1974年・日
監督/野村 芳太郎
出演/丹波 哲郎
   森田 健作

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国鉄蒲田操車場構内で死体が発見された。
被害者の身元を示すものは何も無く
捜査は困難を極めるが
事件前日、被害者が若い男とバーであっていて
東北弁で「かめだ」という言葉を交わしていたことから
東北地方の「かめだ」という場所を探すのだが・・・
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松本清張原作の映画化。

身元不明の他殺体。
被害者が事件前日バーで会っていた男と
東北弁で「かめだ」という言葉を交わしていたことから
刑事の今西と吉村は秋田県の亀田まで
調べにいくが何の成果もなかった。
しかし調べを進めるうちに、東北弁と良く似たなまりを使う土地が
島根県にあり、そこには「かめだけ」という土地があった・・・

被害者の身元も分からないまま、事件の真相を追って
秋田から島根まで捜査する刑事。
今西刑事役が丹波哲郎
その迫力と圧倒的存在感で画面をぐいぐい引っ張る。
若き刑事・吉村役がが森田健作
いや〜、やっぱり若い!熱血感あふれるぴったりの役所!

物語は殺人事件の犯人を追うサスペンスから
次第に、親子の情愛・社会事情と辛く哀しいものへと変化する。

そしてクライマックスの若き作曲家・和賀英良の奏でる
「宿命」にのせて描かれる真実・・・。

和賀英良役に加藤剛
元浦千代吉役の加藤嘉
三木役の緒方拳
そして丹波と森田
それぞれが当時のイメージとピッタリの
期待を裏切らない納得の演技!


芥川也寸志の重厚な音楽をバックに
生きることの意味、生き続けることの意味
そして人間の情について深く考えさせられた作品

人間の業と愛、そして運命にただただ圧倒された。

すばらしかったデス。

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