1995年・英
監督/サヴィエル
出演/ヨハン・ポーリック
   クリスティン・ジャンセン

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自分がゲイだと自覚したダニエルは
ゲイが集まるバーに行く。
しかしその世界に1歩踏み出す勇気のないダニエルは
自分からは声もかけられず・・・
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欧米で絶大な人気を誇る名作!
世界のアイドル、ヨハン・ポーリック!

・・・はて?
この作品の事も知らなければ
ヨハン・ポーリックの事も聞いたことがない。

冒頭のセリフを聞いて、こ、これは・・・。

僕はゲイ?
ゲイなの?
そうだ、ゲイなんだ

これは「ボーイズ・ラブ」というジャンル(そんなもんがあったのか!)の
人気作なんだそうな。

ストーリーは、ゲイだと自覚したダニエルが
「恋人」の腕に抱かれるまでのお話。
ダニエルの日記という構成で、出演者のセリフはなし。
ダニエルのモノローグという形で心情が語られる。

しかしそのナレーションはダニエル役のヨハンではなく
ライアン・オズボーンというヒト。
ヨハン君は画面で肢体を披露するだけ。なんじゃそりゃ(笑)

このヨハン君扮するダニエルは、
視界に入る男という男に欲望を感じる。

ああ〜、彼の肌を触りたい
僕の体を触って欲しい

そこでダニエル君の妄想、2人で体をまさぐりあうシーンが登場。

しかし「その世界」に踏み出す勇気のないダニエル君、
恥かしがって声もかけられず、うつむくだけ。
その間、お目当ての男達は、それぞれのパートナーを見つけて
ベッドで、キッチンで、路地裏でと、いろいろな場所で
欲望を満たし合う。

そんなシーンが延々と続く続く。
同性愛モノの『モーリス』のような耽美で切ない感じはまったく無く、
さすがの蛍風もげんなり・・・。

こんなんで、どうやって話を終わらせるんだろうと
心配になった時、
ダニエル君がバーで1番初めに見初めたバーテンダーが
恋人のベットを抜け出して、ダニエル君のもとに!

場所は閉店後のバー。
そこでダニエル君は「愛の手ほどき」を受け満たされる。
そして「やった、終わった!」のナレーションで終わる。

「やった、終わった!」って、そりゃこっちのセリフだよ(笑)

ストーリーなんてものは無い。
セリフも無い。
あるのはエコーのかかった(笑)ナレーションと音楽だけ。

その音楽だが、素肌に革ジャンを着た男が路地裏で
扇情的に「求め合う」シーン

♪あい、うぉんちゅ! あい、うぉんちゅ!うぉうぉ〜

ははは、分かりやすい曲だ〜(笑)

ダニエル役のヨハン・ポーリックは蛍風の好みではないものの、
出演者たちは、引き締まった体になかなかの男前揃い。
しかしながら作品は映画というよりゲイ版AVに近い印象を受ける。
『モーリス』や『アナザー・カントリー』のように
女性にウケル作品とは思えない。
「そのスジ」の方々だけにしかウケそうもない作品。

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