1947年・米
監督/エリア・カザン
出演/グレゴリー・ペック

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出版社社長の招きでカリフォルニアからNYに移ってきたフィル。
目的は「反ユダヤ主義」について記事を書くことだった。
記事をかくために、フィルは周囲に自分はユダヤ人だと
思わせることにした。
すると人々は急によそよそしくなり・・・
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1947年度アカデミー作品賞受賞作。

フィルは母と息子のトミーの3人で、NYにやってくる。
自分のことを知っている人間がいないのを幸いに
フィルは自分をユダヤ人だと思わせることにし、
「反ユダヤ主義」を体験することにする。

「反ユダヤ主義」について無知な蛍風。
1947年、戦後間もない時代に、アメリカで反ユダヤ主義が
広がっていたとは知らなかった。
アメリカはドイツ軍と戦ったのに「反ユダヤ主義」なの?

ユダヤ人だと思わせることに成功したフィルに、
想像以上の差別・迫害が待っていた。
ホテルでは宿泊を断られ、息子トミーは近所の子供から苛められ・・・。

「反ユダヤ主義」が蔓延したのは、表だって差別する人間ではなく、
「差別なんてイヤね」と口にするだけで、
毅然と立ちあがらない人間が多いからだという。
これはすべての問題に通じることではないだろうか?

本作品はDVDに日本語吹き替えが収録されているのだが、
音源が当時TVで放映されたものなので、
TVでカットされた部分は、吹き替えられていない。
ボーッと観てて、日本語で喋っていたグレゴリー・ペックが
いきなり英語で喋り出したのでビックリした(笑)

予算の都合もあるだろうが、やはり新たな吹き替えも収録して欲しかった。

「この俳優にはこの声優」とイメージが固まっていて、
残念ながら、その声優が他界してしまっている場合もあるので、
オリジナル言語・TV放映音声・新録音を収録し、
ユーザーが選べるようにしてくれると嬉しいのだが・・・。

良い作品だとは思うが、「反ユダヤ主義」を実感したことがないため
作品の世界にのめりこむことが出来なかった。
それにしてもグレゴリー・ペックは二枚目だなぁ・・・。

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