『アンネ・フランク』・・決断の難しさ
2005年1月5日 洋画その他・海外TVドラマ
2001年・米
監督/ロバート・ドーンヘルム
出演/ハナ・ゴードン・テイラー
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ナチスによるユダヤ人迫害の中
アンネ・フランク一家とペーターの家族は
迫害を逃れるため、隠れ家で生活することに・・・
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1959年製作ジョージ・スティーブンスの『アンネの日記』は
子供の頃に観た。
劇団民藝かなにかの舞台も観た。
本作品がこれらのものと違う点は
屋根裏部屋に隠れる前の生活、
そしてゲシュタポに見つかったその後のアンネが描かれている点。
隠れ家に移る前のアンネは活発で夢多き少女だった。
多少自己顕示欲が過ぎる部分も感じられるが
この年頃の多感な少年少女にはありがちなことであろう。
姉のマルゴーに比べていつも子供扱いされるアンネ。
1日も早く「大人」になりたいと思う。
映画スターに憧れたり、
まだしたことのない「キス」について
思いをめぐらす。
活発でハツラツとした少女が時代の波によって
息を潜めての隠れ家生活。
どんなにか自由を渇望したことだろう・・・。
そして無情にも隠れ家が発見されてしまう。
アンネ達は収容所に送られ、男女に分けられてしまう。
今回初めて知ったのだが、
ナチスからの出頭命令に従って収容所に送られた者達と
アンネ達のように命令に逆らって、
逮捕されて送られて来た者とでは待遇が違ったようだ。
命令に逆らったアンネ達が収監された房は
不衛生で食事もロクに与えられず、重労働に就かされた。
そして死を待つのだ。
極悪な環境にも必死で耐えるアンネ。
ある日、鉄条網の向う側に収容されている友人と再会を果たす。
友人一家は命令に従い出頭し、現在は捕虜交換待ちをしている。
彼女達には赤十字からの支援食料も配給されている。
「食べ物をちょうだい!」
短く刈られた頭にボロボロでしらみだらけの服
痩せこけて眼だけがギロギロとするアンネ
そんな変わり果てたアンネに
友人は食料を鉄条網の向う側から投げ入れる。
しかし、無情にも投げ入れられた食料は
他の囚人に横取りされてしまう
「返してよ!返してよ!」
アンネの悲痛な声だけが響き渡る。
皆、今日一日を生きるために必死なのだ。
結局オットー・フランクしか生き延びることが出来なかった。
あと少し持ちこたえれば、彼女達は生きて解放されたであろう。
ホントにあとちょっとだった・・・。
父オットーは第1次大戦に参加したドイツ軍の将校だった。
もし、命令に従って出頭していたならば、
待遇の良い収容所に収監され、
家族の運命も違ったものになっていたかもしれない。
以前の作品と比べて、隠れ家での緊張の連続の生活の描写が
物足りない感じがするが
隠れ家の前、そしてその後を描いた点に
かなり新鮮な印象を受けた作品。
それにしても父オットー役のベン・キングズレー。
インド人から宇宙人までいろいろ演じてるなぁ〜。
何にでも見える顔なんだろうか・・・?(笑)
監督/ロバート・ドーンヘルム
出演/ハナ・ゴードン・テイラー
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ナチスによるユダヤ人迫害の中
アンネ・フランク一家とペーターの家族は
迫害を逃れるため、隠れ家で生活することに・・・
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1959年製作ジョージ・スティーブンスの『アンネの日記』は
子供の頃に観た。
劇団民藝かなにかの舞台も観た。
本作品がこれらのものと違う点は
屋根裏部屋に隠れる前の生活、
そしてゲシュタポに見つかったその後のアンネが描かれている点。
隠れ家に移る前のアンネは活発で夢多き少女だった。
多少自己顕示欲が過ぎる部分も感じられるが
この年頃の多感な少年少女にはありがちなことであろう。
姉のマルゴーに比べていつも子供扱いされるアンネ。
1日も早く「大人」になりたいと思う。
映画スターに憧れたり、
まだしたことのない「キス」について
思いをめぐらす。
活発でハツラツとした少女が時代の波によって
息を潜めての隠れ家生活。
どんなにか自由を渇望したことだろう・・・。
そして無情にも隠れ家が発見されてしまう。
アンネ達は収容所に送られ、男女に分けられてしまう。
今回初めて知ったのだが、
ナチスからの出頭命令に従って収容所に送られた者達と
アンネ達のように命令に逆らって、
逮捕されて送られて来た者とでは待遇が違ったようだ。
命令に逆らったアンネ達が収監された房は
不衛生で食事もロクに与えられず、重労働に就かされた。
そして死を待つのだ。
極悪な環境にも必死で耐えるアンネ。
ある日、鉄条網の向う側に収容されている友人と再会を果たす。
友人一家は命令に従い出頭し、現在は捕虜交換待ちをしている。
彼女達には赤十字からの支援食料も配給されている。
「食べ物をちょうだい!」
短く刈られた頭にボロボロでしらみだらけの服
痩せこけて眼だけがギロギロとするアンネ
そんな変わり果てたアンネに
友人は食料を鉄条網の向う側から投げ入れる。
しかし、無情にも投げ入れられた食料は
他の囚人に横取りされてしまう
「返してよ!返してよ!」
アンネの悲痛な声だけが響き渡る。
皆、今日一日を生きるために必死なのだ。
結局オットー・フランクしか生き延びることが出来なかった。
あと少し持ちこたえれば、彼女達は生きて解放されたであろう。
ホントにあとちょっとだった・・・。
父オットーは第1次大戦に参加したドイツ軍の将校だった。
もし、命令に従って出頭していたならば、
待遇の良い収容所に収監され、
家族の運命も違ったものになっていたかもしれない。
以前の作品と比べて、隠れ家での緊張の連続の生活の描写が
物足りない感じがするが
隠れ家の前、そしてその後を描いた点に
かなり新鮮な印象を受けた作品。
それにしても父オットー役のベン・キングズレー。
インド人から宇宙人までいろいろ演じてるなぁ〜。
何にでも見える顔なんだろうか・・・?(笑)
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