2004年・米
監督/クリス・ケンティス
出演/ブランチャード・ライアン
   ダニエル・トラヴィス

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スーザンとダニエルは2人とも
仕事に忙しい毎日だったが
やっとのことでバカンスをとることができた。
場所はカリブ海でのダイビングツアー。
海底のダイビングタイムを満喫して海面に上がった2人は
海に取り残されてしまったことを知る・・・
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実話をもとに作られた作品。
しかもCG全盛のこのご時世で、本物のサメを使っての撮影。

サメちゃんに襲われるお話かぁ〜、と
『ジョーズ』のような作品を想像していたのだが、
まったく違ったテイストの作品。

ドキュメンタリー風の映像で、
大部分がスーザンとダニエルの2人だけ。
まわりをみても海だけ、陸地が見えない。
大袈裟な音楽もない。

ものすごく静かで、孤立した恐怖。
こういう怖がらせ方もあるのだと、唸ってしまう。

うぎゃぎゃーーっ、あわわわーーーっなんて絶叫する恐怖でもなく
何やってんだい、とツッコミいれて笑うこともない。

ただただ、息を潜めたような静かな恐怖に襲われる

いかにもお金がかかっていないような作品で、
これだけの恐怖を表現した監督の才能に驚かされる。
やはり映画にはお金だけじゃなく、アイデアとセンスが重要なんだ!

実話をもとに作られ、
本物のサメを使っての撮影。
そして夫婦(?)喧嘩のセリフもリアル(笑)


いつまでもウツボなんか見てるからっ
集合時間には間に合っていたっ
いつもギリギリにならないとやらないから、こんな目にっ


唯一このリアルな喧嘩のセリフに笑ってしまった。
いや〜、ウチもこんな感じでさ・・・(笑)

ラストの「ちゃぽん・・」ってシーンに
救いようのない絶望感に襲われる。
その後の楽しそうなサメを釣り上げたシーンでの
後味の悪さと恐怖と絶望。
これが監督のセンスなんだな〜、スゴイなぁ〜・・・。

監督のセンスに驚かされたものの、
残念ながら「喜びマーク」作品ではない。
だってさ・・・
97分しかないのに、その大半が
海面でちゃぷら〜ん、どんぶらこ〜で船酔いしてしまった・・・。

吹き替えで観たほうがいいかもしれない作品。

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