2007年・日
監督/曽利 文彦
VC/黒木 メイサ

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日本のテクノロジーは大きく発展するが
それを危険視した国連は規制しようとする。
それに反発した日本は2067年に完全に鎖国してしまう。
その10年後、ベールに包まれた日本に
米国SWORD隊員・ベクシルが潜入し・・・
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バイオテクノロジーとロボット技術の発展で世界をリードする日本。
しかし国連によりその技術に厳格な規制がかけられ、
日本は国連を脱退、完全なる鎖国を行うのだった・・・。

日本の様子は衛星でもレーダーでもまったく確認できず
しかしなお、ロボット技術は世界に君臨していた・・・。

ほぉ〜・・・
なんだか面白そうな設定ですな。

・・・と思ったけど。

あ〜、主人公が米国人ってとこからしてなんだか嫌な予感がしたんだ。

日本の作品ではロボットは友達や正義の味方だったりするが
外国の作品では、逆に人間に反旗を翻す悪い存在に描かれることが多い。

本作品も、ロボット産業とバイオテクノロジーを否定するかのような感じだし
日本よりも海外を意識した作品なのかしらん・・・。

優れた技術により完全なる鎖国を実現した日本。
食料はどうするのかしら?と思ったら
あ〜・・ああいう状態ならそれは問題ないことなのね。

東京の人々の暮らしが戦後から昭和40年代位の感じ。
「人間らしく生きる」で、あの時代のような描き方は少々うんざりだ。
ノスタルジックすぎて、現代社会を否定されているような感じだなぁ。

映像は素晴らしい
個人的にはフル3DCGはあまり好きではない。
(キャラは2D、背景は3Dってのが一番好きなんだけど・・・)
それでもキャラたちの微妙な動きは素敵だと思えた。
ハリウッド映画のような描写と、アニメ特有のカットが
上手く演出されていたように思われる。

ボイスキャストの黒木メイサ谷原章介も違和感がなかったが
やはり大塚明夫櫻井孝宏など、
馴染みの声が聞こえると安心感がある。

想像していたのとは全く違うストーリーで
なんだかなぁ・・としょぼくれた気分になってしまう。
キサラギのキャラがもっと濃ければ、
また違ったものになったかもしれない。
しかしながら映像は素晴らしく、
描写・構図などこれからの実写に影響を与えるかもしれない。

作品としては分かりやすく面白い結末なのかもしれないが
ロボットはお友達の日本人にすれば、やるせないストーリー。
観終わって、まったくスッキリしなかった作品。

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