1999年・米
監督/ノーマン・ジュイソン
出演/デンゼル・ワシントン

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プロボクサーとして絶頂期にあったハリケーンこと
ルービン・カーターは
殺人の容疑で逮捕される。
無実を訴える彼だが、裁判で有罪判決が下り
終身刑が言い渡された。
無実を訴えるため自伝を書いた彼だが、再審要求は却下される。
時は流れ、少年レズラは初めて本を買った。
それはハリケーンの自伝だった。
彼の本に感動したレズラはハリケーンに手紙を書く・・・
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実話をもとに作られた作品。

無罪を主張するハリケーン役にデンゼル・ワシントン。
デンゼルさんが演じると
「あぁ〜、ハリケーンは無実なんだわっ!」と納得してしまう。

幼い頃から黒人というだけで虐げられてきたハリケーン。
己の拳一つで栄光を勝ち取るも、またもや嫌がらせのような
殺人罪の容疑で逮捕されてしまう。
自伝を書き、無実を訴える彼だが、再審請求は却下され、
終身刑が確定しまう。
初めこそ本人も有名人も無実を訴え続けていたが、
時が流れ、ハリケーンは忘れられ、本人もただ漠然と過ごす日々。

そうして世間から忘れられたハリケーンのもとに
黒人少年レズラから手紙が届く・・・。

145分と長めの作品。

ハリケーンが無罪を勝ち取るまでのお話なのだが、
少年レズラとの父と息子のような心の交流から
人種差別、法廷劇まで様々な要素を盛りこんでいるせいか、
一つ一つが浅い感じ。

テーマを絞って、伏線となる話に厚みを持たせれば
良かったのでは?

差別と戦う一人の男
絶頂期にあった男の転落と再生
殺人ミステリー
少年と男の、父と息子のようなあるいは師弟関係
法廷劇

どれもがレンタルビデオとしては「食いつき」の良いテーマなだけに
すべてを盛りこんだ結果、それぞれが浅くなってしまった本作品は惜しい。

実話だから、全員を登場させなくては
いろいろとうるさかったのかしら?(笑)

デンゼルの好演が光るだけに、惜しい作品。

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