2001年・米
監督/ロン・ハワード
出演/ラッセル・クロウ

============================================
ジョン・ナッシュは感性が鈍るといって
大学院の授業にも出席せずに、
ひたすら成功の足がかりになる研究を模索していた。
ある日、友人達と酒場でナンパの話をしている時に
独創的な理論を思いつき、それが認められる。
成功者としての道を歩み続けていると思われた彼だが
彼の精神はすでにおかされていて・・・
============================================

ラッセル・クロウがアカデミー主演男優賞にノミネートされたと知った時、
なんであの人が?と思った。
『グラディエーター』の印象しかなかったからだ。
だいたいなんで『グラディエーター』が選ばれたのか
いまだに納得できない蛍風。
よっぽどめぼしい作品がなかったのか、
それとも審査員たちが「サンダル」モノが好きなのか?(笑)

しかし本作品でもクロウの演技を観て、その印象は変わった。
彼の演技は素晴らしい!
なまじ『グラディエーター』で賞を獲っているから
今回受賞できなかったのでは?
まだ『トレーニング・デイ』を観ていないから
比較することはできないが、とにかくクロウの演技は素晴らしい。

野心的で傲慢とも思える態度を見せつつも
内面に隠された不安や苛立ちを見事に表現。

ジョン・ナッシュは優れた数学者であると同時に
繊細な心のヒダを持った人間ではないだろうか?
なんというか、左脳と右脳どちらも豊かというか・・・。

自分の才能に絶対の自信をもっているつもりでも、
どこかに不安がひそんでいる。
他人にどう思われようと構わないと思いつつも
心のどこかで愛されたい、理解されたいと願っている。

それが自分の才能を認めてくれた情報部員であり、
ルームメイトのチャールズとその姪ではないだろうか?

アカデミー賞作品賞に選ばれたのも納得のいく優れた作品。
感動しました。

コメント