう着衣。
しかも宗教儀式が白い綿帽子に似たものをかぶり三三九度。

もう〜カンベンしてくれよ〜(笑)

イメージ的に、宇宙人は超能力を使ったり
指からビーム(笑)だして、相手を倒すかと思いきや、
この作品の異星人達は、ひたすら殴る、蹴る(笑)

製作された90年代、銃で撃ち合うシーンを
自主規制してたあの頃なのかしらん?

考えれば考えるほど、別に未来の宇宙じゃなくてもいいじゃん!
なんて思ってたら・・・

5巻目からSFらしい展開になり
がぜん面白くなってきた!


全6巻のうち5巻目から面白くなってきたというのは
なんだかあんまりな感じもするが、
ここまで、やれ惚れたハレただの
およそSFとは無関係に思えるストーリーに
我慢して観続けて報われたという思い(笑)

それどころか、
基地内で起こるちんまい出来事、人間関係が描かれていたからこそ
次ぎの展開が膨らみをもった壮大なのになりそうな予感さえする。

いや・・あくまでも予感だケド(笑)

SFだからとレンタルされたお客様。
初めの2巻までは回転が良い。
しかし、およそSFらしからぬストーリーに
途中で投げ出した方がかなり多かった。
1巻と6巻の総レンタル回数の違いときたら・・・(笑)

かなり長いシリーズのようだし、
次のシーズンが楽しみになるような終わり方。
ん〜、セカンドシーズンが楽しみですわ〜(笑)
1986年・仏/米
監督/ヤノット・シュワルツ
出演/クリストファー・ランバート

======================
エルキュールとシャーロックは
偽札を嗅ぎ分けることができる優秀な警察犬。
巨大偽札組織に属するビンセントとブルーノは
警察に押収された偽札をみつけるために
2匹を誘拐することに・・・
=================================

ワイアヘアード・フォックステリアのエルキュール
ビアデッド・コリーのシャーロック。

画像が出ないのが残念だが、
ジャケットの写真はこの2匹が椅子にちょこんと座り
いかにもチャイルドムービー的なものだが
中身はさすがおフランス、子供も楽しめるが
どちらかというと、犬に翻弄されるビンセントとブルーノ達
人間のドタバタを描いており、
大人でも充分に楽しめる。

とくに強面のクリストファー・ランバートの
あたふたぶりは、意外な一面がのぞけて
蛍風としては満足な作品。
そういえば、クリストファー・ランバート、
他にも意外な演技を披露しているのがあったなぁ・・・
なんだっけ・・・?
あ、『歌え!ジャニス・ジョプリンのように ジャニス&ジョン』だ。
あれもおフランスの作品だった。
『ジャニス〜』のランバートの演技も良かったなぁ・・・。

いかにも子供向けのタイトルとジャケットで
犬好きもしくはファミリー層ぐらいしかレンタルしてくれないが
中身はちょいと軽めの犯罪アクションコメディーに近い。

犬を前面に押し出さずに、ストーリーに沿ったジャケットなら
もう少し回転が良かったのかもしれない。
ん〜残念!
1971年・西独/伊
監督/マッシモ・ダラマーノ
出演/レジス・パレ
   ラウラ・アントネッリ

======================
湖畔のホテルで執筆をしている作家セヴリン。
彼の隣の部屋に元モデルのワンダがやってきた。
セヴリンは壁の穴から隣室を覗くと・・・
=================================
原作はザッヘル・マゾッホ
マゾヒズムを描いた作品


ホテルの隣の部屋にやってきた元モデルのワンダを
こっそり壁の穴から覗く作家・セヴリン。

セヴリンが見たものは、鏡に映るワンダのシャワーシーンだった。

ん〜・・このホテルの部屋の構造はどうなってるんだ?
部屋と浴室には壁とか隔てるものはないのか?
それに覗き見して正面に見えたのは
鏡に映ったシャワーシーンなら浴室はどこになるんだ???

まあ、そんな細かいことを考えているうちに
ワンダさんは、素肌に毛皮をまとい自慰行為にふけるのだった。

それを覗き見していたセヴリンはムンムンムラムラとなり
彼女こそが理想の女だと思うのだった。

痛みがもたらす官能を愛するセヴリンは
奔放なワンダこそが自分の女王だと思う。

一方、恋多き女性ワンダさんも
一風変わったセヴリンに強く惹かれるようになる。

2人は結婚し、新婚旅行先の別荘でセヴリンは
「僕は君のしもべだから、使用人の部屋を使うよ」
ワンダは
「私が欲しいのは運転手よ」

そして運転手の格好をしたセヴリンの運転する車の
後座席に座るワンダ
そのまま街に繰り出し往来で熱烈なキスを他人に見せ付ける。

何もしらない人々は、若奥様と運転手の火遊びだと思う。
人々がそう勘違いしていることに
モーレツに欲情をかきてたられる2人。

なんじゃ・・つまりコスプレ夫婦かい?(笑)

結局、女王様が欲しかったセヴリンだが
ワンダさんのほうは、彼の歪んだ愛に嫌気がさし、
本当にセヴリンに嫌悪感を持ってしまい破局になる。

傷心のセヴリンは勝気な娼婦を買うが
いきなりビシバシと彼女をぶつ。
するとなぜか娼婦のほうはウットリとして
あなたこそ理想のお方・・なんでも命じてください、となる。
そしてセヴリンが命じたことは、彼の女王様になることだった・・・。

う〜ん、マゾのセヴリンは女王様が欲しかったけど
その女王様はあくまでも自分に「愛」を持っていないとダメなのね。

「愛」があって、
絶対に自分を裏切らない上でのイジメじゃないとダメなのね


娼婦を陥落させて、その命令が自分をいたぶってくれというのは
なんだかサドもマゾも根源は一緒なんじゃないかと思ってしまう。

特にセヴリンの印象的なセリフ
毛皮は王と女性のもの
権力と女らしさの象徴だ
僕が女に着せたい唯一の衣装だよ


動物愛護団体が聞いたら卒倒しそうなセリフだが
こんなことを恥かしげもなく言う男が、
女王様を求めるというのは
やはりSとMは根源的なものは一緒なのかな・・と思ったり。

1971年に作られたこの作品。
当時としてはセンセーショナルなものだったのかもしれないが
今じゃ、ちとヌルイ描写

セヴリンとワンダが性行為をするシーンでは
ワンダの顔がアップになり、るるる〜♪と音楽が・・・(笑)

今、何が起きているか想像してくださいなってことだが
それにしても、るるる〜♪じゃあね・・(笑)

当時はありのままを見せるのではなく
イマジネーションをかきたてる描写でしたわね(笑)

変わった愛のカタチを描いたマゾヒズムの古典的作品。
2004年・米
監督/テイラー・ハックフォード
出演/ジェイミー・フォックス

======================
ジョージア州の貧しい家庭に生まれた
レイ・チャールズ・ロビンソン。
幼い頃、病気のため盲目となってしまう。
その他にも目の前で弟が溺死したことが
トラウマとなり、彼をずっと苦しめていた・・・
=================================

故レイ・チャールズを描いた作品。

レイ役は生前本人から指名されたという
ジェイミー・フォックス。

これがまぁソックリ!!!

歌う時の仕草や表情なんて本人?と思うほどソックリだ!!!

蛍風が知っているレイ・チャールズは
数々のヒット曲をだし、サザンのいとしのエリーをカバーし
『ブルース・ブラザース』にも出演した
気の良いミュージック界の大御所。
とくに『ブルース・ブラザース』出演は蛍風には大きなポイント(笑)

成功者で影の部分があるなんて想像もしていなかった。

幼い頃のトラウマに悩まされ、
ドラッグと女にまみれ、妻を泣かせ
自分勝手に生きていた頃があったとは・・・

それがミュージシャンだからと言われればそれまでだが、
少なくともレイ・チャールズは、そんなものとは無縁だと思っていた。

盲目であることを理由とせずに
たくましく生きぬいたレイ・チャールズ。
彼の母親の教育が素晴らしい。

音楽の才能に恵まれ、
心の闇と戦いながらも素晴らしい音楽を残したレイ。

多少の脚色はあるようだが、
1人の男の光りと闇に彩られたいきざまを描いた作品としても
見応えがあった。

ジェイミー・フォックスの演技が素晴らしい
音楽が素晴らしい
レイの母親が素晴らしい
そして1つの作品としても素晴らしい


しみじみと心に響くものがあった作品。
「喜びマーク」作品です。
2003年・英/独
監督/アラステア・フォーザギル/アンディ・バイヤット

======================
製作7年、ロケ地200ヶ所、
撮影時間7000時間を費やし
海上から深海5000メートルに及ぶ
海洋ドキュメンタリー
=================================

毎月ドキュメンタリーは何本かリリースされるが
それほどレンタルしてもらえないことが多い。
ところが本作品は前評判も良く、好調な回転率を誇る作品。

珍しいな〜・・
ドキュメンタリーにこんなに注目が集まるなんて・・・。

アホウドリからアンコウまで
海と密接な関係を持つ生き物たちが登場。

画面に広がる海の映像は、美しいの一言。
こんなにも海は美しいものだったのか!
海上からは想像もできないが
深い海の中は一見静かでありながら、生命力に満ち溢れている。
「母なる海」という言葉が実感できる。

CGかアニメかとみまごうほどの美しい海の映像に
ベルリンフィルの荘厳な音楽が彩りを添える。

シャチVSアシカなど、自然の厳しさも描かれている。
自然の厳しさを前にすると、
泣き言言っちゃいけない、もっと真剣に生きよう!と思った。

深夜の静けさの中、壮大で荘厳な海の世界に浸った作品。
真昼間じゃなくて、深夜に見て正解だった作品。
2004年・露
監督/アレクサンドル・コット
出演/アレクセイ・デヴォチェンコ

======================
第二次世界大戦。
イギリスから物資を積んだ輸送船団が
ソ連に向かっていた。
ナチスはこれを阻止するためUボートや
戦艦ティルビッツを出航させた・・・
=================================

第二次世界大戦の実話をもとにつくられた作品。
しかし第二次世界大戦のおハナシといっても
日本軍、米軍があまり関わらないソ連方面での海戦は
馴染みが薄い蛍風。

PQ−17船団と呼ばれる援ソ護送船団。
英、米、ソ連、ポーランドが関わった。

イギリスはソ連を支持し、飛行機など物資を送ることにした。
そんなことをされちゃ困るドイツは、
この輸送船団を攻撃することに・・・。

ロシアでつくられた本作品。
ロシア側からみた各国の特徴が描かれているが
蛍風からみて「え??」と思うことが多い。

ソ連からみればアメリカ人は大酒飲みでテキトーらしい
ロシア人のほうが大酒飲みってイメージがあるんだけどなぁ・・・。

イギリス人は自国至上主義
ドイツ人にいたっては金にうるさく融通が効かない


特に金にうるさいナチスっていうのは
新しい切り口ですな・・・。
無論、以前にもアウシュビッツで
ユダヤ人の財宝を剥ぎ取るナチスというのは
幾多も描かれてきたが、そのほとんどが淡々と冷淡に奪うだけ。

虎の子のティルビッツを出航させる進言を受けるヒトラー。
「ティルビッツを就航させるのに一体いくらかかると思うんだ?」

敵を攻撃するUボート。
「ミサイル一発いくらすると思うんだ?魚雷で充分だ」

とにかく金、金、とうるさいナチス。
こんなドイツ人の描き方は初めてだなぁ・・・。

PQ−17船団は物資輸送船35隻とタンカー1隻のうち
帰還できたのは2隻のみ。
ほとんどがドイツ軍によって沈められた。
その損害額は装甲車430台、飛行機210機、車輛320台と
一軍隊分の物資に相当するらしい。

連続モノによくあることだが一話目というのはつまらない。
最初は登場人物の背景の説明で、人情ドラマがダラダラ続く。
しかし回を重ねるごとに、ドイツ軍のティルビッツを沈めて
覇権を握りたいイギリス軍と、
なんとしても物資輸送を阻止したいドイツ軍の
かけひきが展開され面白くなってくる。
戦争というのは政治のかけひきと感じさせる。

ドラマ本編もいいのだが、
毎回挿入される実際のニュース映画がスゴイ。
海戦の様子はさすが本物、迫力がある。
戦車の組みたて風景というのも珍しい。
そして撃沈される数々の船の悲しい姿・・・。
ニュース映像だけでも充分な感じ。

人情ドラマ部分がダラダラと余計な感じもするが、
緊迫感あふれ、迫力ある戦闘シーンは
決してハリウッドに負けていないと思った作品。
1974年・英
監督/ケン・ラッセル
出演/ロバート・パウエル

======================
マーラーはユダヤ人であるがため
将来に確信が持てないでいた。
そこでワグナーの死後、音楽界を仕切っていた
ワグナーの妻コジマに近づき、改宗するのだった・・・
=================================

ケン・ラッセルの世界爆発〜!な作品(笑)

マーラーの父は「将来の投資」の考えで
苦しい家計の中からマーラーに音楽のレッスンを受けさせる。
息子が有名になれば、モトがとれると考えたのだ。

しかしマーラーは教室ではなく、
自然の中で音楽に目覚めることとなる。

ユダヤ人は金に汚いと非難されながらも
お金のことしか考えない父や親戚。

ユダヤ人であるがゆえに将来に希望を見出せないマーラー。

そこでワグナーの妻コジマに認めてもらうため改宗する。
本作品を観る限り、マーラー自身は宗教にそれほどこだわっておらず
「成功」のために改宗したような感じ。
実際のところはどうなんでしょう?
この通りなのか?それともキリスト教に希望を見出したのか?

ワグナーはヒットラーお気に入りの音楽家。
『リストマニア』でもワグナーに
ヒットラーを連想させる手法をとったラッセル監督。
今回もワグナーの妻コジマにナチスの格好をさせ
SMの女王みたいに振舞わせている(笑)

ケン・ラッセルの作品って、心情をも映像で表現するから
舞台のようであり、1つ間違えばヘンテコな印象を与える場合がある。
そこが好き嫌いの分かれ目になるのだが。

蛍風が初めてケン・ラッセルの作品を観たのは
ヒュー・グラントが出演した『白蛇伝説』だった。
この作品の不思議な雰囲気がとても気に入った。

本作品も不思議で、『リストマニア』同様に
奇想天外な感をうける作品で
いかにもケン・ラッセルらしいなと思った。

しかし、ケン・ラッセルの世界が好きならばいいが、
単純にマーラーの生涯を描いた
真面目な伝記映画と思ってレンタルしたら
大変なことになりそうな作品(笑)
1987年・米
監督/アレックス・コックス
出演/エド・ハリス

======================
19世紀半ば、アメリカは隣国ニカラグアの
民主解放の大義名分のもと、
ウォーカー率いる不死隊を派遣し、
独裁政権を倒す。
そしてウォーカーはニカラグアの大統領となるのだが・・・
=================================

実在の人物ウィリアム・ウォーカーを描いた作品。

隣接国の文明化を大義名分としたアメリカの植民地政策。
ウォーカーは富豪ヴァンダービルトの支援のもと、
少数の「不死隊」を率いてニカラグアに乗りこみ
現地の独裁政権を倒すことに成功。

その後、ニカラグアの軍の指揮官となるが
彼の力を恐れたニカラグアの有力者達はウォーカーを倒そうと
画策するのを知るやいなや、大統領を逮捕し、処刑する。
そしてそのままウォーカーは大統領となるのだった・・・。

ウィリアム・ウォーカーさん、
初めて知りました。

きっといろいろな逸話が残っている人物なのでしょう。
負けたと思って撤退したら、相手はコレラ等で倒れ
結局ウォーカーさんの勝ちになっていたとか、
弾丸が飛び交う中でピアノを弾いたりとか。

ん〜・・・
ただ彼ののことを知らない蛍風は
なんだかエキセントリックなアメリカ人にしか
感じなかったなぁ。

アメリカは大義名分のもと
自分達の私腹のために、他国に干渉する
それは今も昔も変わらない

というメッセージを持った作品。
ラストはクリントン政権の他国の干渉を伝えるニュース映像で終わる。

むむむ〜・・・
94分と決して長い作品ではないのだが、
ウォーカーさんのことを知らない蛍風には
とてつもなく長く感じた。

それでいて、監督の遊び心なんだろうか
当時ないはずの車が一瞬走ったり、
部屋にコンピューターがあったり、ヘリコプターが飛んだり(笑)


そういう遊びではなく、ウォーカー大統領のことを知らない人間にも
彼が行なった恐怖テロ政治のことを分かりやすく描いて欲しかったな。

エド・ハリスがエキセントリックに頑張ってはいるものの
とてつもなく長く感じた作品
2000年・米
監督/スコット・サマースギル
出演/ロレンツォ・ラマス

==============================
不死身のレイフはサラ、グッドウィンと共に
この世にはびこる悪魔を倒すため
世紀を超えて戦い続けるのだった・・・
=============================

悪魔からこの世を守るため
人類の存亡を託された男レイフ!


もぅのっけからスゴイ(笑)

路地裏でチンピラにからまれたオネーチャン。
そこにレイフが現われて、

銃を撃ちまくる
素手で倒す
ケリを入れる
そしておもむろに刀を抜き斬りつける

そして・・・何事も起こらない。

駆けつけた仲間のグッドウィン
「消えない、ヤバイ、これ人間だ、死んでる」
それに対してレイフ
「分かってる、俺が殺したんだな」

わはは〜何言ってんだ(笑)

まあ、そんなこんなで話がすすんでいくのだが、
どうも悪魔は、レイフの持つカタナで斬られると
地底に封印されるらしいことが判明してくる。

だったら殴ったり、銃を撃ったりせずに
初めから刀を抜けばいいと思うのだが・・・(笑)

レイフは何百年も前から、そんな戦いを続けているのだが、
彼が修行したのは日本でヤシロという人物に師事したらしい。
しかし、それがどうも周りの人間は中国っぽい服装なんだよね(笑)

なんだか良く分からんなぁ〜と思って観続けていると
これはどうもテレフィーチャーのようだ。
えぇーっ、ジャケットにそんなこと書いてあったかなぁ・・?
ま、そういうことなら、良く分からない細細とした設定が
なんの説明もないのが納得できるが・・・(笑)

それにしても銃、アクション、ソード、オカルト
向うのTVはこれでもかの盛りだくさんですな。
それでもやっぱり「サムライ」の意味は分からなかったケド(笑)
2003年・米
監督/ジョン・カッサー他
出演/キーファー・サザーランド

======================
服役中のメキシコの麻薬王
ラモン・サラザールを釈放しなければ
兵器レベルのウィルスをばら撒くと脅迫が。
ジャック達CTUのメンバーは犯人逮捕へと動くのだが・・・
=================================

わはは〜
またもや帰ってきたオレ様ジャック様(笑)


今回もその独断専行ぶりが高じて
愛娘キムをCTUで働かせていた(笑)

トラブルメーカー・キムは今回はそれほど展開に
関わってこないものの
テロの驚異が迫っているにも関わらず
恋人に2人の関係をジャックに報告してよ、と
相変わらず状況判断ができない(笑)

そもそもそういう娘だから今までつきあった男の運命を
ボロボロにしたんだろうけど、
そろそろ気づけよって(笑)

娘が娘なら父も父
大変な事態にも関わらず、そんな娘の相談に乗ったりする。

こんなトンデモ親子の相手をするキムの恋人チェイス。

しかし彼がまた凄かった(笑)
ジャックの相棒であるチェイスもまた独断専行型で
捜査を危険なものにしてしまう。

師匠が師匠なら弟子も弟子(笑)
そんな師匠ゆずりの独断ぶりに親しみを感じたか?キム(笑)

ストーリーはニーナとシェリーが登場してから俄然面白くなる。
やっぱりこの2人の悪女がいないとね〜

今回気になったのが、
今までで唯一マトモな人物パーマー大統領の微妙な変化。
恋人を守るため、弟を守るために信念を曲げた指示をする。
なんか・・
真面目だけどプライドが高く融通がきかない人物になっちゃったな。

恋人アンは政治の世界に慣れていないから守ってやらなくては、
と言うが
それなら元妻シェリーなら、そんな心配はしなくて良かっただろう。
シェリーは政治の世界にどっぷり順応してたしさ。
まぁ、順応し過ぎてたけどね(笑)

本作品に限ったことではないが、
アメリカでは仕事より家族を優先させる傾向が。

規律を重んじ仕事人間のシャペルは
とても冷酷非道な人物に描かれている。
かたや妻を人質にとられたアルメイダは仕事より家族を優先して、
それでみんなが納得してしまうんだからなぁ・・・。

蛍風からみれば、シャペルのほうがまっとうに思えるのだが。

まあ、いろいろと息をつかせぬ展開でハラハラドキドキ、
あるいはおもいっきりツッコミいれて楽しめたのだが、
意外にもラストは普通・・・。

第2シーズンのしり切れトンボよりはマシだが
第1シーズンの、あのインパクトがない。

第4シーズンはどうなるのかしら?
2004年・米
監督/メル・ギブソン
出演/ジム・カヴィーゼル

=====================
弟子のユダ裏切られ捕らえられたイエス。
自らを救世主とほのめかした彼に対して
神への冒涜の罪で十字架にかけられることになる・・・
================================

ムチで打たれ、自らがかけられる十字架を背負い
ゴルゴダの丘へと向かうイエス。
イエスの最後の12時間を描いた作品。

ん〜・・・
でもね・・・

120分以上あって、やってることは拷問シーンだけ。

延々とこれでもかぁ〜っこれでもか〜っと
拷問に耐えるイエスの姿。

すべての罪を代わりに受け、イエスは赦して愛する
イエスが受けた拷問は我々の罪である

そういうことが念頭にあってのシーンなんだろうケド。

あんまりキリスト教に詳しくない蛍風には
なんで2時間以上も拷問見せられなくっちゃいけないのさ、と
ちょっとウンザリ気分。

イエスの受難を見せる、そのことに関しては成功だろうけど
作品全体としては
『キング・オブ・キングス』や『偉大なる生涯の物語』の方が
断然面白いと思った作品。
2001年・米
監督/ロバート・ドーンヘルム
出演/ハナ・ゴードン・テイラー

======================
ナチスによるユダヤ人迫害の中
アンネ・フランク一家とペーターの家族は
迫害を逃れるため、隠れ家で生活することに・・・
=================================

1959年製作ジョージ・スティーブンスの『アンネの日記』は
子供の頃に観た。
劇団民藝かなにかの舞台も観た。

本作品がこれらのものと違う点は
屋根裏部屋に隠れる前の生活、
そしてゲシュタポに見つかったその後のアンネが描かれている点。

隠れ家に移る前のアンネは活発で夢多き少女だった。
多少自己顕示欲が過ぎる部分も感じられるが
この年頃の多感な少年少女にはありがちなことであろう。

姉のマルゴーに比べていつも子供扱いされるアンネ。
1日も早く「大人」になりたいと思う。
映画スターに憧れたり、
まだしたことのない「キス」について
思いをめぐらす。

活発でハツラツとした少女が時代の波によって
息を潜めての隠れ家生活。

どんなにか自由を渇望したことだろう・・・。

そして無情にも隠れ家が発見されてしまう。

アンネ達は収容所に送られ、男女に分けられてしまう。

今回初めて知ったのだが、
ナチスからの出頭命令に従って収容所に送られた者達と
アンネ達のように命令に逆らって、
逮捕されて送られて来た者とでは待遇が違ったようだ。

命令に逆らったアンネ達が収監された房は
不衛生で食事もロクに与えられず、重労働に就かされた。
そして死を待つのだ。
極悪な環境にも必死で耐えるアンネ。

ある日、鉄条網の向う側に収容されている友人と再会を果たす。
友人一家は命令に従い出頭し、現在は捕虜交換待ちをしている。
彼女達には赤十字からの支援食料も配給されている。

「食べ物をちょうだい!」
短く刈られた頭にボロボロでしらみだらけの服
痩せこけて眼だけがギロギロとするアンネ

そんな変わり果てたアンネに
友人は食料を鉄条網の向う側から投げ入れる。
しかし、無情にも投げ入れられた食料は
他の囚人に横取りされてしまう

「返してよ!返してよ!」
アンネの悲痛な声だけが響き渡る。
皆、今日一日を生きるために必死なのだ。

結局オットー・フランクしか生き延びることが出来なかった。
あと少し持ちこたえれば、彼女達は生きて解放されたであろう。
ホントにあとちょっとだった・・・。

父オットーは第1次大戦に参加したドイツ軍の将校だった。
もし、命令に従って出頭していたならば、
待遇の良い収容所に収監され、
家族の運命も違ったものになっていたかもしれない。

以前の作品と比べて、隠れ家での緊張の連続の生活の描写が
物足りない感じがするが
隠れ家の前、そしてその後を描いた点に
かなり新鮮な印象を受けた作品。

それにしても父オットー役のベン・キングズレー。
インド人から宇宙人までいろいろ演じてるなぁ〜。
何にでも見える顔なんだろうか・・・?(笑)
1982年・米
監督/ケヴィン&ピアース・ラファティ
   ジェーン・ローダー

=====================
1940〜50年代の原爆に関する
アメリカのニュースフィルムと
アメリカ政府製作した広報フィルムで構成された作品
=================================

マイケル・ムーアが師と仰ぐ監督のラファティ兄弟は
ブッシュ大統領のいとこなんだそうな・・・。

いかにして原爆を保有する正当性を延々と語るフィルム。
攻撃されないためには、強くあらねばならない。

でも原爆って何?
それはスゴイ破壊力さ

放射能って何?
それはあまり気にすることないものさ

うむむ〜・・・

ごく普通の軍服に放射能測定バッチを胸に着け
原爆実験に向かう兵士達。

実験で気をつけることは
1 爆発
2 熱風
3 放射能


だけど放射能は見えないし臭わないから分からないだろうが
3つのうちでは一番大した問題じゃない

そう説明する上官

ビキニ環礁で行なわれた水爆実験。
風向きが変わって放射能の灰が飛び散った島民の映像にも
放射能による怪我は一時的なもので心配ないと語る

ムーアの『華氏911』だったか
『元祖!アホでマヌケ・・』だったかにも
収録されていたカメのアニメーションも収録されている。

ピカッとなったらすぐに隠れる!

いや・・原爆がピカッとなったらもう手遅れだと思うんだけど・・・。

ソビエトも核を保有し、核戦争の危険性が生じると
核シェルター付きの家が登場することになる。

シェルターには
先に入っている家族を守るために武器は必要だと語る。

え〜・・・
確かにそうかもしれないけど
そんなんで、もし日本が攻撃された場合
本当にアメリカは助けてくれるんだろうか・・?

政府によるプロパガンダフィルム。
確かにこれだけを観れば、
核は安全で強力な武器に思えるかも知れない。
放射能だって大したことないんだ、政府が言ってるもん・・・って。

現代の日本人の蛍風から見ればそら恐ろしいことだ。

それは原爆や放射能に対する間違った報道のことだけじゃない。
このフィルムを観て核に対する誤った意識を植え付けられる
恐ろしさでもある。

一番印象的だったのは広島長崎に原爆が投下され
作戦が成功したと国民に語る大統領の顔。
鼻がふくらんで、本当に嬉しそうな顔してた・・・。

戦争ってなんだろう?
それは「土地と命の交換」と『硫黄島の砂』では語られていたが
命と交換するべき土地を放射能で汚染してしまう核兵器。
後には何が残るというのだろうか・・・。

ノーテンキな音楽と可愛らしいカメのアニメ
それがかえってとてつもなく恐ろしく感じられた作品。
2003年・米
監督/ガス・ヴァン・サント
出演/ジョン・ロビンソン

=====================
オレゴン州のとある高校。
酔っぱらいの父のせいで遅刻しそうな少年。
写真部員の少年。
容貌にコンプレックスを持っている少女。
様々な生徒の通う高校で、
2人の生徒が銃を無差別に乱射する・・・
=================================

コロンバイン高校銃乱射事件をモチーフにした作品。
本作は史上初のカンヌ・パルムドールと監督賞をW受賞した。
生徒役はすべてオーディションで選ばれた高校生。

はっきりとした主役はいない。
悪役・ヒーローもいない。
登場人物達が、それぞれ深く関わることもない。
また、彼等の心情も深くは分からない。

すべてが淡々と、あたかもその高校の
一生徒になったかのように傍観させられるだけ。


何が起こったのか?
なぜ起きたのか?
彼等は何を感じたのか?


すべては謎。はっきりとした結論は出されていない。

あるのは淡々としたごくありふれた日常と
予想もしなかった惨劇。

すべてがうつろで虚しい世界。

実際の事件・事故をモチーフにした作品は多いが
これほどドラマらしいドラマの形をとらずに
かえって底無しの絶望感を抱かせるアプローチは珍しい。

世界中を震撼させた衝撃の事件を再び考えさせられた作品。
2004年・米
監督/マイケル・ムーア
出演/マイケル・ムーア

======================
2001年9月11日。
アメリカで同時多発テロが発生した。
以前からテロの危険性がささやかれていたにも関わらず
ブッシュ大統領が対策を講じなかったためだとする主張する
ムーア監督による「反ブッシュ」作品
=================================

カンヌ映画祭でパルムドールを受賞した作品。

マイケル・ムーアの作品が受賞と知った時
とても意外な感じがした。

ほら、この人の作品って
猪突猛進!嫌がらせパワー炸裂の毒のある笑いだから

マイケル・ムーアだし、賞も獲ったから観ようと思ったんだけど・・・

ん〜・・・
なんか・・・

ケーブルTVの『アホでマヌケな・・』のような遊びがない。
強烈なブラックユーモアが影を潜めている。

ハリウッドの職人や、反ブッシュ勢力によって
いかにもまっとうな、ただのプロパガンダ作品になってしまっている。

資料映像を使っての編集が多く、
他の作品のようにムーア自身の突撃取材がほとんど見られず
そのことによって、独特の毒のある笑いが
完全になくなってしまっている。

それにしても本作品はかなり多くの劇場で公開していたような・・・。
蛍風も劇場で観ようかとも思っていたが、
これって、劇場の大きなスクリーンで
観るような作品じゃないな・・・。
NHKとか民放の深夜に放送されるようなドキュメンタリーの
テイスト。

『ボーリング〜』も良かったし
『アホでマヌケ〜』も好きな作品だったが
本作品は残念ながら期待していたような作品ではなかった。

マイケル・ムーアはハチャメチャにやれる
ケーブルTVのほうが似合っているのかもしれない・・・。
2004年・米
監督/ウォルフガング・ペーターゼン
出演/ブラッド・ピット

======================
スパルタとトロイが和平を結ぶが、
スパルタの王妃ヘレンと恋に落ちた
トロイの王子パリスは自分の国に帰国する際、
彼女を一緒に連れてきてしまった。
こうしてトロイ戦争が始まるのだった・・・
================================

勇者アキレス役にブラッド・ピット!
これがもうため息がでるほど「美しい」
青い青い海をバックに、均整のとれた身体とまばゆいブロンド!

ブラピといえば、その美しさと反対に、
汚れた感じの役を好むことが多いだけに、
本作の生きた彫刻のようなブラピの美しさには、
惚れ惚れするばかりである。

『リバーランズ〜』や『ジョー・ブラック〜』のような美しさもいいが
こういう鍛え上げた肉体を持つ彫刻のような美しさも良いもんだ。
あ〜寿命が延びるようだよ、ありがたや、ありがたや〜(笑)

たしかブラピは40歳近くかな?とてもそんな歳には見えないが、
40歳近くの勇者ってのもいかがなものか?
よくよく考えるとヘンな気が・・・(笑)
イメージ的に勇者ってのは18〜20歳前半くらいかと・・・。

トロイ、ギリシャそれぞれの事情が描かれているため
どちらの事情も納得できる作りとなっているが、
個人的にはやはりブラピのギリシャ側を応援してしまう。
それにオデッセウス役のショーン・ビーンもいるしね。

これに対しトロイ側はといえば、戦争のきっかけをつくった側だし、
王様が『カリギュラ』のピーター・オトゥールだし・・・(笑)

CGで人を増やしてみました〜って感じの画面に
苦笑することもあったが、
今も昔もボンボンのすることは、たいして変わりはないと納得。

ブラピの美しさを堪能しつつ、歴史も理解できて
ちょっとインテリさんな気分も味わえるスペクタクル作品。


個人的にはブラピ&ショーン・ビーンのシーンが
もっと多ければ良かったのだけれど・・・。
2003年・米
監督/アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ
出演/ショーン・ペン

======================
クリスティーナの夫と娘二人は
ひき逃げによって死亡してしまう。
夫の心臓は数学教師ポールに移植された。
クリスティーナはポールに
ひき逃げ犯ジャックを殺してと頼むのだった・・・。
=================================

重い・・重い作品。

夫と娘を亡くしたクリスティーナ役にナオミ・ワッツ。
心臓を移植されたポール役がショーン・ペン。
ひき逃げをしてしまったジャック役がベニチオ・デル・トロ。

刑務所から出所したジャックは会心し
深い信仰心を持ち、家族と暮らそうとする。
しかし前科者の彼に世間は冷たかった。
そして事故を起こしてしまう・・・。

ひき逃げを告白したジャックに
彼の妻は家族のために事故は忘れてと言う。

今度こそ家族と幸せになろうと思っていたジャックは
神に裏切られた、俺が事故を起こすように神に選ばれたと嘆く。

心臓病で余命わずかなポールは移植するしか助かる道はない。
自暴自棄になっていた彼に移植のチャンスがやってきた。

突然の事故で夫と娘を亡くしたクリスティーナ。
悲しみのあまり、ドラッグに手をだす・・・。

うがが〜・・・。
まったく繋がりのない3人の生活が
それも時間軸がバラバラに挿入されるので、観ていて混乱する。

チンピラにしかみえないショーン・ペンが数学者??
そのことに気をとられていたから余計ワケが分からない状態(笑)

しかし、バラバラな時間軸で挿入された個々の事柄が
ラスト近くに怒涛のように解明される。

夫の命を奪われた妻
そのことで命を長らえた男
それを与えた男


1つの不幸な事故が引き寄せた3人の数奇な運命。

むむむ〜、重い・・・。
テーマ及び構成からいっても
気軽に簡単に観るべきではない作品だった・・・。

ちょいとばかし疲れました・・・。
1952年・米
監督/ジーン・ケリー/スタンリー・ドーネン
出演/ジーン・ケリー

======================
ドンはハリウッドの映画スター。
共演のリナとは宣伝部の意向で
恋人同士かのように振舞っているが、
彼女のうぬぼれと悪声に辟易としていた。
そんな時、トーキー映画が作られることになるが
問題はリナの悪声だ。
そこで、コーラスガールのキャシーの声を
吹き替えにして・・・
=================================

『ユー・ガット・サーブド』同様に
こちらもダンスが見所の作品。
いや、ダンスだけじゃなく、歌の素晴らしい。
いやいや、ストーリー展開も楽しい。

ダンスが含まれる作品としては世代的に
『フラッシュ・ダンス』
『ダーティ・ダンシング』
『フットルース』の蛍風。

1952年製作の本作品のダンスは、
少々クラシックと感じる部分もあるが
2003年製作の『ユー・ガット・・』よりは、感覚に合う。(笑)

ジーン・ケリーの身のこなしは、
軽やかで、スゴイこともあっさりとやってのける。
観ているだけでこちらもウキウキと軽やかな気分になる。
加えてダンスに「品」が感じられる。
当時40歳くらいだろうか?
それであのダンスは素晴らしい!

ストーリーもサイレントからトーキーに移り変わる転換期を
ユーモアたっぷりに描き、
サイレント映画の人気女優と美声を持つ新人女優の対比など
「時代の転換」を意識させられる。

華麗な歌とダンス、
痛快でユーモアたっぷりのストーリー。
もちろんロマンスだってある。


観終わってステップ(もどき)を踏む自分がいた(笑)
楽しくって元気があって、痛快で華麗。
楽しめました。

1 2 3 4 5 6 7 8 9