2005年・米
監督/デビッド・ラシャペル
出演/トミー・ザ・クラウン

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アメリカで最も危険な地域といわれる
L.A.のサウスセントラル地区。
ギャングにならずにダンスで這い上がる事を選んだ若者達の
熱きドキュメンタリー。
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冒頭に、ダンスシーンは早回しではありませんと注意文がでるほど
凄まじいスピードと迫力のあるダンス!
クランプダンスというらしい。初めて聞いた。
どうやったらあんな速さで腰振りできるんだ?
蛍風にゃ、早回ししてもあんなスピードで腰振りできません!(笑)

全米で最も危険な地域といわれ、若者が辿る道は
ギャングになって人を殺すか殺されるかの選択。

しかしギャングではなくダンスで自分を表現し、
この街から這い上がろうとする若者たち・・・。

その多くは家庭環境に恵まれていない。
親を殺された者、親兄弟が服役中の者・・・。
街を歩けば、ギャングが無差別に人を殺し、
いつ命を落とすか分からない生活。

その中で自分が置かれた現実の不安や怒り、
己の才能を信じて感情のすべてをダンスで表現する若者達。
うまくいけば才能が認められて
この街からRIZE(這い上がる)ことができるかもしれないから。

夕焼けを、あるいは抜けるようなどこまでも青い空をバックに踊る姿は
人間が本来持つ肉体の美しさを見事に表現。

監督はファッション・フォトグラファーらしいが、
それも納得の美しさと構図の素晴らしさ!


戦争してるわけでもないのに、いつ命を落とすか分からない環境下で
必死にそしてひたむきに生きる若者たち。
のんべんだらりと暮らしている日本の若者に喝をいれたくなっちゃうよ。

20歳そこそこで、想像を絶する経験をし
必死で這い上がろうとするダンス若者の姿は
まさに命の躍動を感じる。

「踊ってるんじゃない。闘ってるんだ。」のキャッチコピーが示すとおり
人生をひたむきに戦い抜く若者たちの姿を捉えた作品。

ダンスもすごいが彼らの生き様にも圧倒された作品

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