2004年・スペイン/伊/英/ルクセンブルグ/米
監督/マイク・バーカー
出演/スカーレット・ヨハンソン
   ヘレン・ハント

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1930年。
イタリアのアマルフィに夫とバカンスにやってきたメグ。
そこで数々の浮名を流すアーリン夫人と出会うが、
夫が彼女と密かに会っていると知り・・・
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結婚して1年の真面目で貞淑な妻メグ。
数々の男性遍歴でスキャンダルの絶えないアーリン夫人。

対照的なこの2人をとりまく男たち。

1人の男だけに愛を捧げる女
数々の男を虜にしながらも、愛を逃してきた女

メグ役のスカーレット・ヨハンソン
貞淑なメグを瑞々しい美しさで好演。

しかし注目すべきはアーリン夫人役のヘレン・ハントだろう。
奔放な愛に生きながらも、
不倫相手の妻たちからの攻撃すらも呑み込む女のプライド・生き様。
心の隅に寂しさを隠し、大胆なドレスでも品を失わない魅力。

普通に考えれば、若いスカーレットの方が有利なのだが
ヘレン・ハントの深みのある演技の前には年齢など関係ない。

ヘレン・ハントだからこそ、
女性に嫌われるアーリン夫人も反感を持たず、
それどころか彼女に同調して観てしまう。

原作はオスカー・ワイルド。
「悪い女は厄介、良い女は退屈」等、
辛口のユーモアあふれる言葉たち。

そしてラスト・・・。
女の生き様、強さ、弱さ
すべてを表現したヘレン・ハント。

一級品の絵画のような美しイタリアの風景
魅力的なキャスト
人間の弱さと強さ
真実の愛とそのカタチ


93分という時間の時間のわりに
人間ドラマがぎゅぎゅっと凝縮された見ごたえのあった作品。
良い作品ですな。
ダーリントン卿役のスティーヴン・キャンベル=モアも蛍風好みでしたし・・・(笑)

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