2002年・ハンガリー/カナダ/英
監督/メノ・メイエス
出演/ジョン・キューザック

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第1次世界大戦で右腕を失ったマックス・ロスマンは
画家の夢をあきらめて、画廊を開いていた。
そして、画家を目指す1人の青年と出会う。
彼の名はアドルフ・ヒトラーだった・・・
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ヒトラーが画家を目指していた事実から
画家を諦め、政治の道へと進む分岐点を描いたフィクション。

ヒトラー役にノア・テイラー。
カーライルのヒトラーに比べると風貌が似てない・・・。
っていうか、顔が・・・長い
フィクションだからいいのかな?(笑)

画家になりたくてなりたくて仕方がない、
でも世間にはちっとも認めらずに貧困と孤独の中でもがくヒトラー。
そんな彼と奇妙で複雑な友情で結ばれた画商マックス・ロスマン。
そしてフィクション。

そんなワケで、架空の人物ロスマンとの友情と
政治家へと進む分岐点に焦点を絞って描かれているため、
なぜヒトラーがユダヤ人を嫌悪するようになったのか等
そこに至るまでの過程は描かれていない。

「もしも、ヒトラーが画家として成功していたら?」
そんな疑問を投げかける作品となっている。

昔TVか何かで、ヒトラーが描いたといわれる
風景画を観た記憶がある。
それはそれは繊細な絵だった。

1人の人間が違う人生を送っていたら、
世界の歴史は違ったものになっていたであろう。
それは特定の人物に限ったことではない。
ちっぽけに思える自分も、世界という歴史という舞台の歯車の中で
何かに影響を与えているのかもしれない。
それほど大袈裟ではなくとも、何かに関係しているのかも知れない。

それがヒトラーだったら・・・?

歴史に「もしも」は存在しない。
しかし、それでもあえて「もしも・・?」と考えてしまう作品。

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