1980年・米
監督/ウィリアム・ピーター・ブラッティ
出演/ステイシー・キーチ

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ベトナム戦争で精神を患う兵士が多くでたため、
実験的な意味合いの強い施設が設けられた。
その人里離れた古い城に、
新任の所長としてケーン大佐が赴任してくるが・・・
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『エクソシスト』の原作者ウィリアム・ピーター・ブラッティ
監督をつとめた作品。

初めはかる〜い感じで進む物語。
霧深い古城に集められた精神を病んだ兵士たち。
その中にはロケット打ち上げ直前に任務を放棄した宇宙飛行士カットショウがいた。

自由奔放な患者たちは、それぞれがかなり位が上の仕官たち。
患者たちとマイペースに接するように見えるフェル軍医。
そんな中にケーン大佐が赴任してきて、患者たちと真摯に向き合うのだった。
それは何か贖罪のようにも見えるのだ・・・。

精神を病んでいるがゆえに、話の噛み合わない患者たちの会話
霧深く閉ざされた古城は、昔のホラーのような雰囲気ある佇まい
何か秘密がありそうなフェル軍医
何か閉ざされた心の闇があるようなケーン大佐


原題はTHE NINTH CONFIGURATION
邦題のトゥインクル・トゥインクル・キラーカーンも
ダークファンタジーっぽくて良いが
原題のほうも深い感じがして捨てがたいな〜。

ケーン大佐役がステイシー・キーチ
カットショウ役がスコット・ウィルソン
フェル軍医がエド・フランダース

患者たちが交わす支離滅裂な会話に笑いながら、
やがて明らかになっていく真実。
それは深く重いものだった・・・。

テイストとしては2003年4月9日の『まぼろしの市街戦』を思い出した。
『まぼろしの〜』もユーモアと哀しさが見事に同居した作品だったが
本作品『トゥインクル・トゥインクル・キラーカーン』は
それよりも物悲しく哀れさが強い。
ラストシーンは、救いを感じさせる一方で
ケーン大佐の哀れさとフェル軍医の思いが津波のように押し寄せる。

ヤラれました。こんなにスゴイ作品だったとは・・・。
「喜び」マーク作品ですな。

ところで劇中ではキラーカーンなんて一切出てこなかったよ。
キラー●ーンって言ってたのに。
これは昔のプロレスラー、キラーカーンを意識して
わざと違う表記にしたんですかね?
キラーカーン・・・今どうしてるのかしらん?
ちょっと気になった蛍風でした〜(笑)

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