2005年・米
出演/ウェントワース・ミラー

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兄リンカーンを脱獄させるため
マイケルが練りに練った脱獄計画だったが
脱出ルートがふさがれてしまい・・・
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前回7巻までしかリリースされず
なんでちゃっちゃっと一気にリリースしないのよ!と憤るあまり
裏切られたような気分をず〜っと引きずっていた。
しかし第2シーズンがリリースされ始めたことだし
そろそろ観ておくか・・と選んだ作品。

7巻・第13話目のおさらいでもしてくれるのかと思いきや、
フツーに第14話がはじまる。

全身タトゥーで準備万端で刑務所にやってきたマイケルだが
予期せぬ出来事が重なり、計画変更の連続。
・・・なんのための準備だったのかと、ついツッコミをいれたくなってしまう(笑)

脱獄仲間や女医サラのフォックスリバー刑務所にやってくるまでの
背景が描かれていたのが嬉しい。
ティーバック、哀しいなぁ・・・

ティーバック、ますます気になる蛍風。
演じるロバート・ネッパーの身のこなしが好きなのか
吹き替えの若本規夫の声が好きなのか
多分、両方すきなんだろうな(笑)

塀の外に出たということでは、一応は区切りの良い終わり方だが
やはりシーズン2に繋げるカタチ。
シーズン3まであるらしいから、まだまだ楽しみはたっぷりあるのだろう。

プリズン・ブレイク・・日本語だと「牢破り」
やっぱり「牢破り」ってタイトルのほうが個人的には好きなんだけどなぁ(笑)
牢破りした後の今後のシーズンでも、
タイトルはやはり「プリズン・ブレイク」。
いや、なんとくなくちょっと思っただけ(笑)

少し前にトゥイーナー役のレイン・ギャリソン
死亡者をだす自動車事故を起こしたって記事があったけど
今後のシーズンには出演するのかな?
ホントにプリズン入りして、
「お前トゥイーナーだろ?」って苛められたりしないのかな?
2002年・仏/伊/独
監督/ジャコモ・バティアート
出演/ステファノ・アコルシ
   ティエリー・レルミット

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フランス大使ベルニスを助けたことから
彼の養子になったカサノバ。
しかしベルニスの愛人エレナを愛してしまい・・・
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ベニスに赴任したフランス大使ベルニスと知り合うが
彼の愛人エレナをそうとは知らず愛してしまったカサノバ。
それが原因でベルニスに裏切られ幽閉されてしまう。
なんとか脱獄しフランスに向かったカサノバは
ベルニスとポンパドゥール夫人の勢力争いに関わっていく・・・。

TV版ということもあり、お色気シーンは少ない。
ステファノ・アコルシが若々しい魅力でカサノバを好演。

色事の話というより心から信頼していたベルニスへの復讐劇といった感じ。
ポンパドゥール夫人とベルニスの王宮での勢力争いがおこり
カサノバはポンパドゥール夫人につき、
ベルニスの手札であるシャーロットに近づく・・・。

ベニスの美しい風景
フランス王宮のきらびやかさ
美青年ステファノ・アコルシ


なかなか目によろしい作品(笑)

TVドラマなだけに「やらし〜部分」は無く
復讐と政治権力に色恋をブレンドした観やすい作品。

2006年・米
監督/オリバー・ストーン
出演/ニコラス・ケイジ

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2001年9月11日。ワールド・トレード・センターに
2機の飛行機が激突し、警察官のジョンは救出に向かうが
突然ビルが崩壊し、生き埋めになってしまう・・・
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陰謀説が囁かれる9.11
それをオリバー・ストーンが監督するんだから、
何をみても「これは陰謀だ!」という作品かと思ってたんだけど・・・(笑)

事件の裏側はもちろんのことオリバー・ストーン得意の陰謀節はまったく無し。
純粋に生き埋めになったニコラス・ケイジ扮するジョン・マクローリンと
ウィル・ヒメノの救出劇。

生き埋めになって救助を待つってお話だから
暗い画面の中、身動きできず横になっているニコたちの会話。
たまに画面が明るくなると、憔悴する家族の不安。

奇跡の生還を果たした2人の実話をもとにした作品のため
娯楽作品ではなく、事実の再確認って感じ。

奇跡・・・
沢山の人々が犠牲になったあの場所で、
生還できた2人はまさに奇跡なのかもしれないが
奇跡を起こしたのは、危険を顧みず救助にあたった人々の勇気である。

淡々と進むストーリー。事実とはそんなものかも知れない。
じりじりと時間だけを感じる。
それは長かったり、短かったり。

ただね〜
陰謀やドラマチックな展開を描かないのであれば
監督がオリバー・ストーンでなくても良かったし
寝てるだけなら主演はニコじゃなくても良かったとも思う。
もうちょっとマイナーな役者なら逆にリアリティを感じたとも思う。

イメージしていたのとは違う作品で
暗闇のなか「うぉうぉ」言ってるだけの印象。
これはこれでいいのだけれど、
派手なものが観たかった気分には合わなかった作品。
2006年・英
監督/トム・クレッグ
出演/ショーン・ビーン

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ワーテルローの戦いから2年後。
退役していたシャープだが、
インドのカンディ・ラオが氾濫を起こし
情報収集していたハーパーが行方不明と知り
ウェリントンの命のもとインドへと向かう・・・
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すってきよ ステキよ 素敵よ シャープ♪

シャープ役のショーン・ビーンが、またもやた〜っぷりと観られる作品。

シャープはね、やはり緑のライフル部隊の制服が似合いますのぉ〜
そして吹き替えは てらそままさき!
ショーンの声は、てらそま氏が一番好きだな〜

ハーパーやウェリントンなど、前シリーズの面々が登場するのも嬉しい。
退役し、もう若造ではないシャープだが、そのワイルドな魅力は健在!
敵の悪女に迫られても「こうして欲しいんだろっ」と荒々しいキス。
ひゃふぅ〜ん♪アタシもして〜♪(笑)

剣さばきも、馬上の姿も前シリーズと変わらぬカッコよさ!

もともと吹き替えで観ることがほとんどの蛍風だが、
シャープシリーズはとくに吹き替えが素晴らしい!

日本語音声で日本語字幕付でいつも観るのだが、
このシリーズは吹き替えの脚本が特に上手いと感じる。
微妙な言い回しとか、会話のセンスとか。
もちろんボイスキャストの演技もGOOD!

本作品はスペシャル版なのだろうか?
またシリーズ化してくれないかなぁ・・・!

カッコよくて素敵なシャープ
男女問わず夢中になるシリーズ。

男だったらぜひ一度このシリーズを観て欲しい。
観れば男っぷりが2割増しになりますぜい(笑)
1954年・米
監督/デルマー・デイビス
出演/ヴィクター・マチュア

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イエスが最後に着ていた衣に
不死の力があると考えたカリギュラは
その衣を探し出すように命じる。
衣を持っていたディミトリアスだが、衣は隠したものの
捕らえられ、闘士養成所に収容されてしまう・・・
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『聖衣』の続編。
前作のラスト、マーセラスとダイアナが処刑へと歩くシーンから物語は始まる。

なんとか聖衣を隠したディミトリアスだが、
そのガタイの良さから闘士養成所に収容されてしまう。

闘士(グラディエーター)は、相手を殺さなくてはいけない。
そうでなければ、自分が殺される。
しかしディミトリアスはキリスト教徒。
「殺すなかれ」の教えを守らねばならない・・・。

前作『聖衣』を観たのは、実は本作品を観たかったから。
キャストは前作と同じなので、とても観やすい。

筋肉隆々のディミトリアス役がヴィクター・マチュア
捕らえられたディミトリアスをネチネチ苛めたり誘惑するイシスの巫女・メッサリーナ。
メッサリーナを演じるスーザン・ヘイワードの傲慢で野心満々の対極にあるのが
ディミトリアスに想いをよせる可憐で素朴なルシア。

ペテロとともにキリストの教えを説いていたディミトリアスだが
ルシアが闘士たちにレイプされそうになり挙句に死んでしまったことで
神を信じることをやめる。
信仰をやめた途端、人妻メッサリーナと酒を飲みうっふんあっはん乳繰り合い

前作と比べると格段に人間臭さいっぱいのストーリー!(笑)

養成所の所長ストラボ役でアーネスト・ボーグナインが出演!
ボーグナインおやっさんが出てきたときは若〜いっ!
思わず歓声をあげてしまった(笑)

ボーグナインおやっさんは出番が少ないものの
鞭をビシ〜ッビシ〜ッ振り回し迫力満点、存在感超特大!

カリギュラ役のジェイ・ロビンソンは前作の時も思ったが
ペントハウス製作のマルコム・マクダウェルの『カリギュラ』と比べると
残虐というより底意地の悪い、ちっちゃい男って感じなんだよね・・・。
もっとも、あの『カリギュラ』は特異な作品なんだけど・・・ありゃすごかった(笑)
(詳しくは2004年7月19日の日記)

ま、そんなこんなで死んだと思っていたルシアは実は生きていて
ディミトリアスは神に感謝し、またキリスト教徒に戻ったってお話。

筋肉隆々のグラディエーター達
トラちゃんとのデスマッチ
腰をくねらせた踊り子
いろんな意味で人間味あふれる登場人物
そしてアーネスト・ボーグナインおやっさん!


最後には神の偉大さと信仰の素晴らしさを説いているものの
前作に比べると宗教色よりも娯楽が強く
キリスト教徒でもない蛍風にも楽しめた作品。
1953年・米
監督/ヘンリー・コスター
出演/リチャード・バートン

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護民官のマーセラスは、
皇帝の息子カリギュラの不興をかい
エルサレムでの任を命じられる。
エルサレムでイエスの処刑をおこなったマーセラスだが、
イエスが着ていた衣に触れた瞬間、
罪悪感に苛まれるようになる・・・
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横長のシネマスコープで作られた記念すべき一作目

奴隷市でギリシャ人ディミトリアスを競りかったことで
カリギュラに目をつけられてしまったマーセラス。
ローマから遠く離れたエルサレムに左遷されてしまう。

エルサレムでは、イエスが救世主として人々に崇められていて
ローマはイエスを危険人物として処刑することに。

恋人ダイアナのとりなしで、ローマに戻れることになったマーセラスだが
最初で最後の仕事としてイエスの処刑を行うことになる。

ディミトリアスは、イエスを見たときから感じるものがあり
マーセラスに処刑を行わないよう頼むが、
マーセラスにはそんな権限もなければその気もなし。

かくてゴルゴダの丘で処刑は行われ、悲嘆にくれる人々。
磔にされたイエスの足元から、
イエスが最後に来ていた衣を拾い上げるディミトリアス。

処刑の後、急な雷雨にあったマーセラスは、
ディミトリアスがもっていたその衣を身に着けると、
途端に罪悪感が芽生え、精神を病んでしまう。

ローマに戻っても、いっこうに症状がよくならないマーセラスを見たチベリウス帝は
その呪いの衣をローマを探し出すよう命じる。

衣を探すマーセラスだが、キリスト教徒になったディミトリアスや人々から
キリストの愛について説かれるうちに、信仰に目覚める。

しかしローマではカリギュラが即位し、
マーセラスとダイアナは反逆者として処刑されることに・・・

マーセラスとダイアナが処刑場に向かうラストシーン、
歩く2人の背景がいつしか青空になる。
処刑されるのではない、神の国にいくのだということか?

キリスト教徒じゃない蛍風には、よく分からないけど宗教に殉じるってのは、
宗教は違うけど今の自爆テロも、同じ気持ちなのかな?

横長画面を意識した広々とした宮殿
殺伐と荒涼としたゴルゴダの丘
ツルツルピカピカの床
作品全体に漂う荘厳な雰囲気


記念すべきシネマスコープ第一作目にかける
20世紀フォックスの並々ならぬ意気込みが感じられる!(笑)


マーセラス役のリチャード・バートンがこなれた演技をみせ
ダイアナ役のジーン・シモンズが清楚な美しさをみせる

ジーン・シモンズは『ローマの休日』と本作品のどちらに出演するか迷ったそうな。
そう言われれば、オードリー・ヘップバーンに通じる魅力がある女優だね。

娯楽的要素といえば、ローマ女性の色彩鮮やかな衣装くらい。
全体にお堅い雰囲気で、
シネマスコープで荘厳な宗教作品作りましたって感じなのかな?
1988年・仏
監督/ブリュノ・ニュイッテン
出演/イザベル・アジャーニ

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彫刻家を目指すカミーユは、ロダンの弟子となる。
互いの才能を認め合い、いつしか愛に変わるが、
それはカミーユの破滅の始まりだった・・・
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富と名声を手にしたオーギュスト・ロダン。
次から次へとモデルの女性と関係を持つ。
それでいて内縁の妻には頭が上がらない。

まだ女性の社会的地位が確立していなかったこの頃。
カミーユはロダンの才能を認められ、
助手としてロダンの作品制作に携わる。
そしてロダンと愛し合うようになり妊娠するが、
ロダンは内縁の妻と別れようとはしなかった。

失意と怒りでロダンのもとを飛び出し製作に没頭するカミーユだが、
世間は彼女をロダンの愛人としか評価しなかった・・・。

人気彫刻家で勢いのあるロダン役がジェラール・ドパルデュー
愛も才能も捧げつくしたカミーユ役がイザベル・アジャーニ

互いの才能に触発され惹かれあう2人が
並んで進むことができなくなったきっかけは
カミーユには自分の存在すべてを賭けたこと
しかし一方には些細なことでしかなかった

愛が憎悪に
いとおしさが疎ましさに

その瞬間は不意にやってくる


愛が強ければ強いほど
才能に恵まれていればいるほど
全身全霊で人を愛したカミーユに残ったものは
ロダンの愛人というレッテルと精神の崩壊だった。

妄想にとりつかれ、心を病むカミーユを演じる
イザベル・アジャーニの鬼気迫る表情に圧倒される。
美人なだけに、うおぉぉーって髪を振り乱して土をこねる様は
恐ろしいものがある(笑)

もしロダンと出会わなければカミーユの人生はどうなっていたのだろう?

才能に恵まれること
全身全霊で人を愛すること
一見すれば、素晴らしいことに思えるが
その裏には、恐ろしさもあるということか?

蛍風のような凡人には、「並」の人生で充分満足です・・・(笑)
2004年・スペイン/伊/英/ルクセンブルグ/米
監督/マイク・バーカー
出演/スカーレット・ヨハンソン
   ヘレン・ハント

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1930年。
イタリアのアマルフィに夫とバカンスにやってきたメグ。
そこで数々の浮名を流すアーリン夫人と出会うが、
夫が彼女と密かに会っていると知り・・・
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結婚して1年の真面目で貞淑な妻メグ。
数々の男性遍歴でスキャンダルの絶えないアーリン夫人。

対照的なこの2人をとりまく男たち。

1人の男だけに愛を捧げる女
数々の男を虜にしながらも、愛を逃してきた女

メグ役のスカーレット・ヨハンソン
貞淑なメグを瑞々しい美しさで好演。

しかし注目すべきはアーリン夫人役のヘレン・ハントだろう。
奔放な愛に生きながらも、
不倫相手の妻たちからの攻撃すらも呑み込む女のプライド・生き様。
心の隅に寂しさを隠し、大胆なドレスでも品を失わない魅力。

普通に考えれば、若いスカーレットの方が有利なのだが
ヘレン・ハントの深みのある演技の前には年齢など関係ない。

ヘレン・ハントだからこそ、
女性に嫌われるアーリン夫人も反感を持たず、
それどころか彼女に同調して観てしまう。

原作はオスカー・ワイルド。
「悪い女は厄介、良い女は退屈」等、
辛口のユーモアあふれる言葉たち。

そしてラスト・・・。
女の生き様、強さ、弱さ
すべてを表現したヘレン・ハント。

一級品の絵画のような美しイタリアの風景
魅力的なキャスト
人間の弱さと強さ
真実の愛とそのカタチ


93分という時間の時間のわりに
人間ドラマがぎゅぎゅっと凝縮された見ごたえのあった作品。
良い作品ですな。
ダーリントン卿役のスティーヴン・キャンベル=モアも蛍風好みでしたし・・・(笑)
2005年・露/伊/仏/スイス
監督/アレクサンドル・ソクーロフ
出演/イッセー尾形

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敗戦が色濃くなった日本。
天皇ヒロヒトは
戦争を止めることができなかったことに苦悩していた。
そして終戦。
マッカーサーとの会見に臨んだヒロヒトは・・・
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劇場公開時、かなり話題になった作品。
終戦間際から終戦後の混乱期の昭和天皇を描いた作品。
しかもロシア人監督の手によるもの。

これはなかなか興味深いなと思って選んだ作品。

ん・・んんっ・・んんんっ?!

これは・・・
日本を舞台にし、日本人の役者が演じているが
中身はロシア映画だ・・・!

独特の緩やかな(もっさりとした)けだるいテンポ
おゲージュツ性を匂わす作り
ロシアバレエ団の舞台背景のような二重橋の風景


東京空襲や原爆など「外」の世界は一切説明がなく
役者の会話で「時間」を知ることになる。
歴史を把握して観ないと、何が起きたのか分からなくなりそうだ。
集中して頭をフル回転しなければ、ついていけなくなりそうだ。

イッセー尾形の演技は素晴らしい。
天皇ゆえの孤独と使命
穏やかさと心の強さ

淡々とではあるが、次第に物語にぐいぐい引き込まれていく

まぁ、いかんせんテンポが・・・
「観るぞ〜」と気合をもって望まないとロシアテンポに潰されてしまう。
仕事帰りにビール飲みながら観る作品をお探しのお客様にはすすめられないな(笑)

悪くはないが興味深い作品ってとこかな?
それにしてもマッカーサー役は
『マッカーサー』のグレゴリー・ペックほどではなくても
もう少し似た役者をキャスティングできなかったんだろうか・・?(笑)
2006年・米
監督/リー・スコット
出演/ジェフ・デントン

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ブッシュ大統領に提出された「9/11委員会レポート」。
物語の形態をとっていないにも関わらず
全米でベストセラーとなったこの報告書を映画化。
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9/11commission reportをもとに作られた作品。
服役囚などを除いて仮名。

これがレポートをどこまで忠実に描いているのか分からないが
作品の出来はまさに報告書。
出来事が淡々と綴られていく。
そこにはドラマチックな要素や、感情は一切ない。


9.11テロの手がかりを事前に見つけながらも
FBI、司法省など多数の機関の連携がとれず
結果、防ぐことができなかったあの事件。

それぞれの機関が、独立し確固たる地位と権力を持つがゆえ
連携して事に当たれなかった。
一つ一つのピースをそれぞれ手にしながらも
テロ事件にまで結び付けれなかった。

組織が大きいと融通が利かなくなり、横の繋がりが希薄になる。
それじゃいけないよね・・・。

縦と横、縦横無尽に風通しを良くしないと
何事も難しいのだと思った。

「なるほどね〜、こんなことがあったんだ〜」と
改めて9.11を考えた作品。

それにしても最近9.11関連の作品が多くリリースされるようになったぁ。
やっと語れるようになったのか?
それとも流行なんだろうか・・・?
2006年・米
監督/ポール・グリーングラス
出演/ベッキー・ロンドン

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2001年9月11日。同時テロ発生。
ユナイテッド93便も、テロリストにハイジャックされるが
乗客たちの勇気あり抵抗により、テロを阻止するも・・・
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本年度第79回アカデミー賞編集賞ノミネート作品。

乗客たちが団結しテロリストに抵抗して
唯一、目的地に突っ込むのを阻止したユナイテッド93便。
その機内で何が起こっていたのかを想像して描かれた作品。

当時、TVで貿易センタービルに飛行機が墜落したニュースを聞いたとき
低空飛行の操縦ミスの事故かしら、と思った。
その後2機目も突っ込み、「これはただごとではない」と
恐ろしく思ったことを思い出した。

次々とハイジャックされていく機体。

管制センターの困惑・混乱・緊張。
機内の恐怖・絶望・勇気。


不安と緊張のなか、かすかな望みと勇気をふりしぼって抵抗する乗客。

ユナイテッド93については、
軍のミサイルによって撃墜されたという説もささやかれているようだが、
乗員乗客、すべての命が犠牲になったことだけは真実だ。

特典として犠牲者すべてのプロフィールが収録されている。
その中に日本人大学生がいたことを初めて知った。

スター級のキャストは出演していないが、
それがかえって画面に緊張感と生々しさを映す。


命の重さを感じさせられた作品
なかなか良い作品だと思うんだけどな・・・。
2001年・米
出演/トム・ウェリング
   クリスティン・クルック
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アメリカの小さな田舎町スモールビルに隕石群が落下した。
町は多大な被害を受け、ケント夫妻も被害を受けるが
小さな男の子と出会い、養子に迎える。
クラークと名づけられたその男の子は
不思議なパワーの持ち主で・・・
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スーパーマンの青春時代を描いた作品。

真面目なケント夫妻のもと、素直ないい子に育ったクラーク。
平凡な暮らしを望む夫妻は、クラークの特別なパワーを周囲に隠していた。
そのクラークも高校生になり・・・

クラーク役のトム・ウェリング
映画版クラークのクリストファー・リーブを
若く甘い感じにするとこうなるんだろうなぁ・・と違和感のないルックス。
真面目で清潔な感じの好青年。

隕石の影響で不思議なパワーを持った者が、歪んだ欲望のために変化し
それをクラークが止めるワケだが、
スーパーマンがまだ高校生の青春真っ盛り!な舞台設定のため、
起こる事件は、ご近所感覚(笑)

たいていの場合、犯人は同じ高校に通う生徒だったりする。
こんな小さな田舎町で、大事件が次々おきても町の人間は割と冷静(笑)

犯人の変化する動機も高校生らしく、なにやら可愛らしい(笑)

太ってバカにされた女子生徒が、
パワーを手にいれ美しいスレンダー美女に大変身〜!

レックス・ルーサーに叶わぬ恋心を持つ妹に代わり、
透明人間になった兄がストーカー行為。

生徒会長選で、ライバルを次々蜂を使って襲わせる女子生徒


まぁ、高校生らしい悩みがね、事件のモトなんですな(笑)

後に敵となるレックス・ルーサーとの友情を深め
自分のパワーや交友関係に悩む若きクラーク。

映画版にからむエピソードもちらっとあったりもする。
クラークの母親が映画版『スーパーマン?』のラナ役アネット・オトゥール

『スーパーマン』シリーズというより
青春ものにスーパーマンの味付けをした
そんな印象を受けた作品。まあまあ面白いですな。
2002年・米
監督/ジョン・ダラガン

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チャールズ・ブコウスキーの生き様を
本人へのインタビューやショーン・ペンなど
親しい人々が語る・・・
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詩人で作家で
飲んだくれの女たらしの愛すべきロクデナシ
チャールズ・ブコウスキー!


アメリカ文学といえばスタインベックとかヘミングウェイ。
そのぐらいの認識しかなかった頃にブコウスキーの作品に出会い、衝撃を受けた。
今から20年くらい前のこと。

ウブな小娘だった私は、彼の文章にギョッとしながらも
猥雑な中に見え隠れする純粋なきらめきに心をわしづかみされた。

猥雑で
自堕落で
あけすけで

だけど

淋しがりやで
素直で
いとおしい


余計な飾りなどない、心の叫びを綴るブコウスキー
他人にどう思われようが、気にしない。
人は上品な仮面をつけているが、心の奥底はブコウスキーなのだ。
それゆえ彼の言葉に、そしてその裏に潜むものにハッとさせられる。

でもなんで今頃リリースされたんだろ?
日本でも何年かに一度ちょっとしたブームになっていたが
今またブコウスキーが話題になっているのかしらん?
ブコウスキーファンとしては嬉しいけど。

でも全作品読んでいるワケじゃない。
本棚にはあるけど読んでいない作品もある。
だって全部読んでしまったら、もう新しいものは読めないと思うと・・・
ブコウスキーがまだ生きていたら次々と読んでいただろう。

ブコウスキーの作品はいくつか映画化されているが
個人的には映像で観せられるよりも、活字のほうがハッとさせられるな。

蛍風の考えるブコウスキーの読み方は

真夏の炎天下、顔が隠れる程度のほんの小さな日陰の地べたに座り
なまぬるい瓶ビールをラッパ飲みする


あるいは

凍えるような真冬、暖房なしの薄暗い部屋で
赤く冷たい指先をさすり、身を小さくしながら
紙袋に入ったままの瓶ビールをラッパ飲み


いや〜、あたしゃアルコールが苦手ですけどね(笑)

むか〜し、気分だけでも味わいたくて
真冬に暖房つけず毛布に包まって膝を抱え
ウーロン茶の紙パックをストローでちゅーちゅーやりながら
「くそったれ!少年時代」読んだんですけどね、
トイレにばかり行きたくなって雰囲気がでないばかりか、
おまけに足の指がしもやけになってしまいましたわ(笑)

自堕落でロクデナシ
真面目で信念の人

相反するものを心に持ち
飾らない言葉を人々に投げかける

それがブコウスキー


『バーフライ』とか観るよりも
本作品を観たほうがブコウスキーの世界が分かると思う
ミッキー・ロークにゃ悪いけどね(笑)
2003年・発売

MCハマーのベストDVD
な、懐かしい・・・(笑)
MCハマーさん、なんかの映画みていた時に
ギャグにされていたけど一世を風靡したハマーさんも、
時が経てば本国でも
笑いのネタにされてしまってるのかしらん?

『アダムス・ファミリー』に使われたAddams’Groove
アニメ『おぼっちゃまくん』のエンディング(だったかな?)に使われた曲など
懐かしすぎて、こっぱずかしくなってしまう(笑)

当時のハマーさんはノリノリ♪
ジェームズ・ブラウンクィーン・ラティファなんかも出演。
もちろんAddams’Grooveは、映画のシーンが再現。
クリスティーナ・リッチ、今観ると幼くてカワイイ!
ラウル・ジュリアかっこいい!

最近のファッションと比べると、
衣装がギラギラのキランキラン派手!ゴージャス!
肩パットと腰がダボッとしたパンツに時代を感じる。
OH!懐かしのバブル時代!我が青春よ!(笑)

今考えると、MCハマーさんはマイケル・ジャクソン系なのかな?
ダンサブルで派手でノリノリで。

若い人にはどう感じるか分からないケド
蛍風世代には、懐かしさいっぱいで、思わず何度も観てしまう。
実際、若い人には見向きもされず
レンタルする年代は蛍風世代ばかりのようです・・・(笑)
2005年・英
監督/ローレンス・ダンモア
出演/ジョニー・デップ
   サマンサ・モートン

======================
1660年代のイギリス。
ロチェスター伯爵は、作家・詩人としても才能があり
女性関係も派手。
しかし女優エリザベスの才能をただ1人見抜き、
彼女に演技指導するのだった・・・。
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ロチェスター伯爵役がジョニー・デップ

酒と女にどっぷりの放蕩詩人ロチェスター。
王の権威も神さえも恐れぬその放埓ぶり。

ともすれば嫌味でエロエロになりがちなこの役を
ジョニー・デップは見事に魅力的で切なく熱演。

どんなにいやらしい言葉でも、この人の口から出るとちっともいやらしくない。
それどころか、色香と狂気に彩られた魅力でメロメロになってしまう(笑)
こういう現象は、
かつて『ナインハーフ』で一世を風靡したミッキ・ローク状態だな。
いやらしいことがいやらしくなく、それが危険な魅力となる。

フリルやレースたっぷりのコスチューム劇。
好みをいえば、デップの顔立ちが頬かな?エラかな?
四角っぽく角ばっているのが、ちょっと気になったかな。
『インタビュー・ウィズ。ヴァンパイア』のトム・クルーズみたいなのが
蛍風の中での「お貴族様」の顔なんだけど、
これはもう好みなのでどうしようもない(笑)

もともと国王役のジョン・マルコヴィッチが
舞台でロチェスター役を演じていたそうな。
マルコヴィッチのロチェスターも観てみたかったな・・・。

才能がありながらも淫らで放蕩、
それゆえに病に侵されて精神も肉体も滅びかかったとき
ロチェスターがとった行動とは・・・。

なかなか面白かったデス。
やっぱりジョニー・デップは、何をやらせても上手い役者だね〜!
2004年・米
監督/チャールズ・マクドゥーガル他
出演/テリー・ハッチャー

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郊外の閑静な住宅街・ウィステリア通り。
一見平和そのものの街だが、
メアリー・アリスの自殺をきっかけに
人々の秘密が暴かれていく・・・
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これは面白い!!

メアリー・アリスが突然自殺してしまい
彼女と仲の良かった4人は動揺する。

家事を完璧にこなすブリー
元キャリアウーマンで4人の子供の育児におわれるリネット
夫の浮気で離婚したスーザン
元モデルで裕福な夫を持つガブリエル

平和な住宅街だが、人々はそれぞれ人には言えない秘密を抱えていた。

主婦の本音バクハツで、『SATC』の主婦版かと思いきや
隣人トラブルや殺人、謎の人物といったミステリー要素が加わり
ぐいぐいと物語に引き込まれていく。

ミステリー要素は深刻に煮詰めず、長期(回)に渡っているので
暗くなりすぎず、主婦の日常が楽しめる(笑)

「一見幸せそうなお隣さんにも秘密がある」
・・・そんな微妙なリアル感が人気の一つかもしれない。

それにしても登場する主婦あるいは女性たちは、
みなバイタリティにあふれ魅力的。
反対に男性陣は、なんだか気の毒になってくる・・・(笑)

ポールは悪い奴かと思っていたら、実は良い人だったし
バン・デ・カンプさんは、完璧な妻を持ちながら・・と憤慨したが
ラストには「なんて良い夫なんだろう!」とため息ついたり・・・。

ブリーたち4人の何らかの部分は、自分に当てはまる部分があると思う。
スーザンのそそっかしさだったり、ブリーの完璧主義だったり。
誰もが何かしらの部分に共感するのではないだろうか?

親近感と微妙なリアル感、そしてバイタリティとユーモア。
殺人事件というミステリー要素を加え、見事なまでに釘付けにされた作品

2005年・米
監督/クリス・コロンバス
出演/トレイシー・トムス
   ロザリオ・ドーソン

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1980年代末のNY。
アーティストを夢見る青年達の恋や深刻な悩みを描く・・・
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冒頭から心にズンと響く素晴らしい歌!

1980年代末を舞台にしているだけあって
エイズや同性愛など、その頃「旬」なテーマがあふれている。

大抵の場合、舞台の映画化といえば、
舞台を想像できる作りなのに対して
本作品は、初めこそ舞台を意識させるが、それ以降は微塵も感じさせない。
特にマークとロジャーが室内から紙を燃やし、窓から投げ捨てるシーン。
付近の住人たちも、窓から燃えている紙を投げ捨て
さながら革命、内戦状態のような迫力のあるシーンは素晴らしい。

舞台は観たことがないが、舞台ではこれをどうやって表現しているのだろう?
まったく想像できない!
それ以外にも地下鉄のシーンも素晴らしい。

冒頭のキャストが整列して歌い上げるシーンがあるからこそ
ああ、これは舞台の映画化なんだ、と意識させられる。
これは見事な演出だと思う。

同じ時期にリリースされた『プロデューサーズ』よりは
一般的に観やすいミュージカルっぽいと感じた。

曲がGOOD
歌も素晴らしい
ダンスも良い
キャストだって良い
加えて演出が素晴らしい


いいですね〜
気に入りました!

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tkr様
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おぉっ!東京国際映画祭、ドレスコードは無かったのですか!

普段からセレモニーなんて、そんな華やかな場所とは無縁の蛍風、
ものすごっっっく悩みましたよ(笑)

ウチの相方が代わりに行った人にどうだったと聞いたら
「なんだか周りがお偉いさん(っぽい人)ばかりで落ち着かなかった」とのこと。
うぉぉぉ、場違いな格好してそんな状況だったら
小心者の蛍風はいたたまれなくて気が遠くなっていたことでしょう(笑)

でもいつかは行ってみたいと思います。
そんな世慣れたア〜バンな大人の女になりたいです(笑)

情報ありがとうございました!
1973年・伊
監督/リリアーナ・カヴァーニ
出演/シャーロット・ランブリング
   ダーク・ボガード

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かつてナチス親衛隊員だったマックスは
ホテルのフロント係としてひっそりと暮らしていた。
ある日、有名な指揮者の妻ルチアに会う。
彼女はかつてマックスがゲットーで弄んだユダヤ人だった・・・。
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1957年の冬のウィーン。
ナチス親衛隊だったマックスは、身を隠すようにひっそりと暮らしていた。
そこへ、かつてゲットーで性の奴隷として弄んだルチアと再会する。

ルチアは夫とともにウィーンを去ろうとするが、
夫は仕事でルチアを残し1人ウィーンを離れてしまう。

マックスを避けようとするルチアだが、
ひとたびマックスに触れられると、官能の渦に流されていくのだった。

しかしマックスの仲間は、自分達がナチス親衛隊だったと知っているルチアを
邪魔に思うのだった・・・。

う〜む・・・。
ナチ親衛隊のマックス、その美貌ゆえ性の奴隷として弄ばれたルチア。
忘れたい過去、消し去りたい過去のはずなのに、
体はマックスのことを覚えていて、離れられなくなる。

支配する側と支配される側
倒錯した歪んだ愛は、本物だったのか?


2人が最後に選んだ道は、異常な状況下で結ばれた絆が
本質的なものだったということなのか?

それとも現実に即応できず、身を偽ることに疲れた過去への逃避なのか?

マックスとルチアは
嵐の中で抗うこともできないように、
歪んだ倒錯的な関係に身を委ねていく・・・。

息を潜め影のように暮らすマックスに、
ルチアはかつての自分を重ね合わせたのかもしれない。

愛と欲望と憎悪と哀れみ
ルチアの心は、さまざまな感情がぶつかりあう愛の嵐なのだろう。

世の中には安らぎや優しさだけの愛ではなく
憎悪と絶望と狂気の中にも愛が存在するのかもしれない


愛のカタチは深い・・・な。
2005年・米
監督/デビッド・ミッキー・エバンス
出演/マックス・ロイド・ジョーンズ

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空き地で野球を楽しむ子供たち。
しかしその隣には、伝説の猛犬がいた・・・
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『サンドロット 僕らがいた夏』の続編。

ディスクにThe Sandlot2 と書いてあるのを見て
初めて続編だと気づいた(笑)

とはいえ、前作を見ていなくても大丈夫。
前作での猛犬との闘いエピソードがチョロチョロ挿入されている。

猛犬が隣にいる空き地での出来事という設定だけが一緒で
違う子供たちのひと夏のちょっとした冒険話。

それにしてもまだアメリカには野球ができるほどの空き地が存在するんだね。
東京じゃ無理だわさ・・・。

「わるわる探犬隊」という邦題のわりには
ゴリこと猛犬ゴリアテとの勝負がメインではない。
空き地を舞台に、野球を通して子供たちのひと夏の出来事を描いているにすぎない。
蛍風はワンコ盛りだくさんの作品かと思ったら、
ゴリアテぐらいしかでてこなかった(笑)

しかしながらこの邦題はとてもキャッチーだ。
実際蛍風も、この邦題に惹かれて選んだ作品(笑)
ストーリー的には原題の『The Sandlot2 』がピッタリなんだけど・・・。

子供らしい想像力は、大人には思いつかない伝説と冒険を生み出す。
友情とほのかな恋心、学校では体験し得ない夏休みの出来事。
まぁ、子供が見るには丁度良い作品、かな?
2005年・米
監督/スーザン・ストローマン
出演/ネイサン・レイン
   マシュー・ブロデリック

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失敗作続きで落ち目のプロデューサー・マックスと
プロデューサーを夢見る会計士レオは、
一晩で打ち切りになるような失敗作のほうが
儲かるということに気づき、最低の舞台を作ろうとする・・・
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冒頭から黄金期のMGMミュージカルを彷彿とさせる
豪華できらびやかなシーン!

最低の舞台を作り大もうけするつもりが、
逆に大評判となってしまいオロオロする2人(笑)

レオ役のマシュー・ブロデリック
マックス役のネイサン・レイン
どちらも甲乙つけがたい素晴らしい演技とダンス&歌

134分あるが、長くは感じない。
だいたいミュージカルは台詞を歌と踊りで表現するから
普通の作品よりは長くなるのは当然だ(笑)

それにしてもマシュー・ブロデリックは久しぶりに観たような気がする・・・。

華やかで煌びやかで、ユーモアたっぷり。
これぞエンターテインメント!といった作品

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