1999年・米
監督/オードリー・ウェルズ
出演/サラ・ポーリー
   スティーブン・レイ

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弁護士一家に生まれ育った主人公。
家族の間ではいつも疎外感を感じていた。
親に言われるままにハーバード大の
ロースクールに進学を決めていたが、
自分では本当に行きたいなかどうかわからない状態。
姉の結婚式の日、父親より年上の写真家のコニーと出会う。
自分を1人の人間として見てくれる彼に いつしか・・・
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自由奔放に生きる写真家コニーは、
ギスギスした家庭にそだった主人公ハーパーには
とても魅力的に映ったらしい。
父親よりも年上の男性に惹かれるというなら、
もうちょっと「素敵なおじさま〜」って感じの
俳優さんならよかったのに。
そうすれば、こっちとしてもハーパーに
感情移入しやすいってもんだ。
ところが素敵なおじさま〜どころか、
みるからにヘナチョコおやじ。
そのヘナチョコおやじに感化されて、ハーバードへ進学せずに
一緒に暮らしながら、
写真家として修行を積んでいくって話。

このおやじさん、ハーパーだけじゃなく、
芸術才能がありそうな娘さんを
愛人にしながら、芸術家に育て上げ
一人前になったらまた別の娘・・というように
1人進学塾状態。
しかも卒業(笑)した女の子は全員芸術家として成功。
このおやじは次から次へと若い女を誘惑する
ダメオヤジなんだろうか?
それとも自分さえも気づかなかった才能を
開花させてくれた最高の人なんだろうか?

ハーパーの母親が二人が一緒に暮らしていると知って
部屋に押しかけてきた時の言葉、
「娘にあって私にないもの、それは怖れだ」
「若い女しか相手にしないのは、
自分を強く賢く思ってくれるからでしょ?」
ちょっとドキっとした。
若い時分には年上の男性ばかり惹かれた。
自分を上のステージへ高めてくれるような気がして。
10年前だったら、母親の台詞に
「この二人の何が分かるの?」って反発を感じたかもしれない。
しかし、今は分かる。
この母親の言っていることが今は分かる。
コニーは虚勢を張っただけの男に見える。
実力がないくせにミョーに見栄っ張りに思えた。
写真家の俳優の容貌が
好みのタイプじゃなかったせいかもしれないが。
(ロバート・レッドフォードだったら違ったかもしれない)

私は『おじ好き』を卒業する頃なのかもしれない・・・。

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