2002年・米
監督/トッド・ヘインズ
出演/ジュリアン・ムーア

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1950年年代のアメリカ。
何不自由ない暮しで「理想の妻」と評判のキャシー。
しかし夫フランクの秘密を知り、
悩む彼女は黒人の庭師レイモンドと親しくなる・・・
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「理想の妻」と誉れ高きキャシー。
しかし夫の秘密を目撃してしまったことから
彼女の生活は一変する。

夫フランクはゲイだったのだ・・・。

悩むキャシーだが、問題は自分の事ではなく夫のことなので
親しい友人にさえ、悩みを打ち明けられない。

この点からもキャシーは賢明で素晴らしい女性だと分かる。
いや〜、フツーなら言っちゃうかもしれないよ。
「あのね、誰にも言わないでね。私の夫は・・」って。

夫フランクの問題は夫婦の問題。
それを誰にも相談できずに悩むキャシー。

ふさぐ彼女を察した庭師レイモンド。
2人は人種を超え、心を通わせるようになる。

当時の社会では、黒人と白人が親しくするのはご法度。
しかも「理想の妻」キャシーだから
2人の関係はたちまち町のスキャンダルとなる。

ん〜、メロドラマらしいのだが、
キャシーとレイモンドの関係は、
最近の作品からすれば、恋愛というより
人種を超えた「人間」同士の結び付きの印象をうける。
描写がマイルドなせいかしらん?

その後キャシーとレイモンドがどうなったのか?
それは観客の想像にゆだねられる。
こういう余韻のある作品は、最近では少ない。

キャシーの衣装が素敵。
フランク役デニス・クエイドをはじめ
キャストが堅実な演技。
地味だが素直な作品。

ところでレイモンド役のデニス・ヘイスバート。
『24-TWENTY FOUR-』で大統領候補役を演じた人だが、
デンゼル・ワシントンにちょっと似ている。
デンゼル系のルックスで真面目な役を演じると
デンゼルとかぶってしまって損をしているような・・・。

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