2001年・中/米
監督/フォン・シャオガン
出演/ドナルド・サザーランド
   グォ・ヨウ

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ラスト・エンペラーのリメイクを撮るために
紫禁城でロケをしていた世界的映画監督ドン・タイラー。
中国人カメラマン・ヨーヨーは、そのメイキングを撮るために雇われ
タイラーに気に入られる。
中国では70歳以上で死ぬと大往生ということで
賑やかな「喜葬」の習慣があると知ったタイラーは
ヨーヨーに「自分が死んだら中国式の葬式を頼む」と言った途端
心臓発作で倒れてしまう・・・
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何百人もエキストラを集めて紫禁城を借りきっているのに
「気分がのらない、アイデアが浮かばない」と
ちっとも製作が進行しない巨匠ドン・タイラー。
とうとう実質的に監督をおろされてしまう。

中国人のヨーヨーに70歳をすぎて死んだら大往生で
笑って祝う葬式があると聞いたタイラーは
自分が死んだら中国式の「笑える葬式」にしてくれと頼み、
心臓発作で倒れてしまう。

頼まれたヨーヨーは、友人のイベントプロモーターに相談し、
「笑って泣ける葬式」の準備に奔走する。

巨匠の葬式という大イベントに、衛星で世界中継や
チャン・イーモウ演出で歌劇を上演など
話がどんどん膨らんでいく。

しかし、資金がないことが分かり、
ヨーヨーは、葬式の広告枠をオークションすることにする。
初めは会場の入り口や、遺影にロゴをいれる広告だったのが、
家具メーカーの依頼で遺体をベットに寝かせ、
スポーツメーカーの依頼でスポーツウェアを着せ、
シャンプー会社からの依頼では、頭の半分にフケをかけたりと
とにかくなんでもありの状況になっていく。

葬式の準備がかなり整ってきたのだが、
肝心のタイラーは、意識不明のまま、なかなか死なず・・・

親しくなったタイラーのために奔走するヨーヨーの姿がおかしい。
話がどんどんふくらんで、オリンピックの広告権並みになり
葬式が一大商業イベントになっていく。
「ラスト・エンペラー」のリメイクのスポンサーが日本企業で、
紋付で現われたりと「勘違いニッポン」も楽しめる(笑)

キャストの演技も良く、映画ネタがチラホラ、
葬式の内容がオリンピックスポンサー並みにエスカレート。
かなり笑えるのだが、
葬式同様、膨らみすぎた展開を収拾できずに
すっきりしない終わり方をする。
面白かっただけに後味の悪い終わり方。

笑いをとることだけを狙ってオチを考えていませんでした、
そんな感じの作品。

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