2006年・米
監督/ウォルフガング・ペーターゼン
出演/ジョシュ・ルーカス
   カート・ラッセル

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豪華客船ポセイドン号が大波で転覆する。
「ここなら安全だ」という船長の声を無視し、
乗客の一部は上になった船底を目指し脱出を試みる・・・
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本年度第79回アカデミー賞視覚効果賞ノミネート作品

『ポセイドン・アドベンチャー』をリメイクした作品。
オリジナルは子供の頃TV放映で何度か観たが、
そのたびにハラハラドキドキの緊張の連続だった。

完璧な名作であるオリジナルを、今更リメイクするのは
CGの進歩で、もう一度表現したかったからなのか?

確かにCGはスゴイ!さすが視覚効果賞ノミネートだけある!
船を飲み込むように襲いかかる高波は迫力満点。
船内に水がなだれこむシーンは、昔だったらスタントマンが体を張ってやっていたものを
CGで安全に、より迫力あるものに仕上げている。

じゃ、肝心のストーリーはどういかというと・・・。
オリジナルの面影はまったくなし。
「一部の乗客達が脱出を試みる」点しか共通点がないような・・・。

オリジナルにあった、みんなで協力し一致団結で脱出を試みるって感じではなく
なんか、みんな好き勝手にバラバラで、利害が一致したから一緒に行くって感じ。

そうだなぁ・・・
オリジナルがAll For One,One For Allなら
今回はスクラム組まずにみんなゴール下にわちゃわちゃと走りこむって感じかな?
やっぱりノーサイドの笛が鳴るまで、みんなで頑張らなきゃ
応援しがいがないってもんだ(笑)

人間ドラマが希薄なため、感動することはない。
音とCGでハッタリきかせたような作品。
それなら『ポセイドン・アドベンチャー』をわざわざリメイクしなくたっていいのに。

オリジナルはすごかったなぁ〜
ジーン・ハックマンやアーネスト・ボーグナインおやじ他
キャストがみんな良い味だしててさ〜・・・。

今回カート・ラッセルが「俺は元消防士だ」って台詞にニヤリ。
リチャード・ドレイファスにも「おれは鮫と戦ったことがあるんだ」と言って欲しかった!
エミリー・ロッサムには「私は怪人に会ったことがあるのよ」言って欲しかった!
人間ドラマが希薄なら、それぐらいの「お遊び」があったら良かったのに。(笑)

オリジナルにハラハラドキドキした蛍風には
良かったのはCGの迫力と98分の手ごろな時間だけだった作品。
う〜ん、残念。

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