2004年・米
監督/ジョン・タートルトープ
出演/ニコラス・ケイジ

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莫大な財宝を約300年前フリーメイソンが
アメリカに秘密裏に持ち込み
隠したという伝説を信じ
先祖代々に渡り、財宝の行方を追っていたゲイツ。
そしてついにその手がかりを発見するが
それは独立宣言書の裏に書かれてあり・・・
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お宝探しのアドベンチャー作品。
先祖代々お宝を探すゲイツは
考古学界からは変人一族と冷たい目で見られていた。

末裔のベンはやっと財宝をありかを示す手がかりを見つけるが
それはまた新たな謎を解く鍵でしかない。

なんていうかRPGみたいね。
なかなか財宝にたどり着けない(笑)

決定的な手がかりが
独立宣言書の裏に隠されていることを知ったベン。

しかし国民の宝、独立宣言書。
簡単に拝借することもできず、手にとることも出来ない。
どうしようかなと迷っていると・・・

独立宣言書がアメリカ人にとって
とても崇高なものなのだと改めて感じさせられた作品。
同時に大昔の財宝といっても、所詮歴史の浅いアメリカは
頑張ってもせいぜい独立戦争までしかさかのぼれないかと・・・。

ブラッカイマー製作らしく、
謎解きと敵の妨害が波のようにノンストップで展開する様は
さすが娯楽のなんたるかを分かっているな、と感心させられる。

気楽に観れる
お宝探し冒険アドベンチャー娯楽作

2001年・米
監督/ティム・T・カニンガム
出演/ミシェル・フェアバンクス
   マリア・ジョーンズ

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裕福な家庭に生まれ、
勉強・弁論なんでもござれの
「スーパーオタク」と呼ばれるブリトニー。
かたや男顔負けの運動神経で
スポーツ万能の「スーパーガール」と呼ばれるアリー。
大親友の2人だが、同じ男の子を好きになったことから
双方容赦ないバトルへとなだれ込むのだった・・・
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女子高生ロボット戦争〜〜〜?!

女子高生が出てきて学園もので
しかもロボットあり!!!


こりゃかなりのバカチンかと期待していたのだが・・・(笑)

成績優秀の優等生「スーパーオタク」ことブリトニー。
運動神経バツグン、とりわけアメフトのスター選手
「スーパーガール」ことアリー。

フツーの生徒達からはミョ〜に浮いた存在の2人。
しかし2人は大親友〜♪
今日も周りからは理解されないけど、
互いに相手のことは誰よりも理解できる
そんな仲良しのおフタリさん。

しかし、ハンサムな転校生がやってきたことから
事態は急展開。
学校中の女の子が転校生に夢中になり
ブリトニーとアリーも例にもれず、彼のことが好きに・・・!

かくしてスーパーオタクとスーパーガールの
互いに自分の持てる力を注ぎ込んでの
容赦ない戦いが幕をあけるのだった・・・。

バカチン映画というよりも
青春ドラマといったほうが近い。

それまで男の子には見向きもせずに
ひたすら己の趣味である勉強やスポーツばかりの2人が
転校生が現われたことで、
メイクやファッションに気を配るようになる。

それがスーパーオタクVSスーパーガールの戦いになるから
ロボットがでてくるだけのこと。

しかしロボットっていっても1シーンしかでてこない!
それも1台だけ(笑)


『女子高生ロボット戦争』ってタイトルつけるぐらいだから
スパロボ同志の戦いを想像していたのに・・・
またアルバトロスに騙された〜(笑)

しかもスーパーガールの一撃で
あっけなく壊れてしまうロボット(笑)


ご自慢のロボットを壊されたブリトニー。
ピンチかと思いきや、
ネットだか本だかで読んで習得した格闘技を披露。
しかも場所は学校の屋上!(笑)

ストーリー上では、
ブリトニーの格闘技は、なかなかの腕前のようだが、
はっきり言って、へっぴり腰で弱々しいパンチ(笑)

学校の屋上でタイマン勝負をするブリトニーとアリー。
そして闘っているうちに、仲直りする2人であった。

わはは〜、青春学園ドラマの王道じゃないか〜(笑)

タイトルの割りには1台しかでてこないロボット
しかもあっけなく壊される。
どう贔屓目に見ても弱っちいパンチのブリトニー。
たっぷりと青春ドラマの要素を盛り込み、
学園とロボットという不釣合いなものを融合させ
これまたトンデモな笑いを誘おうとしているのは分かる。

・・・分かるが、結局のところ
一風変わった青春ドラマでしかない作品。

同じアルバトロスでも『チアリーダー忍者』のほうが
確信犯的で好きだな〜・・・。

少なくとも蛍風には、バカチンとは程遠い
フツーの青春モノでしかなかった作品。
あくまでも蛍風には・・だけどね(笑)
2003年・米
監督/トニー・ジグリオ
出演/ウィリアム・H・メイシー

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米国潜水艦を撃沈したUボート艦長は
周囲の反対を押しきって、
米国乗組員を捕虜とした。
しかし補給をたたれ、さらに米国乗組員が持ちこんだ伝染病で
乗組員が次々と感染し・・・
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米国潜水艦ソードフィッシュは、
独軍潜水艦Uボートに撃沈され生き残った乗組員は捕虜となる。

互いに憎み合う両国の兵士たち
そして米国乗組員が持ちこんだ伝染病で
次々と感染者が続出する艦内。
さらに追い討ちをかけるように
補給船が撃沈され、食料や武器の物資が断たれたUボート。

乗組員が足りない
武器も足りない
自力で祖国に帰れる燃料もない


まさにどうにもならない状況。
弱り目に祟り目ですな。

そこで艦長のヨナス・ヘルトは重大な決断をするのだった

それは捕虜の米国乗組員に協力してもらって
艦を動かすこと・・・。


当然、米国駆逐艦からは狙われる。
裏切り者として独軍潜水艦からも狙われる。
手持ちの魚雷はたった1発だけ。

ぎりぎりの極限状態の中、
軍人として、人間として決断を迫られる艦長ヨナス。
ヨナス役のティル・シュヴァイガーがキリリとした
尊厳をもった艦長を熱演。
そんな艦長をサポートする米国艦チーフのトラバース。
トラバース役のメイシーさんが、寡黙ではあるが、
頼れるチーフ役をこれまた熱演。
トーマス・クレッチマンもなかなか良い演技を披露。

「潜水艦モノにハズレなし」
本作品もこの言葉がピタリと当てはまる。


それにしても、決断を迫られるトップってのは
ツライな〜・・・大変だな〜・・・。
艦長の命令を部署に伝令する中間の位置ってのが
一番ラクだよな〜・・そんなことを思った作品(笑)
1998年・米
監督/エドワード・ズウィック
出演/デンゼル・ワシントン

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テロリストがバスジャックをし
事件解決のためハバードが捜査の指揮をとるが
多くの犠牲者をだしてしまう。
犯人グループを追うハバードの前にCIAがあらわれ・・・
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9.11以降なにかとひきあいに出された作品。

う〜む・・・
確かにあの事件以前に観たならば
それなりの迫力と緊張感をもって最後まで観れたかもしれないが
事件後、初めてこの作品を観た蛍風には
有名キャストが出演のちょっと渋めだが
なんでもアリのB級に近い作品の印象を受けてしまう。

それほど現実に起こったあの事件は衝撃的だった。
ハリウッドの俊英たちが頭をひねっても
考えつかなかったような手段、そして「画」。

デンゼルさんは相変わらず手堅い演技を披露しているが
ブルース・ウィリスの役所がいまひとつピタッときてないような・・・
別にブルースじゃなくてもいいような役。
どちらかといえば、ジェームズ・コバーンとか
クリント・イーストウッドあたりが似合いそうな役だったなぁ・・・。

9.11を念頭において観てしまうと
ふ〜んってな感想。
逆にあの事件とは切り離してみれば
それなりにハラハラドキドキ楽しめたかもしれないが・・・。
2004年・米
監督/ティム・ストーリー
出演/クィーン・ラティファ
   ジミー・ファロン

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念願のタクシーの免許を取り
改造車でNYを走りまわるベル。
ある日、クルマの運転が下手な刑事
ウォッシュバーンを乗せた彼女は
捜査に関わっていくことになる・・・
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ベッソンの『TAXi』シリーズのハリウッドリメイク版。

フランス版との違いは
凄腕ドライバーの前職がバイクからマウンテンバイク
タイトルの『TAXi』のiが大文字になった

そんな小さな違いはあるものの
やはり『TAXi』シリーズとしての面白さはある。

とくに単純にリメイクしたのではなく、
ドライバーをタフな女性に置き換えたのはお見事!

強盗団もハリウッドらしくゴージャスな美人達で彩りを添えている。
オリジナルに比べると、多少、大味で繊細に欠ける部分があるが
ラティファ演じるベルとジミー演じるウォッシュバーンの
2人の友情が男女の違いを超え、自然に描かれているのに好感。

フランス版の良さを壊すことなく
新たにセクシー&ゴージャスな要素を加えたハリウッドらしい作品


スピード感があって楽しめました。
1990年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/アル・パチーノ

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マイケル率いるファミリーが勢力を拡大し
より大きくより強いものになっていた。
しかしそれとは逆にマイケルの心は孤独を感じていた。
マフィアの世界と決別し、ファミリーを合法的ビジネス集団に
転換しようとするマイケルだが内部抗争が起きてしまう・・・
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前作から16年後に作られ、キャストも続投。

マイケルのアル・パチーノ。
ふ、老けた・・・

いや最近、見慣れた顔なのだが
?、?と続けて見るとパチーノの若い頃の顔がインプットされていて
老いたパチーノの風貌は淋しさを感じてしまう。

タリア・シャイア
ケ、ケバくなった・・・

ケバいただのオバちゃんになっていた・・・。
彼女はろぉっきぃぃぃぃーー!と叫んでいたころが
1番華だったのかもしれない。

ブリジット・フォンダが出演していた。
1作目からのキャストが老いる中で
彼女はフレッシュな魅力を画面に振りまいていた。
かわいいなぁ〜ブリジット!

ストーリーは犯罪集団から合法的ビジネス企業に
転換しようと考えるマイケルだが、
そのことがかえって、内部抗争を引き起こしてしまうというもの。

マイケルが老いて悶々としている代わりに
アンディ・ガルシア演じる甥ヴィンセントが
血気盛んに動きまわる。
ヴィンセントはソニーの息子という設定なので
血の気が多く荒っぽいところは父親ゆずりということなのだろう。

このヴィンセントと恋におちるマイケルの娘メアリー役が
コッポラの愛娘ソフィア・コッポラ。
当初はこの役にウィノナ・ライダーが考えられていた。

アンディ・ガルシアにしろライダーにしろ
当時人気が盛りあがっていた2人だったなぁ・・・


残念ながら本作品は全2作に比べるとあまりワクワクしない。

個人的にガルシアとソフィアの恋話なぞより
いかにして旧体制の反発をかわし
ファミリーを合法組織へと変えるのかに
ポイントをしぼって欲しかった。

それでもラストは良かった。

人間、若いころは必死になって行動するし、できる。
しかし老いてくると様々なしがらみや
見たくないところまで見えてしまう。

1人の人生にはドラマが詰まっている。
しかし、自然の時の流れの中では、それは些細なことなのだ


1作目からのキャストの老いを見せつけられ
人生枯れたような気分を味わった作品(笑)
1974年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/アル・パチーノ
   ロバート・デ・ニーロ

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亡き父ビト・コルレオーネの後を継ぎ
ファミリーをまとめるマイケル。
ファミリーをより強大にするためカジノの利権を狙うが
同時に自分に近い人間に裏切りにもあうことになる・・・
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キャストも前作に引き続いて出演。

ファミリーをより強大なものにするために
マイケルはカジノの利権を狙うことにする。
ファミリーを守るためより強くなろうとするマイケルだが
皮肉なことに自分に近い人間の裏切り、そして
別れにつながるのだった・・・。

マイケルのストーリーと併行して
父ビト・コルレオーネがシシリーからアメリカに移り住み
いかにしてファミリーを築いていったかが描かれる。

これが混乱するかと思いきや
脚本がいいのか編集が上手いのか
交互に描かれることで、世代を超えた苦悩と
マイケルの行動は自分で気づかないうちに
父の意思で動かされている印象を与える。

冒険ともいえるこの演出は見事に成功したといえるだろう。

裏切りものは身内でも処罰する

このファミリーを守るために、この苦渋の決断を下したマイケル。
権力を持つこと、責任を持つことの孤独があふれる。

ところでDVDにはコッポラの音声解説が収録されている。
普通ならどのようにこのシーンを撮ったかなど
製作秘話が語られるものだが
製作されてかなり年月が経っているせいか
解説というよりパラマウントや
ロバート・エヴァンズへの愚痴が収録(笑)


その内容だがエヴァンズの『くたばれ!ハリウッド』とは
微妙に食い違いがあるのが面白い。
さ〜て、どっちがホントなのかしらん(笑)

前作と同じキャストが引き続き出演したことが嬉しい。
たまに続編が違うキャストの場合があるが、
これは続けて見た場合に違和感があってガッカリする。

1作目同様に20数年ぶりに観たが
覚えているのは窓越しに湖畔を見つめるマイケルだけだった。
・・・それってラストしか覚えていなかったってことだったんだ(笑)

マイケル役のアル・パチーノも良かったが
若き日のビトを演じたロバート・デ・ニーロがものすごくカッコイイ!

裏切り、孤独、絶望が漂う中
男の転換期を叙情的に描いたドラマチックな作品


PART?も傑作ですな。
1972年・米
監督/フランシス・F・コッポラ
出演/マーロン・ブランド
   アル・パチーノ

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シシリーからアメリカに移住してきたコルレオーネ。
ファミリーのドンとして地位を築き上げた彼だが
敵対するファミリーに襲撃され、
三男のマイケルは、ファミリーの危機を救うべく
敵のボスを殺すのだった。
こうして堅気の道を進もうとしていたマイケルは
ファミリーの仕事に関わることになる・・・
=================================

子供の頃、この作品を観た時は
暴力的でなにが面白いのか分からなかった。

それにあの音楽
♪タラリ〜ラリラリ・・って暴走族が鳴らしてたし
いいイメージを持っていなかった(笑)

ただ長くて結婚式のシーンと
若妻が自動車ごと爆破されるシーンしか覚えてなかった。

今回改めて観直したら20数年前(笑)には分からなかった
この作品の素晴らしさを知ることに!
これは『仁義なき戦い』と同じパターンだ。
子供には分からない複雑で深いものが描かれていた作品だった。

三男坊マイケル役のアル・パチーノ

ああ、そういえば
アル・パチーノは若い頃こんな顔してたっけ!(笑)

確かにハンサムだったなぁ〜
今じゃ顔が長く成長したような・・・(笑)

ジェームズ・カーンはあまり変わらずに
年を重ねたって感じだなぁ〜

初期の頃のマフィアは、町の相談役みたいなカタチで
こまごまとしたトラブルの解決をしていた。
それが時代の変化とともに組織もトラブルも大きくなり
今のマフィアというカタチになった。
これは『仁義なき〜』のヤクザもそうだったなぁ〜。

巨大化し犯罪も凶悪化する中で
ファミリーの絆を大切に思うようになる。

子供の頃には単なる暴力映画としか思わなかったが
これほど深く壮大なものが流れる作品だったとは!

名作の名に相応しい作品。
シビレました!

1998年・米
監督/J・トッド・アンダーソン
出演/マイケル・ラバポート

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いじめられっこのエドワードは
強くなるためにレスリングを習い始めた。
成長した彼は昼はインターンの整体師、
夜はプロレスラー・ホネツギマンとして資金を貯め
父の経営する薬局の前に、カイロプラティックを開業することに。
しかし、何者かが父の薬局を襲撃し・・・
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イーサン・コーエンが脚本を手がけた作品。

いや〜・・・
やっぱり変ですわ・・・(笑)

どこがって、
そりゃ何もかもがクセモノ、変ですわ(笑)

薬こそが万能だと思う父に対して
健康な体は完璧な背骨からと考えるエドワード。
父の反対を押し切って整体師となる。

自分の医院を開業するのが夢のエドワードは
昼はインターンとして安月給で働き、
夜はホネツギマンとしてプロレスのリングに立つのだった。

薬剤師の父と整体師の息子の
それぞれの仕事に関する口論は笑える。

それにしても整体師のプロレスラーって一体・・・(笑)
よくぞ、こんなアイデアを思いついたものだ!

父の薬局を襲う悪役スティックス&ドライバーのキャラも
ものすごくヘン

身障者のボスとプレスリーもどきの手下。

整体師のプロレスラーの本領発揮で
身障者スティックスはエドワードと闘って
背骨がまっすぐになり、歩けるようになってしまうのだ(笑)

それにしてもハンディキャップを持った人を
笑いのネタにしてしまうことに
大丈夫かしらん?と心配してしまうのだが、
作品全体を通して、ミョーなブラックな笑いが
ギュギュッと詰まっている。

なんかヘン」なことを
突き詰めたその度胸とアイデアはご立派。

爆笑、また爆笑という笑いではなく、
ドキッとするようなブラックな笑い。

好き嫌いがはっきり分かれそうな作品。
ま、こういう類の作品が嫌いな人は
初めからレンタルなんかしないだろうケド(笑)
2004年・米
監督/マイケル・マン
出演/トム・クルーズ
   ジェイミー・フォックス

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理想通りの完璧なリムジンサービスの
会社を設立する夢を持ちながら
つなぎの仕事としてタクシー運転手をするマックス。
ある晩ヴィンセントと名乗る男を乗せた。
ヴィンセントは高額のチップを条件に
一晩貸し切りにしてくれと申し出る・・・
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タクシー運転手マックスがある晩乗せた客ヴィンセントは
凄腕の殺し屋だった。

マックスの計画は、友人に会うと偽って
マックスにタクシーを運転させ、一晩で5人殺すこと。

しかし、一人目の殺人で、マックスに正体がバレてしまう。

ヴィンセントの巻き添え(コラテラル)となったマックスは
殺しに行くと分かっていながらタクシーを運転しなければならない・・・。

トムトムが初の悪役!
それがウリになっている作品だが、
これはマックス役のジェイミー・フォックスの印象が強烈な作品。

能書きの多い殺し屋に気に入られちゃった不幸なタクシー運転手。
正体がバレた時点で、マックスも殺せばいいと思うのだが
その後も運転を続けさせるヴィンセント。

余程マックスのことを気にいっちゃったんだろう(笑)

マックスのピンチも救ったりもする。
しかしそれはマックスの財布を盗んだゴロツキを射殺するという
マックスが望みもしない方法だったが・・・。

夜の道路が美しい。
そして音楽が素晴らしい。

最近の映画に多い年中、指を下に向けて歌ってるラップじゃなくて
夜の静けさとムードを醸し出す音楽。
いいね〜、サントラ欲しくなっちゃいそうだ。

色恋などなく、男同士の奇妙な縁
まったく違う境遇、状況下におかれた2人
その心の奥底に見え隠れする友情ともシンパシーともいえる感情

舞台がLAだと忘れてしまうほどの
30年くらい前に流行ったニューヨーク派の
アメリカンニューシネマのような作品。
いや〜、こういう作品久しぶりに観たよ・・・。

さすが監督マイケル・マン!
マイケル・マンらしい骨太で重厚な男同士の作品

満足しました。
2004年・米
監督/ジョセフ・カーン
出演/マーティン・ヘンダーソン

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ドラッグの密売の濡れ衣をきせられ、
タイに逃亡していたフォードが故郷に戻ってきた。
しかし、そんな彼を待ちうけていたのは
殺人の濡れ衣だった・・・
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バイク版『ワイルド・スピード』とか『トリプルX』とか
呼ばれる作品。

ということで、凝ったストーリーなんぞありません。
ひたすらバイクで走る!走る!走る!

カーブ続きの山道、列車の上だろうと中だろうと
ひたすらバイクで走ります。

青少年をターゲットとしているのか
彼等がカッコイイ〜と思うことのオンパレード。

無実の罪に問われ海外で逃亡
危険を承知で帰ってきた理由は「愛する女」
見事なバイクの走りっぷり
信頼できる仲間
敵対するグループのリーダーとの和解
ナイスバディな女の子たち
警察とのカーチェイス


そうそう女の子達の闘いも含まれてましたな。
バイクに乗ったまま闘うのだが、
前輪を持ち上げて相手にアタックする姿は
カンガルーのボクシングみたいなんだけど・・
これってカッコイイのかしらん?(笑)

個人的にはラストのCGを多用したY2Kのバイクシーンよりも
仲間たちと峠を走るシーンのほうがシンプルで好み。

バイクのスピード同様にあれよという間に進むストーリーらしきもの。
シンプルなストーリーがそのスピードを可能なものにしている。
バイク少年の夢や希望が詰まったスピード感あふれる作品、
っていうところかな・・・・?
2004年・米
監督/ロバート・ハーマン
出演/トム・セレック

======================
連合国最高司令官アイゼンハワーは
ノルマンディー上陸作戦を決行するかどうか
悩んでいた。
天候の悪化を考慮すると、空挺師団の7割が犠牲になる。
「殺戮」とも呼べるこの犠牲を払ってまで
決行するべきかどうか悩むアイゼンハワーだった・・・
=================================

史上最大の作戦とも呼ばれるノルマンディー上陸作戦。
連合国とて一枚岩ではなく、
戦後を睨んで各国の思惑が交錯していた。

「1つの作戦につき、司令官は1人」と進言するアイゼンハワー。

すべての指令権を掌握できなければ、
この大きな作戦は成功できない。

すべての指令権を掌握すること、
これは作戦のすべての責任を負うことでもある


悪天候が予想される中、作戦を実行すれば
囮の空挺師団の7割が犠牲になる計算。

しかし、作戦の時期を逸すれば
将来、もっと甚大な犠牲を払うことになる。

最高司令官であるアイゼンハワーは
苦渋の決断を迫られるのだった。

権力を持つことは決断すること、責任を負うこと、
そしてそれは孤独である。

戦争モノだが戦闘シーンはない。
史上最大の作戦を前にしたアイゼンハワーの苦悩を描いた作品。
アイゼンハワー役がトム・セレック。
初めは『ミスター・ベースボール』のトム・セレックが??と
半信半疑だったが、
強い信念の人・アイゼンハワーを重厚に演じているのにビックリした。

戦争モノは年配の方に人気のジャンル。
日本語吹き替え版があればもっと良かったのだが・・・
1966年・伊
監督/フランク・シャノン
出演/ロバート・ウェッバー

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腕利きの殺し屋クリントは引退を決意し
最後の殺しを見事やり遂げるが
組織の裏切り者の暗殺を依頼される。
いったんは断ったクリントだが、家族を殺され
依頼を受けることにする・・・
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凄腕の殺し屋クリント
スコープ付きのライフルで。
ターゲットをビルの屋上から狙う

屋上から新聞紙を落とし、風まで計算にいれる
冷静かつ緻密な計算仕事に
警察もどこから狙撃されたか判明できないほどの
凄腕の殺し屋

そんなクリントも引退を決意するのだが
組織の裏切り者に兄を殺され、
いったんは断った裏切り者の殺しの依頼を受ける。

一匹狼のクリントだったが
組織からトニー・ロベロという若いアシスタントをつけることが
依頼の条件だった。

ロベロとともに裏切り者を追い詰めていくクリントだったが・・・

ロベロ役のフランコ・ネロ目当てで選んだ作品だったけど
ネロは若いアシスタントということで
あまり活躍はしないのだが、ちょっと残念だったが、
ハードボイルドでやるせない大人の男の雰囲気
そして哀愁漂う作品!


何よりもクリントという寡黙な殺し屋役さながら
ロバート・ウェッバーが華はないものの
堅実で実に味のある演技を披露している。

それをさらに味わいぶかいものにする見事な音楽!

かっこいいね〜、シビレました!
2002年・米
監督/グレゴリー・ジラス
出演/ラリー・ケイシー

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結婚を3ヵ月後に控えたデイビッドのもとに
冒険仲間がやってきて独身最後の冒険を持ちかける。
場所はインドのシャンカリ洞窟。
しかしそこには、巨大な生物が生息していた・・・
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テンタクルズといえば
ジョン・ヒューストンの巨大蛸の作品をまっさきに思い浮かべるが
本作品は蛸ではなく、巨大ムカデ。
原題は「Centipede !」
それが何故に「テンタクルズ」って邦題なんだ???

物語は結婚を3ヶ月に控えたデイビッド達が
独身さよならパーティーを冒険旅行しようぜ!と
昔の冒険仲間が計画を持ちかけ、
アメリカからはるばるインドまで洞窟探検に行く。

目的地インド・シャンカリ洞窟は、
実は汚染物質の不法投棄が行なわれており、
その影響で毒性のムカデちゃんが大きく大きく成長していた。

そんなことは知らないデイビッド達。
やっほ〜うほほ〜と洞窟内の竪穴に降下し、
地底でやったぜ〜冒険達成だぜ〜と喜んでいる時に
なぜか都合よく地震のようなものが起こり、
インド人ガイドと一行6人は洞窟に閉じ込められてしまう。

そんなピンチの中でもデイビッドは元彼女のセーラが
気になったり、セーラの現BFがデイビッドに見せつけるように
セーラにベタベタしたりと、
そんなことに気をとられてる場合じゃないと、
ツッコミをいれたくなるような愛憎劇らしきものが展開する。

洞窟に閉じ込められ、出口を探す一行だが、
1人、また1人と巨大ムカデちゃんに襲われていく。

地上では警察が数日前に行方不明になった学生を捜しに
洞窟にやってきて、無線で生存者に呼びかける。
洞窟内では、誰も持っていない無線の音が
次第に近づいてくる。
無線の音はムカデちゃんの腹から聞こえていたのだった。

そんなワケで、なんだか都合よくムカデちゃんを退治して
無線をゲット。
警察の誘導で地上を目指す一行でした・・・。

まあ、都合良く(?)いろんなことが起きて、
そして解決していく。
インドの巨大ムカデちゃんに襲われるアメリカ人の話だが、
これがね〜どうもビミョ〜なのよね・・・

おいおいってツッコミいれるほどバカチンじゃないし、
かといって「スペクタクル・パニック大傑作!」てワケでもない


ムカデちゃんがあまり全貌を現さないのが良かったのか
適度にハラハラできる。
しかし、所詮は巨大ムカデから逃げる生き物パニックなので
ムカデちゃんがぶぉぉぉ〜とでてくると
やはり笑ってしまう。

ビミョーに良くできた作品ゆえに
笑っていいのか、真剣に観ていいのか困ってしまう。
バカチンでも傑作でもないので、扱いに困ってしまう作品。
2004年・米
監督/アーネスト・R・ディッカーソン
出演/DMX
   マイケル・イーリー

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ボスを出しぬき
ドラッグを持ち逃げしたキング・デイビッドが
人生をやり直すために戻ってきた。
しかし、彼はキングに怨みを持つマイクに殺されてしまう。
偶然その場に居合わせ、
キングを病院まで運んだ白人ジャーナリスト・ポールは
キングの車を遺産として譲りうけた。
その中に彼の人生を語る録音テープがあり・・・
=================================

思いっきりワイルドでハードでワルな気分になりたくて選んだ作品。

物語はキングの最後と
録音テープに残された彼の人生が交差して進む。

ドラッグを持ち逃げしたキングは、
LAでディーラーとして成功を収める。
しかし本気で惚れたワニータに、
「あなたとは遊び」と言われた彼は彼女をヘロイン中毒にし、
彼なしでは生きていけないようにした。

悪態をつきながらも、
ヘロイン目当てで体をさしだすワニータに
キングは喜びを覚える。
「彼女に必要とされているんだ!」

屈折したこの愛も、ワニータの一言で関係が変わる。
「警察に行くわよ」

この禁句を口にしたワニータは、その日みた夕陽が最後となる。
キングは、過去に同じように禁句をいった女と同じ手段を
ワニータにとったのだ。

その過去の女とは・・・

このキングという男、ホント最低の男なのだ。
女をドラッグで自分から離れられない体にし、
邪魔になると、あっさりと捨てる。
どんなに愛した女でも、
自分の身を守るためなら冷酷な手段をとるのだ。

そのくせ、銃で撃たれると
のたれ死にはイヤだ、そばにいてくれ
息子には強い戦士だったと伝えてくれ

自分勝手で最後の瞬間までミエをはる(笑)

最低だ、現実的に考えれば最低の男だが、
これがとても魅力的に描かれている。

キングの車を相続した白人ジャーナリスト・ポールが
キングの生き様に惹かれるのが良く分かる。

ちなみにこのポール役、デイビッド・アークウェット。
DMXとアークウェット・・・
とてもB級トンデモ作品の感じがするのだが、
本作品に限って言えば、二人ともなかなかのキャスティングだと思う。

女にモテモテだけど、決してのめりこまないクールな男
やりたい放題のカッコつけた「おいしい役」だが
単純な最低野郎ではなく、魅力的に演じたDMXに驚いた。

実話をベースに作られた本作品
ハードでワイルドでバイオレンスな気分に浸れました。

目的達成ですな(笑)
1973年・伊
監督/エンツォ・G・カステラッリ
出演/フランコ・ネロ

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麻薬がらみの犯罪がふえてきたイタリアの町。
捜査を進めるベルリ警部だが、
彼の家族に、犯人達の魔の手が・・・
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うぉぉぉぉ〜
フランコ・ネロ かっちょいいぃぃ〜!


無鉄砲な名物警部のベルリ。
麻薬がらみの犯罪の捜査を進めるが、
事件の核心にせまればせまるほど
マフィアの妨害にあうのだった。
マフィアの力は警察を巻き込んだ巨大権力だった・・・。

悪の温床を断つために、
その度胸と行動力でグイグイ進むネロ扮するベルリ。
イカしたマフラーを首にかけ、前髪ふりみだして頑張る。
あああ、もう素敵です!(笑)

70年代に多くみられるシンセサイザーをつかった
ピロピロした安っぽい音が残念だが、
仕方ない、そういうのが流行った時代だから。
その音楽以外は、もうカッコイイの一言。

奥行きや広がりを感じさせるカメラワーク
つかの間の幸せ、絶望
孤独を身にまとい、悪を追い詰めるベルリ

上司の署長や部下と捜査にあたっているのだが、
ベルリ1人で頑張っている印象が・・・
それだけフランコ・ネロの魅力にヤラれちまった蛍風なのかも(笑)

邦題はこの他に『超犯罪クライム』とつけられたこともある本作品。
『死神の骨をしゃぶれ』の表す意味が内容から良くわからないが、
個人的にはこのインパクトある『死神〜』のタイトルが
作品とフランコ・ネロの魅力にマッチしたGOODなタイトルだと思う。

どんでん返しが多用される現代の作品に比べると
いささかシンプルすぎるストーリーだが
そこがかえってハードボイルドな男の魅力があふれる作品。

フランコ・ネロにシビれました!
1996年・米
監督/ヨッシー・ウェイン
出演/ロス・ケトル
   ディビッド・ウェッブ

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水質検査をしていたドミニクは、
謎の集団に捕らわれてしまう。
彼等は世界を滅亡させようと企む
闇の組織だった。
妻のドミニクを救出に向かった夫ジョー。
彼はアメリカン忍者の末裔だった・・・
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あの〜・・・
アメリカン忍者ってなんざんしょ・・・?(笑)

アフリカだかどこだかの汚い水たまりのような池で
水質検査をしている奥さん。
その水は人工的に汚染されていることに気づく。

そこへ謎の集団がやってきて
検査チームのショボイ機器とこれまた安っぽいテントもろとも
チームの面々が殺されてしまう。

しかし美人の奥さんだけが、捕らわれて誘拐されてしまう。

事件を知った夫のジョーは奥さんを救出に向かう。
彼はアメリカン忍者の末裔なのだ!
だから、アメリカン忍者ってなんだ?(笑)

ジョーを迎え撃つ敵も忍者集団だ。
しかし、やはりというか日本語がヘタである(笑)

敵忍者はブルース・リーのようにヌンチャクをふりまわす!
それなら忍者って設定はなんのためか?(笑)

そんなヌンチャクぶんぶんの敵忍者に対し
冷静に銃で撃ち殺すジョー

アメリカンでもなんでも一応忍者なら刀か忍術で戦えよ〜!!(笑)

そして敵の最強忍者と戦うことなるのだが
相手の名はチャン

あの〜・・・
忍者ってのは伊賀や甲賀以外に
アメリカンやチャイニーズあるいは香港忍者ってのが
フツーに存在するんですかい?

一番ビックリしたのが
敵の忍者集団がローラースケート着用していたこと!

それでもってジョーのまわりをグルグル〜とまわり・・・

何度も言うけど、あんたら忍者でしょ?
ローラースケート履いた忍者ってのも・・・(笑)

まっ昼間から目立つ黒装束の忍者
ヌンチャク相手に銃を撃つ忍者
そしてローラースケート


これって別に忍者にこだわらなくてもいいんじゃないか?
・・・ってこだわってないから、こんな作品になるんだろうケド(笑)

ジャケットやタイトル、そして内容から想像できるように
ごく普通の人なら、わざわざ観ようとは思わない作品。
一部のマニアや
気の迷いでレンタルしてしまう人ぐらいの低回転作品。

メーカーからのリース期間が終了間際なので
この回転率では店頭からなくなっている可能性が高い作品。
B級は一期一会ってことですな・・・。
2000年・米
監督/マーク・ブリストル
出演/デヴィッド・キャラダイン
   マイケル・ボーウェン

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猟奇的連続殺人事件が起こり、
小さな田舎町の住人は、なんだか興奮気味。
犯人と思われる郵便配達人のウィリーに関する
ドキュメンタリー番組が作られたり、
事件現場や、被害者の家をまわるツアーができたり・・・
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画像がないのね、残念。

原題はThe Monster Hanter

デヴィッド・キャラダイン出演の『キル・ビル』にひっかけて
邦題が『キル・エビル』なだけでなく
ジャケットの『キル・ビル』を意識したもの。
おまけにキャストの名がキャラダインを頭に持ってきて
いかにもキャラダイン主演かのように見せかけているが
実際のところ、数多くの出演者の1人にすぎない(笑)


で、キャラダインさんの役はというと
特殊能力をもったFBI捜査官・デフォーヴェン

特殊能力といっても念力が使えるとか千里眼ってもんじゃない。
彼の持つ特殊能力とは
悪魔を杭で倒すモンスター・ハンターなのだ!(笑)

それはそれは大仰でイカレたデフォーヴェン捜査官を
妙なオーラを放ちながら演じるキャラダイン。
でも主役じゃないから、あっさりと画面から消えてしまう(笑)

2000年製作の本作品、昔のB級映画の作り。
観ていて、とても懐かしい感じがする。
分かっていてワザとやっているのか
それとも、本当にこれがカッコイイと思ってやっているのかナゾ。

しかし、バカチンな雰囲気で進むストーリーだが
ラストはなんだかシュールな感じさえしてしまう。
ものすご〜いブラックユーモアかな、って・・・。

当然のことながら劇場未公開作品。
そしてやはり当然のように低回転。

しかし、バカチンだけでは片付けられない
何か「シュール」なものを感じる。
とはいえ、1年後には低回転のあまり
店頭からなくなっていそうな作品(笑)

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秋林 瑞佳サマ
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そうですね・・・
ジョニー・デップなら「観てみようかな・・」ぐらいですが
ウォーケン様なら「絶対絶対観る観るっっ!」って
興奮しちゃいます(笑)
少数派なんだろうケド・・・(笑)
1974年・米
監督/サム・ペキンバー
出演/ウォーレン・ウォーツ
   ノセラ・ヴェガ

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メキシコの金持ちの娘が妊娠した。
激怒した娘の父親は、娘を妊娠させたガルシアの首に
100万ドルの賞金をかけた。
酒場のピアノ弾きのペニーは
ひょんなことからガルシアの首を探すことになり・・・
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酒場のピアノ弾きペニーは、
ガルシアをみつければ金が手に入いると知り
恋人エリータにガルシアの居所を聞く。
しかし、エリータとガルシアが関係を持ち、
しかもガルシアが事故で死んでしまったと聞かされる。
初めはちょっとした小遣い稼ぎのつもりだったが、
ガルシアへの嫉妬と、賞金稼ぎ達の妨害で
次第に良心の感覚がマヒしていくペニー・・・。

一緒に観ていた相方が「これだよ!男の世界だよ〜!」と
かなりご満悦だった様子。

場末のしょぼくれたピアノ弾きのオヤジ・ペニー。
小遣い稼ぎのつもりが、嫉妬と怒りと復讐で
ガルシアの首を巡る争奪戦に飛びこむ。

ハエのたかったガルシアの首
砂埃舞うメキシコの大地
安っぽい宿
男達の血と汗


良家の子女がイヤ〜ンと卒倒しそうな
グロテスクとも言えるワイルドな描写

残念ながら女の蛍風には、
そんな男の意地と生き様の世界にはピンとくるものはない。

しかし、銃で撃たれ死ぬ姿にビックリした。
なぜなら、それはとても美しくカッコイイ姿なのだ!
しかも、メインのキャストではなく「その他大勢」にいたっても
その美学は徹底されている。

これがペキンバーなんだ、と相方は力説しシビレていた様子。

しょぼくれオヤジの
ワイルドでバイオレンスな再生物語とも言える本作品は
男心をシビレさす作品らしい。

さすがに蛍風にはそこまでは理解できなかったケド(笑)

ガルシアの首を巡り、
様々な人間関係の変化と本音、そしてバイオレンス

女の蛍風でもホォ〜と思える部分もあった作品。
2003年・米
監督/クエンティン・タランティーノ
出演/ユマ・サーマン

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教会でかつての殺し屋仲間に教われたブライドの
次の復讐相手はビルの弟バドだった・・・
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前作のド派手なアクションから一転
今回はいろいろと人物背景を語る作品。
前作で謎だった部分がじっくりと語られる。

今回は昔のウェスタンと香港映画色がスパイスとなっている。
特に香港シーンは、師匠の鬼のような特訓、
ここでアップになるぞ、と思えば
期待通りアップになるカメラワーク。そして音楽。
もぅ、蛍風世代にはとても「観やすい」作り(笑)
欲をいえば、原っぱで決闘すれば完璧なんだけどなぁ〜(笑)

前作は「復讐」がメインだったが
2作観終わってみれば、この作品は
「屈折した愛」がテーマだったような・・・。

今回の1番の驚きはダリル・ハンナ。
前回は白いアイパッチで不思議な魅力と
片目でも充分にお美しい美貌を披露していた彼女。

今回は黒づくめの衣装でアイパッチも黒で
やたらとイヤな悪女を演じていたのにビックリ。
花柄の洋服ならアイパッチの花柄にする
オシャレさんなんだろうか?(笑)

あのダリル・ハンナが悪女というだけでも驚きなのに
狭いトレーラーハウスでの髪を振り乱しての戦いにビックリ。
それだけじゃない、便器に顔を突っ込むダリル・ハンナ!

一体だれがダリル・ハンナに
アクションをやらせようと思うだろう?
あのダリル・ハンナの美しい顔を
便器に突っ込ませようなんてフツー考えないだろう


それを見事にやってのけたダリル・ハンナに拍手したい。
こんな大胆なことをやってのけたタランティーノにも脱帽だ。
これもタランティーノの
美しいものに対する屈折した愛なんだろうか?

もっともデカイ金髪女同士が戦う姿に
興奮するといった方もいるようだが・・・(笑)

もともとビミョーな作品、ビミョーな役が多い
ダリル・ハンナだが、今回は更に驚かされた。
このままB級アクションには進まないで欲しいなと
心配(期待)した作品。
まぁ、なかなか面白かったデス。

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