2000年・日
監督/藤田 芳康
出演/ぜんじろう
   剣太郎セガール

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実家の葬儀屋のバイトをしながら
人気漫才師を目指す兄弟タツオとイクオ。
今日もストリップ劇場で舞台に立ち、ネタも客層に合わせて下ネタ。
しかしやっぱり野次ばかり。
そんな時、有沢と名乗る男が声をかけてきた。
「TVに出ないか?」
そしてタツオとイクオの生活は変化しはじめていくのだった・・・
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せっかくのTV出演でも放送禁止用語連発でピーピー音だらけ。
それからタツオとイクオは「ピーピー兄弟」と呼ばれ人気者になる。

弟タツオを演じるはスティーブン・セガールのせがれ
剣太郎セガール!
長身の二枚目で、32cmの「お宝」を股にぶら下げている設定。
そのルックスと「お宝」を武器に次々と女をひっかけ、
兄のイクオはそれを「実録漫才」としてネタを書き、
放送禁止用語連発で2人は人気コンビとなる。

人気が上がるにつれ、すれ違うタツオとイクオの心。

自分達がやりたいことはこれだったのか?
視聴率アップのためにはもっと過激に!

2人の亀裂はイクオの婚約者文江のことで決定的になる。

作品のタイトルと冒頭の葬儀屋の仕事で、
これはお笑い系ね!と思ったのだが、
自分を見失った2人の心の葛藤と亀裂、そして再生を描いた
「ホロ苦く、切ない青春ストーリー」であった。

脇を固めるキャストが味わ深い。
寡黙な父親に岸辺一徳。
ひょうひょうとしながらもしたたかな母親・田中裕子。
文江役のみれいゆも、女心の哀しみと献身的な愛をみせてくれる。

そんな中で蛍風が驚いたのはキダ・タローが出演していたこと。
特徴ある風貌なのですぐにキダ・タローだと分かるのだが、
キダ・タローが映画に出演なんてピンとこなくて、
「本物?本物かしら・・・?」なんて疑ってしまった(笑)

下ネタを扱い放送禁止用語大放出のため、R−15指定。
キャッチーなタイトルとビデオ界のスター・セガールのせがれ出演だが
中身は切なくほろ苦い青春モノ。
なかなかにGOODな作品。

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