2002年・伊
監督/エンツォ・モンテレオーネ
出演/パオロ・プリググリア
   ピエル・フランチェスコ・ファヴィーノ

==========================
1942年北アフリカ戦線のイタリア軍歩兵陣地にやってきた
志願兵セッラ。
祖国を守るため、国民として男として義務を果たそうと
自ら志願したセッラに、
中尉は帰りたくても帰れない奴等前で
志願兵の腕章なんか着けるなと言う。
そしてセッラは故国で聞いていた戦況とは全く違った
過酷な現実を知る・・・
==========================

第2次世界大戦、イギリス軍とドイツ軍の激戦の地エル・アラメイン。
この戦いにはイタリア軍も参加していた。
装備が貧弱で補給もなく、同盟国ドイツ軍からもお荷物扱いされ
11日間の戦いで1万4000人が命を落したといわれる。

第2次世界大戦のイタリア軍を描いたものは珍しいような・・・。
連合国の中で1番先に降伏したせいかもしれないが
この時代のイタリア軍を描いたものって他に何かあったかなぁ・・・?

北アフリカのエジプト砂漠にあるエル・アラメイン。
見渡す限り砂ばかりのこの戦線にやってきた学生志願兵セッラ。

補給もなく、大砲すらない貧弱な装備の中で
曹長はセッラに3つのルールを教える。

ルール1 イギリス軍に狙われるから頭は常に低くしろ
ルール2 赤痢になってもいちいち報告するな、自分でなんとかしろ
ルール3 靴を履くときはサソリに注意しろ

進むことも退くことも出来ず、塹壕に潜むセッラ達。
そして満月の夜、イギリス軍による総攻撃が始まった・・・

もうセッラ達の置かれた状況は悲惨そのもの。
装備も貧弱で食べ物どころか水もない。
口にするのは尿と砂。
作戦本部からも見捨てられた彼等。
圧倒的兵力を有するイギリス軍を前に
セッラ達は本部の指令のままに、戦線をあちこち移動させられる。

ドイツ軍からもお荷物扱いされ、
作戦本部からも見捨てられた彼等は
砲火の中、仲間の命を思い、助け合い、そして死んでいく。

ちなみに伊軍用車輛群は実物で揃えたらしい。
オートバイとかトラックぐらいしか出てこないケド。

生存者の証言をもとに負け戦をリアルに悲痛に描いた作品。
作品の出来はもちろんGOODだが
この時代のイタリア軍をメインで描いた作品が少ないということも含め
「喜び」マークをつけたいと思う。

コメント