1995年・日
監督/庵野 秀明
声の出演/緒方 恵美
     三石 琴乃

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人類を使徒から守るために、
エヴァンゲリオンのパイロットに選ばれた碇シンジ。
しかしその心はいつも揺れているのだった。
闘いの果てに待ち受けるものとは・・・?!
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劇場版を加えて全10巻とカウント。
途中の回からTV版とOV版が収録され、
一つの回に二つのバージョンがある・・・って見るまで知らなかったよ(笑)

TV版よりOV版のほうが分かりやすかったな、個人的には。
同様にラスト2話もTV版より劇場版のほうが観やすかった。
特に『Air』のバトルシーンは迫力満点!

途中の回に総集編らしき回があるのだが、
普通、総集編っていうと、「おさらい」って感じで
新鮮味がなくイマイチ盛り上がらないものだが、
本作にいたっては、その定義はあてはまらない。
初めてみるシーンかのように画面に釘付けになってしまった。
これは監督の演出の力量が素晴らしいのだろう。
この才能には鳥肌モンですな。素晴らしい!


この作品はいろいろな意味でアニメを代表する作品であろう。
既存のアニメという概念から飛び出し、哲学的な、観念的なストーリー。
そして実験的ともいえる描写。

深夜にぴったりの作品だと思った。
シンジ君はじめレイ、アスカなエヴァのパイロットは
みんなココロが健康的ではない。ちょっと病んでる。
心に空白や影が潜んでいる。
それがパイロットの3人だけじゃなく、出てくるキャラ、みんなそう。

いや〜、夜中に観ていたらどんよりと暗い気持ちになってしまったよ(笑)
逆に真昼間にみていたら、あまり物語に入っていけなかったとも思う。

で、結局のところ、これは何を言いたかったのでしょうかね?
心の壁ATフィールドを取り払えってことですか?
そんな3分説明できそうなことを20話以上かけて描いた・・なワケないよね?
死海文書ってなんでっしゃろ?
ゼーレの人々はどっから集まった集団なのかしら〜?

観終わっても・・劇場版を観終わっても謎は謎のまま。
蛍風には分からないことが多すぎる。

でもそれでも良いと思う。

だからこそ「これはどういう意味?」と周囲と語り合えることができる。
他人の意見をきいて、「あっそういう意味か」と補完できる(笑)

ミサトさんや女性のファッションに時代を感じて
懐かしさと恥ずかしさがこみ上げてくる。
スカートの丈といい、ジャケットの形といい、髪型といい・・・
みんなあんな格好してましたね、ハイ(笑)

既存の枠を超え、実験的、観念的、革新的な作品。
まさにアニメという枠を飛び越え、エヴァという一つの枠を形成したのだろう。

いろんな意味で「ス、スゴイなぁ・・・」と思った作品。

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